アメリカ人の苗字でかっこいい・可愛い・珍しいを集めました!
アメリカ人にも様々な苗字があります。今回はアメリカの苗字の中でもかっこいいもの、可愛いもの、珍しいものを一覧でまとめてみました。苗字の由来や意味にはユニークなものもあり、祖先を想像させるものもあります。気になる有名人の苗字もチェックしてみてください!
目次
アメリカ人の苗字を一挙紹介!
アメリカ人の苗字にも、日本人の苗字と同様にいろいろな種類があります。かっこいい苗字もあれば、可愛いもの、珍しいものなど、種類が多いことに驚くでしょう。今回はアメリカ人の様々な苗字を一覧にして一挙にご紹介します。有名人の苗字としてお馴染みのものもあり、その意味や由来を見ると祖先のことなどもわかります。ぜひ気になる苗字をチェックしてみてください!
アメリカ人の苗字の由来は?
苗字には様々な由来があります。日本人の苗字は地名に由来したものが多いとされています。アメリカ人の苗字はなにに由来しているものが多いのでしょうか?アメリカの社会保険庁の資料に興味深い統計があるので、由来を一覧にしてご紹介しましょう。
アメリカ人の苗字の由来
地名に由来 | 43.13% |
父称名に由来 | 32.3% |
職業性に由来 | 15.16% |
ニックネームに由来 | 9.48% |
アメリカ人の苗字【かっこいい編】10選!
日本人の苗字にもかっこいいものがあるように、アメリカ人の苗字にも"Cool"(かっこいい)とされるものがあります。意味や由来も含めてご紹介しますので、ぜひ一覧してみてください。
①Adam
Adam(アダム)は旧約聖書の創世記で、最初に登場する男性名に由来しています。コーランで預言者の1人の名前でもあります。由来からしてかっこいい苗字ですが、アメリカでは男性の名前(ファーストネーム)にも多いのが特徴です。
②White
White(ホワイト)はアメリカでも多い苗字で、ランキング上位に入ります。「白」という色を意味するかっこいい苗字ですが、祖先の容姿に由来していると言われています。祖先の人が色白だったりプラチナブロンドだったりしたのでしょう。余談ですが、ハローキティの苗字も「ホワイト」です。
③King
King(キング)とは「王」を意味するかっこいい苗字です。由来もまさに「王」にあり、祖先が芝居などで王の役を演じたと考えられています。アメリカ人の苗字の中でも多い部類に入り、演劇由来のかっこいい苗字です。有名人としてはキング牧師(マーティン・ルーサー・キング)などがいます。
④Taylor
Taylor(テイラー)と言えば、アメリカの有名なシンガー、テイラー・スウィフトさんを思い浮かべる人も多いでしょう。つまり、苗字とは限らず、女性または男性のファーストネームでも見られる名前です。
一方、苗字として有名なところでは、イギリスのロックバンド「クィーン」のドラマー、ロジャー・テイラーさんが挙げられるでしょう。また、アメリカの有名な美人女優、エリザベス・テイラーさんの苗字でもあります。アメリカ人に限らず、欧米では非常に多いかっこいい苗字です。
Taylorとはその言葉が意味するとおり、洋服の仕立て屋のことです。祖先が服の仕立てを職業にしていたのでしょう。先ほど一覧でご紹介した「職業性に由来(15.16%)」する苗字です。
⑤Griffin
Griffin(グリフィン)もアメリカでは苗字だけでなく、男性のファーストネームとしても使われます。古い書物に登場する伝説上の生き物に由来するグリフィンは、上半身と翼は鷲(あるいは鷹)、下半身はライオンという姿をしています。黄金を見つけて守るという言い伝えもあり、知識を象徴するだけでなく、王家の象徴でもありました。このかっこいい由来から、ファーストネームにも選ばれるのでしょう。
グリフィンは古代イラン芸術を始めとして、古代ギリシャ芸術や中世の紋章など、多くの芸術のモチーフにもなっており、苗字としても雄々しくかっこいい響きがあります。
⑥Knight
Knight(ナイト)は「騎士」を意味するかっこいい苗字です。これも先ほどご紹介したKing(キング)と同じく、演劇由来の苗字です。祖先が騎士を演じていたと考えられます。欧米では比較的ポピュラーな苗字です。
⑦Liam
Liam(リアム)はアメリカでは苗字にも使われますが、男性のファーストネームとしても人気があります。2017年の「アメリカの人気名前ランキング」では男の子の名前の2位に入っています。意味は「強い意志」「剛腕」といったものがあり、苗字だけでなく男性の名前としてもかなりかっこいいことがわかります。
⑧Noah
