兄弟喧嘩にうんざり!親の正しい対処法で子供が激的に変化?!
忙しい時の兄弟喧嘩は親にとって悩みの種ですよね。でも、親が間に入るのではなく正しい対処法をすることで子供のコミュニケーションの学びの場にもなります。そこで、兄弟喧嘩の理由から実際に喧嘩が起きた時の親の対処法をご紹介します。
目次
イライラする兄弟喧嘩!一体どうしたらいいの?
ちょっとしたことですぐ始まってしまう兄弟喧嘩ですが、もちろん子供にとってコミュニケーションの取り方を覚えるためには必要な成長ですよね。でも、親にとってはついつい兄弟喧嘩に口を挟みたくなってしまうこともあります。そこで、兄弟喧嘩に口を挟まずに見守るためにも喧嘩が怒る理由や親の対応法についてご紹介します。
兄弟喧嘩が起こる理由とは?
精神的な距離が近い
兄弟は同じ家に暮らし、毎日同じご飯を食べます。そのような物理的距離が近いと必然的に精神的な距離が近くなると言われています。そのため、「喧嘩するほど仲がいい」という言葉の通り兄弟喧嘩は精神的な距離の近さが故の避けられないことでもあります。さらに、子供の場合は怒るなどの感情とともに手足も動くため暴力的な喧嘩になることもあります。
相手を思い通りにしたい
兄弟喧嘩の理由に相手を思い通りにしたいという気持ちが理由の場合もあります。
- 自分が欲しいおもちゃのために、相手に違うおもちゃを押し付ける
- 相手の気持ちではなく、自分が今遊びたいから相手にちょっかいを出す
親にとっては相手を思い通りにするなんて無理なのに、と思いますよね。でも、子供は嘘をつくのに似た感覚で自分が思った通りに相手が行動してくれると考えてしまいがちです。
相手より優位に立ちたい
年齢が離れていても、性格がまったく違っても兄弟は相手をライバル視しがちです。親は同じように愛情を注ぎ、同じように対応していると思っていても、子どもはどこかでその対応を比較しています。そのため、常に相手より強い立場でいたい、親から1回でも多く褒められたいと考えて行動しているでしょう。ところが、自分の方が優位ではないと分かったら、兄弟喧嘩に発展することもあります。
親の気を引きたい
下の子が生まれるとよく上の子が「赤ちゃん返り」すると言われます。今までは自分だけに100%の愛情を注いでくれた両親が赤ちゃんの登場により、そのすべてを奪われたという感覚に陥りがちです。上の子の不満を理解して、赤ちゃんが生まれても今までと変わらず自分に愛情を注いでくれると上の子が感じるまでしっかりとコミュニケーションを取ってあげる必要があります。
子供が兄弟喧嘩から学ぶこと3つ!
コミュニケーションの仕方
兄弟喧嘩はもちろんしない方が親にとっては助かりますよね。でも、実は兄弟喧嘩は悪いことばかりではありません。これから幼稚園・小学校と進学し、さらに社会人になった時、コミュニケーション能力がとても大切になってきます。なんでも自分が思った通りにはならない、相手がどう思っているかを知るには自分の気持ちを話さないといけない、などのコミュニケーションの基礎の部分を勉強できるのが兄弟喧嘩といえるかもしれません。
ルールを学ぶ
遊びや学校など社会ではどんな場所でもルールがあります。ルールがあるからこそ楽しむことができる、またはルールの中でどんな楽しいことができるのかなと考えるということができるようになるといいですよね。そんなルールという存在を知ることも兄弟喧嘩から学ぶことができるものといえます。
暴力をふるう痛み・加減
小さな子供は手加減をすることができません。軽く押したつもりが暴力になったり、自分がしたことで相手が痛みを感じるかを考えてから行動することもできません。兄弟喧嘩では手や足が出てしまうこともあります。つまり、兄弟喧嘩を実際に経験することで暴力をふるうとどんな気持ちになるか、ふるわれたらどのくらい痛いのか、手加減とは何かなど身につけることができるコミュニケーションともいえます。
兄弟喧嘩を予防・軽減する方法はあるの?
