母乳が出ないと悩むママ必見!先輩ママの13個の対処法を厳選!
母乳の悩みは多くのママが経験していることです。母乳のあげ方や足りているのかどうかなど、分からなくなってしまうことも多いでしょう。特に多いのは母乳が出ない、また母乳が出ていないと感じるという悩みでは無いでしょうか。母乳が出ないと悩むママの対処法をご紹介します。
目次
母乳の量は時期によって大きく変わる!
母乳の量は個人差はありますが、時期によって大きく変わります。
産後すぐは初乳という赤ちゃんにとって栄養満点の母乳の時期です。初乳はあまり勢いよくは出ないことが多いでしょう。産後4~5日から15日程度たってから移行乳となり、成熟乳を飲むための準備段階といえます。産後2週間くらいして、サラサラとした成乳となります。
産後1-2ヶ月の母乳は、このような不安定な分泌状態でおっぱいも出ない、張らないことや、赤ちゃんも吸わないと悩みがちです。3ヶ月から8ヶ月くらいになると、個人差はありますが赤ちゃんの吸う力も強くなり、母乳量も安定してきます。9ヶ月以降になると、離乳食の影響により母乳の分泌量は個人差が大きくなるでしょう。
母乳が出ない原因って?
母乳が出ないと悩むママは、本当に多くいます。赤ちゃんの体重などをチェックして、本当に出ていない時はどのような原因が考えられるでしょうか。
授乳の頻度が少ない
母乳分泌のための大事なホルモンは、プロラクチンとオキシトシンです。この二つのホルモンは、赤ちゃんがおっぱいに吸い付いてくれることで分泌を始めるのです。赤ちゃんがおっぱいを吸うと、プロラクチンが母乳を作るように指示します。
そして血液から母乳が作られ、次にオキシトシンが母乳を出すよう促します。つまり、赤ちゃんが吸わないとおっぱいが出るようにならないということです。
疲れ過ぎかも
母乳を出すプロラクチンは、疲れすぎていると反応が悪くなることがあります。出産直後のくたくたの体に、さらに夜も昼も泣く赤ちゃんも世話もあり、また人によっては家事の手も抜けない人もいるでしょう。
しかし、そのように夜中も疲れていると、さらに母乳の分泌が悪くなることがあるのです。
ストレスがかかりすぎ
ストレスがかかっていると、母乳を出すように促すオキシトシンホルモンの分泌が悪くなります。人によっては産後すぐでもゆっくりできなかったり、環境的にストレスの多い人もいます。夜眠れないことも大きなストレスです。
ストレスでおっぱいが出ない、そしてまたおっぱいが出ないということ自体ストレスとなる悪循環があることもあるでしょう。
睡眠不足の可能性も
産後すぐのママが夜間たっぷり眠るのは至難の業です。なかにはよく眠る子もいますが、夜でも30分に1回は起きるという神経質な赤ちゃんもいます。
夜眠れず疲れやストレスがたまると、やはりプロラクチンの分泌がうまくいかず、母乳の分泌量は減ってしまいます。
栄養には注意して
母乳を出すため、ママの体は非常にたくさんの栄養が必要です。しかし、忙しさや疲れで自分の食事など考えていられない人もいるのではないでしょうか。座っていられるのは授乳中だけ、そのため片手で食べられるおにぎりや菓子パンで済ませている人もいるでしょう。
それらの栄養不足が母乳が十分にできない原因のこともあります。特に大事なのは鉄分です。母乳は血液から作られるので、血液が貧血状態だとやはり母乳不足の原因になります。
水分は足りてる?
母乳には水分が大量に必要です。まず、母乳の元となる血液をサラサラにしておくことで、母乳の量は安定して分泌されるようになります。
水分が足りていないと、体は防御に働き水分をキープしようとします。結果、母乳に水分が移行してくれず、母乳不足の原因となるのです。
時間帯によって出ない時間帯があるの?
