2021年10月15日公開
2021年10月15日更新
ハプスブルク家の顎は近親婚が原因?遺伝の可能性や現在を調査
ハプスブルク家の写真を見ると、皆が「しゃくれた顎」であることが気になりますよね?実は、この顎は、度重なる近親婚が原因では?と言われています。今回は、ハプスブルク家の近親婚や、遺伝の可能性、現在に至るまでの調査をしていきます。
目次
ハプスブルク家の顎はなぜしゃくれているの?
ネット上で「ハプスブルク家」と検索すると「顎」「しゃくれ」「奇形児」などの話題で溢れているんですよね。そこからわかるように、ハプスブルク家には「顎がしゃくれている」という大きな特徴があるのです。
これほど、皆のあごがしゃくれているのには、深い理由がありました…
それは、ハプスブルク家の闇ともいわれる部分であり、今でもハプスブルク家の顎のしゃくれについて研究している者たちがいるほど、興味深いものとなっています。このしゃくれの原因…それは「近親婚」です。「近親婚」を繰り返してきたことによって、次々と顎に特徴を持った子孫が生まれていきました。
そこで今回は、ハプスブルク家の顎は近親婚が原因なのか?遺伝の可能性や現在のハプスブルク家についても調査していきます!
ハプスブルク家とは?
そもそもハプスブルク家の始まりは、10世紀末頃、スイスのライン川の上流域(アールガウ地方)が発祥地となっています。 ヨーロッパを統治した貴族
ハプスブルク家は、ヨーロッパ(ドイツ系)の貴族です。 近親婚で血統を維持ハプスブルク家は「近親婚」で血統を維持してきました。 障がいで有名な一族
ハプスブルク家は、しゃくれた顎の他にも、近親婚を繰り返したことによる「障がい」で有名な一族です。障がいを持って生まれてくる子どもが多かったと同時に、奇形児も生まれていました。 ハプスブルク家の顎は遺伝?
ハプスブルク家の人々の多くが、しゃくれた顎で受け口ですよね。これは、近親婚による影響から、次々と奇形児が生まれてしまうと言われています。顎のながさが遺伝することはあるのでしょうか? ハプスブルク家は下顎前突症が多い
ハプスブルク家の特徴として、顔の骨格の変形から「しゃくれた長い顎」があげられます。 遺伝的同型接合性の可能性
ハプスブルク家は、近親婚を繰り返していった結果、最期の国王カルロス2世の代のときには、近交係数が0.254という驚異的な数字になっていました。これは、初代国王であったフェリペ1世のときには0.025であったことでもわかるように、恐ろしい数字となっているんです。 ホモ接合型(ほもせつごうがた)またはホモ接合体、同型接合体は、遺伝学において、二倍体生物のある遺伝子座がAA、BB、aa、bbなどのように同一の対立遺伝子をもつ個体のことである。また、この状態を「ホモ接合である」という。これに対し、Aa、Bbなどのように同一でない対立遺伝子を持つ個体はヘテロ接合型(またはヘテロ接合体、異型接合体)といい、この状態を「ヘテロ接合である」という。 原因は近親婚という研究結果も
ハプスブルク家の特徴的な「しゃくれた長い顎」の原因は、「近親婚」が原因だということが、新たな研究結果により証明されています。(スペインの科学者の研究結果によるもの)今でもなお、ハプスブルク家の顎の謎については、研究がなされているほど、大きな注目を集めているのです。 【近親交配と特徴的な顎に関連性があることを確認】 近親婚により、もっとも悪影響を受けて生まれたのが、最期の国王となった、カルロス2世であり、カルロス2世は生まれながらに「呪われた子」と呼ばれるほど、重い疾患を抱えていたのです。度重なる近親婚が生み出した「奇形児」だったと言えるでしょう。 近交係数と顔の奇形の因果関係3親等クラスの近親婚(叔姪婚)が始まったのは、フェリペ3世からでした。姪との近親婚により、8人の子どもに恵まれましたが、みな病弱で、生まれてすぐに命を落とす子も多かったのです。 ハプスブルク家の近親婚による影響度重なる近親婚を繰り返した結果、生まれてくる子どもや、妻にまで多くの悪影響が出てしまったのは言うまでもありません。 体が弱い人が多いハプスブルク家に生まれた人の多くは、先天的な疾患があったり、とても体が弱かったことが特徴です。特に、カルロス2世の体には、誰の目から見てもわかるほどの疾患があり、常に片足を引きずって歩いていました。 長く生きられない
