赤ちゃんが下痢の時の食べ物はどうしたらいいの?月齢に合ったレシピも!
赤ちゃんが急に下痢をしてしまう原因には、風邪や摂取した食べ物が原因であることがほとんどです。しかし、赤ちゃんが下痢をした時、自宅でのケアはどのようにしたら良いのでしょうか。そこで今回は、赤ちゃんが下痢をした時の原因や食べ物や飲み物の与え方について解説します。
目次
長引く赤ちゃんの下痢!食べ物や飲み物はどうすれば良い?
すくすくと元気に育っている赤ちゃんが急に下痢をしたら驚いてしまいますよね。そしてその下痢が長引くと不安に思う方も多いと思います。そんな赤ちゃんの長引く下痢にはどのような食べ物や飲み物を与えれば良いのでしょうか。今回は、赤ちゃんが下痢をした時の離乳食のレシピや飲み物について詳しく解説します。
そもそも赤ちゃんが下痢をする5つの原因とは?
①胃腸炎
胃腸炎は、細菌やウイルスが胃腸に感染することが原因で炎症を起こしてしまう病気です。嘔吐の後に下痢が起こり、下痢が長引くだけでなく食欲不振や発熱を伴うこともあります。赤ちゃんが下痢をしてしまう原因の1つにロタウイルスがあり、ウンチが白っぽくなる特徴があります。また、ノロウイルスなどの細菌性胃腸炎では赤黒いウンチになることもあるのです。
②抗生物質の服用
風邪を引いて病院を受診すると処方箋をもらえることがほとんどですが、処方された抗生物質の服用が下痢の原因となることもあります。これは抗生物質によって正常な腸内細菌がなくなったり、アレルギー反応を起こしたりすることが原因です。前者の場合は一時的な下痢で済むことも多いですが、下痢が長引く場合はもう1度病院を受診するようにしましょう。抗生物質の服用中止は自己判断でできないので、必ず病院を受診して相談ください。
③乳糖不耐症
赤ちゃんに母乳やミルクを与えると毎回下痢になる場合は、乳糖不耐症と呼ばれる症状を発症している可能性があります。牛乳を飲むと下痢をしてしまう人がこれに該当します。乳糖不耐症の場合、下痢の原因である乳糖を含んでいないミルクを与えることで症状が改善されることがほとんどです。しかし、下痢が長引くからといって必ずしも乳糖不耐症とは限らないので、必ず病院を受診してください。
④食物アレルギー
離乳食を始めると心配なのがアレルギーです。ある特定の食べ物を食べると下痢をするという場合は、その食べ物が原因でアレルギー反応を起こしている可能性があります。食べ物に対するアレルギー反応は下痢だけではなく、蕁麻疹や咳等も併発します。重症化するとアナフィラキシーを起こす可能性も考えられるので、離乳食の与え方には十分注意しましょう。不安な場合は病院を受診するようにしてください。
⑤腸重積症
腸重積症とは、腸の中に腸の一部が潜り込み重なることが原因で起こる病気です。腸管には細かい血管があるのですが、腸重積症を発症するとこの血管が破れてしまい、血液が腸の中に入り込んでしまいます。そのため、真っ赤なウンチが出てしまうことがあるのです。
腸重積症は生後半年〜1歳の赤ちゃんが発症しやすい病気ですが、はっきりとした原因はまだ分かっていません。超重積症を発症すると顔が真っ青になり、泣いたり静かになったりを繰り返しながらぐったりしたり、嘔吐したりする可能性もあります。処置が遅れると重症化する原因となるので、赤ちゃんに異変を感じたらすぐに病院を受診しましょう。
これって下痢なの?正常なウンチと下痢の見分け方
①ウンチの形状や回数を確認する
