2018年08月27日公開
2018年08月27日更新
『琴』を使った男の子&女の子の名前!漢字や字画数・意味の由来も徹底調査!
「琴」の漢字を名付けに使いたいが、どのような名前が良いか迷っているというお父さんお母さんのために、「琴」を使った名前を紹介していきます。これから生まれる赤ちゃんの名付けの参考になさってください。古風なものから現代風なものまでさまざまな種類があります。
目次
【琴】は女の子に人気の漢字
「琴」という漢字は古風なイメージがありますが、同時に淑やかなイメージもあり、現代でも女の子の名前として根強く人気を誇る人名漢字です。
「琴」の一文字でも名前として成立しますが、別の漢字を組み合わせることで名前に深みが増します。以下「琴」の漢字に関する事柄を紹介し、「琴」を使った名前を紹介していきます。
【琴】漢字の字画数
「琴」一字ですと、地画の字画数は12画で凶となり良いものではありません。
しかし総合的な字画数は苗字こみで判断されますので、「琴」の文字に別の漢字を加えて名前をアレンジすれば、字画数の総合である外格を大吉とすることができます。
ただあくまで字画数による姓名判断は名付けの際の判断材料の1つであり、字画数を真剣に悩む必要はありません。姓名判断で字画数全てを大吉で満たした名前を子どもさんに贈っても、子どもさんが順風満帆な人生を送るとは言えないのですから。赤ちゃんが生まれて、ご両親が子どもさんの幸せを願って想いをこめてつける名前こそが、赤ちゃんのこれからの人生に最高の意味をもたらすのです。
【琴】漢字の読み方
琴の漢字の読み方は一般的な読み方で、「キン・こと・ゴン」です。
琴を赤ちゃんの名付けに利用する際、琴の文字を「こ」または「き」と読ませる名付け方法があります。ご両親が赤ちゃんに対する想いのイメージに沿った読み方をさせると良いでしょう。
【琴】漢字の意味と由来
琴の漢字の意味
琴:「こと」は弦楽器の1つです。
琴の漢字は、古代中国で五弦の楽器を意味しましたが、東周(※古代中国の王朝「周」のこと。紀元前771年以前を西周、それ以後を東周という)の時代には七弦を意味しました。
現代の琴は十三弦の筑紫琴(つくしごと)を意味しています。
ちょっと豆知識:筑紫琴とは
筑紫箏とも書きます。
箏曲の流派の1つで、室町時代末期に筑紫楽の楽箏(がくそう)と明(中国の王朝)の七弦琴の音楽を基に、久留米の善導寺の僧賢順が大成したと言われています。江戸時代に入ると俗箏の源流ともなりました。
俗箏(ぞくそう)とは、世間に広く知られた筝曲を意味します。生田流、山田流などがありますが、普通は端的に箏曲と呼ばれています。
ちょっと豆知識2:「琴」と「箏」の違いは?
箏:「そう」という読み方もされますが、「こと」の呼びが一般的です。
現在一般的に認知されている弦楽器の琴は、本来「箏」の字が正解です。日本に普及している13弦の箏の由来は、奈良時代に中国から伝わってきた弦楽器によると言われています。「琴」と「箏」は、本来異なる由来を持つ楽器です。
琴は6本の弦のある楽器で、和琴を意味します。この和琴には箏にはある柱(じ)と呼ばれるものがなく、弦を押さえることで音の高低を決めるという特徴があります。対して箏は、胴の上に立てられた柱(じ)が可動式のブリッジとなっており、音の高低を調整することができます。
なお和琴の由来は、弥生時代からではないかと言われています。弥生時代から、和琴は日本に存在していたとみなされています。事実弥生時代の遺跡の出土品には、琴を弾く人物を象った埴輪があります。
琴が箏と同一にみなされるようになった由来については、箏の字が常用漢字ではなかったことが原因と考えられています。琴の字が一般に普及していたため、混同が起きたのでしょう。
琴の漢字の由来
琴は横から見た琴に由来する象形文字です。
琴の象形に「吟(歌う、口ずさむなどの意味がある)」に通じる「今」が加わり、現在の琴の漢字となりました。
小休止:琴にまつわるお話
ギリシア神話で有名なオルフェウスとエウリュディケの話です。琴の力が奥さんに2度目の人生のチャンスが来ます。
太陽の神でもあり音楽の神でもあるアポロンの息子オルフェウスは、琴の種類は違いますが、竪琴の見事な奏者でした。美しい女性エウリュディケを妻に迎えますが、まだまだ新婚さんの時期にエウリュディケは毒蛇に噛まれて亡くなります。
