母乳育児のメリット&デメリットって?母乳育児のやり方やコツも!
赤ちゃんを出産すると待っているのが子育てですが、赤ちゃんには母乳・粉ミルクどちらが良いかご存知ですか?この記事では、母乳育児のメリットを詳しく解説した後、母乳育児によるデメリット、母乳育児のやり方&コツも合わせて紹介しますので、ぜひ参考にしてみてくださいね!
目次
赤ちゃんを母乳で育てる『母乳育児』のメリットとデメリットって?
あなたは赤ちゃんを母乳で育てた経験はありますか?今では粉ミルクを中心にして育てたり、母乳と粉ミルクを併用して育てるママもいますよね。
実は赤ちゃんを母乳で育てる『母乳育児』をしていると、赤ちゃんやママに色々なメリットをもたらしてくれるのをご存知ですか?今回はそんな赤ちゃんの母乳育児やそのメリットについて詳しく解説していきます!デメリットについても触れますのでぜひ参考にしてみてくださいね。
【赤ちゃんを母乳育児するメリット①】病気から赤ちゃんを守る
生後すぐの赤ちゃんを病気から守ってくれる
母乳には赤ちゃんを守るための免疫物質が含まれています。この免疫物質が赤ちゃんを強く育て、風邪や胃腸炎、インフルエンザといった感染症になりにくいと言われています。
特に大事なのが赤ちゃんが生まれてた後数日間から10日程度までに出てくる母乳です。これは初乳と呼ばれていて、この時期に出る母乳はラクトフェリンやグロプリンなどが多く含まれており、赤ちゃんが飲むことで消化器官や喉の周辺に免疫力と殺菌力が付きます。
喉や消化器官はとても重要で、ここが守られているだけで風邪や感染症のリスクから赤ちゃんを守ってくれますよ。このメリットはとても大きく、生後すぐは母乳育児をするママが多いです。
大人になっても病気になりにくくなる
母乳は赤ちゃんの頃に免疫力を上げてくれるだけではありません!実は母乳で育てられた赤ちゃんは、大人になってもそのメリットは続くと言われています。母乳育児で育った赤ちゃんは、粉ミルクで育った赤ちゃんに比べて将来的に病気にかかりにくくなるという研究も明らかになってきています。
絶対という訳ではありませんが、母乳で育てるだけでもこんなに大きなメリットがあります。WHOが6ヶ月間の母乳育児を勧めていることもあり、この期間だけでも母乳育児をしておくと安心かもしれませんね。
【赤ちゃんを母乳育児するメリット②】ママが産後から回復しやすい
産後は子宮が元に戻ろうとする
出産はママにとって簡単なものではありません。人によってそれぞれ個人差はありますが、出産後の数日間から数週間にかけては、母体が妊娠・出産に向けて準備していた母体を妊娠前に早く戻せるように頑張っています。
特に妊娠時に大きくなった子宮を元に戻すためにママの体を回復させる必要があります。赤ちゃんを妊娠している時は子宮も大きくなり、その子宮には出産まで胎盤が付着していますよね。赤ちゃんを出産した時にはその胎盤が剥がれて、やがて子宮も元の大きさに戻ろうと数日かけて収縮していきます。
ホルモンの分泌で回復を助けてくれる
この時に赤ちゃんが母乳を飲むことでオキシトシンというホルモンが分泌されます。これは母乳を出すためのホルモンで、赤ちゃんが乳首を吸うことでホルモンが分泌され始めるのです。このホルモンは母乳を飲む時だけではなく、脳が幸せだなと感じた時にも同じオキシトシンが分泌されています。
このホルモンが分泌されることにより子宮の回復を促してくれるので、粉ミルクを飲ませている人よりも母乳育児を行っている人の方が早く回復するでしょう。
【赤ちゃんを母乳育児するメリット③】出産前の体重に戻りやすくなる
妊娠で体重が増えても出産時は少ししか減らない
赤ちゃんを妊娠している間はどうしても体重が増えてしまいます。個人差はありますが、平均して7kgから12kg増加することが多いです。この増えた分が出産時に減るかどうかというと、実は多くても5kg程度しか減らないんです。
妊娠中には赤ちゃんの体重、用水や胎盤などが出産で減りますよね。そして出産で使った体力をエネルギー消費として計算しても少ない時だと3kgしか痩せないこともあるんです。残りの体重は子宮が大きくなったことによるものや、赤ちゃんとママを守るために増えた皮下脂肪なので出産だけでは痩せられません。
産後の理想の体重の減り方についてはこちら!
体重を戻すなら母乳育児がおすすめ!
ではこの増えてしまった体重をどうすれば戻せるのか?それこそ母乳育児のメリットなんです!実は母乳を与えることでママの体は自然とエネルギーを消費しています。この消費量がママの食事による摂取量を越えると痩せられるということになります。
ただし、赤ちゃんに母乳をあげることでママはお腹が空きやすくなってしまいます。あまり暴飲暴食をしてしまうと母乳育児でも体重が戻らなくなってしまいますので注意して適度な量の食事をしてくださいね。
母乳育児で痩せたい時はこちらもチェック!
