鉄フライパンを徹底解説!使い方やお手入れ方法は?おすすめ21選も!
鉄フライパンと聞くどのようなイメージがあるでしょうか。食材がくっつく、プロが使うといったイメージがあるかと思いますが、実はお手入れが簡単で家庭でも使いやすい鉄フライパンはたくさんあります。キャンプで使える種類もあるので、アウトドアが好きな方にもおすすめですよ。
目次
鉄フライパンは扱いが難しいって本当?使い方やお手入れ方法を解説します!
鉄フライパンと言えば、プロの調理道具というイメージが強く家庭で使いこなすのはハードルが高いと思われがちです。しかし実際には、基本的なお手入れをしっかりすれば長く使い続けることが出来るキッチンアイテムなのです。
そこで今回の記事では、鉄フライパンのメリットやデメリットを紹介するだけでなく、おすすめ製品や簡単なお手入れ方法などをご紹介していきます。
鉄フライパンのメリットとデメリットは?
鉄フライパンについて詳しくご紹介する前に、まずは鉄フライパンのメリット・デメリットについてご紹介していきます。
鉄フライパンのメリットは?
鉄フライパンのメリットには、主に次の4つがあげられます。
・高温に強く熱伝導に優れている。
・傷に強くてかなり丈夫。
・使うほど鉄フライパンに油が馴染むので焦げ付きにくくなる。
・鉄フライパンで料理をすると鉄分を摂取出来る。
このように、鉄フライパンは熱伝導に優れ料理を短時間で美味しく仕上げることが出来るだけでなく、女性に必要な鉄分を簡単に補給することが出来ます。料理の味が鉄っぽくなるわけではないので、不足しやすい鉄分を気軽に摂取出来るのは嬉しいですね。
鉄フライパンのデメリットは?
鉄フライパンのデメリットには、主に次の4つがあげられます。
・初めて使用する場合は下準備や使用後の空焼きが必要。
・サイズによっては重量があり扱いづらい。
・熱伝導がいいので焦げ付きやすい。
・煮物や茹でるといった料理には使えない。
長く使うことが出来る鉄フライパンですが、お手入れが必要なので他のフライパンと比べると若干手間が増えてしまいます。また、油が馴染んでいない間は食材がくっつくことがあるので、その点もデメリットだと言えます。
鉄フライパンの賢い選び方のポイント4つ!
鉄フライパンのメリット・デメリットをご紹介しましたので、次に賢い選び方についてご紹介していきます。
【ポイント①】自宅の熱源に合わせて鉄フライパンを選ぶ
鉄フライパンを選ぶ時には、まず「熱源」について考える必要があります。最近ではほとんどの鉄フライパンがIHに対応していますが、中には直火(ガスコンロ)しか使えない種類もあるので要注意です。
IHの場合は、鉄フライパンは「焼き込み不要」と記載されている物を選んでください。「焼き込み」は使い始めに直火で熱するので、IHではそれが出来ず鉄フライパンを使うことが出来ないためです。
【ポイント②】扱いやすいサイズの鉄フライパンを選ぶ
プロが主に扱う直径30cm以上から朝食作りやキャンプに便利な手のひらサイズまで、鉄フライパンには様々なサイズがあります。鉄フライパンを選ぶ際には、必要人数分が1度に作れるサイズを選ぶといいでしょう。
【ポイント③】扱いやすい重さの鉄フライパンを選ぶ
直径30cmの大きいサイズの鉄フライパンでは、重量が2kg近くになってしまい女性が扱うのは大変です。使い勝手を考えて重量は1.2kg程度におさえておくのがいいでしょう。鉄フライパンには、鉄板の厚みが1~2mmの軽重量タイプがあるので、重量をおさえたい人はこのタイプも視野に入れておきましょう。
【ポイント④】扱いやすい持ち手の鉄フライパンを選ぶ
鉄フライパンの持ち手は主に、「鉄製・鉄以外の金属製・木製・樹脂製」の4種類があります。利便性を優先すると、持ち手に熱が伝わりにくい木製や樹脂製がおすすめですが、つなぎ目部分が劣化しやすいので注意が必要です。長く愛用することを考えるのであれば、耐久性に優れた鉄製やステンレス製を選ぶといいでしょう。
鉄フライパンを扱うおすすめブランド4選!
