子供が学校に行きたくない理由と親が取るべき対処法!親のNG行動とは?

子供が小学校・中学校に行きたくないと言い出したら、親としてなんと答えれば良いのでしょうか。今回は小学校・中学校に行きたくない子供に対して親が取るべき対処法・取ってはいけないNG行動についてご紹介いたします。焦らず、子供の気持ちに寄り添うことを意識しましょう。

子供が学校に行きたくない理由と親が取るべき対処法!親のNG行動とは?のイメージ

目次

  1. 1学校に行きたくない子供が急増中!
  2. 2子供が学校に行きたくない理由【小学生編】3つ!
  3. 3子供が学校に行きたくない理由【中学生編】3つ!
  4. 4学校に行きたがらない子供の親が取るべき対処法8つ!
  5. 5子供が学校に行かないときの親のNG行動5つ!
  6. 6子供の気持ちになって一緒に考えよう!

学校に行きたくない子供が急増中!

小学校・中学校に行きたくない子供が急増しています。文部科学省が調査した小学校の不登校の調査資料によると、平成29年度は全国で35,032人もの子供が何らかの理由で学校に行っていない状態にあるということが分かっています。また平成28年度の調査では不登校の子供の人数は30,448人だったため、1年で5,000人以上も増加していることが分かります。(病気・経済的理由を除く)

自分の子供が小学校・中学校に行きたくなと言ったら、親としては勉強の遅れなど不安や焦りを感じてしまうと思いますが、全国的に見ても不登校は決して珍しいことではありません。では、子供が小学校・中学校に行きたくないと言ったとき、親としてどう行動するべきなのでしょう。適切な対処法とNG行動について見ていきます。

ベンチと少年

子供が学校に行きたくない理由【小学生編】3つ!

子供が小学校に行きたくない理由にはどんなものがあるのでしょうか。3つの理由をご紹介します。

①環境の変化に対応できない

幼稚園や保育園から小学校へ入学することで子供の環境は大きく変化します。時間通りに決められた席に座る・新しい友達とコミュニケーションをとるなど新たなルールや見慣れない顔にストレスを感じてしまい、小学校へ行きたくないと思ってしまうことが多く見られます。

教室

②人間関係の悩み

仲のいい友達がいない・人見知りで話すことが苦手など、コミュニケーションをうまくとれず小学校を楽しい場所と感じられない子供もいます。また、いじめの発端は些細な内容が多く、友達の前で少し変な発言をしてしまった・友達とのうまく遊びに加われなかったなどが理由で小学校に行きたくないと思う場合があります。

少女

③行く意味を見い出せなくなる

決して勉強ができないこともなく、友達とのコミュニケーションがとれないわけでもないのに行く意味を見い出せずに小学校に行きたくないと感じてしまう子供も中には存在します。なんとなく周りと会話が合わない・小学校を楽しく感じないなど、日々を過ごす中でふとしたきっかけで小学校に行きたくないと思うことがあるのです。

雨

子供が学校に行きたくない理由【中学生編】3つ!

中学校に行きたくないと子供がいう理由を3つあげました。思春期にも入り、理由も複雑化してきます。

①いじめ

今や社会問題にもなっているいじめですが、実際にいじめが原因で中学校に行きたくない生徒は最大でも2割程度と言われています。次いで友達とのトラブル等が1~2割程度と、中学校に行きたくない理由にとしてあげられます。しかし、学校側でいじめと認定されていないだけで当事者である子供は「いじめられた」と思っている場合もあり、実際は2割以上の子供がいじめにより中学校へ行きたくないと感じている可能性があります。

裸足

②勉強についていけない

勉強についていけないことも中学校に行きたくない原因としてあげられます。小学校に比べ中学校の勉強はさらに難しくなります。そこでつまずいたり思ったように成績が伸びないと、授業や試験が負担になり中学校に行きたくないと思ってしまうのです。

ノートとえんぴつ

③非行や遊びにハマる

非行や遊びにハマってしまうことも、中学校に行きたくないと思う原因の1割程度を占めており、決して少ない割合ではありません。一概には言えませんが中学生が非行に走る理由として、家庭内の不和・成果主義に対する不満・親の過干渉または無関心などが影響していると言われています。理想の子供でいることへの反発が中学校へ行きたくないという気持ちにつながっているようです。

壁に落書き

学校に行きたがらない子供の親が取るべき対処法8つ!

では、子供が小学校・中学校に行きたくないといい出したとき、親としてどのように対処すればいいのでしょうか。8つの対処法を見ていきましょう。

①片方に任せず両親で子供の話を聞く

子供は父親と母親がどんな関係か、どんな会話をしているかということを親が思うよりもしっかりと記憶しているものです。喧嘩ばかりしている・夫婦間での会話がない・子供に夫または妻の悪口や否定的なことを言うなどの環境にいると子供は親を信用できなくなり、心を閉ざしてしまいます。

子供の将来・夫婦の将来についてきちんと話し合い、しっかりとコミュニケーションをとった上で、小学校・中学校に行きたくないと言っている子供の話はどちらか片方の親に任せず、両親で子供に寄り添う・話を聞くことが適切な対処法です。

家族

②家庭は安心できる場所になるように心掛ける

小学校・中学校に行きたくないと思うようになった子供のほとんどは、多くの時間を家庭で過ごすことになります。子供にとって家庭を安心できる居場所にすることはとても大切な対処法です。小学校・中学校へ行きたくないという挫折から立ち直ろうとするとき、絶対に否定されない・いつでも戻ってこられる心のよりどころがあって初めて、小学校・中学校に行きたくないという気持ちを克服しようと思えるのです。

