子供に絵本を読み聞かせる効果がスゴい!読み方のコツやおすすめの絵本も!
子供に読み聞かせをすることはいいことだといわれていますが、具体的にどんなメリットがあるのでしょうか?今回は子供に読み聞かせをすることで得られる効果や、より効果的な読み聞かせの方法、年齢別のおすすめの絵本などをご紹介いたします。親子で読み聞かせを楽しみましょう。
目次
子供に絵本を読み聞かせるのはいいことだらけ?
皆さんは小さい頃、親に絵本を読んでもらいましたか?最近はブックスタートという活動が広がり、自治体から0歳児に絵本を無料配布することも増えてきました。「絵本の読み聞かせは大切」といわれますが、どうして大切なのでしょうか。読み聞かせの効果について見ていきましょう。
子供に絵本を読み聞かせる効果5選!
親子のコミュニケーションがとれる
読み聞かせは子供にとって重要な時間であるだけでなく、親子のコミュニケーションを図るための大切な時間にもなります。仕事が忙しいお父さんや、共働きで保育園に預けている場合、子供と触れ合える時間は限られてしまいます。どんなに忙しくても寝る前の30分程度を親子のコミュニケーションの時間に設定し、同じ時間を親子で過ごすことは子供の情緒安定にも大きな意義があります。
想像力・感性が豊かになる
お母さんが家事で忙しい時間に子供の世話が十分にできないと、テレビやDVDをつけっぱなしで見せることがあります。子供は興味を持って集中して見ていますが、すべて映像や音で表現されたものを一方的に与えられる受け身の行動であるため、それだけでは想像力を養うことはできません。読み聞かせは空想の本の世界を言葉だけで聞くので、自分で自由に想像力を膨らませながら場面の様子や主人公の気持ちを理解することができるので想像力を効果的に養えるのです。
知的好奇心が刺激される
読み聞かせによって物語の世界に入り込んだ子供は、主人公の気持ちに立ち、主人公はどうしてそんなことをしたのだろう?と自分が予測した内容との違いなどを比べることで、物事に疑問を持つ力や探求心を高める効果があります。読み聞かせは子供の知的好奇心を高めるためにとても重要な効果があるのです。
語彙力が自然に育つ
子供は読み聞かせで様々なストーリーに触れるうちに、日常生活では使用することが少ない言葉にたくさん出会います。言葉の意味がわかるようになると自然にそれらを覚えて日常で使用するようになります。言葉や言葉の意味することが積み重なると、語彙力とともに記憶力も高まり、自分の知識を使って上手にコミュニケーションをとることができるようになります。言葉が増えると人との会話が上手になり、気持ちや欲求を効果的に伝えられるようになるので、いいたいことが伝わらずイライラすることも少なくなります。
子供が本に対して興味を持つ
言葉の意味を十分に理解できない頃から読み聞かせに触れている子供は、毎日の積み重ねよってより多くの言葉や物語と触れ合うことになります。新しい言葉や物語に触れていくうちにもっといろいろな言葉やお話を読んでほしいという欲求が高まり、本に対する興味が湧いてくるといわれています。
子供に絵本を読み聞かせる効果を高めるポイント6つ!
親子で絵本を楽しむ
親子で読み聞かせを楽しむには、大人も一緒に作品を楽しむことが大切です。子供は気に入った本や気に入ったページを何度でも反芻し、感じたことを自分の言葉や表情で表現してくれるので、親子の楽しいコミュニケーションの場として重宝するでしょう。
目を見て話しかけるように読み聞かせる
読み聞かせは技術よりも子供と対話することが重要です。目を見て話しかけるように読み聞かせると、騒いでいた子でも静かになり、子供が集中していることがわかります。読み聞かせはコミュニケーションであり、親子のセッションのようなものです。子供との絵本を通した対話を重ねて想像力を刺激する素敵な空間を作っていきましょう。
子供の興味やペースに合わせる
子供は読み聞かせを始めた段階では話に集中できずすぐに飽きてしまったり、自分で勝手にページをパラパラとめくって遊んだりすることもあります。子供が興味を持ちやすい動物やキャラクターの話や日常生活と深い関係の話などで興味を引くのも読み聞かせの効果を高めるコツです。少し慣れてきたら、読みながら子供の反応に注意するようにしてみましょう。声のトーンや話す速度が子供に合っているか、子供が興味を持って聞いてくれているかなど、子供の興味やペースに合わせることが読み聞かせを成功させるコツです。
子供の絵本に対する疑問や質問にはきちんと対応する
ある程度読み聞かせに慣れてくると子供は自分の疑問や感じたことを口に出して聞いてくるようになります。「〇〇って何?」「〇〇ちゃんはどうして泣いているの?」など、分からないことが出てくるたびにお父さんやお母さんにその疑問をぶつけてきます。そんなときは話を進めることばかりにこだわらず、本に書いていないことであっても想像力をはたらかせて子供に丁寧に教えてあげましょう。無理に最後まで黙って聞かせても子供の想像力や知的好奇心は育ちません。「なぜ?」「どうして?」に答えてあげることがコツです。
子供の絵本に対する感想を大切にする
読み聞かせで子供の絵本に対する感想を引き出すために、読み聞かせを始める前にタイトルと作者の名前を読み上げることがコツです。物語の世界に入りやすくなるだけでなく、自分が想像したストーリーと異なる展開だった際に疑問を尋ねることができるようになり、より明確に感想を述べるようになるでしょう。感想に正解はなく、親がこう思ってほしいという感想でなくても構いません。
大人は上手に読もうとしなくていい!
