人格形成に大切な時期はいつ?子供に影響を与える3つの要因とは?
子供の人格形成は親の真似から始まると言われています。自分の考えや価値観の土台となる部分は親やまわりの人からの影響を受けます。そこで、人格形成に大切な時期や子供に影響を与える要因、また親が子供の人格形成にできることなどをご紹介します。
目次
人格形成について知ろう!
生まれたばかりの赤ちゃんから人格形成は始まっています。幼い子供にとって親の接し方や環境、教育などの様々な教育が人格形成に関わってきます。そこで、人格形成の意味や親ができること、影響を与えることなどをご紹介します。
そもそも人格形成とは?
人格形成とは、生まれてから様々な人と出会い影響を受け成長していくものです。子供の頃の環境によって、また親からの影響などにより考え方や価値観が変わることもあります。そのような自分以外の人との関わりによって自分の性格や考え方などが作られていくことが人格形成の意味になります。
人の成長の過程において人格がかたちづくられること。
人格形成に大切な時期はいつ?
人格形成の土台が作られる時期は3歳までと言われています。3歳までに影響を受けた考え方や価値観はその後10年以上をかけても変えることは難しいのです。つまり、それほどまでに3歳までという時期の親の子供に対する接し方、環境や教育は大切と言うことができます。
また、人格形成の最終段階は10歳とも言われています。人格形成の土台ができると次は自分のできることが増えていくという喜びを感じる段階に入ります。そして最後がまわりの人と自分を比べて劣等感を感じるという人格形成の最終段階です。その劣等感は大人が誰しも持っている感情です。そのためこの劣等感を持つという意味は社会に出る際に大きな意味を持つことになります。
人格形成が子供に影響を与える要因3つ!
①遺伝
昔は人格形成には遺伝が最も子供に影響を与える要因と言われていました。ところが、現在ではあまり影響しないと言われています。たとえば、遺伝的に最も近い双子を全く違う環境で育てると考え方、才能、性格など全く違うタイプになるのです。そのため、人格形成において遺伝が最も影響する要因とは言い切れません。
子供の性格は先天性という遺伝的要因と後天性の2つから成り立っていると言われています。そのため、どちらかだけでは人格形成は成り立ちません。
②環境
環境も人格形成に大きな影響を及ぼす要因の一つです。ただし、教育のためにと環境を整えることは親の経済力などが反映されてしまいます。たとえば、子供が好奇心旺盛なので海外の学校に行かせたいと考えても、親の経済力が十分にないとそれは不可能になります。そのため、子供はみんな最高の環境で成長できるかと言われると判断が難しいと言えるかもしれません。
ただし、経済的な要因以外の環境は親が整えてあげることができます。子供が安心して暮らすことができる環境、学校で教育を受けることができる環境など生まれてからの人格形成には大きく影響すると言うことができます。
③教育
教育とは学校の勉強だけではありません。考え方や人との接し方、善悪の判断などその1つ1つは親から子供へと教えられ、人格形成の中でも大切な要因になります。また、人格形成の土台となる部分は難しいことではなく、「自分が愛されている」「自分は必要なんだ」というシンプルなものです。でも、この最も大切な基礎の部分が欠落してしまうと、どんなにその後の人格形成が立派に行われても限界があります。
現代の風潮、社会のルール、学校のルールなど様々な情報に大人も溺れてしまいそうになります。でも自分の子供を教育して、しつけをしてあげられるのは親である自分です。人格形成における後天性と言われる環境と教育をしっかりと整えてあげましょう。
人格形成に必要なこととは?3つ紹介!