③子供の言動を記録する

学校・支援センター・カウンセラーに相談する際、小学校・中学校に行きたくないと言っている子供の気になる言動をきちんと記録し伝えましょう。そうすることで適切な対処法を助言してもらえたり、注意して接してもらえるようになります。小学校・中学校に行きたくないと言っている子供の気持ちを理解し、寄り添うことにも役立つでしょう。

メモ

④平日は登校しているときと同じ時間帯で生活させる

小学校・中学校に行っていないと生活のリズムが乱れがちになります。そこで、基本的な生活のリズムを子供と話し合って決める対処法をおすすめします。起床時間・食事・日課としてやりたいことなど、なるべく小学校・中学校に登校しているときと同じ時間帯で、本人にとって無理なくのぞめることが理想です。

時計

⑤休みの日には家族で出掛けるようにする

子供が興味を持って夢中になれるものがないか、家族で積極的に出掛けて色々なものに触れさせてみましょう。動物園や水族館などでもいいですし、自宅で一緒に動画を見てもいいです。小学校・中学校に関係ないものでも構わないので、子供の気持ちに寄り添う姿勢を持ち、子供が興味を持てるものに出会えるように色々なところに出掛けてみましょう。

⑥自分の学生時代の話をする

安易に一般的な解決方法を提示すると、小学校・中学校に行きたくないと言っている子供は理解してもらえないと否定された気持ちになります。それより「自分にも似たようなことがあった」など子供に寄り添う姿勢で自分の小学校・中学校時代の話をしてみましょう。「自分だけじゃないんだ」と子供も安心することでしょう。自然体で話すことで子供の本音を引き出すことができるかもしれません。

カフェ

⑦将来についての色々な選択肢があることを伝える

小学校・中学校へ行くことだけが正しい答えではありません。小学校・中学校に行かないことのデメリットの大半は、勉強が遅れる・友達を作る機会がないという点かと思いますが、勉強に関してはインターネットを使った自宅学習など様々な選択肢があります。また、小学校・中学校だけが友達を作る場所ではありません。高校へも進学できます。子供へ寄り添う気持ちを忘れず、学校へ行く以外の色々な道を提案してあげましょう。

⑧復帰したときに困らないように勉強を教えてあげる

小学校・中学校に行きたくない子供がまず低下しやすいものが学力です。学力が低下することで「学校に戻ってもついていけないのではないか」という不安が増し、さらに小学校・中学校に行きたくないという否定的な気持ちが強まってしまいます。教室には行けないが小学校・中学校に行けるということであれば特別教室や保健室登校をおすすめします。小学校・中学校に行きたくないという子の対処法は、フリースクールや不登校児のための塾・家庭教師を利用して、学習を継続できる環境を用意してあげましょう。

宿題

子供が学校に行かないときの親のNG行動5つ!

小学校・中学校に子供が行きたくないといったとき、親が取ってはいけないNG行動5つをご紹介します。

①むやみに怒る

小学校・中学校に行きたくないと言っている子供に対して、「甘えるな」「自立できなくなる」など、むやみに怒ることは、逆効果どころかかえって子供が引きこもりになってしまう危険性があります。頭ごなしに怒って否定しても、期待するような効果は得られないので、むやみに怒るのはNGです。

②人格を否定する

プライドを傷つけないことも、小学校・中学校に行きたくないと言っている子供と接するときには大切なことです。奮起させるつもりでも人格を否定するような発言には十分注意しましょう。自尊心を傷つけてしまうと子供は心のよりどころを失ってしまいます。気持ちに寄り添う姿勢を忘れてはいけません。

③無理矢理学校に連れて行く

小学校・中学校に行きたくないと言っている子供を無理やり学校に連れて行くことはやめましょう。小学校・中学校に行きたくないと言っている子供を登校させるのは、短いスパンで見れば大きな問題はないように思えますが、長期的に見ると大きな問題になり得ます。学校に行きたくないと言うのは子供からのSOSのメッセージです。まずはしっかり気持ちに寄り添いましょう。

手で制する

④理由を無理に聞き出す

「なんで学校に行きたくないの?お母さん(お父さん)に言いなさい」など、子供が小学校・中学校に行きたくないと言うとまず理由を聞いて原因を追及したい親御さんは多いと思います。友達とのトラブルやいじめがあったのか、勉強について行けていないのか、色々と気になる気持ちも分かります。しかし、親からの原因追及の質問は余計に子供の心を追い詰めてしまうのでNGです。

⑤安易に正論をふりかざす

「ずっと休んでいると取り返しがつかないことになるよ」「学校に行かないと人生が狂うよ」など、小学校・中学校に行きたくない子供に対してこのような言葉で登校を急かしてはいないでしょうか?子供自身も痛いほど分かっていることですが、こうした安易な正論に対して子供は言い返すことができません。自分は否定されたのだと感じ、余計にふさぎ込み、心の居場所を失ってしまうNG行動です。

父と娘

子供の気持ちになって一緒に考えよう!

いかがでしたか?子供が小学校・中学校に行きたくないと言い出してもいきなり焦ることはありません。じっくり子供と向き合い、話に耳を傾け、気持ちに寄り添うことで親が取るべき行動は自ずと見えてくるはずです。自分の考えを一方的に押し付けたり、子供の言葉を否定することはNGです。勉強はいくらでも取り戻せる方法があります。子供が小学校・中学校に行きたくないと言い出したら、それは家族の絆を深めるチャンスかもしれません。

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この記事のライター
のちのち
趣味は着物と珈琲とクラフトビール、町歩き。

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