赤ちゃんのウンチが下痢かどうかを見分けるポイントは、ウンチの形状と回数を確認することが重要です。普段よりも緩いウンチをしていて、回数が増えていくかどうかも下痢の見分け方の1つです。また、下痢は食べ物を消化することなく排泄されるため、腐敗臭や酸っぱい臭いがするかどうかも見分けるポイントと言えるでしょう。赤ちゃんが下痢をした時のウンチの色も重要で、白色や赤色をしている時は何らかの症状を発症している可能性もあります。素人目では見分けられないので、必ず病院を受診するようにしてください。
②赤ちゃんの様子をしっかり確認する
正常なウンチかどうかを見分けるには、赤ちゃんの様子を確認することも大切です。いつもよりウンチが緩く回数が多くなっていても、食欲もあり元気に遊んでいる場合はそのまま様子を見ても良いでしょう。その時は脱水症状を避けるためにも、水分補給はしっかりと行うようにしてください。ただし、水分を与えた時に嘔吐をした場合は胃腸炎にかかっている可能性もあるので、病院を受診するようにしましょう。
③体温や嘔吐を確認する
細菌やウイルスによって赤ちゃんが下痢を起こしている場合は、発熱しているかどうかも正常なウンチと見分けるポイントとなります。赤ちゃんが下痢をしている間は定期的に熱を測るようにしてください。また、嘔吐を伴う下痢かどうかも正常なウンチと見分ける方法です。
赤ちゃんは具合が悪いことを言葉にすることはできないので、前触れもなく急に嘔吐することがほとんどです。「あれ?」と思った時には母乳やミルクを噴水のように吐き出していることもあります。嘔吐物には素手で触れないよう処理し、早めに病院を受診してください。
【月齢別】赤ちゃんの下痢で病院を受診する目安
新生児〜3ヶ月の赤ちゃんの場合
新生児〜3ヶ月の赤ちゃんが下痢で病院を受診する見分け方ですが、下痢の量と回数が極端に多い時・嘔吐した時・水分が取れない時は時間外でも受診することをおすすめします。このほかにも、おしっこが6時間以上出ていなかったり、口の中が乾いていたり、下痢が長引く場合は病院へ確認をしてください。下痢をして熱が38度以上あっても、母乳やミルクが飲める場合や離乳食が食べられる場合は様子を見ましょう。
4ヶ月以上の赤ちゃんの場合
4ヶ月以上の赤ちゃんが下痢で病院を受診する見分け方は、新生児期〜3ヶ月の赤ちゃんとほとんど同じです。血便が出たり眠れなかったりした時も、病院へ確認してみましょう。熱が38度以上あっても、下痢の量が少なかったり回数が少なかったりした場合は、診察時間内の受診でも大丈夫でしょう。
病院を受診する前に準備すべきものは?
赤ちゃんが下痢をして病院を受診する際は診察券や母子手帳等のほかに、先生に伝えたい事項をメモするなどして準備しておきましょう。スマホでウンチの写真を撮影して見せるのも良いですし、場合によっては検査をするためにウンチが必要なケースもあります。実物が必要かどうかまでは素人目では見分けられないので、病院を受診する前に1度確認してみると良いですね。
また、先生を目の前にすると緊張してしまう人も中にはいます。そんな時は、下痢の回数や量・赤ちゃんの機嫌や食欲・口にした食べ物や飲み物・下痢以外の症状などをメモした物を持参しましょう。
受診を見送る場合も赤ちゃんの様子に注意しよう
時間外の時に赤ちゃんが下痢をすると、病院を受診するかどうか悩むこともありますよね。離乳食等の食べ物や飲み物を口にすることができて機嫌も良く、下痢以外に症状が見られない時はそのまま様子を見てみましょう。その時はいつでも異変に気付くことができるような体制を取っておいたり、脱水症状を避けるためにこまめに水分補給をさせたりする等のケアを欠かさずに行ってください。下痢が長引く時は病院を受診するようにしましょう。
赤ちゃんが下痢の時の食べ物・飲み物はどうしたらいいの?
母乳育児の場合は?