大人は普段から比較や評価の世界で生きていますので、読み聞かせを行うときも「上手に読まなければ」と気負ってしまうかもしれません。しかし、上手に読むことばかりに意識がいってしまうと、子供の心は離れてしまいます。普段の子供と話すときのトーンで読むだけで、子供はしっかりと読み聞かせに集中してくれるものです。
子供に絵本を読み聞かせる際のNGな読み方とは?
大人が読ませたい絵本を読む
大人が読ませたい絵本を読む強制型の読み聞かせは、子供は親のペースについていくのがやっとで内容を吸収しにくく、物語が定着しにくいため、読み聞かせの効果が半減してしまいます。
絵本の内容を理解させようとする
絵本の読み聞かせに教育的効果があるとはいえ、「教育しなければ」と意気込むあまり内容を理解させようと躍起になるのはNGです。親子でのびのびと楽しむことに比重をおいてみましょう。
絵本の感想を大人に合わせるよう強要する
読み聞かせをした絵本の感想を子供に求め、大人の思い通りの答えでないと叱ってしまうことはやってはいけません。子供は間違えて叱られることを恐れて自分の言葉が出なくなってしまいます。その結果、せっかく読み聞かせをしても語彙力に差が出てきてしまいます。
【年齢別】子供に絵本を読み聞かせるコツを紹介!
0~1歳児に読み聞かせるコツ
赤ちゃんの視力は未発達で、3~4ヶ月頃でも視力が0.01くらいなのです。5~6ヶ月くらいでようやく0.05~0.06くらいになり、色の濃いものを認識しはじめ、1歳手前くらいで0.1~0.2くらいの視力になります。ですので、1歳未満の赤ちゃんに読み聞かせをする際は、声や音を聞かせてあげるつもりで読むことがコツです。
1~2歳児に読み聞かせるコツ
1~2歳は、じっとしていられない時期に突入します。勝手にページをめくったり、読み進めたりしてしまいますが、それでもまったく問題ありません。ちゃんと読まなければと焦ってしまうかもしれませんが、子供に合わせて自由にさせてあげてください。力加減がわからず本を破いてしまうこともありますので、気を付けて見てあげましょう。
2~3歳児に読み聞かせるコツ
絵本のストーリーが何となく理解できてくる時期で、同じ本を繰り返し読みたがることが増えてきます。お家の方としてはつい「他の本も読んで」といいたくなりますが、繰り返し読むことで少しずつストーリーを理解したりしているので、優しく見守ってあげてください。
3~5歳児に読み聞かせるコツ
じっくりとまとまった話も聞けるようになる年齢ですので、物語性のある絵本をゆっくりと親子で読む時間を持つことで、本への興味も深まり、親子のコミュニケーションも一層深くなります。また、好奇心旺盛な時期でもありますので、「なぜ?」「どうして?」に答えてくれる絵本が人気です。知的好奇心を効果的に刺激することができます。
6歳以上に読み聞かせるコツ
この歳になると多くの子供が自分で文字を読めるようになります。しかし、それでも本を読み聞かせてあげることは大切です。自分で読める本でも読み聞かせしてもらうことで内容に集中できるという効果があります。また、絵が少ない絵本を読み聞かせることで場面を思い浮かべる想像力が育まれます。
【0~2歳児】おすすめの絵本5選!