ハプスブルク家で生まれたものの多くが、生後そのまま死亡してしまったり、やっと生きられる子が生まれた場合も、皆、長くは生きられなかったのです。国王になった者もも20代で亡くなることが多くありました。見た目には「しゃくれた顎」しか障がいがなかったとしても、やはりこれだけ若くして亡くなってしまうことが多かったのには、近親婚が影響していたと言わざるを得ないでしょう。 知性への影響近親婚を繰り返すことで、良い影響が出ることは、もちろんありません。知性にも影響があったのは間違いないでしょう。カルロス2世が知性や先天性疾患、見た目や行動に問題があったのは明らかですが、それ以外の者にも、知的障害や健康面での悪影響、発育障害があったと思われます。 ハプスブルク家のその後
「高貴な青い血」を受け継ぐことに尽力したことで、近親婚を繰り返してしまい、それがハプスブルク家を終焉へと導いてしまったのは、言うまでもないでしょう。大きな領土とせいりょを持っていたハプスブルク家ですが、やがて力を失っていきます。 最期の国王カルロス2世
ハプスブルク家の最期の国王カルロス2世は、近親婚の影響を1番大きく受けたとされる国王です。生まれながらに先天性疾患があり、常によだれを垂らし、足を引きずらなければ歩けなかったほどでした。もちろん、まともに教育など受けられず「呪われた子」「衣服を着けた動物」などと呼ばれ、父親であったフェリペ4世は、我が子を恥じて、ベールを被せていたと言われています。 跡継ぎができずに家系は断絶
カルロス2世は、性的に不能であり、跡継ぎを残すことはできませんでしたが、実は、父親であったフェリペ4世には「妾」がいたのです。妾との間には、優秀な男児も居たのですが、そこは「高貴な青い血」を何よりも大切にするハプスブルク家です。 第一次大戦とハプスブルク家解体カルロス2世が跡継ぎを残せなかったことや、国内では民族対立が深刻化していたこと、そして近代化の流れについていくこともできず行き詰ってしまい、最終的には第一次大戦の敗北とともに、ハプスブルク家は解体されました。 ハプスブルク家の末裔はいるの?
第一次大戦で、解体したハプスブルク家ですが、現在も末裔はいるのでしょうか?もし、末裔がいるのであれば、奇形児として生まれてきてしまっているのでしょうか?顎も気になりますね。早速みていきましょう フェルディナント・ズヴォニミル・ハプスブルク=ロートリンゲンハプスブルク家の末裔、フェルディナント・ズヴォニミル・ハプスブルク=ロートリゲンは、1997年に生まれ、父はカール・ハプスブルク=ロートリゲンの長男です。 エレオノーレ大公女
次にご紹介するのが、エレオノーレ大公女です。彼女は1994年生まれで、オーストリアのザルツブルク出身です。2020年に「ジェローム・ダンブロシオ」さんとご結婚もされていますね。スイスの名門である「ル・ロゼ」を卒業し、法律を学ぶために「ヨーロピアン・ビジネス・スクール」に通いました。 オリンピア・ファン・ウント・ツー・アルコ=ツィネベルクそして最後は、オリンピア・ファン・ウント・ツー・アルコ=ツィネベルクです。 近親婚による遺伝は大きかったが末裔たちには影響がなかった今回は、ハプスブルク家の顎は近親婚が原因なのか?遺伝の可能性や現在に至るまでを解説してきました。 この記事のライター hanabi49 読者の方の疑問や悩みが解決につながる記事作成を心掛けています。より分かりやすく読みやすい内容にできるよう、日々前進しています。 人気の記事人気のあるまとめランキング
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