母乳の成分って?母乳だけでは不足する栄養があるの?【ママ必見】

母乳は何から出来ているか知っていますか?母乳には、赤ちゃんに必要な成分がどれぐらい入っていて又どのような成分が不足しているの?こちらでは、これからママになる方や母乳育児で日々奮闘されているママに読んでいただきたい事をまとめてご紹介します。

母乳の成分って?母乳だけでは不足する栄養があるの?【ママ必見】のイメージ

目次

  1. 1母乳は何からどうやって出来ているの?
  2. 2母乳は赤ちゃんの完全食
  3. 3赤ちゃんの成長を促す成分は?
  4. 4赤ちゃんを守る免疫成分は?
  5. 5母乳の成分は変化していく
  6. 6母乳はどんな味でどのくらいのカロリー?
  7. 7母乳だけでは不足しがちな成分
  8. 8母乳の成分のためにママの食事も気を配ろう
  9. 9母乳を冷凍・冷蔵しても大丈夫?
  10. 10母乳の栄養成分のためにも健康第一を心掛けよう!
  11. 11出典元はこちら

母乳は何からどうやって出来ているの?

母乳の元になるのは血液

母乳って何からできてるんだろう?成分は何だろう?

母乳はママの血液から出来ています。おっぱい(乳腺)にある「乳腺葉」でママの血液から必要な栄養をもらって作られます。ママの血液から出来るので、血液が出来る成分も大きく関係しています。日頃口にする飲食物や貧血等の病気、ストレスも関係してくるのでママの責任は重大です。

血液から作られるのに、何故赤くならないのか不思議ですよね。

それは、母乳を作るのに必要な栄養素が赤血球に含まれておらず赤血球以外の血液から作られるからです。通常、人の血液は赤血球を含むため赤いのですが赤血球が無ければ赤くならないので母乳は白いのです。

 

母乳を作るのに関係するホルモンたち

母乳ってどうやってできるんだろう?それは、ホルモンが関係しています。

妊娠中に胎盤から出ていたエストロゲンとプロゲステロンが、分娩により胎盤を外に出すと体内から減ります。プロゲステロンは妊娠中に母乳が出るのを抑える役目をしていましたが、減るとイメージ的におっぱい工場に準備期間は終わり!作ってOKというサインを出します。また、同時に乳腺を活動させるプロラクチンやオキシトシンも分泌され始めるという変化が起こります。

プロラクチンは妊娠中も乳腺を発達させる為に頑張っていましたが、産後は別名「母性ホルモン」とも呼ばれていてママを幸せな気持ちにさせたり子供を守ろうという気持ちを起こさせるよう変化します。

またオキシトシンは赤ちゃんに乳首を吸わせたり、おっぱいを絞ったりする事で分泌されるのですが妊娠中に広がった子宮を収縮させママの産後の回復を助ける大事なホルモン成分です。
 

母乳が出る仕組みは?

母乳はどうやって出てくるんだろ?

オキシトシンというホルモンが産後に赤ちゃんに乳首を吸わせたり、おっぱいを絞ったりする事で増えていくのですが、オキシトシンが分泌されると乳腺の乳管を通って乳頭から母乳が出る仕組みです。赤ちゃんが乳首を吸う刺激でオキシトシンとプロラクチンという2つの成分が分泌されるので、赤ちゃんにたくさん吸わせる事が重要です。

赤ちゃんが自分のおっぱいを吸う姿はとてもかわいく幸せな気持ちでいっぱいになるので、是非幸せな時間をたくさん作って下さい。数日経つと赤ちゃんの泣き声を聞くだけで、おっぱいにツーンとした刺激が走り赤ちゃんに乳首を吸われなくても勝手に母乳が出る変化も感じると思います。

母乳は赤ちゃんの完全食

赤ちゃんの完全食と言われるわけ

母乳は赤ちゃんの完全食と言われています。その理由は赤ちゃんに必要な栄養・水分・免疫成分が母乳の成分としてバランスよく含まれているからです。タンパク質・脂質・炭水化物の基本3大栄養に加えビタミン・ミネラル・酵素・ホルモンなどが含まれています。且つ母乳を飲んでいれば赤ちゃんにとって必要な水分補給はまかなえるので、外出時等はママが一緒にいさえすれば赤ちゃんは食事も水分補給も出来る事になります。ママが元気でいる事が重要ですね。

牛乳、粉ミルクとの成分比較!

