授乳中にコーヒーやカフェインはOKなの?赤ちゃんへの影響は?

授乳中は赤ちゃんに与える影響について考えて、栄養をまんべんなく摂っていることと思います。今回はカフェインに注目し、カフェインが含まれるコーヒーなどが授乳中にどのような影響を及ぼすかについて紹介します。カフェインレスのコーヒーも紹介します。

授乳中にコーヒーやカフェインはOKなの?赤ちゃんへの影響は?のイメージ

目次

  1. 1授乳中はコーヒーを飲まないほうがいいの?
  2. 2授乳中におすすめのコーヒーの飲み方をご紹介!
  3. 3カフェインの量が多い飲み物や食べ物に気をつけよう
  4. 4授乳中でも安心!カフェインレスコーヒー7選!
  5. 5他にも授乳中に避けたほうがいいものは?
  6. 6カフェインを上手に抑えながらコーヒーを楽しもう
  7. 7出典元はこちら

授乳中はコーヒーを飲まないほうがいいの?

コーヒーを持つ女性

自分一人の身体じゃないからこそ、何かと健康を気遣う授乳中。この成分は赤ちゃんにどんな影響を与えるの?といつもより敏感になりがちです。今回はコーヒーに注目して、コーヒーに含まれるカフェインとカフェインが及ぼす赤ちゃんへの影響をみていきましょう。コーヒー好きのかたは必見の情報満載です。

カフェインが赤ちゃんに与える影響は?

カフェインとは

コーヒー豆とカフェインの化学式

カフェインとは、コーヒー豆・カカオの実・茶の葉などに含まれる苦味のある化合物です。カフェインは中枢神経を興奮させる働きがあり、それによって覚醒作用・強心作用を持ちます。この作用は、眠気や疲労を軽減させます。他、利尿作用や熱発生作用による皮下脂肪燃焼効果など、様々な作用があります。医薬品にも含まれており、眠気や倦怠感などに効果があります。カフェインはパフォーマンス向上にも一役買っており、通常量の摂取で学習と記憶に影響し、集中や運動コントロールを向上させます。しかし、様々な効果を期待できるカフェインには副作用もあります。主な副作用としては不眠、めまいなどが挙げられます。過剰摂取をするとカフェイン中毒となり、また繰り返しの摂取は軽い精神依存を発生させるので、カフェインは摂取に注意を必要とすることもあります。

赤ちゃんに与える影響

赤ちゃん

授乳中のカフェイン摂取は、1日あたり300mg以下にするようカナダ保健省が勧告しています。その理由は、カフェインは母乳を介して赤ちゃんへも移行するためです。赤ちゃんはカフェインに対して過敏に反応を示します。先に述べた興奮・覚醒作用が赤ちゃんへと移行すると、夜に寝なくなったり、情緒不安定になったり、それによって泣く回数が増えると言われています。

実際に赤ちゃんが眠らなくなるという体験談があります。2日間ほとんど眠らなかったというのは驚きですね。

こちらは影響がないという体験談です。お母さんが眠れなくても赤ちゃんは眠っているそうです。

3つの体験談を元にすると、カフェインによる赤ちゃんへの影響は個人差が大きいようです。

赤ちゃんは母乳からどのくらいの量を摂取してしまうの?

割合

ここまで読んで不安になってしまったかたもいるでしょうか。授乳中の母親が摂取したカフェインは、約1%ほどが赤ちゃんに移行すると言われています。1%だけなら、コーヒーの摂取量を制限すれば大丈夫だろうと思いがちですが、思わぬところからカフェインを摂取している場合もあります。思わぬうちにカフェインの過剰摂取をしてしまわないためにも、細心の注意が必要です。後ほどコーヒー以外でカフェインの含まれている飲み物や食べ物にも触れていきます。

授乳中におすすめのコーヒーの飲み方をご紹介!