鉄フライパンの選び方についてご紹介しましたので、次にご紹介するのは鉄フライパンを扱っているおすすめのブランドについてです。様々なブランドがあり悩んでいる方は、こちらのブランドを参考にしてみてください。
①リバーライト
リバーライトは世界中にユーザーが多い国産の鉄フライパンメーカーです。木製の持ち手に社名が刻印されているのが特徴で、見映えだけでなく使い勝手も考慮した「質の高い道具」を作り続けています。
②及源
及源(おいげん)は、160年以上受け継がれる伝統技で作られる鉄フライパンが人気の国産メーカーです。溶かした鉄を鋳型に流し込んで作る南部鉄器で、素朴な質感が魅力的です。
③柳宗理
柳宗理(やなぎそうり)は、日本でのインダストリアルデザインのパイオニア的存在のメーカーで、鉄フライパン以外にも様々なデザインを手がけています。基本的に鉄フライパンは円形ですが、柳宗理の鉄フライパンは左右が張り出しているのが特徴です。
④ターク
ドイツの鍛冶職人が創業したタークは、品質に定評がある人気のメーカーです。継ぎ目のない一体型の鉄フライパンが特徴で、お手入れをしっかり行えば焦げ付きや食材がくっつくといった問題も少なくなり半永久的に使うことが出来ます。
鉄フライパンのおすすめ19選!定番から安心の日本製まで!
各メーカーからたくさんの鉄フライパンが販売されているので、メーカーごとのおすすめの鉄フライパンについてご紹介していきます。
①リバーライト 極 フライパン
表面に特殊熱処理が施されているので、鉄製なのにサビにくく食材がくっつくことも少ないのでお手入れが簡単な鉄フライパンです。サビ止めの塗装がされていないので、焼き込み作業をする必要がなく買ってすぐに料理に使うことが出来るのが魅力です。
②リバーライト 極 炒め鍋
先程ご紹介した鉄フライパンより深さがあるので、野菜炒めやチャーハンなどの炒める料理におすすめの鉄フライパンです。こちらも焼き込みは必要ないので、買ってすぐに使えてIHにも対応しているのでとても使い勝手がいいです。
③リバーライト 極 SONS 鉄フライパン COCOpan
リバーライト社と株式会社ワンコ社のコラボ商品として誕生した鉄フライパンです。ハンドル部分が取り外し出来るのでオーブン調理が出来て、そのままテーブルに置くことが出来るのでキャンプなどのアウトドアにもピッタリな鉄フライパンです。
④柳宗理 鉄フライパン
柳宗理の鉄フライパンは、表面に凹凸がある「マグマプレート加工」により、通常の鉄フライパンより熱伝導がいいのが特徴で焼き込みをする必要はありません。そして料理に溶け出す鉄分の量が多いのも特徴で、健康志向の強い方におすすめの鉄フライパンです。
⑤和平フレイズ 鉄フライパン
和平フレイズは鉄製品で有名な新潟県にあるキッチンメーカーです。IH対応製品なので焼き込みをする必要もなく、凹凸を浮き立たせた「ファイバーライン加工」が施されているので食材がくっつくことを防ぎ焦げ付きにくいのも魅力な鉄フライパンです。
⑥匠 鉄製フライパン
フライパンの表面に凹凸をつける「マグマプレート加工」により、油の馴染みがよく使うほど焦げ付きにくく使いやすくなる鉄フライパンです。持ち手の天然木がデザインのアクセントになり、重量も比較的軽いので初めての鉄フライパンにおすすめです。
⑦及源 フライパン
シンプルなフォルムとモダンなデザインが人気の鉄フライパンです。注ぎ口のある深めの形状が使いやすいと評判ですが、重量がややあるのでその点は注意して選んでください。
⑧及源 蓋付ミニパン
14cmと小ぶりなサイズの鉄フライパンなので、1人分の朝食を作ったりそのままオーブンに入れたりと様々な料理に使うことが出来ます。キャンプで使うことも出来るので、アウトドア好きな方へのプレゼントに最適です。
⑨藤田金属 スイト 鉄フライパン
独自技術である「テンパード加工」が施されており、職人がフライパンを焼き入れ、油に浸すことで初めから油が馴染んだ状態であることが特徴です。そのためIH対応で焼き込みや油ならしが不要と、お手入れが簡単の鉄フライパンです。
⑩岩鋳 鉄フライパン
岩鋳はデザインから販売まで一貫して管理されており、無駄のないシンプルなデザインが人気のメーカーです。鉄フライパンの左右に注ぎ口があり、IHにも対応しているのが嬉しいポイントですね。
⑪山田工業所 打ち出しフライパン
1枚の鉄を何回も叩いて形成する「打ち出し製法」で作られた鉄フライパンは、強度が強いのに板厚が1.2mmと薄く重量も軽いのが特徴です。持ち手にはチタンが使われており、熱が伝わりにくいのでとても使いやすい鉄フライパンです。
⑫錦見鋳造 魔法のフライパン
