おっぱいが断乳で痛い!断乳後のケアの正しい方法を解説!

そろそろ断乳しようかな……と思うけど、痛いって本当? スムーズに断乳するためのステップや、「胸の張りがカチカチで痛い!! いつまで我慢すればいいの?」というときの対処法まで、断乳後の正しいケアの方法について解説します。

おっぱいが断乳で痛い!断乳後のケアの正しい方法を解説!のイメージ

目次

  1. 1断乳後のおっぱいはやっぱり痛むの?
  2. 2断乳後の正しいケアの方法
  3. 3搾乳方法~おにぎり搾り~
  4. 4断乳の仕方を間違えるとどうなる?リスクの高い断乳方法も確認
  5. 5断乳したらどのくらい病院に通うの?いつまで?頻度は?
  6. 6断乳の痛みは我慢しすぎないで

断乳後のおっぱいはやっぱり痛むの?

計画的に断乳した場合でも、やはり最初は胸の張りがカチカチになり、痛いと感じる場合が多いです。場合によってはしこりができることも。「痛いのはいつまで続くの?」と不安になるかもしれませんね。でも安心してください。ほとんどの場合、痛いと感じるのピークは3日目です。断乳開始から5日目くらいではおさまるので、いつまでも痛いわけではありません。

断乳を始めてすぐは、「こんなに痛いならあきらめようかな」と思うかもしれませんが、痛いのも5日目前後でおさまるという見通しが立てば、胸の張りの痛みもやり過ごせるかもしれませんね。

断乳後のケアについて紹介していくので、ぜひ参考にしてください。

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断乳後の正しいケアの方法

断乳するためには、前もって計画を立てておくことがとても大切です。
なぜなら、事前に準備しておくことで「カチカチになった胸の張りが痛いのが我慢できない」といった状況を避けることができるからです。5日目くらいで痛みがおさまることが多いといいましたが、それは正常な経過をたどった場合。乳腺炎になり、悪化してしまうこともあるので、胸の張りへのケアが大切です。

思いつきで断乳をスタートするのではなく、まずは正しい断乳のやり方を学んでから、実践していくようにしましょう。断乳のやり方には、母乳育児の専門家によって、いつまでに何をするという手順が異なる場合もあります。もしこの記事と違っている場合も、信頼できるプロのやり方にしたがってくださいね。
 

痛いと泣く赤ちゃん

【正しい断乳のケアの方法】
 

  1. いつまでに断乳を完了したいかを考え、断乳をスタートするタイミングを決める。3日間大切な予定がなく、家族の協力が得られるタイミングがベター
  2. 断乳をスタートする前から授乳の回数を減らしていく(1日4回程度が目安。特に夜間の授乳をやめる)
  3. 断乳3日前くらいから、ママの食事のカロリーを減らし、水分・脂肪分・甘いもののとりすぎを避ける
  4. 断乳開始から3日間母乳を絞らず過ごす(我慢できないほど痛い場合は、軽く圧抜きする)
  5. 断乳開始3日後にたまった母乳をしぼる
  6. 5日~1週間程度母乳を絞らず過ごす
  7. 5日目~1週間おきに母乳をしぼるサイクルを3~4回繰り返す
  8. 2週間程度で胸が張らなくなり、1か月前後で断乳完了となる場合が多い

断乳後の過ごし方の細かい注意点について紹介していくので、チェックしていってくださいね!

断乳のスケジュールを決めるイメージ

圧抜きの仕方は?

正しい断乳の方法として「3日間は母乳をしぼらない」と紹介しましたが、おっぱいがカチカチに張って痛いのが我慢できない場合もあると思います。その場合は、痛いのが少し和らぐ程度に軽く「圧抜き」するのはOKです。

「圧抜き」とは、母乳をしぼるのとは違い、母乳が出口をなくしてパンパンになっている状態のおっぱいを、少しだけ母乳の出口を作ることで、ガス抜きのように張りを軽くさせるケアのこと。産後5日目前後で退院する前に習った方もいるかもしれませんね。

【圧抜きのやり方】

  1. おっぱいを脇の下など遠いところから、乳首のほうに母乳を集めるイメージで15~30秒軽く圧迫する
  2. 直接乳首は触らず、乳輪の少し外側を軽くもむようにして、母乳を出す

カチカチだった胸の張りがおさまり、痛いと感じなくなりスッキリするほど絞りきってしまうと、身体は「おっぱいが足りないんだ!」と判断して、ますますたくさんのおっぱいを作ってしまいます。カチカチだった胸の張りが、ほんの少し胸の張りがとれて痛いのがマシになったかな? 程度にとどめておくことが重要です。5日目には楽になっているはず! と考えて乗り越えましょう。1日2~3回程度、1回30㏄(大さじ2)くらいを目安に、しぼりすぎないように注意しましょうね。

