子供に絶対言ってはいけない言葉13選!置き換え表現や悪影響の理由も!
育児中につい子供に言ってしまう言葉の中に、実は子供に言ってはいけない言葉があるかもしれません。傷つけようと思っていなくても実際は子供を深く傷つけてしまっていることもあるのです。子供に言ってはいけない言葉の種類や、どんな置き換えの言葉があるのかを調べてみました。
目次
あなたの言葉で子供を傷つけていませんか?
子育て中、しつけのつもりで言ったことが実は子供を深く傷つけるような言葉だったり、イライラしてひどい言葉を使ってしまったりすることがあるのではないでしょうか。勢いに任せて言ってはいけない言葉を使った後は、後悔してしまうでしょう。あるいは、気が付かずに言ってはいけない言葉を使っている場合もあります。
言ってはいけない言葉は子供にどのような影響を与えるのか、言ってしまった時にはどのような対処をしたらいいかを確認していきましょう。
子供は親の言葉をどう受け止めるのか?
小さな子供にとっては親の存在はとても大きな存在です。なにげない言葉で深く傷ついたり、逆に励まされたりすることもあるでしょう。子供は親に言われた言葉を素直にそのまま受け止めます。親にしてみれば、うっかり口にしてしまったようなことでも、子供は敏感に反応していつまでも心に残してしまいます。親は「そんなつもりはなかった」というような言葉でも、子供は傷ついた言葉を大人になっても忘れない場合があります。
子供に言ってはいけない言葉はどんな影響を及ぼすのか?
自己肯定感がなく自信がない子になる
子供は、親に話を聞いて認めてもらったり褒められたりすることで自分の存在や行動に自信をつけていきます。自信をつけていろいろなことに挑戦し、また親に褒めてもらうことで自己肯定感を身につけていくのですが、言ってはいけない言葉を使われた子供は、自分がダメなのだというイメージを強く持つので、自己肯定感が薄くなります。自己肯定感がないと、子供自身が自分に自信がもてなくなるという影響があらわれます。
比較された兄弟や友達との仲が悪くなる
兄弟や友達と比較して、子供を劣っていると言ったり失敗ばかりを責めることを言ったりすると子供は深く傷つくでしょう。子供自身は自分が何もできない存在だと思うばかりか、比較された兄弟や友達から距離を置くようになります。実際にケンカなどをしたわけでもないのに、比較されると兄弟や友達のことを嫌いになってしまうという影響が出ます。
傷ついた言葉はずっと記憶に残りトラウマになる
親に否定されたり責められたりした言葉は、大人になっても忘れられずに覚えていることがあるでしょう。子供の純粋な心についた傷は、ずっと記憶に残りいずれトラウマになってしまいます。時間が経っているのに、子供の頃に受けた傷をいつまでも思い出し、結果的に何度も親に傷つけられているような感覚になるでしょう。
親が子供に言ってはいけない言葉とは?
子供の存在を否定する言葉
「あなたがいなければ、お母さんはもっとゆっくりできるのに」など、子供の存在を否定する言葉はなにげなく言ったとしても、絶対に言ってはいけない言葉です。あるいは、「そんなことしなければいいのに」など、行動を否定する言葉も子供の存在を否定することになります。存在を否定された子供は、自分に自信がもてずに育ってしまいます。
子供を比較する言葉
兄弟や友達と比べて、できないことや劣っていることを責める言葉も子供には言ってはいけない言葉です。比較された子供は、親は自分よりも兄弟や友達の方が大切なのだと思ってしまいます。自分が親から好かれていないと感じることは、子供にとってはすべてを否定されたように感じるでしょう。
本人の前で他の子を褒める
子供の前でつい他の子を褒めることはあると思います。他の子を褒めるということは、子供にとっては自分を否定されたように感じてしまいます。比較する言葉や否定する言葉を使わなかったとしても、子供は傷つきます。子供は親の言葉に敏感に反応するので、「平等ではない」と感じてしまいます。
子供に命令する言葉
「~をしなさい!」という強い命令の言葉を使うと、子供は自分の存在を否定されたと感じるうえに親の顔色をうかがって行動するようになります。自己肯定感がなくなり、自分の行動に自信がもてなくなります。親の指示でしか行動しないような子供になってしまうでしょう。
子供に頭ごなしに禁止する言葉
子供の行動を頭ごなしに禁止する言葉を使うと、子供は自分から行動することをやめてしまいます。感情を表に出すことをやめて、我慢するようになっていきます。抑圧されて育つので、大人になっても自ら行動したり考えたりすることができなくなってしまうでしょう。
子供に完璧を求める言葉
子供への期待が大きすぎて完璧を求める言葉も、言ってはいけない言葉のひとつです。期待するのはいいですが、期待が大きすぎると子供を追い詰めることになってしまいます。失敗をしながら成長することを許してもらえないので、子供がストレスを感じることが多くなるでしょう。
子供に言ってはいけない言葉の具体例と言い換え表現13選!