飲む量は多くても3杯までにしよう

注がれているコーヒー

カフェイン摂取の代表格であるコーヒーは、飲む量を制限するのがベストです。コーヒーには1杯につき約60mgから90mg程度のカフェインが含まれています。なお、こちらはコーヒー1杯を150mlとした場合です。先ほどのカナダ保健省の勧告で1日あたり300mg以下にするようにとありましたので、コーヒーを飲む量は多くても3杯程度に留めておくのが望ましいでしょう。

カフェオレを選ぼう

ミルクコーヒー

コーヒーではなくミルクの入っているカフェオレを選べば、ミルクが入っている分だけ相対的に純粋なコーヒーの摂取量が減ります。したがって、5:5のカフェオレを選べばカフェイン摂取量を半分にすることができます。しかし、カフェイン摂取量が少なくなるからといって飲み過ぎないように気をつけましょう。

水出しコーヒーにしよう

水出しコーヒー

水出しコーヒーとは、コーヒーを水で淹れることです。カフェインは水に溶けにくいという性質上、熱いお湯だと出やすく、逆に冷たい水だと出にくくなります。抽出に時間はかかりますが、いつものコーヒーとはまた違った味わいを楽しむこともできて一石二鳥です。

授乳後に飲むようにしよう

コーヒーカップを抱えている両手

カフェインは摂取して2,3時間後には母乳にわたります。コーヒーを飲んでから授乳をするのではなく、授乳を終えてからコーヒーを飲むのが良いと言えるでしょう。ちなみに口から摂取したカフェインは約4.9時間で半減期を迎えると言われています。

週に1度は飲まない日を作ろう

FREEと描かれた光跡文字

先ほど触れたようにカフェインは約4.9時間で半減期を迎えます。週に1度飲まない日をもうけることで、体から徐々にカフェインが抜けていきます。カフェインの依存を招かないという観点からも、「脱カフェインデー」を作ることは身体にとって優しい選択です。

月齢が低い時期は我慢しよう

妊婦と妊婦を支える夫の手

身体の代謝能力の違いから、大人のカフェイン半減期と赤ちゃんのカフェイン半減期は違います。新生児の場合は、カフェイン半減期はなんと98時間と言われており、非常に長い時間カフェインが身体に留まります。生後3ヶ月から5ヶ月程度でようやく半減期は14時間ほどになります。母親の半減期のペースでカフェインを摂取していると、母乳からカフェインを得た赤ちゃんにはカフェインが蓄積されてしまうのです。そのため、まだ赤ちゃんの月齢が低い時期は我慢をするのが良いと言えるでしょう。代わりにハーブティーや麦茶、ホットレモンウォーターなどカフェインの心配がいらない飲み物を選びましょう。

カフェインの量が多い飲み物や食べ物に気をつけよう

カフェインはコーヒーにのみ含まれているわけではなく、日常的に摂取するような飲み物や食べ物にも含まれています。気付いたらカフェインを過剰摂取していた、という状況を回避するためにも、ここでカフェイン含有量の多い飲み物や食べ物についておさえておきましょう。

カフェインが多い飲み物

カフェインが多い飲み物をご紹介します。「意外と身近な飲み物だった」と思われるかたも多いはずです。

緑茶

緑茶

日本人にとって非常に身近な緑茶にもカフェインは含まれています。緑茶はその健康効果が注目されており、緑茶を飲む習慣のある人は長寿になると言われています。カテキンをはじめとする健康成分が、身体を病気から守ってくれます。しかし、あまりに身近であるばかりに、沢山飲みすぎてカフェインの摂取が過剰とならないように注意も必要です。特に煎茶にはカフェインが豊富に含まれています。

紅茶

紅茶

緑茶に次いで非常に身近な存在である紅茶にも、カフェインは含まれています。そしてそのカフェイン含有量は、一般的に緑茶より多いと言われています。紅茶も健康面をサポートする役割があり、さらにダイエットや美容への効果もあります。緑茶同様に飲みすぎ注意の飲み物と言えるでしょう。

ココア

ココア

甘くて香りの良いココアは、冬の飲み物の代名詞といえる人気があります。そんなココアにも、コーヒーや紅茶ほどの量ではありませんが、カフェインが含まれています。甘いもの好きのかたならココアを多く飲むこともあると思いますが、カフェインをココアだけから摂取する場合は10杯くらいに相当するようです。控えめを心がけていれば心配するほどのカフェイン量ではないようです。