女性

圧抜きしたら3日程度でおっぱいを全部絞ろう

カチカチになるほどの胸の張りはとても辛いと思いますが、いつまでも続くわけではないので、最初の3日ほどが我慢のしどころ。5日目には痛い感覚がおさまってくるということを頭において、少しのあいだがんばりましょう。おっぱいに母乳が残っている状態を保つことで、おっぱいが作られる量が減っていきますよ。

母乳をしぼるイメージ

搾乳は圧抜き程度、期間を開けて絞る

断乳を始めたら、圧抜き程度でおさえ、母乳がおっぱいに溜まっている時間を長くします。そうすることで、身体が「もう母乳はいらないんだ」と分かるようになり、母乳の作られる量がだんだんと減っていきます。3日目、そこから5日目~1週間後、そのまた2週間後、と少しずつ空ける期間を長くしていくのがポイントです。

期間を空けるイメージ

搾乳方法~おにぎり搾り~

断乳をスタートして3日目、それ以降5日目〜1週間おきにおっぱいをしぼるときに行う方法が「おにぎり搾り」です。搾るときの手の動きがおにぎりを握るときに似ているので、おにぎり搾りと呼ばれます。

おにぎりと子ども

【おにぎり搾りのやり方】
・両手の親指と人差し指を広げ、間の三角のスペースで母乳を乳首の方に押し出すイメージで力を入れる
・両手を対角線上におき、両側から挟み込むようなイメージでおこなう
・乳首は触らず、乳輪の少し外側を刺激し、たまった母乳を出す

たくさんの母乳が出てくる可能性が高いので、バスタオルなどを多めに用意しておくといいでしょう。

最初はやり方のコツがつかめず難しいことが多いので、最初の3日目のときに助産師のケアを受けるのもおすすめです。そこで、いつまでに何をするかや、やり方のコツを教えてもらうことで、5日目以降痛いのが治まってきてからのケアを自分で行えることもあるでしょう。

乳腺炎にならないために

乳腺炎にならないためには、次の4つのことが大切です。
 

  • 徐々に母乳の分泌を減らしておくこと
  • おっぱいへの刺激を避けること
  • 過度な胸の張りの場合は圧抜きをすること
  • 定期的にしっかりしぼること


乳腺炎になると、しこりができるなどのおっぱいの症状だけでなく、インフルエンザのような全身の症状も出てとてもつらいです。できるだけ乳腺炎になるのは避けたいですよね。乳腺炎予防についてもこの記事で紹介していますので、じっくり読み込んでくださいね。

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しこりができちゃった!どうしたらいい?

授乳中であれば、赤ちゃんに母乳をどんどんあげることで、しこりを解消することができますが、断乳したい場合はそうもいきませんね。

そんなときは、しこりのある部分をゆっくり圧迫するようにしましょう。しこりが周りに溶けて広がっていくようなイメージです。

このときの注意点ですが、けっしてゴリゴリとしこりを強く押したりもんだりしてはいけません。刺激になって余計に胸の張りが強くなってしまう可能性があります。あくまでも、しこりの周囲をゆっくりと圧迫する程度にしましょう。

搾乳をしてもまったくしこりが変わらない場合は、乳がんである可能性も否定できません。その場合は、しこりがいつからできたかなどを伝え、病院を受診するようにしましょうね。
 

オレンジ

葛根湯・ハーブティーが効果的

葛根湯は、炎症をおさえる作用のある漢方薬で、乳腺炎のときに使われることもあります。カチカチになるほど胸の張りが強く赤くなっていて、自宅に葛根湯がある場合は飲んでもいいでしょう。念のために、出産した病院に電話するなどして確認することをおすすめします。  

ハーブティー

また、母乳の出が悪くなるからと、授乳中によくないとされているハーブティは、逆に断乳のときには有効です。セージやペパーミントが有名ですね。薬とは違うので、即効性は期待できませんが、取り入れてみてもいいでしょう。

葛根湯やハーブティはあくまでも、補助的な役割ととらえて、気になる症状がある場合は自己判断せず病院を受診するようにしましょうね。

ハーブ

痛い時は冷やそう

胸の張りがカチカチになって痛いときは、いつまでも我慢しすぎず冷やしましょう。特に痛みがおさまるまでの5日目までは適切に冷やすケアが効果的です。小さめの保冷剤をハンカチなどでくるんで冷やすのがおすすめです。おでこに貼るような保冷シートはすぐにぬるくなってしまい、いつまでも保冷作用が続くことはなく、ほとんど効果がありません。また、直接氷などで冷やすと、刺激になって逆にさらに熱をもってしまうこともあります。