Noah(ノア)は有名な「ノアの方舟」のノアという人物に由来し、「落ち着きをもたらす者」という意味です。かっこいい意味があることからか、アメリカでは男性のファーストネームとして大人気で、2013年には1位に輝きました。苗字として有名なところでは、アメリカ人ではありませんが、フランスの元テニスプレイヤー、ヤニック・ノアさんがいます。
⑨Jackson
Jackson(ジャクソン)と言えば、やはり有名どころはマイケル・ジャクソンさんで、かっこいいイメージの苗字です。アメリカ人の苗字には"son"(息子)が語尾に付くものが多い傾向があります。Jackson意外にも、Johnson(ジョンソン)やRobinson(ロビンソン)などです。
Jackson(ジャクソン)なら「ジャックの息子」という意味です。小さな集落にジャックという名前の祖先が住んでいて、そのジャックの息子を指してJackson(ジャクソン)と呼んでいたのでしょう。冒頭で一覧でご紹介した「父称名に由来(32.3%)」の苗字になります。
⑩Smith
Smith(スミス)はアメリカ商務省国勢調査局の統計によると、アメリカで最も多い苗字とされています。Smithという苗字はアメリカでは約238万人もいるのです。ピンとこないかもしれませんが、アメリカ人の約100人に1人近くがSmithさんということです。
もともと"smith"とは「職人」を意味します。"smith"の付く職人には"blacksmith"(鍛冶師)、"goldsmith"(金細工師)、"silversmith"(銀細工師)などがあります。これらのヨーロッパに多かった職人たちがアメリカに移り住み、スミスに改名したことが由来とされています。一覧でご紹介した「職業性に由来(15.16%)」した苗字のひとつで、Smithという語感がクールでかっこいい苗字です。
アメリカ人の苗字【可愛い編】10選!
次にアメリカ人の苗字の中でも可愛いものをご紹介しましょう。有名な苗字も含まれていますので、ぜひ由来や意味をチェックしてみてください。
①Miller
Miller(ミラー)は「製粉業に従事する人々」という意味の苗字です。水車小屋なども意味し、「職業性に由来(15.16%)」した苗字のひとつです。アメリカでもドイツ系の人々に多い苗字と言われています。
日本にも「アンナミラーズ (Anna Miller's)」という可愛いレストランチェーンがありますが、ドイツ風スタイルの家庭料理とデザートパイを提供しています。創始者のミラーさんの祖先がやはりドイツ語圏からアメリカに移住した人だったのです。
②Moore
Moore(ムーア)はアメリカ人に多い苗字ですが、意味にはいくつかの説があります。まず中世の英語の"moor"(原野)から由来したという説で、広い荒れ地に住む人々を意味していました。
別の説に古いフランス語の"More"に由来するというものもあります。これは「褐色の肌」という意味です。古くは北アフリカ系の祖先の血を引く人のニックネームでした。冒頭でご紹介した一覧の中の「ニックネームに由来(9.48%)」する苗字とも考えられるのです。響きが可愛い苗字で、有名人ではアメリカ人ならアカデミー女優のジュリアン・ムーアさんやデミ・ムーアさんがいます。
③Murphy
Murphy(マーフィー)はアイルランドの名前"Murchadh"(海の戦士)に由来しています。マーフィーも語感が可愛い苗字ですが、アイルランドでは一番多い苗字で、さすが海賊の歴史のある国ならではです。中には「マーフィーの法則」を思い浮かべる人もいるかもしれません。「マーフィーの法則」はアメリカ人の宗教家ジョセフ・マーフィーさんの著作のパロディと言われています。有名人ではアメリカの俳優エディ・マーフィさんがいますが、彼の苗字の日本語表記は「マーフィ」とされることが多いようです。
④Watson
Watson(ワトソン)は、先述のJackson(ジャクソン)と同じく「父称名に由来(32.3%)」した苗字です。Watsonの場合は「Walter(ウォルター)の息子」という意味から由来しており、祖先にウォルターという名前の人がいたのでしょう。"Walter"は古くからある英語の名前で、それを短縮したものが"Wat"だったことから、その息子という意味の"son"を付け、Watson(ワトソン)という苗字になりました。
アメリカだけでなくイギリスやスコットランドでも多い苗字で、スコットランドでは20位以内に入るくらいポピュラーです。「初歩的なことだよ、ワトソン君」のセリフで有名なシャーロック・ホームズに出てくる登場人物の苗字でもあります。
⑤Bennett