兄弟喧嘩のルールを作っておく
必要な経験ともいえる兄弟喧嘩ですが、喧嘩をさせないのではなく喧嘩の仕方ともいえるルールは必要です。そのため、予め兄弟喧嘩でしてはいけないことのルールを作っておきましょう。
- 相手をもので叩かない
- 相手のことを噛まない
- 顔をひっかいたり、髪の毛を引っ張らない
- 目や耳・首・頭に対して危険なことをしない
- 1人対複数で攻撃しない
これらのルールを決める時は親だけではなく、子供達と一緒にしましょう。親が決めて一方的に押し付けるので意味がありません。一緒にどんなことが危ないのか・痛いのか・してはいけないのかを考えたり比較することも大切な学びになります。
兄弟が仲がいい時に褒める
兄弟はもちろん喧嘩ばかりではなく、仲良く遊んでいる時間もたくさんあります。そんな兄弟の仲がいい時にそれぞれを相手の前で褒めてあげましょう。たとえば、「お兄ちゃん、弟の口を拭いてくれたの?すごくきれいになってる。ありがとう!」と上の子を褒めて、「〇〇くんよかったね。お口が汚れてるの嫌だからきれいになってよかったね。じっと座ってお兄ちゃんが拭いてくれるのを待っていられたんだね。えらいね!」と同時に下の子も褒めてあげましょう。
親が子供を抱きしめる
兄弟喧嘩が始まるのは決まって親が忙しい時間帯です。そんな時に少しでも兄弟喧嘩を軽く済ませる予防法をご紹介します。それは、今から食事の用意、出かける準備など忙しくなる前に一人ずつ子供を抱きしめてあげましょう。
上の子には今からママはどんなことで忙しくなるのか、どのくらいで終わったらその次はどうするのかといった簡単なスケジュールを話してからそっと上の子を抱きしめてあげましょう。下の子にはそっと抱きしめて「お兄ちゃんもママも大好きよ」という言葉をかけてあげましょう。
抱きしめるだけでも子供にとっては安心感が生まれ、さらに自分はこんなに愛されているんだと思うことができます。ちょっとした気持ちのゆとりが、兄弟喧嘩に発展することなく兄弟仲良く過ごすことにも繋がりますよ。
兄弟喧嘩に対する親の対応法5選!
兄弟それぞれを尊重する
喧嘩両成敗という言葉の通り、兄弟喧嘩もどちらかの言い分が正しいかを比較する必要はありません。上の子にはついつい「お兄ちゃんなんだから我慢して!」と厳しく叱ってしまいがちです。また、下の子にも「これはお兄ちゃんのだから我慢しなさい!」と事情も知らずに叱ってしまうことがあります。これでは兄弟それぞれから不満が出てしまいますよね。まずはどうして兄弟喧嘩になったのかという原因を兄弟それぞれから聞いて、その原因を比較するのではなく気持ちを尊重してあげましょう。
どちらが悪いかジャッジしない
なぜ兄弟喧嘩になったのかという経緯を兄弟それぞれから聞いたとしても、親が比較してどちらが悪いというジャッジをしてはいけません。きっかけを作った方、強く言い過ぎた方など比較したところで、喧嘩になったのはどちらかが100%悪いということはありえません。原因や良し悪しを比較するのではなく、兄弟それぞれから気持ちを聞き出しましょう。終わりには「ごめんね」という言葉が出てくるように仲直りのお手伝いが親のするべきことです。
子供の言い分を引き出す
兄弟喧嘩になった始まりや子供の気持ちを聞き出すといっても、泣いていたり興奮しているとなかなかうまく話せないこともあります。そのような場合は隣に座ったり、抱っこしてスキンシップを取りながらゆっくりと話しを聞いてあげましょう。まだ言葉がうまく出てこない場合は、少し手伝いながら今の気持ちを吐き出す手伝いをしてあげることも必要です。大切なことは、自分の気持ちを聞いてくれる人がいることを子供達が感じてくれることです。
子供の気持ちを伝える仲裁係に徹する
時間に追われていたり、兄弟の年齢差があると親も兄弟を比較してどちらかの肩を持ってしまいがちです。そんな時は、自分はそれぞれの子供の気持ちを相手に伝える立場と考えましょう。兄弟がお互いにわだかまりを残さないように親が間に入って少し補足も加えながら気持ちを伝えてあげましょう。兄弟喧嘩の中にはうまくコミュニケーションが取れずに誤解をしている場合もあります。その誤解を解くためにも親が間に入るという行動はとても大切ということができます。
兄弟を一旦離れさせる
兄弟喧嘩を少しでも早く終わらせたい時はついつい大声を出してしまいがちです。でも、大声を出しても解決するどころか、子供達が親の真似をして大声を出して主張するようになることもあります。また、大きな声で怒鳴ることで感情的にもなってしまいますよね。そこでまずは一人ずつ兄弟を離しましょう。別々の部屋でもいいですし、同じ部屋でも物理的な距離をとります。距離をとることでお互いをクールダウンします。それから初めて兄弟それぞれの言い分を聞き出しましょう。
【年代別】兄弟喧嘩に対する親の対応法とは?