「遅い!」「早くしなさい!」
朝の忙しい時間帯には、つい大きな声で「遅い!」と責めてしまうことがあるでしょう。子供は自分なりに急ごうとしているのに、さらに責めてしまうと子供は自分が何もできない存在だと感じてしまいます。大きな声で否定的なことを言うのではなく「あと5分で準備しようね」という行動を促すような言葉に置き換えて言いましょう。
「大したことじゃないでしょ」
親にとっては大したことではないことでも、子供にとっては重要なことかもしれません。親の目線で子供の感情を軽く扱わないようにしましょう。「大したことじゃないでしょ」と言いたくなった時は、「嫌かもしれないけど、今日は我慢してほしいな」など、子供の感情を理解してあげるような言葉に置き換えてみましょう。
「仕方ないでしょ」
親が子供との約束を守れなかったりした場合、親が自分を正当化するために「仕方ないでしょ」と言ってしまうことがあるでしょう。しかし、子供にとっては理由もわからないので自分は大切にされていないのではないかと感じてしまいます。面倒だと思っても、きちんと理由を説明してあげましょう。
「うるさい」
子供は楽しいことやうれしいことがあると、加減がわからずに大きな声ではしゃいでしまうことがあるでしょう。しかし、当たり前ですが場所や状況によっては静かにしなくてはならない時があります。そんな時でもただ「うるさい」と言うのではなく、「周りの人に迷惑がかかるよ」「そのお話はあとで聞くね」などの言葉に置き換えてあげましょう。
「よくできたね」
この言葉は子供を褒めている言葉なので、言葉自体が悪いわけではありません。しかし、できた時にだけ褒められるので、子供はできなかった場合の心配をするようになってしまいます。できた時だけではなく失敗した時にも言葉をかけてあげることが大切です。
「いい子だね」「お利口さんだね」
この言葉も褒め言葉なのでいい影響を与えると思ってしまいますが、あまり過剰に「いい子だね」「お利口さんだね」と言ってしまうと子供はもっと褒められたいと頑張ってしまいます。無意識のうちにプレッシャーを感じて、「いい子だね」と言われなかった時のショックが大きくなってしまいます。このような場合には、結果ではなく、過程を褒める言葉に置き換えるといいでしょう。
「他の子はできるのに」
「他の子はできるのに」という比較の言葉も、つい口にしてしまうことがあるでしょう。親にしてみれば期待を込めて言ったとしても、子供は比較されたことで自分を否定された気持ちになってしまいます。他の子と比較するのではなく、「自分のペースでいいんだよ」と子供の個性を認めてあげましょう。
「お兄ちゃん/お姉ちゃんなんだから」
「お兄ちゃん/お姉ちゃんなんだから」と親に言われても、子供は「お兄ちゃん/お姉ちゃん」である前に自分自身を見てほしいと感じています。「お兄ちゃん/お姉ちゃん」であることは、子供にとっては関係ないことなのです。「お兄ちゃん/お姉ちゃん」を否定的に使うのではなく、「やっぱりお兄ちゃんはすごいね」というように褒める言葉に置き換えて使いましょう。
「〇〇ちゃんよりすごいね」
「〇〇ちゃんよりすごいね」という言葉は褒めているのでいい言葉のように感じますが、比較して褒めていることが問題です。子供は常に「〇〇ちゃんよりも頑張らなくてはならない」というプレッシャーを感じてしまいます。比較するのではなく、子供自身を褒めるようにしましょう。
「どうしてそんなことしたの?」
子供が悪いことをしてしまったり失敗をしてしまった時は、「どうしてそんなことしたの?」と一方的に責めるのはやめましょう。さらに、感情的なって激しく責めると子供は心を閉ざしてしまいます。子供にすればついやってしまったことで理由を説明できないこともあります。「どうして?」と言うのではなく、「~が理由だったの?」と、子供が答えやすい言葉に置き換えて言ってみましょう。
「泣かないで」
泣いている子供をみると、つい「泣かないで」と言ってしまうことがあるでしょう。しかし、なにげなく言った言葉でも、子供は「泣いてはいけないのだ」と負担に感じてしまいます。泣きたい時も感情を押し殺すようになるでしょう。泣いている時は、「泣いている理由を教えてね」と、まずは泣いている子供の感情を受け止めてあげましょう。
「~したら~してあげる」
子供に言うことをきかせるために取引するようなことを言ってはいけません。このような言葉を何度も使うと、ご褒美がないと行動できない子供になってしまいます。取引の言葉を使いそうになった時は、「~してくれたら、お母さんとっても助かるなぁ」というように置き換えてみましょう。親が喜んでくれた方が、子供にとってはやりがいに繋がります。
「いい加減にしないと~するよ」
このように子供を脅す言葉は、その場では抑止力があり効果があるようにみえるでしょう。しかし、このように脅して言うことを利かせることを繰り返すと、子供自身も同じようなことを友達などにする可能性が出てきます。やってはいけない理由や自分がされた時にどう思うかなどを説明することで、脅す言葉から置き換えてあげましょう。
子供は言ってはいけない言葉に慣れる?どうしたらいいの?
