ベビーテックってどんなサービス?育児に役立つ製品5選も!
ベビーテックという言葉を耳にしたことはありますか?共働き夫婦の核家族が増え、多種多様な働き方がある今、育児を楽にしてくれるベビーテックが注目を集めています。便利なベビーテックを活用して、子どもの健康や安全を守り、日々の育児を楽しみましょう。
目次
ベビーテックとは?
ベビーテックの語源は?
ベビーテックとは、"baby"(赤ちゃん)と"Technology"(技術)を組み合わせた造語です。妊活・妊娠~出産、新生児〜小学校入学までの育児を助ける製品やサービスを意味しています。
ベビーテックとはどんなサービス・製品なの?
ベビーテックには、妊娠中に胎児の心拍を確認するデバイスや、赤ちゃんが食事の時に使う哺乳瓶、安全を守るチャイルドシートなどがあります。最近では、スマートフォンアプリと連動したサービスも増えてきています。
ベビーテックを利用することで、育児の負担軽減と効率化が可能となります。育児が楽になるのはとても助かりますよね。ベビーテックは、共働き夫婦やシングルマザー・シングルファザーが増えたこの時代に合う、とても素敵なサービス・製品なのです。
ベビーテックはいつ誕生した?
ベビーテックは、2016年にアメリカで誕生したと言われています。CES(アメリカ各地で毎年開催される家電製品中心の展示会)で、新しいテクノロジーのジャンルとして紹介されました。それ以来、便利なベビーテックを開発・発表する企業が増加してきています。
ベビーテックが普及した背景は?
ベビーテックという言葉が生まれたアメリカでは、赤ちゃんの頃から親とは別の部屋に一人で寝かせる習慣があります。また、出産後の職場復帰が比較的早く、赤ちゃんをベビーシッターに任せる家庭も多く存在します。離れたところにいる赤ちゃんの様子を把握したいという声から、ベビーテックが普及したと言われています。
日本でベビーテックの普及が遅れた理由とは?
日本におけるベビーテックの普及は、アメリカやヨーロッパに比べ遅れています。普及が遅れた理由として3点考えられます。
- 乳幼児向けの製品の認可が厳しいこと。
- 「育児は女性の仕事」という固定観念が根強いこと。
- 機械やコンピュータに育児を任せることの抵抗感があること。
女性の社会進出率が増加傾向にありながら、未だに「育児は女性の仕事」と捉えている方々が多くいらっしゃいます。また、日本人は勤勉であるとよく耳にしますよね。「楽をする=手を抜いている」と捉えがちなことも、ベビーテックの普及の遅れに繋がってしまったと考えられます。
ベビーテックの5つのカテゴリーとは?
赤ちゃんの食事
多くの人が不安に思っているのが、赤ちゃんの食事です。ミルク作りやアレルギー管理などに、多くの時間や神経を割いている人が多いのではないでしょうか。そんな人たちを手助けするために、様々な哺乳瓶や搾乳補助グッズが開発されています。これらのグッズを利用することで、赤ちゃんの健康を維持しながら負担や不安を軽減することができます。
赤ちゃんの安全
赤ちゃんの安全を守るために多くの人が使用しているのが、ベビーカーやチャイルドシートです。最近では、スマートフォンアプリと連動するチャイルドシートも販売されています。赤ちゃんが座っていない時や、チャイルドシート付近の温度が暑すぎるまたは寒すぎる時に、アラートを出して親御さんが瞬時に対応できるサービスを提供しています。
赤ちゃんの発育
赤ちゃんの発育は、親御さんにとって非常に不安が大きいものです。おもちゃやトイレトレーニング製品など、様々な発育グッズが販売されています。
赤ちゃんの発育にも、スマートフォンと連動したサービスがあります。これは、親御さんが赤ちゃんにかけたポジティブな言葉とネガティブな言葉を記録して評価するというものです。親御さんが赤ちゃんにかける言葉によって、赤ちゃんの発育に大きく影響すると言われています。このサービスを利用することにより、無意識にネガティブな言葉をかけてしまっていたことに気付き、意識的にポジティブな言葉を赤ちゃんにかけられるようになることでしょう。
赤ちゃんの健康
「健康な子どもに育ってほしい」と願う親御さんを手助けするのが、赤ちゃんの健康を記録してくれるベビーテックです。24時間体温を測定・記録してくれるウェアラブル体温計や、赤ちゃんの栄養状態、脈拍、血圧などを測定し、スマートフォンで管理をできるサービスを利用することで、大切な赤ちゃんの健康をしっかりと見守ることができます。
妊活・妊娠支援
ベビーテックは、赤ちゃんが生まれた後のものだけではありません。妊娠前と妊娠中にも役立つベビーテックがたくさん開発されています。排卵日の予測を行うサービスや、胎児の心拍や陣痛の状況を計測し記録できる製品もあるので、妊娠を望んでいるご夫婦や、妊婦さんはぜひチェックしてみてください。
育児に役立つベビーテック製品5選!