母乳と粉ミルクの成分のみを比較すると違いは左程ありません。粉ミルクは母乳により近づけられるようメーカーさんが作っている為、母乳と比較しカロリーが少し高い事・含有する栄養分に微量の違いがある程度です。しかし、母乳と牛乳を比較すると大きく違います。

母乳・牛乳共にカゼインとホエイが含まれていますが、牛乳にはカゼインの量が母乳の7倍~10倍含まれています。牛乳のカゼインは赤ちゃんの腸では消化が難しく吸収もしにくいそうです(分子構造が大きい)。人の腸で牛乳のカゼインを分解できるようになるのは1~2歳頃からです。母乳は未熟な赤ちゃんの腸でも栄養を分解・吸収する事が出来ますが、牛乳は難しいという事です。また、牛乳には赤ちゃんにとって摂取が芳しくない理由が他にもあります。腸で消化できないものを摂取すると体内ではアレルギー物質と見なし、アレルギー体質となる可能性があります。以上の2点から牛乳を乳児には与えないほうがいいのです。
 

赤ちゃんの成長を促す成分は?

たんぱく質

母乳に含まれるたんぱく質は赤ちゃんの筋肉・臓器・骨・歯を作る重要な成分です。母乳に含まれるたんぱく質は主に2つに分かれ「ホエイ」と「カゼイン」で、生後5日頃まで分泌する母乳には「ホエイ」の割合が多く含むよう変化し栄養素として吸収しやすく又免疫機能を高める役割を持っています。

脂質

母乳に含まれる脂質は赤ちゃんのエネルギー源です。ママの体内で妊娠中に蓄積され続ける脂質は細胞膜の材料や様々なホルモン材料に変化し赤ちゃんに供給していますが出産後も母乳から赤ちゃんのエネルギー成分として供給されます。また、脂質はママのエネルギー源としても重要な役割を持っています。
 

炭水化物

母乳に含まれる炭水化物の多くは乳糖という成分で、赤ちゃんのエネルギー源の一つです。乳糖は水分に次いで母乳に含まれる成分では多い栄養素なのですが、カルシウムやマグネシウムの吸収を高めて骨を丈夫にしたり乳酸菌を増やして便通をよくする働きをしています。

ビタミン

母乳に含まれるビタミンは大きく脂溶性ビタミンと水溶性ビタミンの2つに分けられます。

脂溶性ビタミンとは、水に溶けにくく油に溶けやすい成分で主にビタミンA・ビタミンD・ビタミンE・ビタミンKで母体に蓄積されている為無くなってしまうような事は滅多にありません。

水溶性ビタミンは水に溶けやすく排尿等により体外へ出やすく貯める事が出来ないので、少量をこまめに摂取する必要があります。水溶性ビタミンの種類は、ビタミンB1・ビタミンB2・ビタミンB6・ビタミンB12・ビタミンC・ナイアシン・葉酸・パントテン酸・ビオチンの9種類です。

ミネラル

母乳に含まれるミネラルには、カルシウム・リン・マグネシウム等があります。これは赤ちゃんの骨や歯を作る重要な成分です。マグネシウム(鉄)に関して、ママが貧血気味でも赤ちゃんには栄養素としてきちんと供給されるので問題ありませんが、ママの体調が一番なので不足しないよう注意が必要です。

ホルモン

母乳に含まれるオキシトシンというホルモンは別名で愛情ホルモンとも呼ばれている成分です。このホルモンはママと赤ちゃんの皮膚が触れ合い5分程度した頃から分泌されるようになります。離れた後も10分程度は分泌され続けるそうですが、ママと赤ちゃんをリラックスさせて愛情を感じさせてくれるものです。