子供は脅しやご褒美には慣れることを覚えておく
子供に脅しやご褒美で言うことをきかせたとしても、それは一時的なものに過ぎません。なぜダメなのか理由がわからない限り、改善されることはないでしょう。脅しやご褒美はすぐに効果が出るので便利ですが、子供はすぐに慣れてしまい持続性はありません。多少時間がかかっても、根拠を説明してあげましょう。
「私メッセージ」で伝えることが大事!
「私メッセージ」というコミュニケーションスキルを使うことで、言ってはいけない言葉を使わずに子供に言いたいことを伝えることができます。「(あなたは)どうしてそんなことをするの?」という、子供を主語にした言葉ではなく、「(私は)こうしてもらえると助かるな」という自分が主語になる言葉に置き換えて言ってみましょう。
私メッセージに置き換えることで、マイナスなイメージがなくなります。さらに子供にわかりやすい言葉で伝えることが大事です。子供がわかりやすい私メッセージは、理由や根拠がわかるので子供も受け入れやすくなります。
子供に言ってはいけないことを言いそうになった時の対処法5選!
自分が言われて嫌なことは子供にも言わない
子供に言ってはいけない言葉は、自分が言われても嫌な言葉なのではないでしょうか。子供に限らず、人とコミュニケーションを取るには、相手の立場に立つことが大切です。小さな子供でも心が傷つくのは大人と一緒です。自分が言われたくないことは言わないようにしましょう。
子供が敏感であることを思い出す
子供はとても素直な心を持っています。素直な心はとても敏感で傷つきやすくできていることを心にとめておきましょう。また、子供は親から自分はどう思われているかを敏感に察します。悪い子だと思って接していれば子供は敏感に感じ取り、自分は悪い子なのだと思い込んでしまいます。子供のことを認めてあげようとする気持ちを忘れないようにしましょう。
一旦子供から離れて冷静になる時間をつくる
育児中の親は、育児だけではなく家事や仕事など常に時間に追われています。時間に余裕がなくなると心に余裕がなくなってしまいます。感情にまかせて言ってはいけない言葉を言いそうになった時は、子供から離れて一呼吸をおきましょう。冷静になれば「つい言ってしまった」という行動を防ぐことができます。
育児に疲れていたら周りにサポートを求める
責任感の強い親ほど、家事や育児をすべて自分でこなそうとするでしょう。しかし、それで心に余裕がなくなり子供に言ってはいけない言葉を使ってしまっては本末転倒です。体や心が疲れたと感じた時は、遠慮なく周りにサポートを求めましょう。サポートしてもらうことは悪いことではありません。自分を大切にすることが結果的に子供にもいい影響を与えることになります。
完璧な親を目指そうとしない
完璧な親を目指そうとすると、心に余裕がなくなってしまいます。完璧な親にばかりとらわれると自分のことに手一杯になってしまい、逆に子供に手をかけられなくなるでしょう。完璧な親を目指すのではなく、育児中は自分も子供と一緒に成長するような気持ちで、失敗する自分のことも認めてあげましょう。
子供は親の言葉に敏感に反応し傷つくこと覚えておこう!
親がなにげなく口にした言葉でも、子供は敏感の反応し影響を受けてしまいます。また、子供の頃に受けた心の傷はいつまでも残っていくでしょう。親の言葉の影響力は子供にとってはとても強いものなのです。しかし、言ってはいけない言葉ばかり気にして会話が減ってしまうと子供の成長の機会も奪ってしまうことになります。
言ってはいけない言葉を使わなくても、置き換えて言う言葉がたくさんあります。子供がのびのびと成長するためにも、上手に置き換える言葉を使って子供にメッセージを伝えてあげるようにしましょう。