授乳時間の間隔や母乳量の目安は?新生児の月齢別に解説!
母乳育児でまず不安になるのが、どれくらいの時間授乳したらいいのか・どれくらい授乳間隔を空けたらいいのか・充分な母乳がでているのかという部分ですね。 それぞれの時間についての目安や、母乳が出ているかのチェックポイントもご紹介していきますので参考にしくださいね♪
目次
新生児の授乳時間はどのくらいがいいの?
新生児の頃は起きているのも、授乳の時間も運動のようなものでとても体力を使っています。
ですので、授乳をしながら寝てしまったり、寝てると思って口から話すと起きてしまったりと大変ですよね。
新生児の頃はどれくらいの時間授乳すれば赤ちゃんは満足なのでしょうか?
短いと赤ちゃんも満足しませんし、授乳の間隔も短くなってしまいます。
かといって長くだらだらと授乳すると、お母さんも疲れてしまいますよね。
まずは新生児期の授乳時間と間隔の目安を見て見ましょう。
新生児期の授乳時間は?
助産師さんや母乳外来の先生は目安として新生児期は片乳5〜10分(1回の授乳で20分)と指導しているところが多いですね。
しかし、母乳の出かたや赤ちゃんの吸い付きは個人差がありますので「赤ちゃんが満足するまで飲ませてあげてね」と筆者が子供を産んだ産院では言われました。
筆者の場合、母乳が出過ぎる+子供がすごい吸い付くというありがたいケースだったのですが、片乳5分以上飲ませると子供は寝落ちしてしまっていました。
このように片乳5分以上持たないようであれば、
右乳3分→左乳3分→右乳3分・・・・
など短い時間で交互に授乳するのも良いです。
次の授乳の時には飲ませていない反対側から飲ませるなど、交互に少しずつ飲ませるのが良いそうです。
片方の母乳しか飲まなかった場合は乳腺炎の原因にもなりますので、少し搾乳しておきましょう。
新生児は5分の授乳でも疲れてしまったり満腹になって寝てしまうので、あくまで時間は目安に考えてください。
授乳の間隔はどれくらい?長い方がいいの?
新生児の授乳間隔は2〜3時間が目安とされていますが、授乳時間が短い場合や上手に飲めない子などはお腹がすぐ空いてしまいます。
その場合は間隔が空いていなくても授乳をしてあげてください。
ミルクと違い母乳は消化が良いので基本的には必ず何時間間隔を空けなければいけない。という決まりはありません。
逆に長い間隔を空けすぎるのもよくありません。
眠ってしまってなかなか起きないという場合は例外ですが、2〜3時間空いた頃から新生児の赤ちゃんはお中が空いて不機嫌になってくると思います。
それと同じく、お母さんの方も授乳や搾乳をしないとパンパンに張ってくると思います。
間隔を空けすぎると赤ちゃんが空腹になるだけでなく、お母さんも乳腺炎など乳トラブルの原因となりますので気をつけましょう。
授乳方法を徹底解説!月齢ごとに時間・間隔をチェック!
次に、1ヶ月・2ヶ月・3ヶ月までのそれぞれの授乳にかける時間と、授乳と次の授乳の間隔の目安を見ていきましょう。
1ヶ月・2ヶ月・3ヶ月とひと月変わるだけで赤ちゃんの飲みっぷりや授乳時間が変わってきます。
ただし、あくまで目安ですのであまり時間にこだわらないようにしましょう。
肝心なのは、しっかり母乳が出ていて赤ちゃんが満足しているのかということです。
生後1ヶ月ごろの目安
生後1ヶ月の赤ちゃんはグングン成長している時期です。
授乳の間隔は1~2時間ぐらいが目安ですが、一度に飲める量は赤ちゃんによって個人差があるので、2時間経たなくてもおっぱいを欲しがる場合もあります。
新生児同様、泣いたら授乳という形でも母乳は消化が良いので大丈夫です。
生後1ヶ月の授乳時間は1回10分~20分ぐらいが目安です。
新生児期と時間は変わりませんが、1ヶ月になると1度に飲む量がだんだんと増えていきます。
生後2ヶ月ごろの目安
生後2ヶ月になると、昼夜の区別がつき始め日中おきている時間が徐々に増えてくる時期ですね。
生後1ヶ月の頃より母乳を飲むのが上手になり、量も増えてスムーズに授乳ができるようになってきます。
2ヶ月頃の授乳間隔は2~3時間ぐらいが目安です。
夜間は日中よりまとめて寝てくれる子もいますが、3~4時間を目安に夜間の授乳をしてあげるようにしましょう。
生後2ヶ月の授乳時間は1回10分~20分ぐらいが目安です。
新生児や生後1ヶ月と変わりませんが、飲む量や飲むペースが上がっているので母乳がしっかり出ていれば大丈夫です。
生後3ヶ月ごろの目安
生後3ヶ月になると、新生児・生後1ヶ月・生後2ヶ月の頃と比べてまとめて寝てくれるようになって来ます。
お母さんも最初の頃より落ち着いて質の良い睡眠が取れるようになって来たのではないでしょうか?
