子供の学費はどれぐらいかかる?シミュレーションと上手な貯め方!

子供の学費はどれくらいかかるのか、心配になる人も多いことでしょう。いくら貯蓄すればいいのかもよくわからない、学資保険や個人向け国債など貯蓄する方法にはどんなものがあるのか知りたい、といった子供の学費についての疑問に答えていきます。

子供の学費はどれぐらいかかる?シミュレーションと上手な貯め方!のイメージ

目次

  1. 1子供の学費のこと、考えていますか?
  2. 2子供の学費はどれくらいかかる?
  3. 3子供の学費をシミュレーション!公立と私立の学費の差はどのくらい!?
  4. 4子供が高校や大学に入学するまでの目標貯金額は?
  5. 5子供の学費の上手な貯め方を5つ紹介!
  6. 6子供の学費が払えない際の対処法は?万が一の時のための救済策を紹介!
  7. 7子供の学費は早めにコツコツ貯めていこう!

子供の学費のこと、考えていますか?

お金

子育ての中で直面するのが子供の学費をいくら貯蓄するのかという問題です。子供には大学まで入学させたいけど具体的にお金がいくらかかるのかはよくわからないし、途中で学費が払えない状態になったらどうしよう、などと不安になってしまいます。この記事では子供の学費についていくらお金がかかるのかや、貯蓄の方法についても解説します。

子供の学費はどれくらいかかる?

子供

子供の学費はまず、公立に通うか、私立に通うか、高校まで通うのか、それとも大学卒業を目指すのかによってかかるお金が変わってきます。子供には満足のいく教育を受けさせたいがいくらかかるか心配なご両親も多いでしょう。そこで、文部科学省の平成28年度の学習調査の数字(1千円未満は四捨五入)をあげながら子供の学習費がいくらかかるのか解説します。

①幼稚園の学費

子供の学費で幼稚園の場合、公立の幼稚園が1年間で23万4千円、私立の幼稚園になると48万2千円がかかります。私立の場合は公立の約2.1倍になり内訳をみると公立・私立共に授業料の割合が最も多く、公立が14万1千円、私立が34万9千円です。塾や習い事の費用は公立が9万3千円、私立が13万4千円となっています。

②小学校の学費

子供の学費で小学校の場合は公立32万2千円、私立152万円8千円という結果が出ています。内訳をみると公立の場合は学校にかかるお金が約6万円で図書や学用品などの経費の割合が最も多く、私立の場合は87万円で半数が授業料です。学校以外の費用は塾が最も多く公立で8万円、私立が30万円と大半を占めています。

③中学校の学費

学校

中学校の子供の学費は総額で公立47万9千円、私立132万7千円と前回調査(平成26年度)から横ばいです。学校そのものにかかるお金は13万3千円で、授業料や図書費、実習費、修学旅行費などの各項目は偏りが少なく支出されていますが、私立の場合は授業料の割合が最も大きくなっています。中学校になると受験を控えるため、塾にかかるお金が増える傾向にあり、具体的な金額は公立が24万円、私立が20万4千円と公立の方が大きい金額です。

④高校の学費

高校における子供の学費は、公立(全日制)45万1千円、私立(全日制)104万円です。高校にかかるお金は公立が27万6千円で授業料・実習費・修学旅行費などの各項目の偏りは少なく、私立が75万5千円で授業料と入学金、施設整備などの学校納付金が大半になります。学校以外にかかるお金は公立が14万3千円、私立が23万円とどちらも塾または予備校の費用が多くを占めています。

⑤大学の学費

図書館

子供の学費で大学の場合、かかるお金は文系に比べると理系の方がやや高くなります。国公立の大学は文部科学省の省令で学費が決まっていて、授業料52万1千円、入学金28万2千円です。私立大学は平成29年度の文部科学省の統計によると文系学部が授業料78万円1千円、入学金23万2千円、施設設備費15万2千円、合計116万5千円、理系学部が授業料110万2千円、入学金25万5千円、施設設備費154万1千円で合計289万8千円になっています。

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子供の学費をシミュレーション!公立と私立の学費の差はどのくらい!?