スマート哺乳瓶『BlueSmart mia』
iPhone/iPadアプリ「BlueSmart Baby Tracker」を使用することで、授乳したタイミングと量を記録し、記録内容から、授乳の適切なタイミングを通知してくれます。また、哺乳瓶の適切な角度をモーションセンサーで知らせてくれる嬉しいサービスも付いており、赤ちゃんの食事にとても役立つアイテムです。
スマート哺乳瓶ホルダー『Baby Glgl』
フランスの食事用品メーカー「Slow Control」社が販売している、センサーを内蔵したスマート哺乳瓶ホルダーです。スマートフォンアプリと連動し、赤ちゃんの食事・健康管理に役立つ製品となっています。
カバーにモニターが内蔵されており、赤ちゃんがどのくらいミルクを飲んだかを記録することが可能です。また、哺乳瓶の角度に応じてランプが点灯してくれるので、上記でご紹介したBlueSmart miaと同様に、正しい角度でミルクをあげることができます。
自動でミルクを作ってくれる『BabyBrezza』
通常ミルクを作るには、お湯と適量の粉を混ぜ、よく振って溶かし、体温ぐらいまで冷めたことを確認する必要があります。ミルク作りは、赤ちゃんの健康に繋がる食事であり大切な作業です。しかしながら、赤ちゃんの面倒を見ながらミルクを作るのはとても大変ですよね。BabyBrezzaは、ワンタッチで粉ミルクを作ることができる画期的なアイテムです。ミルク作り中に赤ちゃんから目を離す心配もないので、赤ちゃんの安全も守られます。
お昼寝見守りロボット『スマイルベイビー』
スマイルベイビーは、離れた場所から赤ちゃんの状態を確認できるベビーテックです。寝具に設置するセンサーマットとセンサーマットから、心拍や呼吸、ベッドにいるかどうかを検知することが可能となります。マット部は電気を一切使用しないエアー式のため、安全で長持ちなのも嬉しいポイントです。保育園でも大活躍中のアイテムとなっています。
赤ちゃんの排泄状況を管理できる『うんこボタン』
うんこボタンは、赤ちゃんの排泄物を記録できるボタン装置です。Wi-Fiを使用することで、どこでもうんこボタンと接続可能となっています。記録の閲覧はWebアプリで行うため、ご夫婦などで記録したデータを共有することができます。また、うんちやおしっこの排泄物の記録だけでなく、授乳や睡眠の記録もできるため、これ1台で、排泄・食事・健康を一括管理することが可能です。
国内初のベビーテックのイベント「Baby Tech Awards Japan 2019」とは?
