2018年05月23日公開
2019年11月17日更新
七五三の着付け方法を動画付きで解説!自分でも簡単に出来るの?
七五三の着物には年齢によって種類があり、タイプに合わせた着物の着付けが必要です。 ここでは、年齢別の着物解説や着付けの方法を動画を交えながら説明しています。七五三は着付けに挑戦してみようかな?とお考えのママさんはぜひ参考にしてみてくださいね。
目次
七五三の着付けはママでも出来るの?
七五三でわが子が着物を着る姿は、想像するだけで可愛いだろうと楽しみですよね。最近の七五三では、スーツやドレスといった洋装も見かけますが、やっぱり男の子は羽織袴、女の子は着物を着るのはいい記念になります。
着物を着せたいけれど、着付けが心配だというママも大勢いらっしゃるのではないでしょうか?
お店で予約すれば着付けしてもらえますが、小さいお子さんは慣れない場所だと、泣いたりグズったりするのも心配です。
もし自分で着付けができれば、自宅でママが着せてあげることが可能です。着付けには難しいというイメージがあるかもしれませんが、七五三までに何度か練習してコツを掴めば大丈夫です。一人で不安な方は、事前に実母や義母にアドバイスしてもらったり、パパに手伝ってもらったりすれば、よりスムーズに着付けすることができるはずです。
七五三ってどんな行事?
ご存知の方も多いかと思いますが、着付けの前に、あらためて七五三についてどのような行事か確認しておきましょう。
七五三とは子どもの無事と成長を祝い、これからも健やかに成長していくことを願って神社にお参りする伝統行事です。
本来の七五三の日は11月15日ですが、お参りの時期は10月中旬ごろ~七五三当日の11月15日前後で、その期間の土日や祝日、あるいは吉日に行われる方がほとどです。ただし、この時期に合わせてお参りすると例年神社がとても混み合っているので、ゆっくりお参りがしたいという方は、時期をずらしても悪いことではありません。
3歳や5歳の七五三では、弟や妹がまだ赤ちゃんだったりして、ママも大変な方も多いはずです。家族で話し合って、できるだけ混雑を避けたお参りしやすい日程を決めておきましょう。
七五三をする年齢は数え年?満年齢?
七五三は女の子が3歳と7歳、男の子が5歳のときに行います。
よく聞くのが「満年齢でお参りする」とか「数え年でお参りする」というフレーズです。一体どちらで行うのが正しい七五三なの?と思われている方も多いのではないでしょうか。
実際は、どちらの年齢でしても間違いではありません。毎年七五三のお祝いをするのは大変だから。と、上のお兄ちゃんやお姉ちゃんの七五三に合わせて、下のきょうだいが数え年で一緒に行うことも多いようです。きょうだい同時に七五三を行えば、一緒に写真撮影できるというメリットもありますね。
また、生まれた季節によっても変わってきます。筆者の娘は夏の終わり生まれでしたから、数え年の3歳ではまだまだ頼りがなく、着物を着付けて過ごせるような感じではありませんでしたので、迷わす満年齢の3歳に七五三にしよう。と決めた経験があります。
七五三の着物の種類
七五三の着物には、3歳、5歳、7歳と年齢別でそれぞれ着物の種類が異なります。
3歳の女の子は七五三に「三つ身」呼ばれる身丈の三倍の布で身頃を作る着物を着ます。その上に帯を締めて着る場合もありますが、現在は3歳の子の負担にならないよう帯は結わずに、被布(ひふ)と呼ばれる袖のないベストのような上着を羽織るスタイルが一般的で、着付けも簡単です。
5歳の男の子の七五三は「袴着の儀」といわれ、紋付に羽織袴を着るのが習わしです。足元は雪駄(せった)白い扇子があると様になります。3歳男の子で七五三をお祝いする子もいるようですが、3歳の場合も羽織袴姿は同じです。兄弟そろっての羽織袴姿も素敵ですね。
7歳の女の子の七五三は「帯解きの儀」ともいわれます。「四つ身」と呼ばれる着物を体格に合わせて肩上げ、身上げした振袖を着て帯を結びます。帯締めや組み紐も身に着けるので、本格的な着付けが必要です。
七五三の着付けに必要なもの一覧
七五三の着付けに必要なものを、3歳、5歳、7歳、年齢ごとに一覧にしています。自宅にあったり、実家にすでにお持ちの場合でも使えるか、揃っているか事前に確認しておきましょう。これから揃えるという方は、バラバラに揃えるのは大変ですので 七五三用にセットで売っているものやレンタルしているものがありますので便利です。