いないいないばあ
「赤ちゃんだからこそ美しい日本語と最高の絵を」という想いから日本初の赤ちゃん絵本として出版されました。「いないいない、ばあ」と赤ちゃんの大好きなフレーズが繰り返され、手遊びを交えてコミュニケーションが楽しめる1冊です。
だるまさんシリーズ
「だ・る・ま・さ・ん・が」のリズム感ある文章にのせてだるまさんが転んだりしぼんだり、ページごとにコミカルな動きを見せるだるまさんに思わず笑ってしまう大人気シリーズの絵本セットで、ギフトとしてもおすすめです。
はらぺこあおむし
エリック・カールの代表作として世界中で愛されている絵本です。暖かな日曜日の朝、卵から生まれた一匹のちっぽけなあおむしはお腹がペコペコです。月曜日はりんごを1つ、火曜日はなしを2つ食べてという具合に、食べ物を探しながらぐんぐんと成長していく姿と色鮮やかなしかけ絵本に興味を駆り立てられる作品です。
いろいろごはん
「ほかほか ごはん ふっくら ごはん なにに なるかな いろいろ ごはん」言葉にリズム感があり、声に出して読むだけでとても楽しめる絵本です。満面の笑みを浮かべるお茶漬けや涼しい顔をした雑炊など、ご飯を食べるのが楽しくなる作品に仕上がっています。
どうぶつのおかあさん
実写的な質感で描かれた動物の親子が印象的な絵本で、お母さんの優しい表情に注目して読み聞かせたい作品です。文章の繰り返しのリズムも心地よく、じっくりとお話を聞くことに興味を持ち始めた子供におすすめの1冊となるでしょう。
【3~5歳児】おすすめの絵本5選!
ぐりとぐら
読んだことがない人はいないのではないかと思われるほどに有名な双子の野ネズミ「ぐり」と「ぐら」のお話です。森の中へでかけたぐりとぐらが、大きな卵を発見し、大きな大きなカステラを焼くお話です。ほのぼのとしたストーリーは大人になってからも心に残ります。
しろくまちゃんのほっとけーき
しろくまちゃんがお母さんと一緒にホットケーキを作るお話です。「ぽたあん」「ぷつぷつ」「しゅっ」「ぺたん」など、楽しい擬音とともにホットケーキができていきます。本を開くたびに思わずホットケーキが食べたくなる作品です。
よるのようちえん
子供たちがみんな帰った頃を見計らい幼稚園に現れる不思議な生き物が、我が物顔で遊びまわり朝が来るとどこかへ消えていくというお話です。子供にとって最も好きで最も怖い場所である夜の幼稚園をテーマにした本作は、タイトルだけでも惹かれるものがあるでしょう。いつもより声のボリュームを落として、子供の想像力を駆り立てるように読み聞かせましょう。
ともだちいっぱい
「ともだちの ともだちは ともだち!」というおまじないのようなキーワードで展開されるリズミカルな作品です。子供と一緒に声を出しながら読むのもいいでしょう。どんどん広がる絵本の世界に興味を惹かれる1冊です。
14ひきのシリーズ
14ひきシリーズはほんわかとした世界観が人気の絵本シリーズです。挿絵の描写が細かく、何度見ても飽きない作品になっています。家族の温かさを感じることができるほのぼのストーリーは、親子のコミュニケーションに欠かせない名作でしょう。
【6歳以上】おすすめの絵本3選!
マドレーヌシリーズ
資産家の両親を亡くしパリの古いお屋敷に女の子が12人で暮らしているという設定のシリーズ作品です。奇想天外な展開でテンポよくストーリーが進んでいくのが人気のポイントでしょう。挿絵が美しく、子供の想像力を刺激する絵本です。
ウエズレーの国
男の子はモヒカン頭・女の子は変な三つ編みをしているという同質化された町の中で「変な子」と呼ばれているウエズレーという少年が主人公の物語です。ウエズレーは淡々と自己分析をし、自分らしさを失わない強さを持っています。ある日、ウエズレーは自分だけの作物・国・言語・ゲームなど、自分だけの国を作り始めます。主人公の発想力・想像力・独創性に興味を惹かれる作品です。
マップス 新・世界図絵
世界の名産品・民族衣装・世界遺産などがゆったりとした挿絵で描かれている地図絵本です。いろいろな国の名前や国民性を学べるので、いつか行ってみたい国などを親子で語り合うのも楽しいでしょう。
子供に絵本の読み聞かせをはじめよう!
読み聞かせは子供の年齢が小さいほど、つまり早ければ早いほどいいといわれています。言葉の意味を十分に理解できなくても、言葉の響きやリズムを楽しむことで徐々に絵本の世界で想像力を広げることができます。読み聞かせは想像力だけでなく、語彙力や記憶力など将来の学力の基礎となるほか、情緒を安定させて他人とのコミュニケーション能力を高める効果もあります。読み聞かせの時間は親子の大切なコミュニケーションの時間となり、双方にとってリラックス効果をもたらします。読み聞かせのコツを覚えて、親子のコミュニケーションを深めましょう。