3ヶ月頃の授乳間隔は変わらず2〜3時間が目安ですが、1ヶ月・2ヶ月の頃と比べると授乳間隔も伸びて来て、落ち着いて授乳ができているのではないでしょうか?
また、徐々に首も座ってきてしっかりしてくるので、お母さんも安定した体制で授乳しやすくなってきます。
生後3ヶ月の授乳時間は1回10分〜20分が目安です。
3ヶ月にもなると、飲む量も飲むスピードも増えてくるので、片乳5分づつで授乳が終わってしまう場合もあります。
飲み終わるのが早すぎてちゃんと飲めているのかが心配という方は、「母乳の量は足りてる?赤ちゃんの反応・状態をチェック!」で後述しますので、参考にしてみてください。
授乳時間が長い・短い理由と対処法は?
1ヶ月・2ヶ月・3ヶ月と月齢は増えていっているのに、授乳時間がやけに長いまたは、極端に短いという赤ちゃんもいるかもしれません。
そうなってくると、お母さんはちゃんと飲めているのか心配ですね。
ちゃんと飲めているかのチェック方法は後述しますので、まずは授乳時間が長い場合・短い場合とそれぞれの理由と対処法をみてみましょう。
授乳時間が長い理由
授乳時間が30分や1時間といったように長い時間かかってしまう場合は、赤ちゃんが上手に飲めていない可能性があります。
また、お母さんにも負担になって来て辛いですよね。
だらだら長い時間がかかっている場合、赤ちゃんをしっかり観察してみてください。
授乳時間が長い理由には以下のような理由が挙げられます。
- 母乳の出が悪い・出ていない
- うまく咥えることができず、浅く咥えてしまい母乳を吸えていない
- 母乳が口から漏れている
- 母乳が美味しくない
- 遊び飲みをしている
- 授乳に集中できない環境
などがあります。当てはまるものはありませんか?
授乳時間は母と子のスキンシップでもあり、赤ちゃんが甘えたくて長い時間咥えたまま遊んでいることもあります。
授乳時間が長い場合の対処法
上記に挙げた理由をもとにそれぞれ対処法を考えてみましょう。
赤ちゃん自体に個人差がありますので、いろんな対処法を試してみてくださいね♪
母乳の出が悪い・出ていない
産後や日々のストレスで母乳が止まってしまう方や、出が悪くなってしまう方もいますよね。
ストレスを溜めないというのは1ヶ月・2ヶ月・3ヶ月と月齢が上がっていくたびに無理になっていくものです。
まずは、質の良い睡眠や休息を摂ることや、水分をたくさん取るようにしましょう。
また、母乳の出が悪い・乳腺が詰まっている・張っていて痛いなどの症状がある場合は、母乳外来や母乳マッサージといった専門的なところに行きましょう。
うまく咥えれない・母乳が漏れている
咥え方が浅かったり、唇を巻き込んでいたりすると母乳が漏れてしまったり、うまく吸えなかったりします。
その場合は、一度唇を離して再度しっかり咥えさせてあげてください。
咥えて母乳を吸い出した後、唇を出してあげるとしっかり吸えるようになります。
唇を巻き込んで吸ってしまうと、空気が入ってしまったりうまく吸えないといったことになります。
アヒルの口をで吸わせてあげるのがベストです!
