子供を叩く親の心理とは?叩くのを止める方法や子供への影響も!
子供を叩くという方法で教育することは非効率だとされています。ただ、親はわかっていてもつい子供を叩くことがあります。それはどうしてなのか、どうしたら止められるのかを考えてみましょう。また、子供にどう影響するのかも解説します。
目次
子供を叩く親について徹底調査!
子供を叩く親が話題になることがあります。しつけのために子供を叩くと言いながら、それが暴力や虐待へとつながる事件も起きています。子供を叩くのが本意ではないのに叩いてしまう親の心理や、叩くのを止める方法についても詳しく調査しました。
子供を叩く親の心理7選!
まずなぜ親は子供を叩くのかということを考えてみましょう。親が子供を叩く場合、そこには理由があるはずです。理由なく叩くならそれは単なる暴力に過ぎません。ただし、親は完璧ではないのでつい感情に任せて叩くということもあります。そこで親が子供を叩く時の心理状態を分析してみました。
①子供が危ない行動をする
子供が危険な行動を行った時に叩くという方法でそれがいけないことであると教える親は多いのではないでしょうか。子供が危ない行動を危ないと学習してくれないと大変なことになるかもしれないと親は不安になり、ついすぐに効果が出る叩くという方法で止めるのです。愛情ゆえのしつけではありますが、果たして子供が本当に危険を理解してくれたのかという不安は残ります。
②何度言っても言うことを聞かない
子供は何度言い聞かせても言うことを聞かない場合があります。この場合にはいくつかのパターンがあって、子供がそれが悪いことだと理解していない場合もあります。叱られるとわかっているのに繰り返す場合には、親にかまって欲しくてわざとやっていることもあるのです。どちらにせよ親の心理としてはイライラしてつい叩くというのが多いシチュエーションです。ただしこのパターンで叩くと、効果が出るまでより強く叩くようにエスカレートしてしまうことがあるので注意が必要です。
③疲れている
親が子供を叩く理由として、必ずしも子供の行動が原因ではないこともあります。育児で疲れているお母さんに多いパターンとして、睡眠不足や過度のストレスからふいに暴力衝動がわきおこって子供を叩くという事態におちいることがあります。過度の疲労やストレスが心理状態を不安定にしてしまい、少しのきっかけで子供に苛立ちを感じてしまうのです。このパターンは親も自分が間違っていることを理解しているので罪悪感からさらに心理的に追い込まれてストレスがたまるという悪循環になることがあります。
④自分がイライラしている
子供が原因ではなくて何か生活のなかで問題があってイライラした心理状態の時につい子供を叩く親もいます。イライラしていると周囲全てが敵のような気持ちになってしまうので、そんな時に子供が言うことを聞かなかったりすると攻撃的に対処してしまうのです。また反撃されない暴力というのはストレス解消の効果があるので、子供を叩くことで一時的にスッキリしてしまう場合もあり、イライラしている時の暴力はとても危険です。この状態が習慣化することで起きる虐待も多いのです。
⑤焦っている
親がしつけを焦っているために子供を叩く場合もあります。特に初めての子育てだと叱り方やしつけの方法は手探り状態です。昔なら近くに自分たちの親が先輩としていましたが、今は親と別々に暮らしている人がほとんどでしょう。うまく子育てをしなければならないという焦りから、即物的なしつけである暴力に頼ってしまうことがあります。昔から子育ては親も一緒に成長すると言います。決して焦る必要はありません。
⑥不安や戸惑いがある
自分の子育てに自信がない親もついつい子供を叩くことがあります。なぜ子供が言うことを聞いてくれないのかがわからないので叩くことで無理やり言うことを聞かせようとします。このような心理状態は子供ときちんと向き合ってない場合に起こりがちです。子供と話をしたり一緒に遊ぶことで、少しずつお互いを理解していくことが大切です。何か起こった時にまず理由を考えるようにするといいでしょう。
⑦しつけとして必要
しつけとして叩く必要があることもあります。それは痛みを教える場合です。子供が他人を叩いた場合などは、自分では痛みがわからないので叩くことで教える形が有効な場合もあります。しかししつけとして子供を叩く必要がある場面は多くありません。しつけというのは生活のルールを教える作業です。ルールを痛みで教えるという方法は、子供の成長に悪い影響を与えることのほうが多いのです。子供を叩くことをしつけだと思っている人もいますが、本当に叩く必要があるかどうかはよく考える必要があるでしょう。
子供を叩いてしまったあとの行動はどうするべき?3つ紹介!