赤ちゃんに母乳をあげている時ママは何とも言えない幸福感に包まれますが、まさにその時分泌され子供をより愛しいと感じさせてくれています。赤ちゃんもオキシトシンが分泌されると体も心もリラックスしてぐっすり眠れるようになるそうです。赤ちゃんにもママにも大切なホルモンですね。

酵素

成人の酵素の働きは膵臓から「リパーゼ」により栄養を分解、吸収・消化する役割をしています。ですが、赤ちゃんは膵臓からリパーゼを分泌する働きが未熟な為、舌や胃壁からもリパーゼが分泌されています。母乳の中には特殊な酵素「胆汁酸刺激性リパーゼ」が含まれていて、赤ちゃんの消化管で「胆汁酸刺激性リパーゼん」と「胆汁」が出会う事で栄養を分解・吸収・消化する動きを活発にさせています。この事から粉ミルクで育つ赤ちゃんより母乳で育った赤ちゃんの方が脂肪の消化・吸収する力が強いと考えられているそうです。

赤ちゃんを守る免疫成分は?

白血球

母乳の中には生きた細胞成分がたくさん含まれていて、そのほとんどが白血球です。その中の9割は、赤ちゃんに入ってくる微生物やばい菌をやっつけて食べる働きをします。また、母乳に含まれる白血球は赤ちゃんに必要な酵素やたんぱく質を運ぶ働きをしたり腸の中を循環して病原菌を退治したりと赤ちゃんを守る為に頑張り続ける成分です。粉ミルクには生きた細胞成分は入っていないので、赤ちゃんの病気予防として母乳が一番優れていると分かります。

ラクトフェリン

赤ちゃんはママのおなかの中では無菌状態だったのに外に出た途端、色んな細菌やばい菌と接する事になります。母乳に含まれるラクトフェリンは抗菌・抗ウイルス作用を持っていたり、赤ちゃんの腸内で鉄と結合する事により大腸菌が増えるのを抑え善玉菌を増やしてくれます。赤ちゃんをガードしてくれる強い味方ですね。特に初乳時に高濃度のラクトフェリンが含まれているので、粉ミルク派のママも搾乳して初乳だけは赤ちゃんに飲ませてあげて欲しいと思います。

グロブリンA(分泌型免疫IgA)

新生児の場合、ほぼ体内で作られないので母乳からのみ得る事が出来る成分です。母乳に含まれるグロブリンAは病原体が付きそうな場所に膜を張り病原体が入るのを防いだり、赤ちゃんの体内を循環し病原体と戦う役割を持った成分です。また、アレルギー原因となる物質が血液内に入るのを防いだりもします。

グロブリンG(IgG)

母乳にグロブリンGは含まれていませんが、妊娠中にママから胎盤を通って移行される免疫成分の中では一番効き目が強力で、血液中を通り主に感染症(麻疹・風疹等)から赤ちゃんを守る役割をします。生後4~6ヵ月頃まで効き目は有効ですが、それ以降は感染症にかかりやすい状態となるので防ぐ為にも母乳成分を少しでも赤ちゃんにあげて病気から守る必要があります。

母乳の成分は変化していく

初乳の特徴

初乳は産後数日間のみ分泌される特別な母乳です。黄みがかった色の少しトロっとした母乳です。赤ちゃんを細菌から守るための免疫成分や栄養が入っていて、消化がよく新生児の最初の便排泄を促す成分が含まれています。

成乳と初乳を比較すると分泌型IgA(病原体と戦い赤ちゃんを守る)やラクトフェリン(細菌やウイルスから赤ちゃんを守る)が多く含まれています。

移行乳の特徴

産後1~2週間の成乳が出るまでの母乳を移行乳と呼びます。移行乳は初乳と比較すると少し青みがかった白い母乳に変化しています。栄養成分は初乳時と比較すると少し減りますが、赤ちゃんに成乳を飲ませる前の準備母乳で赤ちゃんの体に少しずつ成乳に近い移行乳で慣れさせていき成乳へと変化していきます。この間に粉ミルクを与えると赤ちゃんの体は順応せず下痢しやすくなります。