3歳女の子 | 5歳男の子 | 7歳女の子 |
着物 | 着物 | 着物 |
長襦袢 | 羽織 | 長襦袢 |
半衿 | 袴 | 肌襦袢 |
被布コート | 袖なし襦袢 | 裾除け |
腰ひも2本 | 角帯 | 帯 |
巾着袋 | 腰ひも2本 | タオル2、3枚 |
ぞうり | お守り | 紐2本 |
足袋 | 羽織紐 | 伊達締め2本 |
扇子 | 帯板2枚(※) | |
ぞうり | 帯枕(※) | |
足袋 | 三重紐(※) | |
帯揚げ | ||
しごき | ||
帯締め | ||
はこ迫 | ||
扇子 | ||
バッグ | ||
ぞうり | ||
足袋 |
7歳女の子で帯が「作り帯」を使って着付けをする場合は帯板は1枚で(※)のアイテムは必要ありません。
3歳の女の子の着付け方
3歳の女の子の七五三におすすめの着物と着付けの方法について、ご紹介していきます。
3歳の女の子におすすめの着物
3歳の女の子は、被布コートを着るのがおすすめです。
着物に帯を結ぶスタイルもありますが、3歳は重たい帯を締めるのは負担になる子も多いため、結び帯の着物よりも負担の少ない「被布(ひふ)」という綿入れの上着を着るスタイルがラクですし、着付けも簡単です。
生地は、着物と被布がお揃いになっているものでも、違うものでもOKです。「友禅染」を選べば豪華になりますし、刺繍柄や小紋柄を選べば可愛らしい雰囲気になります。着物の柄と被布コートの色柄をコーディネートして選ぶのもいいですね。
ぞうりは、3歳でも歩きやすいように柔らかくてクッション性のあるものを選ぶといいです。足袋は伸縮性がなく履きづらいかもしれません。そういう場合はソックスタイプがおすすめです。
着付けに必要なもの
3歳で被布コートを羽織るスタイルの着付けに必要なものは以下のアイテムです。
- 着物(三ツ身)
- 被布コート
- 長襦袢(ながじゅばん)
- 腰紐2本(襦袢用と着物用)
- 髪飾り
- ぞうり
- 足袋
- 巾着
着物の着付け方法
5歳の男の子の着付け方
5歳の男の子の七五三におすすめの着物と着付けの方法について、ご紹介していきます。
5歳の男の子におすすめの着物
5歳の七五三には、黒羽二重・五つのの紋付の羽織、長着に仙台平の袴を着るのが正式な装いです。しかし最近ではカラフルな色柄の羽織や、素材もラメ入りだったり個性的なものがたくさんあります。5歳にの男の子なら、自分の好みもでてきますから、「かっこいい!これが着たい!」と思えるものを選んであげるといいですね。
着付けに必要なもの
5歳の男の子の着付けに必要なものは以下のアイテムです。サスペンダーは無くても着せられますが、あると便利です。
- 着物
- 羽織
- 袴
- 角帯
- 袖なし襦袢(じゅばん)
- 腰紐2本
- 扇子
- 羽織紐
- お守り
- 草履
- 足袋
- サスペンダー
着物の着付け方法
5歳の男の子の着付けは、袴と帯の着付けに時間がかかります。はじめは難しいと思うかもしれませんが、繰り返し動画を見てコツを掴みましょう。この動画は帯結びと袴を着せる部分はスローでリピート再生されていますのでわかりやすいです。
サスペンダーを袴につけて着つけるのは、なるほど。と思いました。5歳だと活発に動き回る男の子も多そうですが、こうしておけば着崩れを防げそうです。男の子は、なかなかジッとしてくれないのが悩みですが、できるだけ動画をみて練習して、七五三当日には短時間で着付けができるようにしたいですね。
7歳の女の子の着付け方
7歳の女の子の七五三におすすめの着物と着付けの方法について、ご紹介していきます。
7歳の女の子におすすめの着物
7歳の七五三は振袖に帯付きの着物が正式な装いです。成人式の振袖と七五三の着物の違うところは、衿元に「箱迫(はこさこ)」という江戸時代の化粧ポーチのようなものを入れることや、帯の下に「扱き(しごき)」という帯を付ける点です。
帯は、大人と同じように1枚の長い「平帯」と、初めから結ばれた帯が固定されている「作り帯」があります。1本の帯から結ぶのは、慣れないと難しく時間もかかるので、簡単にしたい方は「作り帯」を選ぶのがおすすめです。胸元は重ね衿を付けると華やかさをさらにプラスすることができます。
