離乳食の始め方を完全ガイド!進め方やスケジュールのカレンダーは?
「離乳食って細かい決まりがあって大変」「始め方がわからない」と戸惑うママも多いでしょう。離乳食の始め方や進め方、知りたいことを紹介していきます。初めはうまくいかないことも多いと思いますが、あっという間に過ぎてしまう離乳食の時期を、親子で楽しく過ごしてください。
目次
離乳食の始め方は?
生後5ヶ月を迎え、そろそろ離乳食を始めようかなと考えているママ。でも、何を準備していいのか、正しい始め方がわからない…初めての離乳食は、戸惑いも大きいですよね。
赤ちゃんにとっての初めてのミルクや母乳以外のご飯はどんな風に始めていけばいいのか、スムーズな始め方や進め方のコツを紹介していきます。
離乳食はを始める時期はいつ?時期と赤ちゃんのサインをチェック!
市販のベビーフードを見てみると、「生後5ヶ月頃から」と書いてあります。
このことから、離乳食はだいたい生後5ヶ月頃から始めるのが一般的であると言えます。
「離乳」とは、「お乳から離れる準備をはじめる」時期です。母乳やミルクだけでなく、食事からでも栄養をとれるように5ヶ月頃から始めましょう。
しかし、成長の進み具合は赤ちゃん一人一人違います。5ヶ月になったからといって焦らずに、ゆっくりペースの赤ちゃんは6カ月からのスタートでも全然問題ありません。
ママやパパ、そして赤ちゃんの準備が整ってから、ゆったりと始めていきましょう。
離乳食は生後5ヶ月頃から始めよう
母乳は赤ちゃんにとって栄養満点のご飯です。しかし、6ヶ月頃を過ぎるころには、赤ちゃんの成長に必要な栄養成分が大幅に減ってしまいます。その反面、ぐんぐん成長していく赤ちゃんにとっては、母乳やミルクだけでは栄養不足になってしまいます。
そのため、5ヶ月頃から離乳食を始めるといいでしょう。
離乳食の始め方には個人差がありますが、7ヶ月になると、離乳食の進みが遅く、かむ力も育たないと言われています。個人差はありますが、6ヶ月くらいには始めるのが理想的と言えるでしょう。
逆に、4ヶ月頃に体も大きく、食べる意欲があっても、早すぎるても体に負担がかかるのでおすすめしません。体重が多めだから、母乳の量を少なくするために離乳食を始めるという必要はありません。
胃腸の消化機能がまだ未熟なので、早すぎる離乳食の開始は食物アレルギーのリスクも高くなります。そのため、5ヶ月頃を目安に離乳食の始め方を意識しましょう。
離乳食を始めるサインを見逃さない!
生後5ヶ月~6ヶ月になったら、そろそろ離乳食をはじめる準備をしましょう。
始め方の目安は、以下の3つです。
①首が座って、支えがあればおすわりができる。
5ヶ月頃に首が座っているのは、順調に発達してきているという目安になります。そして、大人が支えてお座りができるようであれば、離乳食を食べるための正しい体勢もとることができます。
②大人が食べているのを見て、食べたそうなそぶりをする。
口をもぐもぐと動かすのは、口の周りの筋肉が発達してきている証拠です。食べ物に興味を持ってきている証拠なので、離乳食を始めるチャンスです。
③体調がよい、機嫌がよい。
5ヶ月の赤ちゃんの体調や機嫌は、1日の中でのコロコロとよく変わるものです。調子のいい日を見計らって離乳食を始めましょう。体調が悪い時に、アレルギーが出やすくなるので、体調のいい日に始めましょう。
離乳食を始める前に
そろそろ生後5ヶ月も近くなってきたら、離乳食の準備を少しずつ始めましょう。
あると便利な調理器具を紹介します。
離乳食を作るための調理器具がセットになったものがベビー用品売り場に置いてあるので、それも参考にしてみてください。
調理器具で離乳食を始めるのに必要なものは?