コーラ

コーラ

炭酸飲料の代表格であるコーラにも、カフェインが含まれています。カフェイン量はコーヒーの約6分の1、紅茶の3分の1と言われています。暑い季節などにがぶ飲みが可能なコーラは、カフェイン量はさほどではないですが、場合によっては摂りすぎることがあるので注意が必要です。

栄養ドリンク

栄養ドリンク

栄養ドリンクは、栄養補給や滋養強壮を目的に幅広い世代の間で親しまれています。栄養ドリンクから得たい効果の1つに、カフェインによるシャキッと目覚めて集中を促す効果があります。そのため、栄養ドリンクには意識的にカフェインが盛り込まれています。疲れた時の栄養補給に一役かう栄養ドリンクですが、授乳中に飲みたい場合は産前産後や授乳期の滋養強壮とうたわれている商品を選びましょう。

カフェインが多い食べ物

続いてカフェインが多い食べ物をご紹介します。こちらもごく一般的なものです。

チョコレート

チョコレート

チョコレートにカフェインは含まれていますが、その量はコーヒーやお茶ほどではありません。板チョコ1枚に含まれるおおよそのカフェインはコーヒー1杯の約6分の1程度だそうです。そこまで多くはありませんが、チョコレート菓子やチョコレートケーキを作って食べるという場面があると、摂りすぎとなる可能性が出てきますので注意が必要です。また、ミルクチョコレートよりもダークチョコレートのほうがカフェインは多く含まれています。

ブラックガム

板ガム

ブラックガムはカフェインが含まれています。栄養ドリンクのように、ブラックガムから得たい成分の1つにカフェインが挙げられます。しかし板ガム1枚に含まれているカフェインはごくわずかなため、よほどのガム愛好家でない限り注意を必要とするほどではないでしょう。

チョコレートやコーヒーが使われている食品

コーヒーとチョコレートケーキ

案外見落としがちな食べ物の中のカフェイン。チョコレートやコーヒーが使われている食べ物は意外なところにあります。特にお菓子やケーキ・パンなどの食べ物には頻繁に利用されます。さらに、チョコレートは料理の隠し味に使われることもしばしばあります。カレーにチョコレートが入っていたり、ミートソースにチョコレートを使用していたりと、様々です。念のため、食べ物の中のカフェインを気遣うにはチョコレートやコーヒーに注目しましょう。

授乳中でも安心!カフェインレスコーヒー7選!

カフェインレスコーヒーとは?

カフェインレスコーヒーとは、脱カフェイン処理を施したコーヒーのことです。世界のコーヒー市場の10%はこのカフェインレスコーヒーで占められています。精製した後のコーヒー生豆からカフェインを除く脱カフェイン法には幾つかの方法があり、最新の抽出法には超臨界二酸化炭素抽出という抽出効率と安全性に優れている方法があります。抽出されたカフェインは他用途に用いられています。また、最初からカフェインを含まないコーヒーの木を作製するという研究もされています。

カフェインレスコーヒー7選!

カフェインを抑えた、授乳中のお母さんも楽しめるカフェインレスコーヒーをご紹介します!「あのブランドからも出ていたの?」と驚くかもしれません。

ネスカフェ ゴールドブレンド カフェインレス 80g

ネスカフェゴールドブレンドから出ているカフェインレスコーヒーです。自然の水だけを使う独自の製法でカフェインが97%カットされています。ネスカフェ独自の画期的製法「挽き豆包み製法」が用いられており、コーヒー豆を丁寧に微粉砕し、その豆の粒とネスカフェ独自の抽出液を混ぜ合わせ、ソリュブルコーヒーの粉の中に閉じ込めた上質な味わいを楽しめるコーヒーです。

UCC おいしいカフェインレスコーヒー ドリップコーヒ 350g

UCCのカフェインレスコーヒーです。コーヒー豆が持っている本来の味や香りを逃さずに、生豆からカフェインだけを除去する「液体二酸化炭素抽出法」が採用されており、コーヒーのおいしさをそのままにカフェインが97%カットされています。今までのカフェインレスコーヒーに物足りなさを感じていた方も満足できる味わいです。

