新生児の添い乳の方法を徹底解説!メリット・デメリットは?

添い乳という授乳の方法をご存知でしょうか?新生児の赤ちゃんの隣に寝て、向かい合ってそのまま授乳する方法です。添い乳は楽だと聞くけど、本当は?デメリットや、添い乳の方法をやめる時はどうしたらいいの?など、添い乳の方法について迷うことがないよう、徹底解説します!

新生児の添い乳の方法を徹底解説!メリット・デメリットは?のイメージ

目次

  1. 1添い乳はどんな授乳方法?
  2. 2どんなメリット、デメリットがあるの?
  3. 3添い乳の方法は?
  4. 4添い乳をやめる時はどうすればいい?
  5. 5添い乳で注意したいことは?
  6. 6添い乳でげっぷは必要なの?
  7. 7添い乳は赤ちゃんの様子を見ながらしよう!
  8. 8出典元はこちら

添い乳はどんな授乳方法?

添い乳とは、ママと新生児の赤ちゃんが一緒の布団に入り、ママも寝たままの体勢で授乳させることです。
 

新生児の寝かしつけ方法でとても有効的な添い乳。ママも楽な授乳方法ですが、いつまでにやめるべきなのか、添い乳が癖になってしまうのかなど、デメリットも知っておきましょう。

添い乳とは

実に世界のママさんの90%が、添い乳の方法を実行しています。
では具体的に添い乳とはどんな方法なのでしょうか。

生後一ヶ月といえば、まだまだ新生児の赤ちゃんです。欧米や西洋文化では、その頃から一緒には寝ません。子供部屋をもうけ、夫婦とは別々の寝室に寝かせるのです。

夜の授乳を終えたら、赤ちゃんはベビーベッドに入り、一晩を過ごします。インターフォンが設置され、赤ちゃんの泣き声に合わせてママが起きて授乳していきます。

それとは反対の行動が、添い乳なのです。添い乳はママとパパ、あるいはママだけと一緒に同じ布団に入って眠ります。

添い乳ならすぐ横に新生児がいるのでママの休憩時間もとれ、さっと授乳できるので便利そうに思えますが、添い乳の方法やメリット、デメリットを詳しく見ていきましょう。

いつからいつまで添い乳していいの?

添い乳の方法で悩むのが、いつまで続けたらいいかということでしょう。

虫歯になるデメリットがあるため、歯の生えてくる生後5ヶ月から8ヶ月頃を目安にやめるべきと推奨されていますが、いつまでにやめるべきという定義があるわけではありません。

添い乳の方法がママも新生児の赤ちゃんもつらくなるときが、添い乳をやめるタイミングとなるでしょう。眠りが浅い、体勢がつらい、虫歯の心配がある、夜中に何度も授乳するなど、赤ちゃんの成長に合わせて授乳の方法を変えていきましょう。

どんなメリット、デメリットがあるの?

便利そうに思える添い乳という授乳の方法。しかしそこには、メリットだけでなく困った癖につながるデメリットも存在していたのです。

添い乳はママと赤ちゃんに楽な方法と聞くけれど、そこにはメリット以外にもデメリットが存在しているのです。

【メリット】授乳が楽にできる

新生児の赤ちゃんは、約三時間おきに授乳が必要になります。その三時間も、赤ちゃんが寝てから三時間ではなく、授乳後三時間。げっぷをさせてオムツを替えて寝かしつけていたら、三時間なんてあっという間です。

その点、添い乳の方法ならママも赤ちゃんも寝たままの体勢で授乳ができ、新生児の眠りを妨げずにスムーズに入眠させることができます。

新生児期は授乳する回数も多く、産後の回復途中でもあるのでママも体力が戻ってきていません。そんな中いつまでも前かがみで授乳する方法だと腰への負担も大きく、つらいもの。一秒でも長く横の体勢になっていたいママにぴったりなのが、添い乳という授乳方法なのです。