成乳の特徴

成乳は水っぽい白透明な母乳です。初乳時のトロッとした感じと比較するとさらさらしているのが特徴です。見た目は初乳時とは全く違いますが赤ちゃんにとって必要な栄養成分は全て入っています。また、初乳に比べ乳糖と熱量が増え赤ちゃんが成長に必要なエネルギーを与える事が出来るよう変化しています。

一回の授乳でも飲み始めから終わりで栄養が変化する?

一回の授乳でも飲み始めから終わりでは脂肪濃度が変化し味が変わります。飲み始めの母乳を「前乳」終わりの母乳を「後乳」と呼び、前乳はサラッとした白い母乳で後乳になると脂肪濃度が濃くなりトロッとした母乳に変化します。後乳は脂肪濃度が濃いだけではなく初乳と比較するとDHA等大切な成分がたくさん含まれている事が立証されています。赤ちゃんに飲ませるのは栄養分が多い後乳をあげる方がよいので、授乳時には最初に軽く搾乳し、その後赤ちゃんに飲んでもらう等の工夫をすると良いと思います。

母乳はどんな味でどのくらいのカロリー?

母乳の味は?

母乳は、ほんのりと甘いのですが甘さは砂糖のような甘さではなく自然な甘み(筆者はご飯の甘みに似ていると感じました)です。もちろんママが口にした物で母乳が出来るので、それにより母乳の味も変化します。塩分が濃ければ少ししょっぱくなり、糖分が多い食事をすれば甘ったるく栄養成分も変化します。もちろん刺激物等も直結するので、授乳期間中のママは食事への注意が必要です。

母乳のカロリーはどのくらい?

母乳のカロリーは100ml辺り約65Kcalなので、りんごで例えると約1/2個分くらいです。粉ミルクは100ml辺り66Kcal~68Kcalで母乳と比較すると少し高めですが、母乳も60~70Kcalと変動するので左程変わりません。ママが授乳で必要なカロリー量は赤ちゃんの月齢により変わりますが完全母乳の場合、1日約500Kcalを与えます。500Kcalをおにぎりで例えると3個分です。赤ちゃんは1日におにぎり3個分のカロリー成分をママからもらう事になるので、授乳でママが自然に痩せるのも納得です。

母乳だけでは不足しがちな成分

ビタミンK

ビタミンKを毎回の母乳で補うのは難しいと言われています。ビタミンKは脂溶性ビタミンで腸内で細菌から作られますが、赤ちゃんには腸内にビタミンKを作る細菌が未だ少なく、不足すると「ビタミンK欠乏症」という病気を発症する可能性があります。病気を未然に防ぐため出産した病院や産院等ではK2シロップと呼ばれるビタミンK成分を補うものを経口で3回に分け投与される事が主流となっています。

ビタミンKを補うためには

母乳だけでは不足するビタミンKを補うにはビタミンKを作る腸内細菌を増やす必要があります。ビタミンK成分をママの食事で大量に摂取すれば母乳にも含まれる事が確認されているので、納豆菌を含む納豆や緑黄色野菜を積極的に取ると良いようです。緑黄色野菜(小松菜や人参・カボチャなど)を必ずお味噌汁の具材に入れる等の工夫もしてみて下さい。

納豆は苦手で出来れば簡単に摂取したいというママにはサプリメントで摂取する方法もあります。数か月間、食べ物からだけではなかなか摂取が難しい時期もあるかと思います。可能なら出産した病院や産院等でご相談の上服用するようにして下さい。

ビタミンKを摂取できるサプリメントはこちら。↓

母乳の成分のためにママの食事も気を配ろう

ママの食事や体調は母乳の成分に直結する?