ドトールコーヒー ドリップパック やさしい香りカフェインレス 20P

ドトールコーヒーから出ているカフェインレスコーヒーです。カフェインを94%カットしたコロンビア産コーヒー豆を100%使用しています。物足りなさを感じさせず、しっかりとしたコーヒーの味を楽しめます。

クライス カフェインカットのおいしいコーヒー ジッパーパック 100g

コーヒーと紅茶のメーカーであるクライスカフェのカフェインレスコーヒーです。味と安心・安全にこだわった結果、化学薬品を一切使用しない超臨界二酸化炭素抽出法によりカフェインが99.7%カットされています。コーヒー本来の酸味と香りが程よく調和した味わいです。

AGF ブレンディ スティックカフェオレ やすらぎの カフェインレス 21本

AGFのスティックカフェオレです。コーヒーのおいしさをできるだけ損なわないように水抽出という製法が採用されています。この製法は、薬を使わず、山の天然水を使ってカフェインを除去しているため、安心で安全です。カフェインを除去した後に、カフェイン以外の成分を戻しコーヒー本来の味を実現しています。この製法によりカフェインは97%カットされています。

ネスカフェ NDG ドルチェグスト 専用カプセル レギュラーブレンド カフェインレス 16杯分

ネスカフェドルチェグストからもカフェインレスコーヒーが出ています。最適に焙煎・挽豆されたレギュラーコーヒーを一杯ずつカプセルに閉じ込めることで、コーヒー最大の敵である酸化から守っています。なめらかなクレマ(泡)が特長で、しっかりした味わいとスッキリした苦みが楽しめるレギュラーソリュブルコーヒーです。カフェインは97%カットされています。ネスカフェドルチェグスト専用カプセルです。

(箱) スターバックス「Starbucks(R)」 オリガミ パーソナルドリップコーヒー デイカフェハウスブレンド 1ケース

スターバックスからもカフェインレスコーヒーが出ています。ナッツやココアの味わいが特徴で、スターバックス ローストによって引き出された香りやコクなど、すべてのバランスがよいコーヒーです。二酸化炭素抽出法でカフェインを除去しています。

他にも授乳中に避けたほうがいいものは?

アルコール

カクテル

授乳中のアルコール摂取に関しては、摂取を控えたほうが良いに越したことはありません。しかしそう言ってしまうと全てのものに当てはまってしまうので、どの程度、いつ摂取するかがポイントとなってきます。アルコールの母乳中への移行は、アルコール摂取から30分から60分ほどと言われています。もしアルコールを摂取する場合には、授乳の後に摂取するか、あるいはアルコール摂取から3時間程度の感覚を空ければ、影響を少なくすることができるでしょう。
 

タバコ

タバコを吸う女性

百害あって一利なしと言われるタバコは妊娠中と同様に授乳中も避けるべきものではあります。しかし、タバコを嗜んできたお母さんからすれば禁煙はコーヒーを断つよりずっと厳しいことです。悪影響としては、母乳中に有害物質であるニコチンが移行します。ニコチンは母乳中に大変移行しやすいと言われており、赤ちゃんがニコチンの悪影響を受けてしまうリスクが高まります。母親の身体に入ったニコチンは60分から120分ほどで減り始めますので、授乳の後にタバコを吸う、あるいは吸って2時間半以上経ってから授乳を行うよう心がけましょう。

カフェインを上手に抑えながらコーヒーを楽しもう

コーヒーカップを持つ手

カフェインレスコーヒーの登場によって、妊娠中・授乳中のお母さんがただけでなく、カフェインに弱い体質の人など誰もがコーヒーを楽しめるようになりました。また、食べ物のカフェイン量を知ったことで、健康への気遣いも深くなったのではないでしょうか。これをキッカケに、飲み物や食べ物から得るカフェインをストレスなく制限して、赤ちゃんに優しい母乳づくりをしましょう!

出典元はこちら

mamanoko 授乳中のカフェインの母乳や赤ちゃんへの影響!コーヒーは一日何杯まで?

AMOMAよみもの【助産師監修】授乳中のコーヒーは我慢?カフェインが母乳にもたらす影響は?

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この記事のライター
izumiseki
慶應義塾大学卒業。趣味はクラシックバレエ。

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