赤ちゃんが下痢をした時の母乳のあげ方ですが、特に気にせず普段通りにあげて大丈夫です。ママが口にした食べ物や飲み物が母乳に影響が出るとも言われているので、健康的な食事を意識してみるのも良いですね。赤ちゃんの下痢が長引く場合は、乳糖分解酵素剤と呼ばれる薬などを併用しましょう。
ミルク育児の場合は?
ミルクを飲ませている場合は、ミルクを半分に薄めて少しずつ与えるようにしましょう。赤ちゃんの下痢が長引く場合は乳糖不耐症になる可能性があるため、乳糖の入っていないミルクに切り替えるのもおすすめです。下痢が落ち着いてきたら徐々に普通のミルクに戻すようにしましょう。ただし、近頃はミルクを薄めて与えると栄養補給することができないとも言われているので、担当医に確認して指示通りにミルクを与えてください。
離乳食を開始している場合は?
離乳食を開始している赤ちゃんが下痢になってしまった場合は、嫌がって食べない可能性もあるので1つ前の形状に戻してあげましょう。また、下痢を起こした場合はウンチの硬さと同じ硬さにした食べ物を与えるのが基本とも言われているので、意識して離乳食を作ってみてくださいね。下痢が良くなってきたら徐々に形状を戻しますが、ウンチの状態を見ながら慎重に与えてください。
【月齢別】下痢の時におすすめの離乳食レシピ7選
赤ちゃんが下痢をした時の離乳食ですが、栄養が補給できるようレシピにミルクを加えるのがおすすめです。その際に使用するミルクは無乳糖のミルクに切り替えることで、お腹にも優しくなります。
【初期向け】下痢の時の離乳食レシピ2選
ミルク入りかぼちゃのマッシュ
かぼちゃのマッシュは、ミルクで伸ばすことで離乳食初期の赤ちゃんも食べやすくなります。レシピは、皮をむいて種を取り除いたかぼちゃ15gをカットし、電子レンジで柔らかくなるまで加熱します。取り出したかぼちゃを熱いうちに潰したらミルクを3匙加えて混ぜ合わせ、お湯を小さじ2程度入れて伸ばしたら完成です。
豆腐のミルク煮
喉ごしの良い絹ごし豆腐とミルクを合わせた豆腐のミルク煮は、口当たりが良いので体調不良の赤ちゃんにおすすめです。レシピは、すりおろした人参5gとお湯15mlを小鍋で煮て、さらに絹ごし豆腐20gを加えて潰しましょう。ミルク2匙を入れて混ぜ合わせたら完成です。水溶き片栗粉でとろみをつけると、より一層食べやすくなります。
【中期向け】下痢の時の離乳食レシピ2選
とろとろミルクうどん
消化に良いうどんを混ぜ合わせたとろとろミルクうどんは、体調の悪い赤ちゃんでも食べやすい1品です。レシピは、乾麺タイプのうどん10gを細かく折って、柔らかく茹でてみじん切りにしましょう。小鍋にだし汁60mlを入れて、みじん切りにしたうどん・潰した絹ごし豆腐20g・すりおろした人参5gを加えて煮込みます。最後にミルク3匙を加え混ぜ合わせたら完成です。
枝豆のとろとろ白和え
枝豆の自然な甘みが癖になる、大人のおやつにもおすすめのレシピが枝豆のとろとろ白和えです。レシピは、柔らかく茹でた枝豆10gの薄皮をむき、すり潰します。茹でて潰した絹ごし豆腐20gにミルク1匙とお湯20mlを混ぜ合わせたら、すり潰した枝豆と一緒にお皿に盛り付けて完成です。
【後期向け】下痢の時の離乳食レシピ2選
野菜のミルクスープ
1皿で栄養がたくさん取れる野菜のミルクスープは、体調の悪い赤ちゃんの回復をサポートしてくれるのでおすすめです。レシピは、ベーコン1/2枚・人参10g・ジャガイモ40gを8mm角程度にカットします。サラダ油を熱した小鍋に下準備しておいたベーコンと野菜を入れて炒め、薄力粉小さじ1を加えてさらに炒めます。水150mlを加え入れて、具が柔らかくなる前煮込みましょう。コーンを入れる場合は水と一緒に投入してください。ミルク2匙を加え入れて混ぜたら、塩で味を整えて完成です。
