子供が良好な友達関係を築くために親が出来ることとは?介入し過ぎはNG!
子供が良好な友人関係を築けているか心配な親御さんは多いことでしょう。子供は大きくなるにつれて、親より友達と過ごす時間が増えるものです。友達がいない子供に対する適切な接し方などもご紹介しますので、ぜひ子供と接する時の参考にしてみてください。
目次
子供の友達関係が心配!
自分の子供に友達が出来て嬉しい反面、「友達と仲良くやれているだろうか。」と心配になる親御さんは多いですよね。子供自身にとっても、友達関係は非常に大きな関心事と言えるでしょう。友達が欲しい子供と欲しくない子供によって親御さんがとるべき行動は異なります。ぜひ、抱えている心配事を解消していきましょう。
子供の友達関係での上手な接し方2選!
子供の話には共感してあげる
子供が友達と仲良く過ごしているか心配な親御さんに効果的なのは、子供から直接話を聞いて情報を得ることです。共感しながら話を聞くことを常に心がけましょう。「○○ちゃんと喧嘩しちゃった」と子供が話した時、理由を聞かずに「喧嘩しちゃだめ」と注意していませんか。こういう時は、すぐに否定せずに相槌を打ったりしながら共感してみましょう。アドバイスや注意は、子供の話にしっかりと共感した後に行ってください。溜め込んだストレスを吐き出た後ならば、子供も素直に親御さんの話に耳を傾けることが出来るからです。
話したがらない時は先生や保護者に聞く
親御さんには友達関係の話をしたくないという子供もいます。いくら親御さんが共感することを心掛けていても、子供が口を開いてくれなければ情報は得られません。子供が話したがらない時は、無理に聞き出すことはせず先生に聞いてみましょう。子供と長い時間を過ごしている先生だからこそ知っていることがあるかもしれません。当然のことながら、自分自身で子供と友達の関わり方を観察することも大切です。家や公園で遊ぶ姿や、迎えに行った時の子供達の会話や表情など、良く観察すれば分かることもたくさんあるはずです。
子供の友達関係を良好にする方法4選!
子供と親との信頼関係を築く
子供の「人間関係力」を向上させるには、親子の信頼関係を築き上げることが必要不可欠です。親子関係は、子供が最初に経験する人間関係です。親御さんを信頼している子供は、その後の人間関係も信頼を土台にすることが出来ます。逆に、注意ばかり受けて育った子供は、親御さんや友達に対して不信感を抱きやすくなってしまいます。
否定的な言い方をしない
共感することに合わせて、否定しないことも非常に大切です。子供は親御さんから多くの言葉を学びます。子供が汚い言葉を使った時、子供の前でその言葉を使ったことがないか考えてみてください。否定的な言葉を使う親御さんの子供は、友達に対しても否定的な言葉を使いがちです。これでは、友達と良い関係を築くことは難しくなってしまいます。
共感的な受け答えを心掛ける
忙しかったり疲れたりしていると、ついつい共感的な受け答えを忘れてしまいがちです。しかし、これでは子供がストレスを溜め込むことになります。それでは問題は何一つ解決しませんし、さらに深刻になることもあるでしょう。共感を持って聞いてくれる親御さんに対して、子どもは大きな信頼を寄せるようになります。さらに、自然と子供も共感的な受け答え方が出来るようになるでしょう。共感的な受け答えは、子供の成長に大きなメリットを生み出すのです。
一人でも平気でいられる力を養う
人は生きていく上で「人間関係力」が必要です。人間関係力とは、人間関係を上手く調節する力のことであり、「友達といる力」と「一人でいる力」の両方が必要となります。友達と遊んだり協力したりするのと同じくらい、一人で行動したり没頭したりするのも大切なのです。自分で考えて行動することが出来れば、友達に依存する必要がなくなります。良い友達関係とは、依存し合う関係ではなく自立した人間同士の関係なのです。
「一人でも平気でいられる力」を身につけるために親御さんが出来るのは、子供が熱中していることを応援してあげることです。好きなことを深めることで、自信が生まれるだけでなく親御さんに対する信頼感も高まります。
友達がいない子供のタイプ4選!
友達が欲しいけど避けられている
- 自己中心的、攻撃的
- 服に清潔感がない、髪の毛がぐちゃぐちゃ、持ち物が汚れている
攻撃的な子供は、主に2つのタイプがあります。手が出てしまう物理的な攻撃と、否定的な言い方や悪口などの精神的な攻撃です。また、身だしなみに気を遣えてない場合も、周りに避けられてしまう可能性が高いでしょう。
友達が欲しいのに出来ない
- 自分から声を掛けるのが苦手
- 友達は欲しいけど集団は苦手
このタイプには、消極的な子供が多い傾向にあります。周りからは避けられていないため、何かきっかけがあれば比較的すぐに友達を作ることが出来るでしょう。
一人でいる方が好き
- 自分のやりたいことがある
- 自分のペースで遊んだり勉強するのが好き
先ほど伝えたように、「人間関係力」には「友達といる力」と「一人でいる力」の両方が必要です。このタイプの場合、やや後者が勝っている状態です。しかし、前者も備えているため、特に心配することはないでしょう。
一人でいたい
- 友達といるのが苦痛
- 病的なもの
自分のやりたいことが特になくても、一人でいたいという子供もいます。このタイプは、一人でいるのが好きな子供に比べ、「友達といる力」をほとんど持ち合わせていないことが多いです。
子供に友達がいない時の対処法4選!