離乳食を調理する時にあると便利なものを紹介します。
①小鍋
直径14~16cmほどの小さな鍋です。赤ちゃんの食べる量はごく少量なので、作る量もほんの少しです。
おかゆを炊いたり、食材を茹でたり煮たりと、少しの量を調理する時に、小鍋があるととても便利です。
②小フライパン
直径20cmほどの小さなフライパンは、野菜をいためたり肉を焼いたりする時に便利です。油の使用が少量で済むため、樹脂加工のものがおすすめです。
③軽量スプーン、計量カップ、キッチンスケール
材料を軽量するのに便利です。赤ちゃんに必要な調味料はほんの少しです。そのため、始めはきちんと計量をして味付けをすることをおすすめします。
④裏ごし器
離乳食初期に、大活躍するのが裏ごし器です。離乳食を始めたばかりの赤ちゃんは、少しのかたまりでも嫌がるため、裏ごしをしてトロトロの液体状にしてあげます。万能こし器でも代用できます。
⑤すり鉢・すりこぎ木
どんな食材でもすりおろすことができます。硬さの調整もできるので、もっていると便利です。
⑥おろし器
おろし器を使うと、食材を均一に擦りおろすことができます。食材を使う分だけすりおろせます。目が粗いものは粒が大きく、目の細かいものは粒が細かくなります。時期や用途に合わせたおろし器を選びましょう。
⑦製氷皿
調理器具ではありませんが、製氷皿はあると便利です。
赤ちゃんが1回の食事で食べる量はほんの少し。食べる分だけを毎食作っていてはとても大変です。
そんな時に大活躍なのが、製氷皿です。
一度に多めに作っておいて、食べない分をフリージングしておき、使う時に温めます。
三回食になると、何度もご飯を作らなくてはならなくなるので、フリージングを上手く活用しましょう。毎食毎食作らなくてもよくなり、離乳食作りがかなり楽になります。
赤ちゃん用の食器を用意しよう
大人が使っている食器を使うこともできますが、赤ちゃん用の食器は、離乳食の量にちょうどいいサイズなので赤ちゃん用の食器を用意してあげましょう。
テーブルに置いて安定する形や、すくいやすい形にもなっているので、自分で食べ始める時にも便利です。選ぶ時には、使いやすさと手入れのしやすさで選ぶようにしましょう。
陶器の食器は、食材の粗熱をとりやすく、重みがあるのでテーブルに乗せて安定しています。しかし、落とすと割れてしまうので注意が必要です。
木製の食器は、温かみがあり、手触りや口当たりもやさしいので、赤ちゃんも気に入ってくれるでしょう。しかし、電子レンジでの加熱ができないのが難点です。食洗器に対応していないものもあるので注意が必要です。
プラスッチック製の食器は、軽くて落としても割れないので、赤ちゃんがとても扱いやすいです。しかし、油汚れが落ちにくかったり、色移りが目立ってしまうという難点があります。
これらの特徴をふまえて、ママやパパの好みや、ご家庭の雰囲気に合わせた食器を選んでみてください。赤ちゃんと一緒にいろいろ見て回るのも楽しいですよ。
お気に入りの食器で、ウキウキした始め方ができるといいですね。
そして、食器と一緒にスプーンの用意も忘れずに!
初期のスプーンは、すくう部分が小さくて平たいものが、赤ちゃんにとって食べやすいです。
食べる量が増えてきたら、すくう部分が深いものに変えてあげましょう。
自分で食べたい気持ちが育ってきたら、柄が太くて短いスプーンを用意してあげるといいですね。食器も離乳食のスムーズな進め方で重要なアイテムです。
離乳食のスケジュールはどんな感じ?
それでは、離乳食はどのような進め方をしていけばいいのでしょうか。
一般的な離乳食のスケジュールを紹介していきます。
この進め方のスケジュールは一般的なものなので、食べる量や食べている様子を見ながら、赤ちゃんに合った進め方をしていきましょう。カレンダー通りに進めようと焦らなくて大丈夫です。
離乳食最初期は何を食べる?