①自分で物事を判断できる
人格形成に必要なことの1つに意思決定力があります。まずは自分の考え方をはっきりと持つ必要があります。また、その考え方に基づき自分がどのような判断をしたら物事がいい方向へ進むのかを決めることも大切です。自分の考えと判断の良し悪しという経験を何度も繰り返していくことが意思決定力を高めていくことにも繋がります。そして、意思決定力が人格形成の一部として定着するとこれから先の人生で後悔しない判断ができるようになります。
②意欲や好奇心を持つ
特に幼児の時期には好奇心や探求心を養うことが人格形成にとって大切なことと言われています。「どうして?」「なんで?」という疑問を持つという好奇心は大人になるとついつい忘れてしまいがちです。好奇心を持って興味があることに行動に移すということは、自らの意思と共に動くことでもあり主体性を培うという意味でも人格形成にとって大切な教育になります。
③最後までやり通す
責任を持って最後までやり通すことは人格形成にとって必要なことです。好奇心にそそられてやり始めてみたものの、自分の思っていた通りにならなかったから、飽きたからという判断で投げ出しては人格形成に悪影響を及ぼしてしまいます。そこで、どんな結果になっても、またプロセスがどんなに高いハードルでもきちんと最後までやり通すことの大切さを教育してあげましょう。
最後までやり通すことができれば、そこで達成感を味わうことができます。その経験がまた次の達成感を味わうための布石になるので人格形成にはとても大切なことと言えます。
人格形成のために親ができること3つ!
①子供のありのままを受け入れる
人間は誰しも欠点があります。人格形成のためには子供の欠点も含めてありのままを認めてあげることが大切です。自分には苦手なことがあるけれど、そのままでいいと親が判断してくれていると子供が理解できれば人格形成において大きな意味を持つことができます。自分が認められれば、必然的にまわりの人のことも長所・短所を含めて受け入れることができるようになります。いろいろな考えや価値観の人がいると考えることで、視野を広げたり柔軟に人と付き合うこともできるようになります。
②子供の意思や行動を尊重する
人格形成において大切な意思決定力を子供が持っても、親がその意思や行動を制限したり否定したら子供は好奇心や探求心を持たないようになってしまいます。親はその時期に限らず人格形成において子供が自ら行動したりその考えを離したら否定せずに尊重しましょう。
たとえば、兄弟で喧嘩をしてしまった、保育園や幼稚園に行きたくないと泣き出したなどの場合もゆっくりと子供の話を聞いてあげましょう。行動には必ず理由があります。ただ「ダメ」「〇〇しなさい」と言われてもその場は解決できても人格形成には悪影響になります。きちんと子供自身が自分の気持ちを言葉にできるように耳を傾けてあげましょう。
③読書を習慣づける
今は人格形成における大切な時期だから、とそのことだけに集中してしまうと親の考え方や価値観を押し付けてしまいがちです。そこで子供に読書を習慣づけてみましょう。本の中には様々な考え方や気持ち、価値観などが出てきます。自分がもしこの登場人物だったら、と置き換えて考えることもできます。親だけの価値観ではなく、国や年齢、性別が違ういろいろな人の価値観や意思を知るいい機会です。そのため、読書をすることは人格形成においてとても意味があることと言えます。
人格形成をするにあたりやってはいけない行動は?
①批判する
自分の考えを話したり、好奇心を持って自らの判断で行動しても親から批判されてしまうと人格形成に大きな影響を及ぼします。人格形成の大切な時期に批判されて育ってしまうと、批判された理由を考えるのではなく相手を批判するという行動そのものを学んでしまうので気を付けましょう。
②恐怖を与える
人格形成の時期にやってはいけないこととして恐怖を与えることがあります。怖い思いをすると子供はおどおどして小心者になってしまいます。自分の意見を言ったら怒られるかもしれないと考えることで自分の意見を言うことができないという人格形成になってしまいます。
③馬鹿にする
相手を馬鹿にするという行為は親と子供という間柄ではなくてもとても不快なことです。そのため人格形成の大切な時期に親から馬鹿にされると、素直に自分の気持ちを表現できなくなってしまいます。馬鹿にするという言葉の意味は相手を軽くみてあなどる、です。馬鹿にするつもりはなくても、相手が子供だからと軽く見たり子供の意見を聞き流すことは馬鹿にすることと同じ意味を持ってしまうので気を付けましょう。
子供の人格形成に良い環境を整えてあげよう!
子供の人格形成には様々な要因が関係しています。子供は親の鏡と言われています。常に親の行動や話を見たり聞いたりして人格形成に必要な親の真似を始めます。子供の人格形成のためにも良い環境を整えてあげましょう。