【メリット】寝かしつけやすくなる

初めての赤ちゃんを迎えたママは、よく言います。「この子はいつになったら寝てくれるの?」

新生児の赤ちゃんはよく眠ります。寝ていないわけではないのです。けれども、眠るのも未熟なのですぐに起きてしまいます。

それは寝かしつけのときも同様です。新生児の赤ちゃんは眠るという意識を手放す感覚が恐ろしく感じるので、寝ぐずりといって眠いのになかなか眠りたがりません。

赤ちゃんは、口にものが入っていると落ち着きます。授乳時は一番リラックスしているのです。そんな新生児の癖を利用して、寝かしつけにも添い乳の方法を試してみましょう。

【メリット】赤ちゃんが安心できる

この世に生まれてきたばかりの、新生児の赤ちゃんには怖いものがいっぱいなのです。

お腹の中にいた胎児の頃に最初に発達する器官は、聴覚だと言われています。耳からママの声をずっと聞いているので、ママの声は一番ほっとできる音なのです。

そして、赤ちゃんは嗅覚も優れています。新生児の時期は、実はあまり目がよく見えていません。近くのものがぼんやり見える程度で、まだ人を視覚では判別できないのです。

胎児の頃に一番聞いていた音は、ママの心音もあります。トクトクといういつまでも続く一定のリズムと、ママの体温の温かさがストレスを軽減させるのです。また、肌と肌のふれあいはママとの絆を深めます。

【デメリット】添い乳が癖になることも

次に、デメリットをいくつか見てみましょう。
一番心配なのは、いつまでも添い乳の方法を続けていると、新生児にとって癖になってしまうのでは、ということでしょう。

結論から言えば、たとえ添い乳の方法が癖になってもやめられます。
 

昔は「1歳になったら授乳をやめる」という、断乳の方法がよくとられていました。しかし今は、いつまでにやめるべきという明確な基準はなく、癖になっても2歳までにはほとんどの赤ちゃんが添い乳の方法をやめることができています。

ただし、添い乳で寝かしつけしているとそれが癖になり、昼間の授乳がなくなっても夜におっぱいを欲しがるデメリットが生まれることも。

【デメリット】窒息の危険が

添い乳中は、赤ちゃんと一緒に寝ています。
新生児の事故でよくあるのが、窒息です。

ママになった女性は、物音に敏感になると言います。新生児期は特に顕著で、少し赤ちゃんが動いただけで起きてしまうママも。

しかし、疲れきっていたり、赤ちゃんの泣いている声でも起きることができないママもいます。新生児は寝返りができません。身動きできない赤ちゃんをママや隣で寝るパパが押しつぶしてしまうデメリットも。

また、授乳している最中にママが寝てしまうと、おっぱいが口の中に入ったままで窒息する可能性があり、危険です。げっぷができないと母乳が喉で詰まってしまうことも。添い乳の間は、ママも起きている癖をつけましょう。

【デメリット】乳腺炎のリスクが

添い乳の方法によるデメリットの中でも怖いのが、乳腺炎です。

添い乳の方法は、横になったままの体勢で行われます。すると、おっぱいが完全に空にはならずいつまでも古いおっぱいが残ったままになってしまい、乳管が詰まったり母乳が溜まってしまい、乳腺炎になってしまうのです。

母乳が通る「乳管」は、一本ではありません。様々な方向に伸びていますので、赤ちゃんにも色んな角度で飲ませるのがおっぱいを上手に空にする方法です。

横向きの体勢が癖になってしまわないよう、たまには添い乳の方法をおやすみして昼間は色んな抱き方をして、おっぱいを空にしてもらいましょう。昼間の授乳後にはげっぷも忘れずに。

添い乳の方法は?

デメリット以上に、メリットの多そうな添い乳。その添い乳の方法は、どのようにすればよいのでしょうか。

添い乳の方法を間違うと、赤ちゃんが息苦しくなったりします。
慣れるまでは縦抱っこで授乳しましょう。

横になって肘を曲げ、赤ちゃんと向かい合おう

添い乳の方法は、まず赤ちゃんとママが寝る体勢になるところから始めます。

ママと赤ちゃんが横向きの体勢になり、ママの二の腕の部分に赤ちゃんの顔が乗るようにしましょう。いわゆる「腕枕」というものです。

もしママの腕の高さが頭に合わなくて苦しそうなら、無理に乗せる必要はありません。手で頭を支えながら、胸を赤ちゃんに近づけていきましょう。げっぷもできれば寝たままの体勢で行います。