生後5ヶ月を過ぎたら、いよいよ離乳食の開始!
離乳食初期「ゴックン期」の赤ちゃんは、まだものをかむことができません。
そのため、初期はトロトロの液体状のおかゆをあげます。
産まれてから5ヶ月間、母乳やミルクしか飲んでこなかった赤ちゃんにとって、離乳食は初めての食感です。そのため、多少のざらつきやかたまりも嫌がって吐き出してしまうこともあります。裏ごしきやすり鉢を使って、赤ちゃんの好みのなめらかさにしてあげましょう。
始め方のスケジュールは、1日目に10倍がゆ1さじ、2日目も同様、3日目に2さじ…というように、1日おきに1さじずつ増やす非常にゆっくりとした進め方をしていきましょう。2週目に、おかゆに野菜1さじをプラスしていき、3週目に、豆腐を1さじからプラスしていきます。
3週かけて、エネルギー源、ビタミン源、たんぱく源の3つの栄養源に慣れていくスケジュールで行います。
カレンダーに食べた物をメモしておくと、何を食べたかわかって便利です。
エネルギー源のおかゆと、ビタミン源の野菜は、欲しがるだけ食べさせても大丈夫なのですが、たんぱく質源は、内臓に負担がかかるため、食べさせすぎないようにしましょう。
離乳食開始から1ヶ月ほどたち、ゴックンも上手になり、食事を喜んでするようになってきたら、二回食に移行するスケジュールで進めます。
二回食の進め方で気を付けることは、食事の量も2倍にしないことです。
初期は、2回の食事リズムに慣れることが大切なので、2回目の食事の量は、1回目の半分ほどで大丈夫です。その量もぺろりと食べてしまい、もっと欲しそうな様子が見られたら、少しずつ量を増やしていくようにしましょう。
ゴックン期の後期には、水分を減らし、マヨネーズくらいベタベタする食感のものに挑戦していきましょう。
おすすめの食材は、にんじん、ほうれん草、かぼちゃ、トマト、バナナ、りんご、豆乳、豆腐、きな粉、しらす干し、真鯛などです。
離乳食2ヶ月頃からは何を食べる?
離乳食が進んだ2ヶ月頃、食べることにも慣れてきた「モグモグ期」は、舌とあごで食材をつぶし、唾液と混ぜ合わせて味わうことが目標です。
2回食のスケジュールにも慣れてきて、食事のリズムも出来てきたこの時期には、水分を減らして、少しずつ食感があるものに挑戦していきましょう。
かたさの目安は、力を入れなくてもつぶせる、絹ごし豆腐くらいの柔らかさです。
最初はすべてすりつぶし、少しツブツブが残るくらいにして食べるかどうか、今後の進め方の参考にしましょう。
急にかたくしたり、一口の大きさを大きくしたりすると、あごでつぶせずに丸飲みしてしまったり、のどに詰まらせたりしてしまうこともあるので、1品だけかたくして様子をみながら、離乳食の進め方のスケジュールを調整していきましょう。
初期に比べ、食べられる食材も増えていきます。
赤身魚や乳製品、そして卵もこの時期から食べることができます。
食べられる食材が増えるので、料理のレパートリーも増えていきますね。食材の組み合わせ次第で、和・洋・中の様々なテイストの食事も楽しめます。
食事の味や食感のバリエーションも増えるので、初めての味や食感に驚いて、吐き出してしまうことも多いかと思います。
しかし、何度も食べさせることで味に慣れ、食べるようになっていくので、根気強く何度も食べさせてみましょう。かたさを変えることで、食べられるようになることもあります。
この時期からは、ごく少量なら調味料が使えます。調味料で味の変化をつけながら、赤ちゃんの好みの味を見つけてあげてください。