エウリュディケを諦めきれないオルフェウスは冥界へ下り、冥界の王ハデスと妃のペルセポネの前で竪琴の腕前を披露します。心を動かされたペルセポネ(オルフェウスが超美形だったためという説あり)がハデスを説得し、(元々お人よしな一面がある)ハデスがエウリュディケを連れて現世へ帰ることを許します。
ただしオルフェウスがエウリュディケを連れて帰るには条件があり、冥界を出るまで後ろを振り返ってはいけないとハデスが言い渡します。オルフェウスはそれを承諾し、エウリュディケがオルフェウスの後ろを歩く形で地上へ向かいます。
が、本当にエウリュディケが後ろをついて来ているのか不安なオルフェウスは、何とあと少しで地上と言うところで後ろを振り返ってしまい、エウリュディケは冥界へ連れ戻されてしまいます。
オルフェウスは再度冥界へ向かいますが、門前払いを喰らい、泣く泣く1人で地上へと帰ることとなりました。
後にオルフェウス自身が亡くなったことで、ようやくエウリュディケと再会を果たすことができたようです。オルフェウスの竪琴はアポロンによって天に飾られ、琴座となりました。
日本のオルフェウスとエウリュディケ(琴はなし)
日本にもオルフェウスとエウリュディケに似た話があります。それは、日本の創造神であるイザナキノミコトとイザナミノミコトです。シルクロードを通って伝わって来た遠いギリシアの話が、日本の神話に影響したのではないかと言われています。
ですが、日本のオルフェウスとエウリュディケはロマンのかけらもありません。
火の神を生んだことで亡くなった妻のイザナミを連れて帰ろうと、夫のイザナキは黄泉の国へ向かいます。イザナミと無事再会を果たしますが、彼女は黄泉の国の物を食べてしまったために帰れません。
イザナミから「とりあえず黄泉の国の神様にお願いしてくるから待ってて。でも戻ってくるまで、私の姿を見てはだめ」と言われ、了承したはずのイザナキですが、「戻ってくるのが遅い」と心配になりイザナミの部屋を覗いてびっくり仰天。そこで見たのは変わり果てた筆舌しがたい妻の姿。
妻を亡くしてひどく嘆き悲しみ、黄泉で再会してからは「帰ろう。ずっと一緒にいよう」と必死で説得していたのは何だったのかというほどの取り乱しようでイザナキは逃げ出します。そして恥をかかされたイザナミは当然怒り狂います。
命からがら地上へ逃げ帰ったイザナキは黄泉へと道に続く穴を大岩で塞いだ後、「これでもう追っかけてこれないぞ」と、どこのお母さんに叱られてる子どもだと言わんばかりの態度でトンズラして行きました。
【琴】を使った女の子の名前20選
ここで琴を使った女の子の名前を紹介していきます。気に入った名前がありましたら、赤ちゃんの名付けの参考にしてくださると幸いです。
1.琴音(ことね)
まさしく優美な琴の音そのものを表しているかのようなイメージを持たせる名前です。生まれた直後の赤ちゃんの産声は、お父さんとお母さんにとってまさしく琴のような美しい音色に聞こえるでしょう。
2.琴深(ことみ)
琴の繊細でありながら、どこか深みのある音を表現しているかのような女の子の名前です。この名前をつけられた赤ちゃんは、淑やかで品の良い子に育ってほしというお父さんやお母さんの想いが込められていそうです。
3.琴花(ことな)
繊細な琴の音と美しい花をイメージさせる名付けです。この名前には優しく美しい子に育ってほしいという想いが込められていると想像できます。
4.琴波(ことは)
優しい音を奏でる琴と、時に荒々しく猛る波の組み合わせの名前です。名付けの際には、優しさと強さを持った女の子に育ってほしいという願いがこもっていそうですね。
5.和琴(わこと)
日本に古来より存在していた和琴を名前として利用しているのは、日本女性が持ち続けて来た優しさと淑やかさを大事にしてほしいという思いが込められているのでしょうか。
6.翠琴(みこと)
「翠」には黒くて艶のある髪の意味もあります。かつて日本女性の美しさの条件は、長く癖のない艶やかな黒髪でした。
琴の字と組み合わせることで、昔からの日本女性の美しさを大切にしてほしいという願いがこもっていそうな名前です。
7.万琴(まこと)
「万」にはさまざまという意味があります。万琴と名付けられた女の子は、さまざまな人と出会ってさまざまな経験をし、強く逞しく、それでいて淑やかであるというイメージを持ちます。