魔法のフライパンは、200℃に達するまでたったの44秒という、熱伝導のよさが特徴の鉄フライパンです。素早く食材に熱を伝えることが出来るので、食材がくっつくことを防ぎ旨味と栄養を逃さない料理を作ることが出来ます。IHにも対応して重量が軽いので、女性でも簡単に扱えます。
⑬釜定 シャロウパン
本体と持ち手が一体になっているシンプルなフォルムで、IHやオーブンに使うことが出来るので実用性がある鉄フライパンです。南部鉄器のフライパンですが、重量はそこまで重くなく見た目の重圧感がないので女性でも気軽に使うことが出来ます。
⑭パール金属 鉄フライパン
新潟県で生まれた鉄フライパンで、持ち手も全て鉄を使用しているシンプルで飽きのこないデザインが人気です。IHにも対応しており、価格も安いのでこれから鉄フライパンに挑戦してみたいと考えている方におすすめです。
⑮ターク クラシックフライパン
150年以上、変わらない製法で作られている鉄フライパンです。熟年の職人が1枚の鉄を何度も叩いているので、年間わずか8,000本しか製造出来ないという逸品です。しっかりお手入れすれば100年でも使えるフライパンで、キャンプなどのアウトドアにも使うことが出来ます。
⑯ラバーゼ 鉄フライパン
料理研究家有本葉子さんがプロデュースするキッチン用品ブランド「ラバーゼ」は、日本製にこだわり使い勝手のよさが人気で根強いファンが多いです。特殊な加工を施され丈夫でサビにくい鉄フライパンは、少量の油でもよく馴染むので食材がくっつく心配がありません。IHやオーブンでも対応可能なので、汎用性が高い鉄フライパンです。
⑰デバイヤー ミネラルビーエレメント
しっかりとした厚みと重量にこだわった本格的な鉄フライパンで、使い込むことで色がシルバーから黒になっていくのが特徴です。IHには対応していますが、使用前にはしっかりと焼き込みをする必要があるためガスコンロなど直火が使える熱源が必要となります。
⑱FD STYLE 深型鉄フライパン
深さもサイズもしっかりありますが、重量は軽いため女性でも楽に扱える鉄フライパンです。お手入れも簡単で、最初の焼き込みも不要なためIHでも使うことが出来ます。
⑲譚彦彬 鉄フライパン
譚彦彬の鉄フライパンは、一流シェフが使うような本格使用の鉄フライパンです。表面に細かい凹凸を浮き立たせた加工を施されているので、食材がくっつくことが少なく焦げ付きにくいのが特徴です。IHにも対応しているので、自宅で本格的な中華料理を作りたい方におすすめです。
キャンプにおすすめの鉄フライパン2選!見た目もおしゃれ!
自宅で使うだけでなく、キャンプにも使えるおすすめの鉄フライパンについてご紹介していきます。
①ロッジ スキレット
スキレットは蓄熱性が高く、食材の美味しさを閉じ込めた料理を簡単に作ることが出来ます。重量が1.49kgと重たいので、キャンプに使う際や荷物を軽量化したい時には不向きです。車で移動をするキャンプをする時には、重量を気にしなくても大丈夫なのでスキレットを持っていき美味しい料理を作ることが出来ます。
②ユニフレーム ちびパン
深さは3.5cm直径は16.3cmのミニサイズで、キャンプや晩酌用などちょっとした料理を作る時に最適な鉄フライパンです。調理後にはそのまま器として使うことが出来るので、荷物を減らしたいキャンプにはピッタリなアイテムだと言えます。
鉄フライパンに必要な『焼き込み』のやり方は?
鉄フライパンは「焼き込み」という作業が必要で、表面にある防錆加工を取り除き油に馴染ませるために行います。下記を参考に焼き込みを正しく行いましょう。
1:洗剤で汚れを洗い流し水分をしっかり拭き取る。
2:中火以下で熱しフライパンが温まったら強火にする。(15分前後が目安ですが、製品によって時間は異なります。)
3:フライパンを満遍なく熱したら十分に冷まし、洗剤で洗い水分をしっかり拭き取ります。
4:油をひいて再度加熱をして、塗料がしっかり浮き出たらお湯で洗いながらこすり洗いをします。(洗剤は使わず、必ず換気をしながら行ってください。)
5:くず野菜を炒めて油を馴染ませたら終了です。
鉄フライパンの使い方のコツ4つ!焦げ付きを防止しよう
鉄フライパンには食材が焦げ付きやすいというイメージがありますが、コツをおさえることで食材がくっつくことを防ぎ焦げ付きにくくなります。そんな鉄フライパンの使い方のコツについてご紹介していきます。
【コツ①】調理前は十分に加熱する
鉄などの金属は、温度が80℃になるとタンパク質と結合するという性質を持っています。鉄フライパンに食材がくっつくのは、表面温度が80℃になる前に調理を始めてしまうことが原因です。そのため調理をする前には、必ず油と鉄フライパンを煙が出る寸前まで十分に熱することが大切です。
【コツ②】少なすぎる油はNG!
