てぇてぇの意味や使い方は？元ネタは悟空？応用まで紹介！

てぇてぇという言葉はドラゴンボールシリーズの主人公、孫悟空のセリフが元ネタとの噂があります。
孫悟空と言えば、漫画・アニメ界において誰もが知る有名なヒーローで日本国内だけでなく、世界的にも大人気ですよね。

確かに孫悟空の話し方は訛りがあり独特で、ユーモラスで笑える言い回しをすることもあるので、本当に孫悟空のセリフとして、てぇてぇが使われた可能性もありますね。

相手に対して「おめえ」と呼び掛けたり、「面白い」を「おもしれえ」と言ったり、語尾が訛る言い回しを頻繁にしている印象があります。

この法則から考えると、てぇてぇが孫悟空のセリフだったとしても違和感がありませんね。

ここから、てぇてぇの意味や用法について調べたことをお伝えしていきます。

てぇてぇはいわゆるオタク系の方が多く使っているイメージがありますが、てぇてぇの由来について調べていけば、その理由もわかるかも知れません。




 

てぇてぇはVTuberのファンの方の間で頻繁に使われていたことが、その流行のきっかけです。

VTuberとは、2次元や3次元のアバターを使用してYouTube動画の配信を行っている方のことで、ファンの方々はアバターそのものをVTuberとして認識し、人格を持つ一個人として応援しています。

現在ではVTuberが企業や公的機関の宣伝広告に使用されることもあり、カルチャーとして世間一般に認知されています。

 

てぇてぇとは、どういう意味なのでしょうか？なんとなく語感から推測出来た方もいらっしゃるかも知れませんが、VTuberファンの間では「尊い」という意味で使われています。

尊い→とうとい→TOUTOI→？？？→TEETEE→てぇてぇ

厳密な変換のルールは分かりませんが、上記の？？？の部分で何か法則がある変換がされたのではないでしょうか？
 

引用：にじさんじ公式（サイトURL：https://www.nijisanji.jp/）
 

にじさんじとは、多くのVTuberやライバーを誕生させているアプリの名前で、VTuber・ライバープロジェクトそのもののことも同じくにじさんじと呼ばれます。

VTuberは「バーチャルアバターを用いてYouTube配信を行う人」を意味しますが、現在はMirrativや17Liveなど、YouTube以外にも動画配信の場が増えたので、「バーチャルアバターを用いて動画配信を行う人」という意味でVライバーまたはライバーと呼ばれる2次元・3次元のアバターが出現しました。にじさんじに所属しているVTuber、ライバーは人気も高く、広範囲で活躍しており、ファンクラブもあります。

元々、漫画やアニメ、2次元・3次元のVTuberなどの創作物を好むオタク文化の中では、キャラを愛しい、可愛いと思う時に「萌える」と表現していましたが、それを超えて信仰にも似た心情を表す際に「尊い」という表現が使われるようになりました。

その為にじさんじ所属のVTuber・ライバーに対しても「尊い」の代わりに「てぇてぇ」が使われるようになったことがきっかけとなり、次第にオタク文化全体に広がったのです。

VTuberやライバーなどのオタク文化から生まれた、てぇてぇという言葉ですが、今ではSNSで芸能人や自分のペットなど、「自分の愛するもの」全般に対しても使われています。

ただ単に尊いと言うよりもてぇてぇと言った方が、推しに対する深い愛情と敬意がこもっているように感じられませんか？

気になるのは先程も触れた「てぇてぇの元ネタは悟空の言葉なのか？」という点ですね。原作漫画やアニメの中で悟空のセリフとして実際に使われていたのでしょうか？

それでは、てぇてぇが生まれたきっかけを見てみましょう。

てぇてぇがおそらく最初に使われた場面がこちらです。

これはTwitter上で中音ナタ先生がツイートした4コマ漫画です。にじさんじ所属のVTuber、月ノ美兎（つきのみと）と樋口楓のやり取りを見た悟空が「尊い」と感じ、「ひゃーめちゃくちゃてぇてえなあ」と言っています。

この悟空の口調としての違和感の無さと、”☆尊悟空”というシャレも相まって話題になり、にじさんじ界隈を中心に大盛り上がりとなりました。

中音ナタ先生は同人漫画家・絵師で、元々はプリキュアシリーズの二次創作をPixivに投稿したことから本格的な創作活動を開始しています。

その後、ラブライブ！の同人漫画・イラストをPixivに投稿、Twitter上では「1日1本ラブライブ！4コマ」を描くようになり、今ではTwitterのフォロワー数32万人超えの大人気同人漫画家となりました。