母乳には出やすい時間帯と出にくくなる時間帯があることが、よくみられます。ただ、この時間はおっぱいが出ないと決まっているわけでは無く、疲れてくる時間帯や水分が不足してくる時間帯ということが原因です。夜中はおっぱいが出ないという人は、その時間に疲れや水分不足のピークがきているのでしょう。
また、夕方になるとおっぱいが張らないという人は、その時間帯に対処が必要ということです。ただ、一般的には夕方から夜中におっぱいが張らない人が多く聞かれます。
差し乳に変化したということも
差し乳とは、赤ちゃんが吸う刺激でおっぱいが張る感じがしてきて、授乳に移行するというタイプのおっぱいです。ある意味で、赤ちゃんの必要量だけ作られる成熟した状態であるといえます。おっぱいが常に張るタイプ人は、搾乳には良いですが乳腺炎などのトラブルも起きやすいことがあります。
おっぱいが張らないことで不安になりやすい差し乳ですが、順調に赤ちゃんの体重が増えて定期的におしっこが出ていれば大丈夫です。
乳腺炎かも?
乳腺炎で母乳が十分に出ないこともあります。食事内容や赤ちゃんの吸い方によって、母乳が十分にできれずたまって炎症を起こしてしまう人もいます。
おっぱいが張らないのではなく、むしろ張っているのに飲んでも張りが取れない人はその可能性があります。また、炎症がひどくなると発熱してきます。乳腺炎で母乳の分泌が不十分だったり赤ちゃんが吸わないこともあります。
赤ちゃんが乳首しか吸ってない?
母乳育児はママと赤ちゃんの協同作業です。ママも気をつけなくてはいけないことがありますが、赤ちゃんも頑張って吸ってくれないといけません。そのため、まだ吸う力の弱い新生児や乳首だけ吸い付いているような吸い方をする赤ちゃんだと十分に母乳を分泌する刺激にならないのです。
乳首だけでなく、乳輪からしっかり加えて吸わないと母乳分泌の刺激にならないでしょう。
母乳が出ない時の対処法
母乳が出ない原因が分かってきたら、対処法を考えていきましょう。
授乳回数を増やす
母乳は赤ちゃんが吸いつくことで、プロラクチンやオキシトシンが刺激されて分泌量が増していきます。つまり、赤ちゃんの吸いつく刺激があればあるほど、分泌量が増えるのです。赤ちゃんが泣いたり母乳をほしそうなサインがあったら、とりあえず夜中でも頻回でも授乳してみましょう。
需要と供給の関係で、需要を感じればホルモンが生産されおっぱいもたくさん出るようになります。おっぱいが張らない状態であったり、出ないかなと思っても頻回に授乳することでおっぱいの必要量が自然と足りてくるようになるでしょう。
しっかり休むのも仕事
休む時間が無いという人も多いでしょう。しかし、昼も夜もすぐ起きてしまう赤ちゃんでも15分でも横になるだけでも違います。洗濯物が散らばっていても、洗い物がたまっていてもいいのです。
赤ちゃんが落ち着いて休めるようになるには、ママが落ち着いていることが大事なのです。ほんの少しでも、隙あらば休むという意識を持ちましょう。
ちゃんと寝る
夜中眠るというのは本当に大事です。眠ることで自律神経が整い精神的に安定して、赤ちゃんを可愛いと思う余裕が出てきます。また、もちろんホルモンの分泌も増え、血液循環も促進され母乳の分泌も良くなるでしょう。
夜、授乳のために眠れないママも昼寝も良いですし、誰かヘルプしてくれる時には夜でなくても眠ってしまいましょう。
水分をしっかり摂る
母乳は血液からできています。通常の水分量の倍以上は水分が必要です。水分をしっかり摂っていると、おっぱいが張らないということも減ってきます。特に夜から水分不足が考えられます。添い寝しながら、夜授乳する時にもそばに水分を置いておきましょう。
夜中も、まず自分が水分を摂っておっぱいを軽くマッサージして、それから授乳を始めると良いでしょう。
赤ちゃんが飲まないときには搾乳も
赤ちゃんがまだ吸う力が弱く、十分吸わないときなどはそれが原因で母乳がたまってしまいがちです。そうなると、母乳が古くなって味が悪くなったり、詰まって乳腺炎となったりします。またしっかり出しきれないとフレッシュな美味しい母乳ができません。
そこで、赤ちゃんが十分に吸わないときは搾乳しましょう。乳房全体をよくマッサージして、乳管を開通させながらおっぱが張らない状態まで絞り出します。絞った母乳を冷凍しておいて、あとで温めて飲ませることもできます。
母乳マッサージで血行改善!