避けられている場合
避けられている理由が分かっている場合は、親が手を差し伸べることにより改善出来る可能性が高いです。すぐに改善することが難しくても、子供を信頼して根気強く続けることで、必ず良い方向に進むはずです。友達に対して攻撃的な場合、親御さんからの愛情不足や言葉遣いが原因である可能性があります。多くの愛情を注いで不信感を取り除いたり、親御さん自身の言葉遣いの見直しを行いましょう。注意ばかりではなく褒める機会を増やすことで解決出来る可能性が高まります。身だしなみは、親御さんが気付ければすぐに改善出来ます。子供の持ち物や服装を一度確認してみましょう。
友達が出来ない場合
友達が欲しいのに出来ない場合は、親御さんが手を差し伸べてみましょう。少し背中を押してあげるだけで、欲しかった友達がすぐに出来る可能性が高いからです。自分から声を掛けるのが苦手な子供の場合、先生の協力を仰ぎましょう。先生の一声ですぐに仲間に入れることが多いからです。ただし、これが有効的なのは幼稚園~小学校の低学年ぐらいまでです。小学校中学年あたりからは、自分から声を掛けるように努力させることも必要でしょう。友達は欲しいけど集団は苦手な場合は、無理に集団に入れさせるのは避けた方が良さそうです。
一人が好きな場合
このタイプの子は友達と遊びたい時に遊ぶので、親御さんが心配し過ぎる必要はありません。子供が一人で遊んでいることを心配して、「友達と遊んでおいで」と注意してしまうのは避けましょう。それよりも、子供が一人で過ごす時間をより楽しめるように手助けしてあげてください。絵を描くことが好きなら、いろいろなお絵描き道具を与えるのも良いでしょう。たくさん褒めて子供の良いところを伸ばしてあげてくださいね。
一人でいたい場合
こちらのタイプの場合、病的なものである可能性があるため、専門家に一度診てもらうことをおすすめします。病的なものであれば、それに応じた指導を始められますし、病的なものでなければ、子供の個性と捉えて接することが出来るからです。
子供に友達がいない時の注意点2選!無理強いはNG!
友達と遊ぶよりも夢中になっていることがある
保育園や小学校は、友達同士で遊ぶ子供が多い場所です。その環境の中でも一人で没頭したいことがある場合、本当に好きなものだと言えるでしょう。誰しもが夢中になれるものを見つけられるわけではありません。むしろ、夢中になれるものを見つけた子供を、たくさん褒めて伸ばしてあげてくださいね。
友達と遊ぶのに苦痛を感じている
嫌われることを心配して、周囲に気を遣い過ぎてしまう子供も少なくありません。自分の意見が言えなかったり、本当は苦手な子がいたりすると、ストレスはどんどん溜まってしまいます。そのため、子供が一人でいることを好む場合は、無理に友達を増やそうとすることは控えましょう。
子供の友達関係が心配?介入し過ぎた場合の問題点3選!
『悪影響を与える子供』のレッテル貼りはNG!
子供の友達にレッテルを貼るのは絶対にやめましょう。確かに、挨拶や礼儀がなっていなかったりすると、自分の子供に悪影響なのではないかと心配になってしまいますよね。しかし、「あの子と仲良くしてはいけない。」などの言葉は、子供の中に不信感を生んでしまいます。その不信感から、友達に対して否定的になり注意してしまうかもしれません。親御さんの発言が、子供が友達から避けられる要因になる可能性も十分に考えられます。神経質になり過ぎることなく、様々な人がいることを教え続けることが必要です。
よその子供の悪口を言うのはNG!
親御さんが子供に言った子供の友達に対する悪口が、次の日に子供達に広まっていたということも珍しくありません。子供同士の関係が悪くなる可能性も高まります。また、親御さんが悪口を言っていると、悪口を言いやすい子供に成長してしまいます。いくら親子であっても、よその子供の悪口を言うのは控えましょう。
家庭内に問題がある場合も
- 親御さんがきつい言い方をする
- 必要以上に甘やかされている
- 十分な愛情が注がれていない
このような家庭で育った子供にとって、友達作りは非常に難しいものと言えます。家庭内での人間関係を土台にして、友達関係は作られていくものだからです。自己中だったり人の顔色ばかり窺っている場合は、家庭内に問題がある可能性が高いと言えるでしょう。相手の家庭に問題がある場合は何も出来ませんが、自分の家庭に問題がある場合は改善する余地があります。自分の家庭に問題はないか、客観的な目を持つことが大切です。
子供の個性や気持ちを尊重してあげよう!
子供にも様々なタイプがあり、全ての子供が集団で遊ぶことを好むわけではありません。最も大切すべきなのは、子供自身の気持ちです。子供が望む方向へ導けるよう、親御さんに出来ることを協力してあげましょう。