少しひんやりして気持ちがいいな、いつまでも当てていたいな、と感じる程度にしておくことが大切です。
 

冷やすイメージ

冷湿布の作り方もチェック

日本には、昔ながらの生活の知恵がたくさんあり、自然のもので冷湿布を作る方法もその1つです。ここでは、断乳で胸の張りが痛いときに使える、キャベツ湿布、じゃがいも湿布、ペパーミント湿布について紹介します。

キャベツ湿布の作り方

キャベツ湿布の作り方はとっても簡単です。キャベツの葉をバリっとちぎってきれいに洗ったら、そのまま胸に当てるだけ。キャベツの自然なカーブが、胸のふくらみにフィットします。冷やしすぎず、ちょうどよい保冷効果がありますし、口に入ってももちろん問題ありません。キャベツは、外側のほうの厚みのある葉を選ぶと、冷却効果も長持ちするのでおすすめです。

キャベツ湿布のイメージ

じゃがいも湿布の作り方

キャベツ湿布に比べると少し手間がかかりますが、よく効くといわれるじゃがいも湿布についても紹介します。用意するものは、じゃがいも1個、小麦粉、酢、キッチンペーパーまたは薄い布だけ。

【じゃがいも湿布の作り方】

  1. じゃがいもの皮をむき、芽があれば取り除く
  2. おろし金などですりおろす
  3. 小麦粉(大さじ3くらい)を入れてさっくり混ぜる
  4. 酢を2~3滴たらす
  5. キッチンペ―パーまたは布に、じゃがいもペーストを大さじ2程度のせて伸ばす
  6. じゃがいもペーストをのせた面を内側にして折りたたむ
  7. 傷のある場所は避け、胸にのせる
  8. 医療用のテープなどで固定してもよい
  9. 4~6時間程度でパリパリに乾燥したら交換する

多めに作って、密閉できる容器に入れておけば、まる1日は使うことができます。食品ですので、衛生面を考えて1日以上たったものを使用するのはおすすめできません。胸が張りだしたら、余裕のあるうちにまとめて作っておくとよさそうですね。ぜひ参考にしてください。

じゃがいも湿布のイメージ

ペパーミント湿布の作り方

ペパーミントのエッセンシャルオイルがあれば、作るのは簡単です。洗面器などに水を張り、ペパーミントのエッセンシャルオイルを2~3滴たらします。そこに小さめのタオルを入れて軽く絞れば完成です。ペパーミントには、炎症を抑えたり・冷却作用があるため、ひんやりとして気持ちよく使うことができますよ。

ペパーミントにはイライラしていた気持ちを落ち着かせてくれる効果もあるため、気分転換にもピッタリですね。

ペパーミント

我慢せず病院に行こう

実は乳腺炎には、2種類あります。おっぱいに母乳がたまっている状態で起こる乳腺炎と、傷などから菌が入ってしまったことにより起こる感染性の乳腺炎です。

菌が入ってしまったことにより起こる乳腺炎では、膿がたまり、最終的におっぱいを切って膿を出さないといけなくなることもあります。

ですから、我慢できないほど痛い場合、体調が悪い場合は、いつまでも我慢せず病院に行くことが大切です。

注意が必要な乳腺炎の症状は次のようなものがあります。無理せず早めに病院を受診するようにしましょうね。また、断乳を始める前に、病院の母乳外来や、母乳育児専門の助産院などで相談しておくのもおすすめです。

病院のイメージ

【専門家に相談が必要な乳腺炎の症状】

  • 37.5度以上の発熱
  • 悪寒
  • インフルエンザ様の身体の痛み
  • しこり
  • おっぱいが部分的に赤くなり、熱をもっている
  • 圧抜き・搾乳しても痛いのが変わらない

おっぱいの症状だけでなく、高熱が出るなど全身にもインフルエンザのような症状が出ることが多いです。しこりがあって、ケアをしても変化がなく、痛いのが全然楽にならないときも乳腺炎が疑われます。無理せず専門家に相談するようにしましょうね。

乳腺炎で熱があるイメージ

夜間断乳をしておく

断乳をスムーズにすすめるためには、授乳の回数を徐々に減らしていくのが理想的です。特に夜間は、母乳の分泌を多くするホルモンが出やすい時間帯です。夜間におっぱいを刺激することで、母乳がたくさん作られてしまうことになりかねません。日中の授乳の回数を減らすのと同時に、特に夜間は授乳しないようにしておくと、断乳がうまくいきやすいですよ。

夜間断乳のイメージ
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食事でもケア!