折れ線グラフ

先程幼稚園から大学までかかるお金を個別に解説しました。子供の進路をどこまでにするかによってかかるお金も当然変わってきます。文部科学省の資料では高校の進学率は97パーセントを占めていますので、高校卒業までのお金を貯蓄することが最低限必要でしょう。そのうえで、子供の意思によっては大学進学もあるので、その分も貯蓄しておくとより安心です。ここでは国公立や私立で小学校から大学までの学費がいくらかかるのかシミュレーションしていきます。
 

全てを国公立の学校に通った場合  

まず、幼稚園から大学まですべて国公立の学校の場合、お金はいくらかかるのでしょうか。幼稚園が3年間で70万2千円、小学校6年間が193万2千円、中学校と高校が3年間ずつでそれぞれ143万7千円と135万3千円、4年制大学の場合は236万6千円で、合計779万円のお金が必要になります。

全てを私立の学校に通った場合

次は幼稚園から大学まですべて私立に通った場合の子供の学費をみていきます。幼稚園が3年間で144万6千円、小学校6年間トータルで916万8千円、中学校・高校(全日制)それぞれ3年間で398万1千円と312万円、大学が4年間で403万3千円かかり、すべて合計すると2,174万8千円になります。

標準的な進学ルートの一例

自然道

家庭の事情や子供の希望によって変わってくるので、標準的なルートを決めるのは難しい面があります。そこで、幼稚園・小学校・中学校・高校・大学で国公立と私立どちらにより多く進学しているのかをみて標準的な進学ルートを決めていきます。文部科学省の統計をみると、幼稚園は私立に通わせる家庭が多く、小学校・中学校・高校は公立、大学は私立の人数が多くなっています。そこで幼稚園と大学は私立で、小学校から高校は公立とすると19年間で1,020万1千円がかかるお金です。

子供が高校や大学に入学するまでの目標貯金額は?

通帳

子供の学費は多くのお金がかかることは理解していただけたことでしょう。そのお金をどうすれば確実に貯蓄できるのか解説をします。

最もお金がかかるタイミングはいつ?

子供の学費は小学校卒業までの間が1番貯蓄しやすい時期です。中学生になると塾やそれ以外の習い事にお金がかかり貯蓄は難しくなり、大学入学時に最もお金がかかる時期をむかえます。早いうちから学資保険などを利用して計画的に目標金額を貯めていきましょう。

高校入学までの目標貯金額

金庫

高校入学までにかかるお金は、すべて公立の場合が407万1千円、すべて私立の場合は1,459万5千円、標準の進学ルートでは481万5千円です。こう書いてしまうと金額の幅が広いので戸惑われるでしょう。目安としては標準の進学ルートを基本に考えて300万円位は用意するようにしておくと安心ですよ。

大学入学までの目標貯金額

大学入学までにかかるお金は、すべて公立の場合が542万4千円、すべて私立の場合は1,771万5千円、標準の進学ルートが616万8千円です。大学の場合は遠方ならば下宿などにも費用がかかります。余裕をもつなら500万円位の貯蓄が必要になります。

子供の学費の上手な貯め方を5つ紹介!

貯金箱

子供の学費は高額なので計画的に貯蓄をする必要がありますが、どういった方法があるのか悩まれる人も多いでしょう。学資保険や財形貯蓄など効率よく貯蓄する方法をいくつか紹介します。

①学資保険

金庫

学資保険には主に子供の入学時に祝い金を受け取れるものと、大学入学に備えて学費を貯蓄する2つのパターンがあります。どちらの学資保険も契約者が万が一死亡した場合は、その後の保険料は免除されます。計画的に貯蓄することができるので、各社の資料を検討して学資保険を選択する人が多くみられます。

②個人向け国債

個人向け国債の長所として、国が発行しているので元本は目減りせず途中換金ができる点があります。「変動10」「固定5」「固定3」の3タイプあり、半年ごとの適用利率が変わるのが「変動10」、利率が最後まで変わらないのが「固定5」と「固定3」になります。