Bennett(ベネット)は古いフランス語である"benedict"(祝福された)に由来する可愛い苗字です。まれに男性のファーストネームである場合があります。「エッグベネディクト」なら食べたことがある人も多いかもしれませんが、このBennett(ベネット)の由来とされる「ベネディクト」も苗字のひとつとして存在します。
⑥Perry
Perry(ペリー)という苗字の由来には2つの説があります。ひとつは"pear tree"(梨の木)を意味し、もうひとつは"son of Herry"(Herryの息子)という意味です。前者なら祖先が梨の木の近くに住んでいたという可愛い意味になります。後者の場合は「父称名に由来(32.3%)」した苗字になります。日本人でペリーと聞けば、「黒船来航」で有名なアメリカ海軍の軍人ペリーさんでしょう。
⑦Young
Young(ヤング)は「若い」という意味の英単語ですが、苗字としても使われています。由来は小さな集落に父親と息子が住んでいたとき、若い息子のほうを指す意味でYoungと呼ばれていました。イギリス、北アイルランド、スコットランドが発祥の地と言われていますが、現在ではニュージーランドでも多い苗字となっています。年を取ってからもヤングさんと呼ばれる可愛い苗字です。
⑧Sanchez
Sanchez(サンチェス)はスペイン語圏に多い苗字ですが、移民が増えているアメリカでも一般的な苗字となりました。「神聖化された」という意味の「サンチョ」という名前に由来しています。日本人でも発音しやすい可愛い苗字です。
⑨Mitchell
Mitchell(ミッチェル)はアメリカではとても多い苗字です。「嵐が丘」で有名な小説家のマーガレット・ミッチェルさんもこの苗字です。由来には2つあり、ひとつは「大きい」という意味で、もうひとつは聖書に出てくる「大天使Michael(ミカエル)の信者の子孫」という意味のアイルランド語に由来しています。現代のアメリカでMichaelはミカエルでなく「マイケル」というファーストネームで一般的となっています。
⑩Parker
Parker(パーカー)という苗字の由来は「"park"(庭園)の管理者」で、冒頭の一覧でご紹介した「職業性に由来(15.16%)」する可愛い苗字です。祖先が庭の管理人として従事していたのでしょう。パーカーは苗字だけでなく、ファーストネームにもよく見られ、特に19世紀に多い名前でした。
同じ苗字をもつアメリカの有名人としては、女優のサラ・ジェシカ・パーカーさん、ジャズサックス奏者のチャーリー・パーカーさんなどがいます。また、フランスの筆記用具の有名ブランド、パーカーを思い出す人も多いかもしれませんが、元はアメリカのブランドでした。
アメリカ人の苗字【珍しい編】10選!
日本にも珍しい苗字はありますが、アメリカにもなかなか見られない苗字があります。もしそういう苗字の人に出会うことがあれば、由来などを話のきっかけにしてみてはいかがでしょうか?具体的に珍しい苗字をご紹介します。
①Footman
Footman(フットマン)とは直訳すれば「足の男」という意味の珍しい苗字です。様々な由来が考えらえますが、おそらく「"foot soldier"(歩兵)」から来ているのではないかとされています。または、従者や召使いといった職業に由来するという説もあります。 アメリカでも非常に珍しい苗字ではありますが、一覧でご紹介した「職業性に由来(15.16%)」する苗字と言えるでしょう。
②Colorado
Colorado(コロラド)と言えば、現在のアメリカの州のひとつです。それが苗字として使われている珍しいケースです。由来としてはスペイン語の「"ruddy"(赤みをおびた)」です。
もともとコロラド州というのはスペイン人の探検家が名付けたコロラド川にちなんでいます。コロラド川は山岳部から運ばれる赤土で赤く濁っていたことから、「リオ・コロラド=赤い川」と呼ばれていました。この大河の源流が州内にあったため、州名になったのです。苗字として使われるのはアメリカでも非常に珍しいのですが、冒頭の一覧でご紹介した「地名に由来(43.13%)」する苗字のひとつと言えるでしょう。
③Hey
Hey(ヘイ)と聞けば、「やあ」とか「おい」といった呼びかけの言葉であり、苗字としては珍しいものです。由来を調べると、イングランド北部のヨークシャー地方の居住地が"Hey"と呼ばれていました。そのため、この珍しい苗字も一覧でご紹介した「地名に由来(43.13%)」するものと考えられます。
④Sweetman