母乳マッサージは母乳が出ない時などだけでなく、乳腺炎防止や赤ちゃんが吸わない時に飲みやすくするために非常に有効です。しかし、やり方を正しくしないと逆効果になることもあります。
大事なことは、乳房の基底部をよく動かし乳管を開通していく事です。乳首ばかり柔らかくしても、おっぱい全体がマッサージされていないと出づらいことに変化は起こりません。基底部からしっかりマッサージして、母乳が出づらい原因をとりのぞきましょう。
(マッサージは助産師のアドバイスで正しい方法をレクチャーしてもらうことをおすすめします。)
お風呂や散歩で血行をよくしよう
赤ちゃんや小さい子どものいる生活での、ママの姿勢はいつも前かがみであったり不自然なものになりがちです。そして、歩き回ったり体を動かす範囲が変わってきます。そのために血流が悪くなったり、血液循環が悪くなることがあります。
赤ちゃんが外に出られるようになったら、ベビーカーで散歩したりして血流を改善するように意識しましょう。また、お風呂などでおっぱいをマッサージしたり、足腰を揉むなども循環不全に対する対処として有効です。夜寝る前の簡単なストレッチもおすすめです。
食生活に根菜・レバーを増やそう!
授乳中は、ママの摂った鉄分は母乳に移行していきます。そこで、総じてママは鉄不足になります。鉄分はある程度意識して摂らないと効率よく摂れません。鉄分の多いレバーや緑黄色野菜などを積極的に摂るようにしましょう。
また、根菜類はしっかり噛んで食べることで体を温める効果があります。体が温まると、母乳が出ない時も血液循環が良くなり母乳不足に対する対処として非常に有効です。
適度な運動で血行改善
授乳中は適度な運動をすると、母乳が出ない場合の対処になります。激しい運動はまだ体調が回復していないうちは、控えた方が良いでしょう。ストレッチやヨガなどは、血流を良くし体をゆっくりと温める効果があるので、母乳で出ないママにはおすすめです。
夜中でも、授乳する時には少しからだを伸ばしてから行うと良いでしょう。
きつい締め付けの服は着ない
母乳を出すための循環促進のためにも、夜中もきつい服はおすすめしません。また、おっぱいのマッサージもしづらいですし、赤ちゃんが欲しがるときにすぐ授乳するにも不便です。赤ちゃんが吸わない原因も、すぐにおっぱいが届かないこともある時もあります。
赤ちゃんが近くにいない時は赤ちゃんのことを考えよう
仕事をしているママで、仕事中授乳ができなくても赤ちゃんが泣いているとおっぱいが張ってくるから分かるというママがいます。そのようなときは、おっぱいが張らないところまで搾乳しなくてはいけませんが、それを繰り返すことで母乳は新鮮でおいしい状態が保たれ、母乳が出ない原因に対処出来ることもあります。
赤ちゃんを想う、夜中も考えるだけでもおっぱいが張らない状態を少なくすることができることもあります。
乳首でなく、乳輪全体をくわえさせるのがポイント
とくに新生児だと、まだ顎の力が弱く乳首だけを加えて吸おうとすることがあります。しかし、これでは十分にホルモンへ刺激とならず、おっぱいが出ない状態が続いてしまいます。
また、くわえ方が浅いと乳首が切れる原因ともなります。唇だけで乳首だけくわえさせず、乳輪までぱくっと含むようなイメージで夜中でも後頭部をしっかり支えてくわえさせましょう。
乳首にトラブルが起きた場合も、こうすることで痛みが少なくなります。よく吸わない赤ちゃんも、こうすれば飲みやすいと覚えるでしょう。
量が改善しなければ外来も
母乳が出ない原因について、自分なりの対応をしてみることも大事ですが、頑張りすぎて疲れてしまっては逆効果です。今は、助産師も母乳外来などでよくアドバイスをしてくれます。また、本当に赤ちゃんが吸わないのかも調べてくれますし、母乳マッサージも教えてくれるでしょう。
無理せずすぐに相談することで母乳が出ない原因が分かることもあります。遠慮せず、人の力を借りましょう。
赤ちゃんの様子は?母乳不足のサイン!