③財形貯蓄

ビットコイン

勤めている会社の福利厚生として財形貯蓄を利用されている人も多くいます。会社が希望者の給与から一定金額を天引きし、指定の金融機関に送金するものです。給与天引きなのでいつの間にか貯蓄ができるというメリットがあります。

④自動積立定期預金

自動積立定期預金とは自分で決めた金額(ほとんどが1万円から)を毎月預金していくものです。通常の預金に比べると金利は高いのですが、満期前に解約しようとすると低い金利になってしまうという短所があります。

⑤ジュニアNISA

ジュニアNISAとは0~19歳の子供が口座を開設できる投資信託になっています。口座は子供の名前になりますが、実際に管理するのは両親または祖父母になります。18歳まで原則引き出すことができないので、大学進学向けの貯蓄方法になります。また口座を廃止しない限り金融機関を変更することもできません。

子供の学費が払えない際の対処法は?万が一の時のための救済策を紹介!

一寸先は闇ということわざがあるように、人生何が起こるかわからないものです。会社の業績悪化で昇給がなくなり、学費が払えないなどということもありえます。万が一のときにあわてないよう、学費が払えない時に使える制度をまとめました。

私立幼稚園等就園奨励補助制度(私立幼稚園)

幼稚園児

私立幼稚園等就園奨励補助制度とは、各世帯の状況(生活保護や非課税世帯など)が該当すれば幼稚園の費用が市町村によって補助される制度です。費用が払えない場合、利用することを検討してください。但しこの制度は2019年9月で終了し、同年10月から国立大学付属幼稚園を加え、月額25,700円が上限の新しい無償化事業が開始される予定です。(2019年9月現在)

就学援助制度(小学校・中学校)

小学校・中学校の授業料が払えない場合、就学援助制度を利用することを考えてみてはいかがでしょう。就学援助制度(小学校・中学校) の対象になる世帯は生活保護世帯、児童扶養手当を受けている母子家庭、リストラ等により学費の支払いが困難な世帯になっています。所得制限は各地方自治体によって異なります。援助対象は学用品や体操服、修学旅行費、給食費など多岐にわたります。

高等学校等就学支援金制度(高校)

チームメート

高等学校等就学支援金制度とは、高等学校の授業料が払えない場合に利用できる制度で、対象は年収910万円未満の世帯で各学校を経由して申し込みます。2020年4月から新しい制度になり年収上限が590万円未満に変更となり、私立高等学校の平均授業料を考慮した上で支給額が引き上げられ実質無償化される予定です。(2019年9月現在)

奨学金(大学)

大学の奨学金は主に4つで「日本学生支援機構」「地方公共団体」「民間団体」「大学」のものがあります。大学の授業料が払えない可能性がある場合は、利用を検討してみるといいでしょう。「日本学生支援機構」の奨学金は成績や家計の状況などの条件が厳しい傾向にあります。

「地方公共団体」のものは地方ごとに設定が異なりますが、無利子のものが多くなっています。「日本学生支援機構」の奨学金と併用できない場合もあるので注意が必要です。「民間団体」で有名なものは「新聞奨学会」で、一定期間新聞配達などをして働くことで奨学金や毎月の給与を受けることができます。「大学」の奨学金はその大学の入試で優秀な成績で合格した学生に与えられます。

教育ローン(大学)

大学生

教育ローンは必要な分をその都度借り入れができるものと、必要な分をあらかじめまとめて借り入れができるものがあります。日本政策金融公庫(国)と銀行の教育ローンの2種類があり、金利は国の方が低くなっています。短所は銀行系に比べると限度額が低いことがあげられます。銀行系は国のものに比べると審査が厳しくないこと、固定金利と変動金利のどちらかを選べることがあげられます。

子供の学費は早めにコツコツ貯めていこう!

兄弟

子供の学費について、費用がいくらかかるのか、貯蓄する方法やもしものときに利用できる制度などを解説しました。子供がどのような進路を歩むのかや、家庭の状況によって学資保険や財形貯蓄などの方法も額も変わってきます。貯蓄の方法に迷ったときはこの記事を参考にしてそれぞれの事情に応じた貯蓄方法を探していきましょう。

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