赤ちゃんの背中や首を支えて飲みやすいようにしてあげよう

新生児の赤ちゃんは、まだ首がすわっていないのでいつまでも不安定です。
添い乳中にも、しっかり支えてあげましょう。

腕枕をした体勢で授乳がしにくければ、腕枕をしている手で赤ちゃんの背中を支えてあげましょう。
体勢が持ち上がれば赤ちゃんもぐっと飲みやすくなりますよ。

両方のおっぱいから交互に飲ませよう

方法を間違うと、変な癖がついてしまっておっぱいの形が左右で違うことになる、なんてことも。

もし添い乳の途中で赤ちゃんが寝てしまったら、ほっぺを軽くさする、枕にしている腕を変えてみるなど新生児の赤ちゃんが負担にならない方法で起こしてあげましょう。

たとえ少量の母乳でも、いつまでも同じ方向からあげていると授乳している胸だけ母乳が生成され、おっぱいに変な癖がついて左右のバランスが悪くなります。

枕やタオルを添えてあげても

腕枕をしている体勢が続くと、授乳をやめるときに腕が痺れたり、せっかく寝ていた赤ちゃんが起きてしまうことがあります。

赤ちゃんの頭の下に新生児用のドーナツ枕やタオルを添えて、添い乳をします。
母乳がこぼれてもタオルが吸ってくれて便利です。

新生児用枕の高さは赤ちゃんが苦しくない設計で、まだ柔らかい頭蓋骨も優しく包んでくれます。

添い乳をやめる時はどうすればいい?

様々なメリットがある添い乳の方法ですが、いつまでも授乳し続けられません。
やめるときにはどのようにすればいいのでしょうか。

添い乳の方法をやめるときには、いきなり授乳をやめてしまうと赤ちゃんも戸惑って夜泣きがひどくなり、ママも根負けしてしまう場合があります。

スムーズに添い乳の方法をやめるためには、いくつかのポイントがありました。

入眠儀式を作ろう

入眠儀式というと仰々しく、どんな方法かと思われるかもしれませんが、大丈夫。
寝る前にある癖づけをして寝かせる方法になります。

例えば、「お風呂→水分補給→真っ暗な寝室に連れて行く→立て抱きで背中をトントン」という一連の流れを入眠儀式と決めたら、毎日欠かさずそれを続けます。

最初はおっぱいを欲しがって泣くかもしれませんが、そこで授乳してしまっては「泣けばおっぱいをもらえる」と逆に学習してしまうので、泣いてもこらえましょう。

毎日入眠儀式を続けていけば、暗い寝室に連れてこられた時点で「寝なければいけない」と学びますよ。

安眠グッズを見つけてあげよう

イルカのぬいぐるみ、手触りの良いタオルケット。
赤ちゃんは自分のお気に入りを見つける天才です。

赤ちゃんにとって、おっぱいとは友達であり、ママとの絆の証でもあり、大切で大好きなもの。そんな存在とお別れすることは、赤ちゃんにとってとても寂しいこと。不安にもなります。

そんな時は赤ちゃんにとって安心できる安眠グッズを探してみましょう。
おすすめはいつも使っている枕やタオル、ふわふわの優しい手触りのものです。

生活リズムを整えよう

新生児の時は起きて寝ての繰り返しですが、半年も過ぎればだんだんと生活リズムをつかめるようになってきます。

生後6ヶ月にもなれば長い睡眠もとれ、離乳食も始まってお腹がたまりやすくなるので授乳の回数も徐々に減ってきます。昼寝は午前と午後の一回ずつにして、早寝早起きの習慣を作る方法を選択してみましょう。

朝は太陽の光をたっぷり浴びさせ、昼間はお散歩など刺激の多い時間を設けます。夜は静かにするという1日のメリハリをつけましょう。暗くなれば眠るんだという意識が芽生えてきますよ。

お風呂あがりに水分補給をさせよう

添い乳の方法をやめられない一つの原因に、赤ちゃんの喉が乾いて水分を欲しがるということがあります。

赤ちゃんのうちは膀胱もまだ発達しておらず、あまり体内に水分をためられません。

熱いお風呂に上がった後は、白湯(お湯を冷ましたもの)を与えましょう。冷たいお水だとせっかくあたたまった体が冷えてしまうので、常温で。ジュースは基本的に必要ありません。

赤ちゃんにたくさん触れてあげよう

添い乳という授乳の方法は、ママとのふれあいがもっとも近く感じられる方法です。

それだけに、急にママの体温が離れていくのはとても寂しいもの。
たくさん抱きしめて、赤ちゃんの色んなところに触れ、優しく声をかけてあげましょう。

おっぱい以外の安心するものをたくさん与えてあげるのが、添い乳をやめるスムーズな方法です。

夜はあげないと約束しよう

ママとパパにとって新生児期最大の難関が、夜泣きです。

添い乳の方法をしていると、すぐ隣で赤ちゃんが寝ている状態なので、つい「起きたらおっぱいをあげる」と癖になりがち。

夜は絶対にあげないと心に決め、泣いてもあげないようにしましょう。
あまりにも寝ない場合は、無理に寝かしつけるのをやめ、夜のドライブやいっそ一緒に起きてしまいましょう。疲れたら寝るのは赤ちゃんも同じです。お昼寝は少なめに。

