母乳外来を徹底解説!どんな相談ができる場所なの?料金は?
ようやく出産も終え、いざ育児へ挑戦!という段階でぶつかる、母乳の問題。そんなとき頼れるのが母乳外来です。でも実際母乳外来ってどんなことをするの?料金は?いつが行くタイミング?と疑問に思う方も多いのでは?今回はそんな母乳外来について解説していきたいと思います。
目次
母乳外来とは?
母乳外来はどんなところなの?
そもそも母乳外来とはどういうところなのでしょうか?
一般的に授乳にまつわる様々な心配事・トラブルをできるだけ予防し、解決へ導く手助けをしてくれるのが母乳外来です。主に産婦人科や助産院、小児科に併設されていることが多く、出産した病院に備えられていればそこで受診することが多いかと思います。
在籍しているのは助産師さんで、乳房の診察やケアをはじめ、母乳育児に関する悩み、育児に対する不安など相談も聞いてもらうことができます。産後で不安なお母さんたちの頼れる味方になってくれますね。
母乳外来に行くときの注意点
母乳外来は完全予約制を取り入れているところがほとんどです。突然駆け込んで応対してもらえることは少ないため、トラブルや悩みの兆候があれば早めに病院へ連絡して予約を取りましょう。行くタイミングをうかがっていたら重症化してしまった…ということにもなりかねません。
また、トラブルや相談の内容によっては、赤ちゃんを連れて行くと泣いてしまって施術が進まないなど影響がある場合も。赤ちゃんを連れて行ってもよいか、予約の際に確認しておくと安心です。ただ母乳外来は、パパをはじめ男性の付き添いがNGということもあるので、もし一緒に連れて行って診察中に赤ちゃんの面倒を見てもらう場合は、その点も併せて確認しておきましょう。
どんな時に母乳外来に行けばいいの?
母乳のトラブルの時に
母乳の出が悪いとき、逆に出が良すぎるときに相談することができます。母乳の出が悪い場合は、助産師さんがマッサージを行って改善してくれます。また自宅でもできるようにマッサージの方法を教えてくれたりもするので、赤ちゃんを連れて行くのが大変、預け先がなく毎回母乳外来に行くのが難しい、というお母さんにもありがたいですね。
おっぱいのトラブルの時に
授乳している際に赤ちゃんが噛んで乳首が切れてしまう、乳首が痛くて授乳ができないといったトラブルから、乳房の自体の痛みやしこり、炎症、乳腺のつまり、乳首の陥没などあらゆるおっぱいトラブルにも対応してくれます。ちょっとくらい我慢すれば…と放置したまま授乳を続けてしまうと、乳腺炎にもつながる恐れがありますので、痛みなどがあればタイミングを見て早めに母乳外来に相談しましょう。
乳腺炎の兆候が見られた時に
乳腺炎はおっぱいに母乳が溜まった状態が続くと起こります。ひどい場合には切開して膿を摘出しなければならなくなるため、痛みや発熱、乳頭に白斑が現れる、乳房がカチカチに張るといった兆候が見られる場合、早急に母乳外来を受診しましょう。
状況によっては緊急で受け入れを行ってくれる外来施設もありますが、重症化してしまうとお母さんも赤ちゃんも辛いので、兆候が見られる時点で母乳外来を受診することをおすすめします。
母乳外来ではどんな相談ができるの?
母乳育児の悩み相談が
母乳外来では乳腺炎などのおっぱいトラブル以外にも、授乳に関する様々な相談を受け付けてくれます。
・母乳が足りているのか、赤ちゃんの体重はきちんと増えているのかという悩み
・ミルクを足して混合にすべきかという悩み
・根本的な授乳の方法や姿勢があっているのかという悩み
・赤ちゃんが母乳を飲まない、授乳時間が長い・短いという悩み
また授乳というと初期段階の悩みだけ注視されがちですが、いざ終わりに差し掛かると、どうして卒乳・断乳していけばいいのか、タイミングも迷いますよね。そういう場合でも母乳外来が利用できるので、卒乳や断乳のタイミング、その方法について相談するとよいでしょう。他にも仕事復帰や投薬によるミルクへの切り替えのタイミングなど、お母さんたちの状況に応じた相談に乗ってくれます。
育児全般の相談も
母乳外来というと、おっぱいや授乳に関する悩みに目が行きがちですが、育児についても悩みを聞いてもらえるところが多いです。特に産後すぐというタイミングのお母さんは、産後うつにもなりやすい時期ですので、一人で抱え込まずに何でも話してみましょう。赤ちゃんのことはもちろん、自分の体調についてでもかまいません。母乳外来にいる助産師さんも、毎日様々なお母さんたちを見て対応しているので、きっと自分に合ったアドバイスをいただけるはずです。
母乳外来はいくらくらいかかるの?
母乳外来の料金の目安は?