2019年に、国内初のベビーテックのイベント「Baby Tech Awards Japan 2019」が開催されました。各部門の大賞作品と優秀賞作品をご紹介していきます。
授乳と食事部門
大賞:さく乳器母乳アシスト電動ProPersonal/ProPersonal+/ Pigeon Switch
赤ちゃんの食事・健康に関わるさく乳を手助けしてくれる便利アイテムです。スマートフォンアプリでさく乳や授乳の管理が可能です。さく乳が思うようにいかず、悩んでいるママさんは少なくありません。苦痛なく簡単にさく乳することができ、日本人の胸にあったサイズや機能を備えています。
優秀賞:授乳室検索アプリ – ママパパマップ
こちらは、授乳室・おむつ交換台を検索できるアプリです。お湯の有無や、男性でも入れるおむつ交換台の情報などが検索可能となっており、毎月数万件の情報がアップデートされています。
優秀賞:FUNFAM
子どもの食事時に大活躍の個別識別番号が付いた食器です。食器に付されている個別識別番号をモバイル端末で読み込み、レシピや動画を閲覧することができます。最終的には、日々の食事内容を記録し、データを元に最善なレシピを日々提案してくれるようになるとのことです。
2人に1人が何らかのアレルギーを患っていると言われる現在、赤ちゃんの健康や安全を守るために役立つベビーテックとなっています。
学びと遊び部門
大賞:社会体験アプリ「ごっこランド」
ごっこランドは、完全無料のお仕事体験アプリです。キッズ向けの知育アプリの第一人者であるキッズスター社が提供しています。毎月コンテンツが増えていき、リアル店舗とのコラボレーションも実現しています。
優秀賞:スマイルゼミ 幼児コース
小学校入学前に身につけておきたい10分野が、タブレット1つで学べる幼児向けの通信教育サービスです。発達段階に応じた講座が、毎月学習専用のタブレットに配信されます。幼児が一人でも学習を進められる仕組みになっています。
優秀賞:ハクシノレシピ
3歳~12歳までの脳を鍛える料理教室です。レシピはなく、冷蔵庫の食材からメニューを決め、でき上がった料理に作品名をつけプレゼンテーションを行うというプログラムになっています。料理を通して、思考力や表現力、判断力を養うことができます。
安全対策部門
大賞:hugsafety
布団やマットレスの下にIoTセンサーを敷くだけで、お昼寝中の子どもの呼吸をリアルにモニターできるベビーテックです。呼吸の状態に異変があった場合には、アプリの表示と音でお知らせしてくれるので、子ども達の安全を守ってくれるアイテムとなっています。コードレスのため、子どもが足を引っかける心配もありません。実際に、保育園への導入も行われています。
優秀賞:ルクミー午睡チェック
午睡チェックに対応した、業界初の保育園専用サービスです。園児の体動停止やうつ伏せ寝を警告するだけでなく、体の向きをチェックシートに自動で記録します。保育士とITで、お昼寝中の園児の安心と安全を見守ります。
優秀賞:ポピンズシステム
24時間365日、いつでもどこでもベビーシッターを確実に手配できる、日本発のオンライン型ベビーシッター手配システムです。スマートフォンやPCなど、あらゆる媒体からアクセスが可能なため、仕事中でも外出中でも、オンラインでベビーシッターを即座に手配することができます。
妊娠部門
大賞:IoT型胎児モニター「分娩監視装置iCTG」&周産期遠隔医療プラットフォーム 「Melody i(メロディ・アイ)」
「分娩監視装置iCTG」は、国内初のIoT型胎児モニターです。胎児の心拍と妊婦さんのお腹の張りを、自宅で測ることができるサービスとなっており、妊娠中のお腹にセンサーをあて計測するだけで、Bluetooth接続したスマートフォンのアプリケーション内に結果が表示されます。
「Melody i(メロディ・アイ)」は、妊婦さんが計測した結果をかかりつけの医師に送信できるサービスです。妊娠している時は、少しの距離を移動するのも一苦労ですよね。送信するだけでなく、医師から受診推奨などの診断を得ることができたり、クリニックからNICUのある中核病院へのデータ連携も行うことが可能です。
どちらのベビーテックも、妊娠中の負担を軽減できるだけでなく、産婦人科の減少問題に対応している画期的なサービスといえるでしょう。