母乳はママが口にするものから成分を摂取して出来るので食事には少し気を遣う必要があります。糖分過多な食事は甘ったるい母乳になりますし、脂分が多い食事は脂肪分が多い母乳となり乳管が詰まる原因になります。

又、アルコールや喫煙も母乳に直結するので、控えて下さい。

カフェイン成分も母乳に影響しますが、コーヒーだと1日2~3杯以上で影響を及ぼすと言われているので、一杯ぐらいなら飲んでも大丈夫と筆者は産院の先生に言われた記憶があります。今は色んなノンカフェイン飲料が販売されているので選ぶ楽しさもありますよね。筆者は出産が夏だったので手頃な麦茶を愛飲してましたが、コーヒーが飲みたい時はノンカフェインコーヒーを飲んでました。

ママの体調についてですが、どんなに気を付けていても風邪をひいたり連日の赤ちゃんの抱っこで肩がこり頭痛が起きたり腰痛がひどかったりする事もあります。薬成分が母乳に移行されるのを気にされてひたすら我慢するママもいるようですが、筆者が産院の医師から言われたのは我慢して飲まないほうが体に悪影響を及ぼすと言われました。痛いのを我慢する時間が長い程ストレスがかかり、そのストレスが母乳に影響する事もあるとの事。今は影響が少ない薬もたくさんあるので、飲むように言われ筆者は我慢せず飲んでました。勿論、先生方も気を遣って下さりこれから処方する薬にどれぐらいの実績がありどれぐらいの影響があったか等を説明の上で処方して下さったので安心して飲んでました。産後、ママの調子が悪い時は出産された病院に早めに相談される事をお薦めします。

どんな食事がおいしい母乳を作ってくれるか?ですが、お米中心の和食が良かったと筆者は思います。筆者は母乳の出が悪かった為、卒乳まで桶谷式マッサージにお世話になったのですが食べた物が母乳に直結するのが良く分かりました。少しならいいかな?と思い生クリームのケーキを食べたら黄色がかった甘い匂いのする甘ったるい母乳が出ましたし、マクドナルドのポテトSサイズをこっそり食べた後には油っぽい母乳が出て助産師さんに怒られました。食事は和食・おやつにはオニギリを食すとサラサラとしたほんのり甘く赤ちゃんが好んで飲んでくれる母乳が出ましたよ。是非、皆さんには和食中心でおやつにはおにぎりをお薦めします。

摂取したい栄養素【葉酸】

妊娠中も葉酸をしっかり摂取していたママも多いかと思いますが、産後も実はしっかり摂って頂きたい栄養素の一つです。葉酸はママの血液を作るのに必要な成分で、母乳はママの血液から作られる事から考えると大事な母乳の元です。母乳には葉酸が含まれているので赤ちゃんに飲ませる事で移行されますが、赤ちゃんの成長にかかせない大事な成分です。足りない場合、赤ちゃんの成長が遅れる事もあるので、葉酸を含む食品を積極的に食事に取り入れる事をお薦めします。

【葉酸を含む食材】↓

茹で枝豆・・・おやつや副菜としてお薦めで年間通していつでも手に入ります。ママの時間は限られているので大量に茹でておき冷凍しておけば、ご飯に混ぜて枝豆ご飯にしたり副菜の彩りとして混ぜたり色々と応用がききます。冷凍枝豆も手に入りやすいので、塩分に気を付けて上手に取り入れてみて下さい。

炒めアスパラガス・・・春先に旬を迎える野菜ですが、年間通して手に入れる事が出来る野菜です。茹でて食べる事が多いかと思いますが、茹でると豊富に含まれた葉酸が減ってしまいます。調理方法としては炒める事で葉酸成分を損なわず摂取出来ます。アスパラにざっと火を通した後で肉巻きにして主食にしたり、簡単にグリルで焼きアスパラもお薦めです。

茹でブロッコリー・・・枝豆と同様に、年間通して手に入りやすい野菜です。あまり日持ちしない野菜なので購入したら直ぐに軽く茹でて、使用しない分は冷凍保存が可能です。カルシウムとしてしらすと一緒に和えると副菜として一品出来上がりです。シチューに他の野菜もたっぷり入れてママの体を温めるのもお薦めです。