母乳外来の料金相場は大体、初診料3500円から5000円程度であるようです。ただし病院によっては、分娩した産婦人科でかかると料金が安くなる場合もあるため、事前に出産した病院に母乳外来が併設されているか調べてみましょう。
また自宅まで出張してもらうと料金が増したり、相談だけでなくマッサージもしてもらうと別料金という場合もあるので、そちらも念頭に置いておく必要があります。
保険適用、医療控除はされる?
基本的に母乳外来は保険適用外となるため、料金を全額自己負担することがほとんどです。ただし乳腺炎の場合は、病気とみなされ保険適用されます。他にも『乳首が切れてしまったから薬をもらった』『乳腺が詰まったからマッサージが必要だった』など、状況によって判断の可否が異なるため、還付申告する場合は最寄りの税務署や市役所の窓口で相談してみましょう。その際は領収書の保管、持参を忘れずに。
母乳外来はどんな服装で何を持って行けばいいの?
どんな服装でいけばいいの?
いざ、母乳外来に行こうというタイミングで迷うのが服装ですよね。
当日は授乳方法などもチェックされます。おっぱいのマッサージが必要な場合は上半身裸で行いますが、授乳方法の指導だけなど状況によって着衣のままでもOKなので、あらかじめ予約時に確認しておきましょう。
どちらにしても着脱のしやすい服で行くことをおすすめします。
必要なものは?
母乳外来を受診する当日、お母さんが必要な持ち物は以下になります。
・お母さんの保険証
・診察券
・母子手帳
・育児日誌(あれば)
赤ちゃんを連れて行く場合、母子手帳に赤ちゃんの体重を記入してもらえるので、必ず持っていきましょう。また排泄の回数や、授乳間隔についても聞かれるため、育児日誌を付けている場合は持参すると説明しやすいです。
赤ちゃんを連れていくときは何を持って行けばいいの?
赤ちゃんを一緒に母乳外来に連れて行く、という場合は上記にプラスして赤ちゃんのものも持っていく必要があります。
おむつ用品や着替え、タオル、ミルクを足している場合はミルクのセットも必要です。
赤ちゃんを連れて行くとなると、当然荷物も多めに持っていく必要がありますので、そのあたりも考慮して準備しましょう。
桶谷式って?
桶谷式母乳マッサージとは?
桶谷式の母乳マッサージとは、桶谷そとみ氏が考案した独自のマッサージ法のことです。母乳をスムーズに出すことを目的とし、一般的なマッサージに比べて痛みが少ないところが最大の特徴です。
乳房のケアから食事内容や授乳方法の指導など、徹底的に管理してくれるので、質のいい母乳を出せるように働きかけてくれます。
桶谷式母乳育児相談室とは?
桶谷式の母乳マッサージは、全国の桶谷式母乳育児相談室で受けることができます。こちらは桶谷式の認定者が、全国300か所以上に展開している母乳育児のための相談室です。どの地域の相談室に行っても、同じくらい高い質・高い技術の桶谷式母乳マッサージが受けられるというメリットがあり、一般的な母乳外来とは違った特徴を持っています。桶谷式母乳マッサージを受けたい場合、ホームページから最寄りの相談室が検索できますので、一度探してみるのもおすすめです。
どんな時に母乳外来に行ったの?先輩ママの体験談!
それではここで実際母乳外来にいった先輩ママの体験談をご紹介します。
・第1子が3ヶ月~1歳ごろまで毎月のように発熱しており、乳腺炎かと県立病院の母乳外来へ。トータルで5回ほど通院し、搾乳や授乳の指導を受けました。施術時に多少の痛みはあるものの、自分ではできない角度から搾乳されることにより、詰まりも解消されました。他にも湿布薬や食事指導、授乳指導など手厚い内容になっており、きちんと対処法を指南してくれたおかげで自分でも詰まりが取れるように。(20代女性・月齢3ヶ月時)
・二人目を出産してすぐに、両乳ともメロンのように張り、熱と痛みがひどくなりました。そこで当時お世話になっていた助産師さんに相談したところ、桶谷式母乳マッサージをやってもらえることに。痛みも全くなく、むしろ気持ちが良くて寝てしまいそうなくらいで驚きました。施術後は憂鬱だった気分も軽くなりました。自分で出来るマッサージのやり方も指導してもらえたので、自宅でも手軽にできてよかったです。(30代女性・月齢0ヶ月時)
トラブルや悩みを抱え込まずに母乳外来で相談してみよう
いかがでしたか?母乳外来、というと何かおっぱいにトラブルが起きてから行く外来だと思いがちですが、実はそれだけではありません。母乳外来に行くことで、いち早くトラブルの兆候に気が付き、予防をしたり、対処法を教えてくれたりと様々な利点があります。またお母さんの授乳に関する悩みだけでなく、様々な疑問や不安に寄り添ってくれる強い味方です。一人で抱え込まず、ぜひ母乳外来を活用して、少しでも快適な授乳生活が送れるといいですね。