【赤ちゃんを母乳育児するメリット④】ママの病気のリスクも下がる
さまざまな病気のリスクが下がる
母乳育児は赤ちゃんだけではなく、ママの病気のリスクも下げてくれるという効果があると言われています。出産して赤ちゃんを母乳育児した女性は、母乳育児していない女性と比べて乳がんや子宮がん、卵巣がんなどの女性特有のがんになるリスクが低くなるという傾向があります。
また、母乳育児をした女性は閉経した後に骨折や骨粗しょう症にもなりにくいとも言われており、母乳育児をすることで赤ちゃんとママ両方の健康にもメリットがありますよ。ただし、高齢で出産した後に母乳を与えると、乳がんになるリスクが高くなると言われています。あくまでも若い女性が乳がんになりにくいということですね。
ストレスやうつにも効果がある!
先ほどでも紹介したホルモン「オキシトシン」には実は抗うつ効果があり、これがママのストレス減少やうつ防止に役立つんです!赤ちゃんを母乳育児するだけで次第に気持ちが落ち着いてリラックス状態になり、それがストレスの減少に繋がります。
子育てはとても大変で、それこそはじめて赤ちゃんを出産した時は不安や心配も尽きないでしょう。しかし、母乳育児をしておくことで落ち着きを取り戻したり、ストレスの緩和になるのでママにとってのメリットも大きいですよ。
母乳育児をすることによるデメリットって?
実際に飲んでいる量がハッキリしない
粉ミルクを使って飲ませていると、粉ミルクを作る過程でどのくらいのミルクを与えているかすぐに計算することができますよね。1回に与える量を正確に決めておけば、何回与えたかを覚えておくことで1日の赤ちゃんの飲む量を把握することができます。
しかし、母乳を与えるということはママのおっぱいから直接与えることになります。どれくらい飲んでいるかを正確に把握することは不可能なのでお医者さんに「ミルクはどれくらい飲んでる?」と聞かれても大体のことしか答えられません。
赤ちゃんの体調管理は簡単ではなく、「今日は食欲がないのかな?」というのも母乳だと気付きにくいというデメリットがあります。必ずしも母乳を与えることが全てメリットに繋がるという訳ではないのです。
長時間預けられない
母乳を与えて育てているママが直面するのが長時間預けられないというデメリットです。赤ちゃんにはママ本人の母乳を与えることになりますから、そのママが長時間留守にしていると当然赤ちゃんには母乳を飲ませてあげられません。
母乳を冷凍保存などで対応することもできますが、それも一時的なものです。粉ミルクを使っているのであればいつも使っている粉ミルクを渡し、分量を伝えておくだけでいつもどおりにミルクを与えられます。母乳を与えるということはこのようなデメリットもありますよ。
母乳の正しい保存方法についてはこちら!
食べるものに気を使う
母乳はママのおっぱいから出るため、しっかり栄養のある食事をしなければ母乳が出にくくなってしまう可能性もあります。母乳は血液から作られているので、量が少なかったり質が悪いとしっかり授乳できなくなってしまいます。
そのためにママは食べるものに気を使い、なるべく栄養のあるものを食べることになるでしょう。しかしこれも大変で、子育てをしながら自分にも気を使うとなるとストレスを感じてしまうこともあります。悪循環になりがちなので母乳だけを与え続けることがデメリットになることもあります。
授乳中の食事管理について詳しくはこちら!
赤ちゃんに母乳育児する時のやり方やコツは?
母乳育児のやり方
母乳を赤ちゃんに飲ませる場合、1日に大体8回から12回ほどあげるように心がけましょう。粉ミルクをあげる時は飲んでから消化に時間がかかるのである程度時間を空けなければなりませんが、母乳の場合は赤ちゃんが飲みたがっている時にあげるようにしましょう!
飲ませ方としては、まず赤ちゃんをしっかりとくっつけるように抱き寄せ、赤ちゃんが口を開けて自分からくわえるのを待ってください。届きにくそうな場合は赤ちゃんの背中を引き寄せてあげましょう。くわえ方が浅いと赤ちゃんが母乳を飲めないので注意してくださいね。上手くいかない時は抱き方を変えてみてください。
飲ませ方のコツは?
赤ちゃんが飲みやすいようにするためには、唇がしっかり空いているかも確認しておきましょう。上下どちらかの唇が見えていないと、上手に飲むことができません。まずは唇がちゃんと見えていて、巻き込まれていないか確認してくださいね。
また、母乳を飲ませる時の抱っこの仕方も変えてみると良いでしょう。いつも同じ抱っこで与えていると乳腺炎の原因になってしまうことがあります。少しずつ姿勢を変えていけば乳首もあまり痛くなりませんし、ママの負担も少なくなるのでおすすめです!
赤ちゃんの母乳育児方法のまとめ
- 母乳をあげる時は1日8回から12回。
- 母乳のみなら飲みたい時に飲ませてあげる。
- 抱っこの仕方を変えていくとママの負担も少ない。
- 赤ちゃんを体にくっつけるように抱き寄せる。
- 赤ちゃんが口を開いてくわえるまで待つ。
- くわえかたが浅くないか、唇が見えているか確認してから母乳を与える。
母乳育児はメリット・デメリットがある!無理なく子育てしよう!
いかがでしたか?母乳育児をすると赤ちゃんとママ両方にメリットやデメリットがあることを理解していただけたでしょうか?赤ちゃんを母乳だけで育てるのは大変かもしれませんが、それだけメリットも大きいんです!また、その一方でデメリットになることもあるでしょう。
赤ちゃんを必ず母乳で育てなければいけないということはありません。完全に母乳で育てるのは根気が必要ですし、簡単なことではありません。ただ、少しでも母乳育児をしておくと安心できることもあるので、まずは生まれてすぐは母乳育児で赤ちゃんの子育てをしてみてくださいね!