Sweetman(スイートマン)とはまた珍しい苗字ですが、直訳すると「甘い男」という可愛い意味になります。Sweetmanの"sweet"は、古い英語の"swete"から来ており、「甘い」「心地良い」「感じの良い」といった意味があります。つまり、評判の良い人に付けられるニックネームのようなものだったとされているのです。一覧でご紹介した「ニックネームに由来(9.48%)」するもので、祖先を誇りに思える苗字です。
⑤Favorite
Favorite(フェバリット)は英単語としてはポピュラーなものですが、苗字として使われる珍しいケースもあります。Favoriteには「大のお気に入りの」という意味がありますが、苗字の由来は珍しいものだけに明確なところは不明です。スペイン語の"Favorito"から来ているという説もあります。いずれにしても「大のお気に入り」さんと呼ばれるとは、可愛い苗字と言えるでしょう。
⑥Messing
Messing(メッシング)は苗字として見れば珍しいとは言えませんが、英単語での"mess"には「混乱」「寄せ集め」という意味があります。"messing"と言えば「めちゃくちゃにすること」といったことにもなります。
一方、苗字の由来としては、ドイツ語で「真ちゅう細工師」の意味があるため、一覧でご紹介した「職業性に由来(15.16%)」する苗字と考えられます。アメリカでは有名な女優や俳優の苗字としても存在するため、特にマイナスなイメージはないようです。
⑦Ranger
Ranger(レンジャー)と言えば、「森林警備隊員」の意味があります。苗字としては少ない部類に入りますが、珍しいというわけでもありません。苗字の由来は「猟場の番人」や「管理人」で、一覧でご紹介した「職業性に由来(15.16%)」する苗字です。
⑧Fireman
Fireman(ファイヤーマン)と聞くと「消防士」のイメージがありますが、苗字の由来には関係しません。苗字としては古い英語の"foeger"と"mann"が合体したものです。"foeger"は現代で言うと"fair"や"lovely"で、「清らかな」「公平な」「美しい」「可愛い」といった意味があります。"mann"は男を意味する"man"です。
つまり、Fireman(ファイヤーマン)という苗字の由来は、ハンサムな男性のニックネームだったという説や、"Fair"と呼ばれる使用人だったという説もあります。前者ならハンサムな祖先の血を受け継いでいるということになります。名家にも多いと言われる珍しい苗字です。
⑨Saver
Saver(セイバー)には「救助人」という意味がありますが、珍しい苗字でもあります。祖先が人助けでもしたのかと考えるかもしれませんが、由来は明確なところは不明です。おそらくポルトガル語やカタロニア語の"Xavier"が、アメリカ風のスペルになったのではないかと考えられています。
⑩Applebee
Applebee(アップルビー)はapple「りんご」とbee「蜂」を組み合わせた珍しい苗字です。可愛い苗字ですが、イギリスにAppleby(アップルビー)という地名があったことが由来とされています。祖先がその地に住んでいたのでしょう。冒頭の一覧でご紹介した「地名に由来(43.13%)」する苗字のひとつです。
苗字と名字の違いは?
さて、ここで番外編の豆知識をご紹介しましょう。アメリカ人の苗字を一覧でご紹介してきましたが、「苗字」ではなく「名字」という書き方を目にすることも多いのではないでしょうか?いずれも「みょうじ」と読みますし、「姓」という意味も同じです。苗字と名字には、一体どのような違いがあるのでしょう?
結論からお話しすると、苗字と名字にはそれほど大きな違いはありません。ただ、言葉の由来が少し異なります。苗字のほうは血統・血族に由来し、江戸時代から使われ始めた言葉とされています。一方、名字のほうは地域や区画などの所有地に由来する言葉とされ、平安時代から使われています。
一般的には名字と書かれることが多いのですが、苗字と書いても同じ意味です。いずれが間違っている、正しいということはないため、どちらを使っても問題ありません。
アメリカ人の苗字を知って、アメリカ人と知り合いになろう!
アメリカ人の様々な苗字を一覧形式でご紹介してきました。アメリカの苗字にもかっこいいもの、可愛いもの、珍しいもの、多くの種類があることがおわかりいただけたでしょうか?
日本でも苗字の由来が話のネタになることがあります。アメリカ人との会話のきっかけとして、苗字の由来をたずねてみるのも面白いでしょう。その場合、自分の苗字の由来も話せるようにしておくと良いかもしれません。祖先に思いをはせる良い機会になるでしょう。