優秀賞:母子健康手帳アプリ
こちらは、妊娠期~育児期まで、信頼できる情報を最適なタイミングで提供してくれるサービスです。妊娠・出産・子育てに関する理解を深め、子育ての不安を軽減してくれます。
優秀賞:母子手帳アプリ『母子モ』
妊娠〜育児までをトータルサポートしてくれるアプリです。スケジュール管理や自治体からの子育てに関する情報提供、地域周辺の病院や子育て施設なども検索できる優れものです。予防接種のスケジュールを管理してくれるだけでなく、受け忘れ防止アラートがついているため、保護者の負担を軽減することができます。ご夫婦や祖父母で情報共有できる機能がついており、全員で育児が行えるとても便利なアプリとなっています。
健康管理部門
大賞:パパっと育児@赤ちゃん手帳
Alを用いた育児サポートするアプリサービスです。「赤ちゃんが泣いている理由を知りたい」 「産後うつ病の助けをしてほしい」というユーザの声から、サービスの開発が行われました。現在リリース済みのサービスは以下の3つです。
- 食事や排泄のタイミングを予測して通知するサービス
- 赤ちゃんの泣き声から感情を分析するAIサービス
- QOLを向上させるためのメッセージ通知サービス(夜泣き頻度のアラートメッセージなど)
優秀賞:ルクミー体温計
検温時間を大幅に短縮し、誰でも簡単に子どもたちの体温変化を検知できるサービスです。検温中にじっとしてられない子どもの検温は大変ですよね。検温・記録に必要な時間は、脇式体温計で約30秒かかります。それに対し、ルクミー体温計では約5秒と、6分の1にまで削減可能です。園児の検温が必要な保育園などで重宝されること間違いなしのベビーテックです。
優秀賞:Withings Body+
Withings Body+は、様々な機能がついた体重計です。最大0.2Kgまでの高精度測定が可能で、毎日の天気予報と前日の歩数を表示することも可能です。また、付属の単4電池4本で最大18か月間作動できるほど、長持ちバッテリーも魅力のひとつとなっています。
体重管理や妊娠中のアドバイスなど、妊娠中のサポートをしてくれる「妊娠モード」や、赤ちゃんを抱きかかえながら体重計に乗るだけで、赤ちゃんの正確な成長日記をつけることができる「ベビーモード」も付いており、一台あるだけで非常に役立つアイテムです。
施設向け管理システム部門
大賞:ルクミーフォト
保育園・幼稚園専用のIoTフォトサービスです。撮った写真は自動でアップロードしてくれ、ピンボケやミスショットは自動で除外します。また、園児ごとの撮影枚数のバラつきチェックなどのサービスも揃っています。写真業務の負担を軽減することにより、保育士が園児に向き合う時間が増え、目を離すことなく園児の安全を守ることが可能となります。
優秀賞:こども施設業務サポートサービス「CoDMON」
こちらは、保育士と保護者の両者が使えるサポートサービスです。施設向けの機能としては、成長記録や指導案などの記録、登降園の管理、アプリを使った保護者との業務連絡などがあり、保育士の負担を大幅に削減することが可能となります。保護者向けの機能としては、アプリを使って施設と連絡を取るだけでなく、子どもの成長管理や写真アルバム、保育料の支払い支援といったサービスが用意されています。
優秀賞:「CCS+Pro」を中心とした×保育ロボ「VEVO」×「VEVOのセンサー」×「れんらくノート」アプリの取り組み
業界で唯一、保育事業者が開発・運営している保育業務支援システムです。「CCS+Pro」(=Child Care System+Pro)は、IoTを取り入れた40を超える「現場で使える」機能を利用し、保育士の事務業務負担を軽減します。
保育ロボ「VEVO(ビーボ)」、「VEVOのセンサー」、「れんらくノート」アプリの提供も開始しており、これらと紐づけることで、「一人ひとりに合わせた保育」の実現を目指しています。
ベビーテックは育児を便利で楽しくしてくれる!
いかがでしたか?ベビーテックを取り入れることで、日々の負担を軽減するだけでなく、子どもの安全や健康を守ることができます。ぜひ、気に入ったベビーテックを生活に取り入れて、子どもと向き合う時間を楽しんでくださいね。