ゴックン期後半には、柔らかくゆでて粗いみじん切りにした野菜も食べられるようになってきます。様子をみながら、食材をかたくしてみましょう。
そして、この時期にはご飯を手でコネコネしたり、スプーンを自分で持ちたがったりする様子も見られるようになってきます。
お皿をひっくり返したり、ご飯をボロボロこぼされたりと、今まで以上に大変になってきます。しかし、ご飯を手で触ったり、握ったりすることは、赤ちゃんの成長にとって必要なことなのです。
ママやパパにとって、ストレスにならないようにマットを敷くなどの対策をしておきましょう。
この時期におすすめの食材は、ブロッコリー、キャベツ、大根、かぼちゃ、焼き海苔、いちご、引き割り納豆、鮭、まぐろ、ツナ水煮、鶏ささみ、卵、カッテージチーズです。
卵を食べられるようになりますが、始め方に注意が必要です。白身はアレルギーを起こしやすいので、完全に加熱した卵の黄身を、最初は耳かき1ぱいから始めまるようにしましょう。スケジュールに余裕のある日に食べさせるのがいいでしょう。
離乳食4ヶ月頃からは何を食べる?
離乳食を始めて4ヵ月の「カミカミ期」では、いよいよ三回食になります。
決まった時間に三回食のタイミングを入れるようにして、生活リズムを整えていきましょう。
三回食になると食事の量が増えるため、母乳やミルクの量が減っていきます。そのため、離乳食から栄養を摂取することがメインになるので、栄養バランを考えた献立を考えましょう。
母乳に含まれる鉄分もガクッと減ってくる時期なので、赤ちゃんの健康のためにも、三回食のいずれかのタイミングで、大豆や卵、緑黄色野菜、ひじき、赤身魚やレバーなど、鉄分を豊富に含んだ食材を意識して取り入れる必要があります。
この時期の固さの目安は、指で簡単につぶせるバナナくらいです。
食材によって、みじん切り、角切り、薄切りなど切り方を変えたものを食べることで、口の動きのトレーニングにもなり、かむ力もアップします。
ほとんどの食材を食べることができるようになるので、大人の料理を薄味にしたり、やわかくしたりして、一緒のものを食べる楽しさを感じさせることもできます。三回食のすべてを、わざわざ別に作らなくてもいいので、少し楽になりますね。
三回食になり、作らなければならない離乳食の回数も量も増えてきて、負担に感じることもあると思います。
そんな時は、市販のベビーフードや作り置きを活用したり、簡単にできるものを用意しておきましょう。
ママやパパの負担にならない進め方で大丈夫です。
カミカミ期後期は、大人と同じようなスケジュールで三回食の食事をするようにしましょう。夕飯の時間までもたない赤ちゃんは、15時頃におやつをあげても大丈夫です。おやつといってもお菓子ではなく、バナナやおにぎりなど、エネルギー源になるものがおすすめです。
この時期になると、「遊び食べ」が盛んになってきます。
手でぐちゃぐちゃにつぶしたり、混ぜたり、床に投げつけたり…
三回食すで毎回ぐちゃぐちゃにされると、食事の時間が憂鬱になってしまうママやパパもいるかもしれませんが、赤ちゃんにとって指先でいろいろな感覚を確かめるのは大事な学習なのです。片付けが大変だったり、せっかく作ったご飯を食べずにぐちゃぐちゃにされたりと、精神的に辛いかもしれませんが、どの赤ちゃんも通る道なのだと思って見守りましょう。
自分で食べたいという気持ちが出てくる時期でもあるので、手づかみ食べができるおにぎりやおやき、茹で野菜のようなものを1品入れてあげることも大切です。
上手に食べられたら、思いっきりほめてあげると、赤ちゃんの食べる意欲も高まります。
離乳食6ヶ月頃からは何を食べる?