泣いても添い乳はしないように

添い乳の方法をやめるためには、時として絶対に譲らない強い姿勢を見せることも必要です。

赤ちゃんは泣くのが仕事です。泣くことでしか感情を伝える方法がないのです。夜は特にシンと静まり返ってママのぬくもりが欲しくなり、おっぱいを求めることが多くなる時間帯。

そこで泣き止ませるために添い乳の方法を選択してしまうと、添い乳以外の方法で寝なくなってしまいます。
泣かれるのはつらいですが、泣き止ませるための方法としては添い乳はよくありません。

時には寝たふりも

赤ちゃんは、大好きなママのことをよく見ています。

おっぱいなしでは泣いて泣いてとても寝付かず、ママの洋服を引っ張ってまで欲しがる赤ちゃん。言葉も通じないし、疲れるしで、へとへとになってしまいますよね。

そんな時は、ママも寝たふりをしてしまいましょう。深い呼吸でゆっくりと息を吸い込み、本当に寝ているかのようにするのです。

その場合は、赤ちゃんが構って欲しくて泣いても起きてはいけません。赤ちゃんもやがては諦めます。

添い乳で注意したいことは?

添い乳の方法は、注意しなければならないこともあります。

赤ちゃんとの距離が近くなる添い乳の方法ですが、やり方には注意が必要です。

食べかすが残っていると虫歯になることも

生後半年から、十倍粥という米と水を1:10で作る重湯から、離乳食が始まります。

その頃は授乳と離乳食を交互に行います。半年頃から乳歯が生えてきますが、まだ歯磨きの習慣づけがされていない場合や、夜の授乳時には歯磨きをせず授乳することになります。

夜の添い乳はしないと決めたら、夜寝る前にしっかりと子供用の歯磨きで歯を磨いてあげましょう。乳歯が虫歯になってしまうと、そのあとに生えてくる永久歯まで虫歯になってしまう可能性があります。

母乳が耳に入ってしまうと中耳炎になることも

母乳が耳に入る可能性があるのは、添い乳の方法だけのデメリットかもしれません。

添い乳の最中はママも眠くて、赤ちゃんの顔がどこにあるかはなんとなく分かるものの、口と間違えて耳が近くなっていることに気づかないかもしれません。

母乳が耳に入ってしまうと、それが耳の中で膿んでしまい、中耳炎になってしまうことがあります。
添い乳の最中は注意しましょう。

添い乳でげっぷは必要なの?

産院の母乳指導では、げっぷの重要性を聞かされたことと思います。
添い乳の方法でも、げっぷは必要なのでしょうか?

特にまだ器官が未熟な新生児の赤ちゃんは、胃もまっすぐな形なのでよく吐き戻します。母乳と一緒に吸い込んだ空気をげっぷで出してやることにより、空気を抜いて楽に飲み込めるようにするのです。

添い乳の方法中はそのまま寝てしまったり、げっぷをさせるタイミングに迷いますよね。

助産師さんたちの間でも授乳中に寝てしまった赤ちゃんを起こしてまでげっぷをさせるかどうかは、意見がわかれており、苦しくなさそうならそのまま睡眠をやめることなく起こさなくていいという意見や、げっぷは必要なので起こしてでもさせるべきという意見など、まとまってはいません。

ママも、赤ちゃんの様子をみながらげっぷをさせるかどうかを判断してください。もし苦しそうに咳き込んでいたり、息苦しそうならげっぷをしてから寝かせましょう。

添い乳は赤ちゃんの様子を見ながらしよう!

デメリット以上に、メリットの多い添い乳の方法。
赤ちゃんとママの距離がぐっと近付く、リラックスタイムです。

寝返りの際の危険や、吐き戻しなど、授乳中といえども赤ちゃんは予測できなことばかり。

添い乳の間は赤ちゃんの様子をしっかり見て、約1年しかない授乳の時期を楽しみましょう。

出典元はこちら

赤ちゃんとお母さんにやさしい母乳育児支援

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この記事のライター
天瀬雛菊
ライター歴そろそろ一年半。面白い、楽しい、役に立つ情報をご紹介していきたいです!

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