鉄フライパンに少ない油で調理をしてしまうと、食材がくっつくので焦げ付きやすくなってしまいます。油の量は思い切って普段より多めにすると、焦げ付きにくくなるので是非試してみてください。
【コツ③】使い始めの1ヶ月は油返しをする
油返しとは、調理前の熱した鉄フライパンにたっぷりの油を注ぎ全体に馴染ませたらオイルポットへ戻すという方法です。この油返しをすることにより、鉄フライパンに油が馴染み温度ムラを防いで焦げ付きにくくなります。
【コツ④】調理中の火加減に気を付ける
鉄フライパンは調理する前に十分に熱する必要がありますが、調理中は強火ではなく中火が理想です。強火で一気に炒めるというイメージがありますが、中心部が急激に熱くなってしまい食材を焼きすぎてしまうのでそれが焦げ付きの原因になってしまうのです。
鉄フライパンの正しいお手入れ方法2つ!フライパンが長持ちする!
鉄フライパンを長く使うためには正しいお手入れが必要不可欠です。そこで、鉄フライパンの正しいお手入れ方法についてご紹介していきます。
【お手入れ①】洗剤で洗わない
鉄フライパンは調理後に洗剤を使ってしまうと、せっかく馴染ませた油がなくなってしまいます。そのため鉄フライパンを洗う場合は、お湯とタワシでゴシゴシこすって洗うようにしましょう。
【お手入れ②】焦げ付きやサビはふやかして落とす
焦げ付きやサビが取れない場合は、熱いお湯で十分にふやかしてからタワシやヘラを使って取り除きます。どうしてもとれない場合は、重曹やクレンザーを使って焦げ付きやサビを落とし、しっかりと水分を飛ばしてから再度焼き込みを行うと長持ちさせることが出来ます。
鉄フライパンを使ったおすすめ料理レシピ3選!
鉄フライパンについてご紹介してきましたので、最後に鉄フライパンを使った料理についてご紹介していきます。
【料理レシピ①】定番パリパリ餃子
鉄フライパンは外側をパリッとさせ中はジューシーな調理が得意なので、餃子は最適なメニューだと言えます。しっかりと予熱をして油返しをした鉄フライパンに、餃子を並べお湯を入れて焼くことでパリッとした餃子が出来ます。市販の餃子を使えばより簡単に本格的な餃子を楽しむことが出来るので、是非お試しください。
【料理レシピ②】海鮮たっぷり上海焼きそば
中華料理が好きな方におすすめなのは、海鮮たっぷりの上海焼きそばです。シーフードミックスを使えば簡単に作ることが出来るので、是非お試し下さい。
【材料】
・焼きそば用蒸し麺
・シーフードミックス
・豚バラ肉
・たけのこ水煮
・きくらげ
・長ネギ
・チンゲン菜
【作り方】
1:蒸し麺はほぐしやすくするため、袋のまま600Wの電子レンジで30秒加熱する。
2:熱した鉄フライパンにごま油をひき、弱めの中火で豚肉を炒めて塩コショウで下味を付ける。
3:他の材料を全て入れて炒めたら火を少し弱め、麺を入れてお酒をふりかけてほぐし醤油・オイスターソース・砂糖を入れて全体に馴染むように混ぜる。
4:最後に黒酢をまわしかけて手早く混ぜたら完成。
【料理レシピ③】ジューシー焼きロールキャベツ
鉄フライパンを使うと、とってもジューシーな焼きロールキャベツを作ることが出来ます。春キャベツが美味しい今の時期にピッタリなメニューです。
【材料】
・キャベツ
・合いびき肉
・玉ねぎ
・セロリ
・パン粉
・牛乳
・卵
【作り方】
1:キャベツは1枚ずつはがして茹でておきます。
2:キャベツ以外の具材全てを混ぜ合わせ、4等分にして俵型に丸めます。
3:キャベツの芯はそぎ落として厚さを均等にして、2の俵型のタネを1つずつ包みます。
4:熱した鉄フライパンにバターを馴染ませ、弱めの中火にして全面を焼いていきます。
5:香ばしい焼き色が付いたら弱火にして、ケチャップや市販のホワイトソースなどお好みのソースを注ぎ入れて15~20分蒸し煮にして出来上がりです。
鉄フライパンは慣れると使いやすい!自分好みのフライパンを選ぼう
鉄フライパンについて、様々なことをご紹介しましたがいかがだったでしょうか。サイズによってはキャンプに持って行ったり、オーブン調理が出来たりと様々な使い方がありますが油返しなどのお手入れが必要です。しっかりお手入れをすることで食材がくっつくことも防げて長期間使えるので、長く使いたいフライパンを探している方は1度鉄フライパンを試してみてはいかがでしょうか。