離乳食最後の時期の「パクパク期」では、離乳食卒業のスケジュールを意識して、自分で食べる意欲をさらに伸ばしていきましょう。
三回食のスケジュールが定着し、大人と同じ時間にご飯を食べられるようにしていきます。朝しっかりご飯が食べられると、午前中から元気に活動でき、夜にはぐっすり寝られます。
規則正しい三回食のリズムは、健康的な生活のリズム作りにも関わってくる大切なことなのです。
しかし、三回食を決めたスケジュール通りに何が何でも食べさせないと!と、時間に拘束されてしまうのは、ママやパパ、赤ちゃんにとってもストレスになるので、ママのスケジュールやパパのスケジュール、赤ちゃんの様子などを見ながらご飯をあげましょう。赤ちゃんのご機嫌次第で、三回食が二回食になっても問題ありません。
この時期の食べ物の固さは、軽く力を入れてつぶれる肉団子くらいの固さです。
かむ力も少しずつついてきたのですが、まだ奥歯が生えてきていないため、肉団子ほどの柔らかさが丁度いいのです。
手づかみ食べができる料理を三回食の中に多く取り入れてあげることで、自分で食べる力も身についてきます。初めはこぼしたり、詰め込みすぎてむせたりすることもありますが、自分で食べるという経験をたくさんさせてあげるようにしましょう。
盛り付けの仕方を変えてみたり、型でくりぬいたりと、ちょっとした工夫で食べる意欲が高まることもあるので、なかなか食べない赤ちゃんに、様々な方法でアプローチしてみましょう。
パクパク期の後半には、ほとんどの食材を食べることができる上に、調理法のバリエーションも増えます。揚げ物も食べられるようになるので、大人の料理から取り分けてあげるのが簡単になります。三回食すべてを別に作らなくてよくなり、負担も軽くなりますね。
ママやパパと同じものを一緒に食べているという嬉しい気持ちも、食べる意欲アップにつながります。
離乳食初期は10倍がゆを作ってあげよう!
離乳食初期におすすめなのが、10倍がゆです。
米はトロトロに調理しやすく、生後5ヶ月の未熟な体でも消化吸収しやすく食べやすい食材です。さらに、アレルギーの心配もないので、離乳食の初期にぴったりです。
では、その10倍がゆの作り方を紹介していきます。
10倍がゆってどんなもの?
10倍がゆは、普通のおかゆよりも、さらにトロトロした液体状のおかゆです。
10倍とは、炊く時のお米に対しての水の量のことです。米1に対して、水をその10倍入れて炊けば、10倍がゆの出来上がりです。
赤ちゃんのかむ力に合わせて、水の量を減らしていき、少しずつ食感のあるおかゆに変えていきます。
三回食になる頃には、大人と同じくらいの固さのご飯を食べられるようになっていきます。
10倍がゆの作り方
10倍がゆの作り方は
①米とその10倍の水を鍋に入れる。
②強火で煮立たせてから弱火にし、30~40分炊く。
③火を止め蓋をして、10~20分蒸らす。
ゴックン期の初期は、10倍がゆを裏ごしし、なめらかにしたものを食べさせましょう。
鍋以外にも、炊飯器の「おかゆモード」で炊く方法や、炊飯器で大人のご飯を炊く時、耐熱用のカップに赤ちゃんの分の10倍がゆの材料を入れたものを炊飯器の中心にいれて炊くという方法もあります。
10倍がゆはどのくらいの量をあげればいいの?
離乳食の初期は、10倍がゆは小さじ1杯から始めます。1日ごとに1杯ずつ増やしていき、5~6さじまで増やし、滴量を見つけていきます。
赤ちゃんによって食べられる量には個人差があります。そのため、進め方にも個人差が出てきますが、食べる量が少ないからと焦らずに余裕のあるスケジュールで進めていきましょう。
時間はどの時間にあげればいいの?