甘いものや脂っこいものをとると、胸の張りが強くなりやすい体質の方は特に注意が必要です。ドロリとした母乳は特に胸の張りの原因になりやすいです。神経質になる必要はありませんが、断乳の3日前くらいから、いつもよりあっさりめの食事にするといいでしょう。

さっぱりした食事

水分は摂り過ぎない

母乳は血液からできています。飲んだ水分がすぐに血液になるわけではありませんが、脱水になると母乳の出が悪くなる、というのはどこかで耳にしたことがあるかもしれません。それとは逆に、あまり水分をたくさんとりすぎると、作られる母乳の量も多くなり、胸の張りもきつくなることがあります。普段と同じように水分をとってかまいませんが、1日2リットル以上など、過度にとりすぎるのはやめましょう。

水分のとりすぎのイメージ

シャワーを浴びる

胸の張りがカチカチになるほど痛いときは、湯船につかるのはさけて、さっとシャワーを浴びる程度にしましょう。母乳は血液から作られています。湯船につかって身体が温まると血行がよくなり、母乳がたくさん作るようにうながすことになってしまいます。特に上半身は、さっと汚れを落とす程度にし、身体を洗うときも胸のまわりをあまり刺激しないようにしましょう。

シャワー

断乳の仕方を間違えるとどうなる?リスクの高い断乳方法も確認

断乳の仕方を間違えると、乳腺炎になってしまうリスクがとても高いです。また、思いつきで断乳を始めたはいいけれど、ピークをすぎる5日目の前に「おっぱいが痛いのが我慢できないから、やっぱり断乳するの辞める!」となれば、お母さんが辛い思いをするだけでなく、大切なお子さんも振り回されてストレスを受けることになります。しっかりと準備してから断乳を始めたいですね。

断乳中のイメージ

急激な断乳はNG!授乳中も後期から量を減らしていこう

母乳は、それまで作られていた量に応じて、母乳を作ります。1日に10回近く母乳をあげていたおっぱいが、急に出口をふさがれてしまったらどうなるでしょうか? おっぱいにある母乳が多い分だけ、カチカチに張りやすくなってしまいますよね。断乳を考え始めたら、徐々に授乳の回数を減らしていくのが大切です。1日4回程度であればうまくいきやすいと言われています。特に夜間は母乳が作られやすいので、添い乳はやめるようにしましょう。お子さんも、おっぱいなしで眠れるようにしておくと、ママも後から困りません。

断乳中の赤ちゃんのイメージ

ケア不足は乳腺炎のリスクアップ?

この記事では、乳腺炎を予防するためのケアについてさまざまな工夫をお伝えしています。もしそうした情報を知らなかったらどうなるでしょう? きっと乳腺炎のリスクが高まると思います。事前にしっかりと準備を整えて、断乳を成功させたいですよね。

断乳したらどのくらい病院に通うの?いつまで?頻度は?

病院の母乳外来などで相談してから計画的に断乳する場合は、まず断乳を初めて3日後に母乳を出し切るためのケアに通い、その後は1週間から10日ごとに母乳をしぼるために通うケースが一般的です。最初の3日目のケアのときに、自分でできるケアの方法を聞けたという方は、1回の受診で済んだ方もいます。2〜3回程度通う方も多いです。それまでの母乳の出の状況や、乳腺のつまりやすさには個人差がありますので、病院の指示に従って、必要なだけのケアが受けられるようにしましょう。

断乳の相談に病院に通うイメージ

断乳の痛みは我慢しすぎないで

『我慢せずに病院に行こう』でも説明しましたが、断乳したことで胸がカチカチになり、我慢できないほど痛い場合や、それ以外にも気になる症状がある場合は、我慢せずに病院に相談するようにしましょう。出産した病院が近くにある場合は、連絡をとってみましょう。他にも、地域には母乳育児を専門にしている助産師がいる場合が多いです。育児に関するほかの相談も同時にできますので、母乳育児のプロの手を借りてみるのもおすすめですよ。

本当は、お子さんが自然におっぱいを吸わなくなる自然卒乳を待ちたいけれど、仕事復帰のタイミングなどで、断乳したい場合も多いですよね。そんなときは、この記事を参考に、無理のない計画的な断乳を行ってみましょう。まずは痛みのピークの3日目、おさまってくる5日目を目標にがんばりましょう! お子さんもお母さんも笑顔で断乳が成功することをお祈りしています!

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この記事のライター
kisa_minori

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