アボカド・・・年間通してスーパー等で手に入りやすく女性が好む食材です。簡単にアボカドディップを作ってトーストに塗ったりクラッカーに載せたり、カルシウム食材の豆腐を取り入れ豆腐+アボカドでサラダもお薦め。筆者はスライスしたアボカドにわさび醤油が好きですが、わさびは母乳を通して赤ちゃんへ辛み成分が移行される可能性があるので控えたほうが賢明です。

摂取したい栄養素【カルシウム】

女性の一生の中で一番カルシウム成分が必要な時期が授乳期です。

ママがカルシウムを経口摂取するとそれはママの骨や歯の栄養素として取り込まれます。そしてママの骨等から母乳にカルシウムが移行され赤ちゃんへと渡ります。ママの骨等から必要なカルシウムは母乳に移行される為、ママの骨密度は低くなり骨がもろくなります。通常時と比較すると1.5倍量のカルシウム摂取が授乳期には必要とされているので、下記を参考に栄養素を食事から取り込んでみて下さい。

カルシウムを含む食材↓

※カルシウムの吸収を助けるビタミンD・ビタミンKも一緒に摂取する事をお薦めします。

豆腐・揚げ・・・年間通してお手頃価格で手に入る便利な食材です。筆者は産後、赤ちゃんの世話は一人でしていたので自分の食事時間が取れず、赤ちゃんを抱っこしたまま片手でスプーンを使って食べてました。他のママ達には、こんなずぼらな方法はお勧めしませんが、冷蔵庫から出して何の手間なく食べれるお豆腐はママ達の強い味方なので冷蔵庫に常備しておくと便利です。揚げについては冷凍も出来るので、まとめ買いして用途に合わせて切ったら冷凍保存がお薦めです。

ひじき・・・ひじきは乾物として常備しておられるママも多いと思う食材です。又、ひじき煮はたくさん作って冷凍保存出来る便利な一品です。赤ちゃんが寝ている間に作ってしまい小分けして冷凍しておくのがお薦めです。また、ひじきご飯も作ったらオニギリにして冷凍保存しておけば片手で食べる事が出来ますし、授乳中のおやつとしてお薦めです。

小魚・・・小魚といってもしらす干しやちりめんじゃこ・いりこ等色々とあります。どれも簡単に手に入るものですが、塩分が気になります。塩分が少ないものを選ぶか、湯通しして塩分を抜いて食べるのもいいと思います。又、スーパー等のおやつコーナーで売られている子供向けのみりん干し等は手頃におやつとして食べるのに便利です。

モロヘイヤ・小松菜・・・モロヘイヤは夏時期にたくさん出回る野菜です。くせがあるので好みがあるかと思いますがカルシウムは豊富に含まれているので、野菜スムージーの1品に加えたり、茹でたモロヘイヤを同じくねばねば食材の納豆と混ぜて食べたり工夫して取り入れるのがお薦めです。写真はモロヘイヤとビタミンDを含むきのことしてなめこを一緒に和えたものですが、一度にカルシウムとビタミンDが摂取できる料理だと手間が省けます。又、小松菜は年中手に入りやすい野菜です。

モロヘイヤとなめこのお浸し

摂取したい栄養素【ビタミンD】

近年、ビタミンD成分不足で戦後に発症例が多かった「くる病」という病気が赤ちゃんに増えているそうです。母乳栄養の赤ちゃんがビタミンD不足するとカルシウムが骨に沈着せず成長障害を起こし骨に異常が出たりします。ビタミンDを経口摂取するには、魚やきのこ類・卵に豊富に含まれているそうなので、カルシウムを含む食品とビタミンDを含む食品を一緒に摂ると効率的にカルシウムが骨に沈着します。