初めてのお食事タイムは、赤ちゃんがご機嫌で、ママがゆったりできる時間に設けましょう。
午前か午後の授乳またはミルクの時間のうち1回を、離乳食の時間に置き換えるスケジュール設定です。
母乳やミルクは、食事が終ってから飲みたいだけ飲ませてあげましょう。
離乳食初日に赤ちゃんが嫌がったときには
記念すべき離乳食1日目!
食べてくれるかなとドキドキしながらあげても、赤ちゃんは嫌がって食べないこともあります。
せっかく一生懸命作ったのに…始め方が違っていたのかな…とがっかりしてしまいますよね。
そんな時にはどうしたらいいのでしょうか。
最初から離乳食をたくさん食べられる赤ちゃんは少ない
産まれてから5ヶ月間、母乳やミルクしか飲んでいなかった赤ちゃんが、初めてそれ以外の物を食べるというのは想像以上の変化です。そのため、最初から離乳食をガツガツ食べられる赤ちゃんの方が少ないのです。
赤ちゃんが初めての感覚を嫌がってべ~っと吐き出してしまっても、落ち込む必要はありません。
栄養は母乳からミルクからとっているので、食べる量は気にしなくても大丈夫です。
初期の1ヶ月は、食べることよりも、母乳やミルク以外の味に慣れ、ゴックンできるようになるのが一番の目的です。
ママやパパにとっても初めての離乳食なので、食べた食べないに一喜一憂することも多いと思いますが、まずは食事は楽しいという雰囲気を感じさせてあげることが大切です。
「食べなさい!」と言って無理やり全部食べさせると、赤ちゃんも食事が嫌いになってしまうので、ある程度時間が経ったら、途中でも切り上げて「ごちそうさま」をしてしまいましょう。
「おいしいね」「おかゆだよ」と、笑顔で話しかけながら、赤ちゃんとの食事の時間を楽しみましょう。
食器を嫌がっていることも
中には、食器が口に当たる感覚を嫌がる赤ちゃんもいます。
スプーンが大きすぎたり、先が深かったり、素材の質感が苦手だったり…
スプーンを嫌がっているようなそぶりが見られたら、スプーンをおもちゃとして赤ちゃん持たせ、自分で触ったりなめたりさせて、スプーンと仲良くなれるようにしてあげましょう。
口に入れてしまったら、のどにささる危険があるので、必ずママやパパが見ている時に行うようにしてください。
もし、それでも嫌がるようでしたら、違う質感のスプーンに変更してあげましょう。
離乳食の始め方ではどんなことが注意点になるの?
離乳食の始め方で、どんなことに注意していけばいいのでしょうか。
生後5ヶ月ほどの体も内臓も未成熟な赤ちゃんには、離乳食をあげる時に気を付けなければいけないことがたくさんあります。
注意点をよく知っておき、赤ちゃんの健やかに成長できるよう、守ってあげましょう。
アレルギーに注意しよう
離乳食を始めるにあたって、気を付けなければならないのが食物アレルギーです。
アレルギーを起こすと、かゆみ、じんましん、むくみなどの皮膚の異常を引き起こしたり、下痢や嘔吐、せきや鼻水、重度になると呼吸困難を引き起こすなど、命にかかわることもあります。
赤ちゃんの命を守るために、食物アレルギーについて正しく理解しておきましょう。
最もアレルギーを起こしやすい食品は「卵」「牛乳・乳製品」「小麦粉」です。どれも成長に欠かせないタンパク質をたくさん含んだ食材ですが、そのタンパク質がアレルギーを引き起こす原因となります。
赤ちゃんにこれらの食材を初めてあげる時は、十分気をつけましょう。
これらの食材以外にも、初めての食材をあげる時は、スプーンひとさじからあげるようにしましょう。そして、万が一具合が悪くなった時に病院にいけるように、平日の午前中にあげましょう。そして、食後2時間は、体の変化がないか、よく観察しておきましょう。
ゴックン期にあげるタンパク質のひとつとして白身魚がありますが、「たら」はアレルギーを起こす場合があるので、5ヶ月頃にはまだあげるのは控えるようにしましょう。
何の食べ物でアレルギーが出たかを調べるために、カレンダーに食べたものを記録しておくと便利です。
あげ方にも注意して
離乳食のあげ方にも注意が必要がです。
初期の食べさせ方は、少量をスプーンに乗せ、食べ始める前に、スプーンで唇をトントンとやさしく触れ、ご飯の合図をします。口が開いたら、スプーンを水平に唇に置きます。赤ちゃんは上唇で食べ物を取り込もうとするので、スプーンをゆっくり水平に引き抜きます。
赤ちゃんにたくさん食べてほしいと思って、速いペースでどんどん食べさせたり、スプーンを奥まで押し込んでしまうと、赤ちゃんは食べることを嫌がってしまいます。
スプーンを上唇にこすりつけたり、口の中に流し込んだりする食べ方では、自分で食べる練習にはなりません。赤ちゃんが口を閉じて、食べ物を取り込み終えるのを待ちましょう。
赤ちゃんの姿勢も注意!