親が子供を叩いてしまった場合、叩くだけで放置してしまうと子供は何が悪かったのか理解できないことがあります。また、親のストレスや焦りでうっかり叩いてしまった場合、それは子供にとって理不尽な行為です。理不尽なことをそのままにしていると子供の成長に悪い影響を与えてしまいます。子供を叩いた後のフォローを親としてきっちり行いましょう。
①叩いてしまったことを謝る
親も人間なのでつい感情で子供を叩くこともあります。そういう時は親は自分が間違っていることを理解しているものです。でも自分が親であるという理由から謝ることができないという場合が多いのではないでしょうか?叩かれた子供は親の感情に敏感です。正しい理由なく叩かれた場合、次もまた親が叩くのではないかとびくびくしながら行動することになります。こんな時は謝るのも立派な教育です。叩くべきではない時に叩いてしまったことをきちんと謝るようにしましょう。
②叩いてしまった理由を説明する
もちろんきちんと理由があって叩くこともあるでしょう。理由があって叩いた場合には必ずその理由を子供にきちんと説明しましょう。まずは叩いてしまったことを謝ることも大切です。教育とは言え、叩くという行為は暴力です。親という強者が子供という弱者を一方的に叩くことは悪いことだから謝るという行為が大切な教育になります。その上で、なぜ叩くのかということを説明しましょう。子供にはわからないとは思わずに理解できる言葉で説明します。
③子供たちの成長を促す
子供たちが間違った行いをしたことを止めることは大切な教育です。子供の成長過程において、何が良くて何が悪いかを理解させることは親の大切な役割です。止める方法として叩くという行為をするならば、子供たちの成長を促す行為と言えなくもありません。もちろん暴力的だったことは謝る必要はありますが、悪いことを止める方法だったということを伝えれば子供にも理解ができます。止める方法として叩くことを何度も繰り返すのは感心できませんが、良いことと悪いことを知ることは子供たちの成長のための教育になります。
不必要に子供を叩くのを止める方法3つ紹介!
親としては子供を叩きたくて叩いているのではないという場合がほとんどでしょう。親のほうにも余裕がない場合に叩くという行為を行ってしまうことがあります。子育てはストレスも多く、疲労やストレスは親の心理状態に影響します。どうすれば不必要に子供を叩かないようにできるのか。その方法をご紹介します。
①叩いてしまう理由を考える
子供を叩いてしまった場合、つい自己弁護をして自分を正当化してしまうことがあります。人間の心理としては普通の行為ですが、子供の親としてはそれを繰り返してしまうと理由なく子供を叩く悪循環におちいる可能性があるので危険です。まずは自分を見つめ直して、なぜ子供を叩くのかという理由を考えてみましょう。自分を正しく評価することは親としての成長にも繋がります。
②深呼吸をする
子供を叩いてしまう大抵の場合、イライラしていたり焦っていたりと普通ではない感情の揺れがあり、それが影響しています。まずは自分の心を落ち着かせることで感情的な影響を子育てからカットすることができます。自分がイライラしているなと感じたら、ひとまず深呼吸をして気持ちを落ち着かせましょう。思いっきり5回程深呼吸をすれば、少し冷静になってものを考える余裕が生まれます。
③普段からストレスを抱え過ぎない
子育てというものはとにかくストレスを抱えるものです。また、1人でいろいろなことを悩んでいるとそれもストレスとして感情に強い影響を与えます。日常的にストレスを抱え込まないようにしましょう。誰か話を聞いてくれる相手を見つけるか、SNS等で不満を呟いてストレスを発散させるのも1つの方法です。親の心理状態が子供の教育に影響しないように精神状態がフラットであるように整えておく必要があります。
叩かれた子供に影響することは?3つ紹介!
親に叩かれた子供にはその影響が残ります。叩くという教育がなぜ問題があるのかということを理解するには、それが子供の成長にどのように影響するのかを知っておく必要があるでしょう。
①体だけではなく心も痛む
親から叩かれるということは子供にとって肉体的な痛みだけでなく、精神的な心の痛みも伴います。子供は小さいころは親に依存しているので、暴力的に対応されるとそれを拒絶と受け取ってショックを受けるのです。叩かれた子供は親に拒絶されないように何もしていなくても謝る癖がついたり、親の身動き1つにびくびくするようになってしまう場合があります。
②攻撃性が強くなる
子供にとって親は絶対の存在です。その親が叩くという暴力を行うのですから子供もそれを真似します。つまり叩くという行為が正しいものと刷り込まれてしまうのです。自分の目的を果たすために暴力を使うことを自然に覚えてしまい、攻撃性が強い子供に成長しやすくなります。
③人に甘えることができなくなる
人に甘えるという行為には安心感が伴います。親に叩かれて育った子供は常に怯えていて安心感を得ることができません。また、1番信頼できるはずの親が自分を叩くのですから他人はもっと信頼できない存在だと思ってしまいます。そのため人に甘えることができなくなるのです。
子供を叩くことは、十分考えてからにしよう!
親が子供を叩くことでしつけをする場合、子供の成長にあまりよくない影響を与えることが研究でわかって来ています。どうしても叩かなければ理解させることができない場合は仕方ありませんが、親が子供を叩くという行為は基本的に弱者に対する暴力であることを理解しておきましょう。まずは親が理性的な状態で子供に対応する必要があります。叩く前に自分を落ち着かせて、その行為は必要なのかということをよく考えてみましょう。