【2~3歳】兄弟喧嘩の対応法
2~3歳の子供が怒っているという感情を表現する方法に噛む・叩く・つねるなどがあります。どれも大人になったらしませんよね。実は2~3歳の子供は脳の前頭前野という部分が発達していません。この前頭前野は衝動的な欲求をおさえる理性という部分になります。さらにこの時期は感情と手足が一緒に動く時期でもあるため、自分の気持ちを抑えることができずに手足が出て相手を攻撃することに繋がってしまいます。
2~3歳の子供のこれらの行動には感情という理由があります。嫌な気持ちを言葉ではなく行動で表してしまったのであれば、親も同じように行動で対応しましょう。たとえば、子供を違う場所に連れて行く、手や足などを軽く押さえていけないと伝えます。それから「どうしたの?何が嫌だったの」と話しを聞いてあげましょう。
【4~6歳】兄弟喧嘩の対応法
4~6歳は自分の気持ちをコントロールしたり、手加減することを覚えてきます。また、言葉で自分の気持ちを表現することもできます。そのため、兄弟喧嘩も今までとは少し変わってくるかもしれません。兄弟の年齢差にもよりますが、基本的には親は立ち入らずに兄弟喧嘩は手加減や終わらせ方を学べる機会と考えましょう。
あまりにも暴力的になってきたり、感情的に興奮し過ぎている状態で初めて声をかけましょう。その時はもちろん上の子だから、下の子だからといった差別はなく同じように話を聞いて対応しましょう。
【小学生】兄弟喧嘩の対応法
小学生の兄弟喧嘩は4~6歳と大きく変わりません。基本的には決められたルールを大きく破った時にだけ親は介入するようにしましょう。また、あまりにも頻繁に兄弟喧嘩が起こる時は、どうしてそうなるのかという原因を話し合いさせることもおすすめです。また、兄弟喧嘩といえないほどただじゃれあっているだけということもあります。その場合は、「おやつにしよう」「夏休みの計画を相談するから集合」などと他の事に目をむけさせるのも兄弟喧嘩を終わらせる方法の一つです。
兄弟喧嘩を親が仲裁すべき場合も!暴力的な喧嘩の対応法とは?
兄弟喧嘩には親は口を出さないとはいっても、仲裁すべき場合もあります。それはルールを大きくはずれた暴力的な喧嘩です。暴力的な喧嘩は本人同士で終わらせることはとても難しいです。そのため、まずはやられている子を別の部屋に連れて行きます。それから暴力を加えていた子に喧嘩の理由を聞き、暴力はいけないことを話します。それらが済んでから別の部屋のやられていた子から同じように喧嘩の原因や言い分を聞き出します。先ほどと同じように暴力はいけないことを話しましょう。
異性の兄弟(兄妹・姉弟)の喧嘩の場合は要注意!
兄弟の中でも、異性の兄弟の喧嘩の場合は覚えておくことがあります。意識していなくても、子供が異性の方がかわいがることが多いと言われています。たとえば、母親や姉より弟を、父親は弟より姉をかわいがっているようです。そのため特に喧嘩の場合は意識してどちらかだけの肩を持つことなく、それぞれの言い分を聞いてあげましょう。
兄弟喧嘩から学ぶこともある!
兄弟喧嘩と聞くと親としては頭が痛いことの一つですよね。でも、子供の成長にとって兄弟喧嘩は大切な学びの場でもあります。大人になって傷やトラウマにならないためにも、ルールを守ったり親が口を出し過ぎないことが大切です。上手な兄弟喧嘩でコミュニケーション能力が高められるといいですね。