ビタミンDは紫外線を皮膚に浴びる事で体内で生成されるので、日光浴をすればビタミンDが自然に生成されます。手間もかからず、一番手頃な方法と思われます。ママとしては皮膚疾患等も気にされると思いますが、午前中の日差しの強くない時間帯に赤ちゃんと20分程度お散歩してみてはいかがでしょうか?ママの気分転換としてもお薦めです。

ビタミンDを含む食材↓

きのこ類・・・きのこ類の中ではきくらげに一番多くビタミンDが含まれています。中華スープに溶き卵ときくらげを入れたスープが簡単でママの体も温めてくれる一品になると思います。写真は、色んなきのこを入れたきのこご飯です。きのこご飯を作りオニギリにして冷凍保存しておくと手軽に食事としてもおやつとしても摂取出来ます。きのこご飯を作る際にはカルシウムを含む揚げも一緒に入れてビタミンDとカルシウムを効率よく体に取り込んで下さい。

・・・必要な栄養素を含む食材を卵と一緒に調理するのがお薦めです。写真は、上でご紹介したきくらげとニラを卵とじにしたものです。ニラを小松菜に変えても美味しく頂けます。カルシウムとビタミンDを一緒に摂取でき、卵とじだと調理時間も少なく済むのでお薦めです。卵は、手頃に料理できるので朝食で摂取されるママも多いと思うので1日の栄養バランスも考えながら摂取してみて下さい。

魚介類・・・魚の中でも「かわはぎ」が一番多くビタミンDを含んでいます。夏前に旬を迎える魚ですね。煮つけにするととても美味しく頂けるのですが、なかなか産後にスーパーでかわはぎを手に入れて家で煮付けるのは手間がかかりますね。次にビタミンDが多い魚として白鮭と紅鮭です。年間通して手に入りやすいですが、無塩のものを選んで頂きたいと思います。難しければ十分に塩抜きして使って下さい。また、手頃に入手できるのはしらす干しです。

母乳を冷凍・冷蔵しても大丈夫?

母乳を保存する事は可能です。育休明けのママが保育園等に赤ちゃんを預けたり、何らかの理由で母子が一緒にいる事が出来ない時に保存した母乳を赤ちゃんへ与える事が出来ます。保存方法は冷蔵と冷凍の2通りです。

冷蔵の場合は、その日で使い切る事を目安に。冷凍の場合は、約1週間程日持ちします。

冷蔵の場合は搾乳した母乳を消毒した哺乳瓶に入れ蓋をしたら冷蔵後で保管し、飲ませる時は、お湯で温めて赤ちゃんへ与えます。

冷蔵の場合は、市販の母乳パックを使います。搾乳した母乳を母乳パックに入れ、パックに搾乳日や量を書いたらジップロック等へ入れて冷凍庫へ入れて保管します。飲ませる場合は、前もって冷蔵庫で解凍し解凍後に哺乳瓶に移し、お湯で温めて赤ちゃんへ与えます。急いでいる場合は、37度以下のお湯で解凍する事も可能です。急いでいるからと電子レンジや熱湯は使わないで下さい。栄養価が変化しビタミンやミネラルが失われてしまいます。

以上の保存・使用方法でママから直接母乳を与えた時と比較しても栄養成分はほぼ変化しない状態で赤ちゃんへ母乳を与える事が出来ます。

母乳の栄養成分のためにも健康第一を心掛けよう!

母乳の栄養成分を保つためには、ママの体調が大事です。産後は昼夜問わず赤ちゃんのお世話で、寝不足が続き大変な時期です。赤ちゃんが眠ったらママもお昼寝したり横になったりして疲れを少しでも取って下さい。

食事にも気を付けたい所ですが、産後のお世話等を応援してくれる身近な人がいないママも多いと思います。体力も十分回復していない状態で一人きりで全て行うのは難しいので、無理をしない程度に手を抜きながら健やかにお過ごして下さい。

出典元はこちら

新生児・乳児ビタミンK欠乏性出血症に対するビタミンK製剤投与の改訂ガイドライン
食生活指針

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この記事のライター
coccoina70
小学1年生の男の子ママです

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