うどん入り茶碗蒸し
つるんと喉ごしの良い茶碗蒸しは、赤ちゃんが体調不良の時でも口当たりよく食べ進めることができるレシピです。消化の良いうどんを加えるのもおすすめですよ。レシピは、茹でうどん30gと白身魚の刺身5gをさっと茹でて、食べやすい大きさにカットします。耐熱茶碗に茹でうどん・白身魚・すりおろした人参小さじ2を入れておきましょう。だし汁100mlと溶き卵1/2個を混ぜ合わせたら、具材を入れた耐熱茶碗に注ぎ入れます。蒸し器で15分程度蒸したら完成です。
【完了期向け】下痢の時の離乳食レシピ1選
鶏ささみにゅうめん
栄養満点のにゅうめんは、体調の悪い赤ちゃんの回復をサポートしてくれるおすすめのレシピです。レシピは、茹でた鶏ささみ15gを細かくカットしておきます。そうめん20gは1.5cm程度に折って柔らかく茹で、水洗いをして水を切っておきましょう。白菜10g・人参5g・小松菜の葉先5gは茹でてから荒くみじん切りにします。小鍋に入れただし汁100mlに全ての具材を加えて、醤油少々を垂らして煮込んだら、ミルク2匙を加えてさらに煮込んで完成です。
赤ちゃんが下痢の時にはNGの食べ物・飲み物とは?
下痢の時には避けたい食べ物
赤ちゃんが下痢をした時は、繊維の多い食べ物・脂肪の多い食べ物・乳糖を含む食べ物・糖分の多い食べ物・柑橘類・冷たい食べ物は控えるようにしましょう。ホワイトソースやヨーグルトを混ぜ合わせた離乳食やプリンやゼリーは一見食べやすそうですが、赤ちゃんが下痢をしている時は悪化させてしまう可能性があります。
下痢の時には避けたい飲み物
お腹を冷やす飲み物が下痢の症状を悪化させてしまうのは、何となく想像がつくかと思います。赤ちゃんが下痢をした時は冷たい飲み物は避け、常温で与えるようにしましょう。また、様子を見ながら少量ずつ与えてください。
赤ちゃんが下痢をしても慌てない!自宅ケアのポイント3つ
オムツかぶれに注意する
下痢のウンチは、いつものウンチと比べると水分が多く含まれています。刺激性も強く、肌にダメージを与える可能性もあるので赤ちゃんが下痢をした時はすぐにオムツを替えてあげるようにしましょう。また、赤ちゃんが下痢をしている時は少量のウンチが気付かずに出ている可能性もあります。下痢が長引く場合は頻繁にオムツを替えたり、おしりふきではなくシャワー等でお尻を洗うようにして肌トラブルを避けてあげましょう。
二次感染しないようにする
細菌やウイルスが含まれた胃腸炎によって赤ちゃんが下痢を起こした場合、ウンチにもそれらが含まれています。二次感染を防ぐためにも、オムツ替えをした後は丁寧に手を洗うようにしてください。ウンチのついたオムツは密閉してから捨てることも忘れずに行いましょう。
脱水症状対策を徹底する
下痢のウンチは水分を多く含んでいるため、ウンチをするたび体から水分が抜けていきます。そのため、脱水症状を起こさないようにこまめに飲み物を与えるようにしましょう。飲み物を拒否したり吐き出したりする場合は、病院を受診してください。
赤ちゃんが下痢をした時は様子をしっかり観察するのが大事!
赤ちゃんが下痢をすると焦ってしまうこともあるかもしれませんが、まずは落ち着いて様子を観察するようにしましょう。時間外でも病院を受診した方が良いのか、翌日の診察時間内に受診すれば大丈夫なのかをしっかりと見分けてください。元気があっても下痢が長引く場合は、脱水症状や何か他の症状が併発している可能性もありますので、必ず病院を受診しましょう。