また、記事下に紹介している動画も参考にしてみてください。
遊び飲みをする
遊び飲みをする場合は、お腹いっぱいであったり甘えて安心感を得ているという場合もあります。
その場合は一度授乳を中止して別の遊びをしてみてください。
しばらく遊んで母乳を欲しがってから、再度母乳を咥えさせてあげてください。
授乳に集中できない環境
周りが騒がしかったり、オムツが濡れていて気持ち悪かったりなど赤ちゃんにとって落ち着かない環境という場合もあります。
筆者の子供も2ヶ月・3ヶ月ごろになると力が強くなり首もしっかりして来ていて、落ち着いて授乳ができない時はよく乳を噛まれていました。
それでも、安心や空腹から一生懸命長い時間母乳を咥えているという様子でした。
そのような場合には、一度オムツを確認してみる・場所を変えてみる・話しかけながら授乳するなどで赤ちゃんを落ち着かせてみてください。
授乳時間が短い理由
授乳中に短い時間の授乳で寝てしまう時もありますよね。
新生児〜3ヶ月の赤ちゃんは授乳だけでも疲れて眠ってしまいます。
2〜3時間そのまま眠ってしまう場合は、母乳が足りておりお腹がいっぱいで眠ってしまったのでしょう。
また、月齢が上がっていくごとに吸う力も強くなり、短時間で十分な量飲めるようになったというのも理由の一つです。
その他の理由として母乳が出ていない・母乳が美味しくないといった理由もあります。
授乳時間が短い場合の対処法
授乳時間が短い場合の対処法を見てみましょう。
母乳が出ておらず、短い時間で吸わなくなってしまう場合は上記を参考に、休息をとってみたり母乳外来やマッサージにいくことをオススメします。
短い時間で眠ってしまう
上記にも書いたように、そのまま2〜3時間寝てしまうのであればあまり問題ありません。
どうしても心配であれば、足の裏や手をくすぐって少し起こしてみてください。
また、すぐに起きてぐずってしまう場合は吸いが浅いのかもしれません。
しっかり咥えさせて授乳してみましょう。
そのまま寝させてあげる場合には、赤ちゃんの顔や体を横に向けて寝させてください。
げっぷが出ていないので、万が一吐き戻しなどがあった場合、顔が上に向いたままだと危険です。
母乳が美味しくない
母乳は血液から作られるので、お母さんが食べた物によって母乳の味が変わってきます。
母乳が美味しくないと、新生児・1ヶ月・2ヶ月・3ヶ月の頃はまだ飲まない・咥えるだけですが、月齢が上がると歯茎などで噛まれたりしてとても痛いです。
その場合、食生活の見直しや母乳外来や母乳マッサージなどで、母乳や乳腺を綺麗にしてもらいましょう。
張り返しなどがある場合もありますが、自分で搾乳するのも一つの手です。
母乳の量は足りてる?赤ちゃんの反応・状態をチェック!
ミルクと違い母乳育児は足りているのか・出ているのかがわからなくて心配ですよね。
そこで、どのような場合が母乳が足りていない時のサインなのかをみてみましょう!
以下の項目を目安に赤ちゃんの状態をチェックしてみてください。
また、2~3時間ごとにぐずったりしていなくても授乳するというのも母乳不足の対策になります。
体重が増えない
新生児から一日に18g~30g前後、ひと月で1kg前後増えていれば問題ありません。
また、WHOや日本助産師会のガイドラインによると、1週間で125g以上の増加、生後6ヶ月までは1ヶ月500g体重が増えていれば母乳が足りているとされています。
もし、体重の増加量が少なく気になるようであれば、かかりつけの医師に相談してみましょう。
すぐに泣いて機嫌が悪くなる
すぐに泣いて機嫌が悪くなる場合は、母乳が足りていない場合や満腹になっていないのかもしれません。
乳腺が詰まっている場合や母乳の出が悪い場合などがありますので、母乳外来や母乳マッサージへ行ってみましょう。
排尿・排便の回数が少ない
一日のおしっこの回数が5回以下であったり、おしっこの色が濃い黄色(濃縮尿)であれば母乳が足りていない可能性があります。
また、排便が2~3日出ていない場合も母乳が足りていない可能性があります。
排便に関しては赤ちゃんによって排便リズムの個人差がありますので、日ごろからチェックしておきましょう。
乳首にずっと吸い付いている
乳首にずっと吸い付いている場合は、母乳の出が悪く足りていない可能性や単に甘えているだけの可能性があります。
乳首にずっと吸い付いていて機嫌も悪いようであれば、体重を量ってみましょう。
体重があまり増えていない場合は母乳が足りていない可能性が高いです。
母乳外来やマッサージを受診してみてください。
適切な授乳ですくすく成長
いかがでしたか?
1日に増える体重や、授乳時間の目安などを見ていきましたが赤ちゃんによって個人差があります。
片方の授乳で最低5分、両乳で10分というのが目安ですが、10分以内で満足する赤ちゃんもいます。
上記にも書きましたが、筆者の子供も新生児~1ヶ月の頃片方の授乳に5分もかけるとすぐに寝ていたので、3分ずつで左右交代していました。
くすぐったりなどで起こしたりしましたが、数十秒で寝てしまうという繰り返し。
しかし、しっかり体重も増えていたため母乳指導をしてくれていた方も大丈夫という事でした。
2ヶ月・3ヶ月と成長していくとともに、赤ちゃんも上手に飲むことができ、お母さんも上手に飲ませることができるようになってきます。
母乳が出ていない・体重が増えていない・とにかく不安という方は、医師に相談してみたり検診時に保健師さんに相談してみるのもいいですね。
今は母乳にこだわらずミルクという選択肢もありますし、混合にしている方も少なくありません。
あまり気負わず、赤ちゃんもお母さんも楽しい授乳時間を過ごしてみてください♪
また、こちらの動画も参考にしてみてください!
出典
日本助産師会ー赤ちゃんとお母さんにやさしい母乳育児支援[PDF]