7歳の七五三は、大人の着物と同じくらいに豪華な晴れ着をきます。女の子は7歳くらいになるとオシャレにも興味がでてくる年頃です。自分で好きな柄や似合う色を選びたい子も多いはず。ママはアドバイスしながらお子さんのお気に入りを選んであげましょう。
着付けに必要なもの
7歳の七五三には必要なものは多くなります。聞きなれない物も多いですが、覚えましょう。
● 着物
● 長襦袢
● 肌襦袢
● 裾除け
● 帯
● 普通のタオル2~3枚
● 足袋
● 紐5本
● 伊達締め(だてじめ)2本
● 帯板(おびいた)2枚(作り帯の場合は1枚)
● 帯枕(おびまくら)(※)
● 三重紐 (※)
● 帯揚げ
● しごき(帯下のりぼん)
● 帯締め
● はこ迫
● 扇子
● バッグ
着物の着付け方法
7歳の女の子が七五三で着る着物は、大人の着物と近い作りのため、着付けに必要なものも多くなります。ママが自分で着付けをすると、完成までおそらく10分以上はかかりそうです。一番苦戦しそうなのは帯の締め方の部分ですが、無理に平帯で自分で結わなくても、作り帯を選べば少しラクになります。
この動画でも作り帯を使っています。
7歳になれば女の子ですし、おとなしく言うことを聞いて協力してくれる子も多いはずです。ママはちょっと難しいけれど頑張って練習すればなんとかなりそうです。
七五三当日は慌てないように、髪の毛のセットやメイクなども考えて時間に余裕をもって着つけてあげましょう。
帯の結い方もチェック
せっかく自分で着付けするなら「作り帯」ではなく帯も自分で結って結ってあげたい!という方は、きれいに仕上げるポイントなど、さらにコツを確認して練習してみるのもいいでしょう。
着付け教室の先生が実演している動画があります。細かく解説しながら帯を結っているので、わかりやすいですよ。動画は第1弾、第2弾にわかれていますので、一緒に参考にしいてみてください。
肩上げ・腰上げってなんのこと?
七五三の着付けについて調べていると。「肩上げ」「腰上げ」という言葉がでてきます。聞きなれない言葉です。一体何のことでしょう。
肩上げ、腰上げとは、着付けをする前に、着物を子どものサイズに合わせて縫い上げして、裄丈と着丈を変更するサイズ直しのことです。
サイズがピッタリならする必要はないのかな?と思ってしまいますが、七五三の肩上げや腰上げは「まだまだ成長する」という意味合いがあります。七五三は子どもの成長と健康を祝うものなので、サイズ的に必要がなくても、肩上げや腰上げするのが一般的です。
七五三の着物の肩上げの方法
肩上げは、着物の裄丈(肩の幅)を変更します。まず子どものサイズを採寸して縫い上げしていきます。
しっかりマチ針で固定して、あとはチクチク縫っていくだけです。
七五三の着物の腰上げの方法
腰上げは、子どもの身丈にあわせて、着物を縫い上げてサイズ変更します。肩上げと同じで、しっかりマチ針で固定して縫いましょう。裁縫を普段する方なら、自宅でもできる内容です。
七五三の着付けをするときのポイント!
七五三の着付けをするときは、参拝の当日に慌てないように親子で何度か練習をしておきましょう。当日にできないからと諦めても、そこから着付けの予約をとることはほぼできません。
3歳や5歳はまだまだジッとしていられない年頃ですので、家で着せるときは好きなアニメのDVDなどをつけてみせてあげるなど工夫するのもいいかもいいかもしれません。
着付けの直前には必ずトイレを済ませるように促しましょう。着物を着たままトイレに行くのは大変なので、水分の摂りすぎも注意ですが、七五三は秋ですが、着物を着ると暑いですので適度な水分補給も必要です。子どもの体調に注意しながら着付けするようにしましょう。
思い出に残る七五三にしよう!
3歳、5歳、7歳とそれぞれの七五三の着付けをまとめてきましたが、いかがでしたでしょうか?自分で挑戦できそうでしょうか?やっぱり難しいと感じる人もいるかもしれませんが、動画などを見ながら何度か実際に練習すればコツが掴めますので挑戦してみてください。
自分で着付けができれば、着付けの予約や当日の順番待ちをする必要もありません。お子さんと一緒にお家で自分たちのペースで過ごすことができるのが魅力です。
子どもたちは、ママに着付けてもらうことで、より楽しい思い出になるのではないでしょうか。
素敵な七五三になるといいですね。