8.雅琴(みこと)
「雅」は気高いという意味があります。「雅琴」と名付けられた女の子には気高く、そして琴の音のように美しくといった親御さんの思いがこめられていそうです。
9.琴乃羽(このは)
琴の音が羽となって大空へ羽ばたいていくようなイメージのある名前です。琴乃羽と名付けられた赤ちゃんは行動的な女の子になって、お父さんやお母さんを心配させそうでもあります。
10.琴春(こはる)
冬が終わり、春の訪れを喜んでいるかのような名前ですね。
11.琴依(こより)
「依」には助ける、いつくしむという意味があります。優しく愛情深い女の子に育ってくれそうな名前です。
12.月琴(りこ)
月の光の中にたたずむ美しい少女を連想させる名前です。
13.彩琴(あやこ)
美しい色どりを意味する「彩」をつけると、琴の文字にいっそうの色どりが添えられます。どのような美しい人生を送るのでしょうか。
14.絵琴(えこ)
芸術は音楽だけではありません。絵にも音楽にも、能力を発揮してほしいというお父さんやお母さんの想いが込められていそうです。
15.結琴乃(ゆきの)
美しい琴の音を結んだ女の子は、誰へとその音を伝えていくのでしょうか。想像が広がる名前です。
16琴叶(きんか)
繊細なイメージをもつ「琴」と、夢が叶うなどの意味で使われる「叶」の字を組み合わせることで淑やかな女の子に育ってほしいと願っているかのような名前です。
17.歌琴(うたき)
美しい声と容姿、どちらも願っているような欲張りさんな親御さんがつけた名前でしょうか。
18.愛琴(あいき)
誰からも愛される女の子であってほしいという親御さんの想いが込められていそうな名前です。
19.愛琴(あき)
こちらは「愛琴」をあきと呼ばせる名前です。呼び方が違うと、同じ漢字の組み合わせでも雰囲気が変わります。お父さんやお母さんの想いは同じでしょうが。
20.琴(こと)
琴を一文字でそのまま読ませる読み方です。これだけでも、琴の文字が持つ優美なイメージが伝わります。
【琴】を使った男の子の名前10選
次に琴を使った男の子の名前を紹介します。琴は女の子のイメージが強いですが、男の子も素敵な名前がたくさんありますよ。
1.琴(きん)
琴一文字で名付けています。男の子ですから読み方は「きん」です。
読み方が変わると、同じ文字でも勇ましいイメージになりますね。
2.琴之進(ことのしん)
昔の武将のような名前です。武将のように立派な男の子に育ってほしいと言う親御さんの想いがこもっているのでしょう。
3.琴也(ことや)
こちらは現代の男の子というイメージを持てる名前です。古くもなく新しすぎることのない安心感のある名前です。
4.海琴(みこと)
響きは柔らかいですが、字を見ると勇ましい男の子というイメージを持てる名前です。
5.琴吾(きんご)
「吾」は自分の意味があります。優くて意思の強い男の子であってほしいと願うお父さんとお母さんの想いがこめられているような名前です。
6.琴之介(ごんのすけ)
昔の名前のようなイメージを持ちますが、昔ながらの強い日本男児のようなイメージが伝わってくる名前です。
7.眞琴(まこと)
「眞」にはうそがないという意味があります。澄んだ琴の音のように、正直な男の子であってほしいという意味がこめられているような名前です。
8.琴宏(ことひろ)
「宏」には度量が大きいという意味があります。心が広くて優しい男の子に育ちそうな名前です。
9.実琴(みこと)
実りある人生を送るというイメージを持たせる名前です。
10.春琴(はると)
春の包み込むような温かさと、琴の音の繊細な優しさを見事に表現しているかのような名前です。
【琴】漢字のイメージ
琴の漢字のイメージは、やはり古風で淑やかでしょう。琴が紡ぎ出す優美な音色が、そのようなイメージを生み出します。
琴の漢字を生まれた赤ちゃんに名付けに使う親御さんは、優美で淑やかで趣のある人に育ってほしいという想いをこめているのでしょう。
【琴】を使って素敵な名前をつけよう
気に入った名前はありましたか?
漢字の組み合わせが変わるとイメージは変わりますし、そこにこめられている想いもまた変化していきます。名前は子どもさんにとって大切な贈り物ですから、意味を深く考えて名付けてあげてください。