本当に母乳が出ないのか、ミルクと違って母乳の分泌量は分かりづらいことがあります。赤ちゃんが本当に吸わないのか、おっぱいが張らないから出ていないのか、赤ちゃんの様子から分かることもあります。
体重が増えない
赤ちゃんは母乳を飲んだ後、飲んだ分だけ体重が増えます。そこで、新生児の時は授乳前後に体重を測ったことでしょう。ただ赤ちゃんの体重は月齢によって増え方も違うので、体重曲線に沿っているかをまずみましょう。
そこで不安があるようなら、母乳が出ないのか赤ちゃんが吸わないのかを母乳外来などで判断してもらい、対処法をアドバイスをもらいましょう。体重が増えているようなら、おっぱいが張らない時もあまり気にしすぎないようにします。
すぐに泣いて機嫌が悪くなる
赤ちゃんは基本的に「快」「不快」で表現します。快であれば眠っているか、落ち着いています。不快であれば泣いたりぐずります。ならば、不快の原因は?と探り、もしからしたら母乳が出ない状態かもしれません。
対処としては、やはり体重を測ることと、母乳が出やすいようにマッサージなどで赤ちゃんに適したおっぱいづくりなどでしょう。
排尿、排便の回数が少ない
いわゆる水分、栄養不足の状態です。赤ちゃんは新生児は1日15回以上くらい、生後6か月を過ぎると1日10~15回位(夜中含めて)排尿があります。あまり少ないようでしたら、おっぱいが出ない、吸わない状態の可能性があります。
脱水状態は危険ですから、母乳マッサージも含め対処を急ぎます。
乳首にずっと吸い付いている
おっぱいがなかなか出ないのか、ずっと乳首に吸い付いているときはやはり母乳が不十分な可能性もあります。おっぱいが好きな赤ちゃんもいますが、おっぱいが張らない、さらに吸い付いている時間が長いとなると心配です。
大事なのは赤ちゃんに吸ってもらうこと
母乳が順調に出るようになるには、赤ちゃんの吸啜反射が非常に大事です。赤ちゃんが欲しい!というサインを出し続けることで、ママの体は母乳を作るために総動員されるのです。夜中などは疲れてしまいますが、寝転がったままでもとにかく吸ってもらうことで、出ない母乳がどんどん産生されるようになるでしょう。
母乳の出方で悩みすぎないで
母乳が十分に出ているかは、とても難しい問題です。悩みすぎるとかえって出ない原因となります。昔からおっぱい100日と言い、おっぱいが順調に出るにはそのくらいかかるという意味です。
ただ、心配であれば母乳外来に相談して対処しようなどと大らかに考えるようにしましょう。
出典はこちら
「赤ちゃんとお母さんにやさしい母乳育児支援」 日本助産師会
「足りているかな? ~ 気になる母乳の量の話 ~」 あるてみす助産院