離乳食を食べる時の姿勢にも気を付けましょう。
離乳食初期の赤ちゃんは、口の周りの筋肉が未発達なので、舌が前後にしか動きません。食べ物を舌でのどの奥に送り込んで飲み込みます。
食べさせる時は、赤ちゃんを少し後ろに傾けた姿勢で抱っこしてあげます。口を開けたときに、舌と床が平行になるような首の角度にします。そうすることで、赤ちゃんは離乳食を飲み込みやすくなります。
背もたれのあるラックやバウンサーを活用してもいいですね。
初期を過ぎ、ゴックンが上手になってきたら、一人で座って食べられるイスを用意しましょう。
その時、赤ちゃんの足が床や足置きにしっかりとつく高さに調節してあげるようにしましょう。
赤ちゃんは足で踏ん張って力をいれて舌やあごを動かすので、モグモグしやすい高さになっているか気にしてあげてください。
離乳食の後は母乳やミルクを与えよう
離乳食初期から中期までは、栄養はまだ母乳やミルクからもらっています。そのため、離乳食を食べた後は、いつも通りに母乳やミルクを欲しがる分だけ飲ませてあげて大丈夫です。
「ご飯もいっぱい食べたのに、ミルクもこんなに飲んで大丈夫かな?」と心配になってしまうママもいるかもしれません。しかし、母子手帳にある成長曲線に沿って成長していっているなら、問題はありません。
三回食開始頃からは、ご飯がメインの栄養源になるので、母乳やミルクの量を減らしていきましょう。
離乳食のはじめはあせらないで
「赤ちゃんにたくさん食べてほしい!」「いっぱい食べて元気な子に育ってほしい!」
ママやパパのそんな思いが込められている離乳食。
しかし、赤ちゃんはそんな思いとは裏腹に、いやいやをして食べなかったり、食べても吐き出してしまったり…
赤ちゃんのために一生懸命丁寧に作ったのに食べてくれないと、とても悲しい気持ちになりますよね。
だからと言って、落ち込まないでください。
赤ちゃんは、ママの作ったご飯が嫌いだとか、食べたくないとかではなく、初めての経験に戸惑っているだけなのです。
初めはあまり進め方が思った通りにいかなくても、毎日繰り返していれば、少しずつ慣れてきて、食べるようになってきます。
赤ちゃん一人一人、離乳食の進め方や始め方は違っています。
それに、カレンダー通りにきっちりと進められることもないので、赤ちゃんの様子を観察して、ステップアップしていきましょう。
他の赤ちゃんが順調な離乳食の進め方をみても焦らず、自分達のペースでゆったり進めていきましょう。
食べてくれないと心が折れそうになりますが、初めからパクパク食べてくれる赤ちゃんの方が少ないので、辛抱強く、毎日声をかけながら、楽しく食事を進めていきましょう。