可愛くて個性的な画風が魅力的で、現在は二次創作だけでなく、不定期ではありますがオリジナル漫画も連載しています。

オタク界隈では悟空語なるものが存在します。これは「いかにも悟空が喋っているように単語を変換する」というものです。原作漫画でも悟空は独特の訛りで話していますが、アニメ化された時に悟空役の声優、野沢雅子さんが更にデフォルメした声の演技をなさったので、そのインパクトの強さから広まりました。悟空変換、野沢語とも言われています。

基本的な悟空語のルールは、
・単語の中の文字の組み合わせが「子音a～e　+　い　または　え」の時に「子音e +ぇ」へと変換する
というものです。

例えば、「お前」と言う時は悟空語では”ま”→”め”に変換され、”え”→”ぇ”に変換され、「おめぇ」となり、「絶対」は”た”→”て”に、”い”→”ぇ”に変換されて「ぜってぇ」となります。

このルール通りに「尊い」を変換すると、”と”→”て”に変換され、”い”→”ぇ”に変換されるので「とうてぇ」となり、語感の良さから「てぇてぇ」となったようです。　

その他の悟空語としては、
・動詞の”る”を”っ”に変換する
・形容詞の語尾の”～るい”を”りぃ”に変換する
などの法則もあります。

例えば「体調悪いけど頑張るぞ！」は「体調わりぃけどがんばっぞ！」となります。
ちょっと悟空のセリフっぽくなり、気合が入っているように聞こえますよね。
 

SNSでの投稿の中で、どんな風にてぇてぇという言葉が使われているのか調査してみました。では、実際にてぇてぇをどんな風に使っているのか、見ていきましょう。
 

大好きなVTuberが、別のVTuberとの仲の良さを披露しているとファンとしては嬉しいし、可愛いと思いますよね。
そんな場面で「あー、尊い…」という感情を表す時に、てぇてぇを使います。

大好きなV同士がコラボをしていたら、ファンにとっては大興奮する出来事ですよね。
2人を見守りたい！可愛すぎて尊い！という思いからてぇてぇと言わずにはいられませんね。

本当はそれ程仲が良いわけではなくても、再生回数を稼ぐために人気VTuber同士が仲良さそうにコラボすることもあります。こういう場合は業務用てぇてぇやビジネスてぇてぇと呼ばれ、ネタにされてしまいます。

実物のVTuberに限らず、自分の推しやその二次創作に対してもてぇてぇという言葉は使います。
可愛くて仕方がない、尊いという感情をてぇてぇという言葉を使って伝えている人は沢山います。

てぇてぇは尊いから変化した言葉ですが、てぇてぇ自体も変化した応用バージョンが登場しています。
どんな言葉があるのか見ていきましょう。

TTというと、以前から顔文字の泣き顔の涙を流す両目の表現として使われてきました。
韓国アイドルグループのTWICEも”TT”という楽曲で悲しいという感情を両手でTの文字を作る振り付けで表現していますね。

その為、「てぇてぇ」という表現や元ネタを知らない方はTTという文字を見ると「悲しいのかな？」と勘違いしそうですが、「尊い」という意味で使う事もあります。
前後の文脈から判断してみましょう。

推しの絵を誰かが描いてくれた、推しが素敵な笑顔を見せてくれたなど、嬉しい時に感謝の気持ちを表す際に「ありがてえ」という表現を使います。
先程の悟空語の変換ルール通りですね。

良いことがあっておめでたい、という時には「めでてぇ」「めでてぇてぇ」という使い方もします。
「めでたい…尊い…」という感情がより躍動感のある形で表現されていますね。

てぇてぇを好んで使う方も多い中、逆に否定的な目で見る方もいらっしゃいます。
どんな理由でてぇてぇを嫌っているのでしょうか？

てぇてぇを使う場面では、自分自身が興奮しているもの。そうすると、キャーキャー騒いでしまったり、コメントが出来る配信動画の場では何度もてぇてぇを連発してしまったりして、しつこい、うるさいと周囲から引かれてしまうケースもあります。
 

てぇてぇという言葉の元ネタを知らない方は、赤ちゃん言葉・幼児語っぽいという理由からか、気持ち悪いと感じる場合もあるようです。どんなカルチャーでも好き嫌いは別れるものですから仕方がないことですね。

意味は知っているけれど嫌いで使いたくない、そう思っていたのについ使わずにはいられないのがてぇてぇという言葉の魅力なのでしょうか？！
それだけ自分の感情を的確に表現できる言葉なのですね。

このようにてぇてぇという言葉は尊いという意味で、VTuberファンの2次創作漫画内で悟空語を使用したことから誕生し、オタクの間で広がりました。しかし、今では自分の推している人、生き物、物など何にでも使われています。キャラクターへの愛情が新しい言葉を生み出し、広がっていく文化はとても素晴らしいですね。