チコリコーヒーの効果&効能・美味しい飲み方を紹介!副作用があるの?
最近よく耳にする「チコリコーヒー」。体にいいって聞くけど、一体なにがどんなふうに効くの?どんな味なの?そんな風に思っていませんか。この記事では、チコリコーヒーの歴史や味、美味しい飲み方、おすすめのチコリコーヒーなどをご紹介しています。
目次
チコリコーヒーってどんなコーヒーなの?
ここ数年、カフェインレスの飲み物への関心がとても高まっていますね。カフェインレスはデカフェともいい、「タンポポコーヒー」や「大豆コーヒー」などがよく知られています。簡単にいうと、チコリコーヒーもそういったものの一つです。
チコリコーヒーとは?
チコリコーヒーは、「ハーブティーの一種」です。「コーヒー」とついていますが、ハーブであるチコリだけを使った飲み物なんですね。
根の部分を乾燥させて焙煎したものを抽出して飲む飲み方です。デトックス効果も期待できるとして人気です。
チコリって何?
チコリは、キク科の多年生野菜(ハーブ)で、キクニガナ(菊苦菜)という和名も持っています。ヨーロッパや西アジア、北アフリカが原産のハーブですが、北米では帰化して雑草のように道端で見ることもあるそうです。ただ、露地栽培のチコリはとても苦味が強く、生食には適さないため野草を食べることはありません。
海外だけではなく日本でも生産が盛んで、国内では岐阜や埼玉の生産量が多いようです。
チコリコーヒーの歴史
ヨーロッパではチコリ自体が長い歴史のあるハーブです。一説によると古代ローマ時代から食べられていて、13世紀初頭には栽培もされていたそうです。現在のような日光を当てずに育てる軟白栽培となったのは、19世紀のベルギーからで、日本でもこの方法で栽培されています。
チコリが古代から食べられてきた歴史は先ほどご紹介しましたが、なんと根の部分を煮出した汁も同じく古代から薬用として飲まれていたらしいのです。
コーヒーの代用品としてのチコリコーヒーは1770年頃のドイツで初めて売り出され、大人気となりました。当時はコーヒーの輸入が制限されており、苦肉の策とはいえ「コーヒーと違って体にもいい」という触れ込みは人々の心を捉えたのです。現在の私たちがデカフェに惹かれるのと同じですね。
19世紀の初頭のナポレオン戦争の時には、フランスが治める領地におけるコーヒーの輸入は完全に止まってしまったので、チコリコーヒーは更に人気を得ていきました。フランスで特に飲まれる量が多いのは、もしかしたらこのナポレオン戦争も理由の一つかもしれませんね。
チコリコーヒーの効能・効果7つ!
チコリコーヒーには一体どのような効能・効果があるのでしょうか。特に多く含まれている「イヌリン」という成分がたくさんのいい効果を与えてくれます。
デトックス効果
デトックスはここ数年特に注目が集まっている効果ですね。チコリコーヒーに含まれるイヌリンは腸内のガスやコレステロールなどの老廃物、発がん性の有害物質などを体外に排出するデトックス作用があります。デトックス作用を求めている人はチコリコーヒーを飲んでみるのも良いでしょう。
血糖値の上昇を抑える
ヨーロッパのチコリ製造最大手のLeroux社の研究によると、チコリの根から抽出される成分には血糖値を下げる働きがあるそうです。これはオリゴ糖とイヌリンの働きによるものです。
肝機能を強くする
チコリには肝臓の機能を強くする効果も期待できます。ほかに、脾臓・胆のう・腎臓などの臓器を浄化する働きもあります。
消炎作用がある
チコリには消炎作用があるとされ、気管支炎や胃炎などの炎症を起こした時にチコリコーヒーを飲むと症状が緩和されることもあるそうです。
むくみの解消
チコリは腎臓を浄化してくれるので、強い利尿作用があります。体内の余分な水分を排出する手助けをしてくれます。ただし利尿作用はとても強いので、脱水に陥ってしまう場合もあります。チコリコーヒーを飲む際は一緒に水分も摂取するようにしましょう。
便通の改善
チコリに含まれるタラキサステロールは苦味成分ですが、同時に胃に働くことで消化活動も促します。先ほど紹介したイヌリンも、腸の働きをよくしてくれるので便通の改善も期待できますね。
肌の引き締め効果
チコリコーヒーに含まれるタンニンの収れん作用の働きで、肌を引き締める効果も望めます。美容にもとてもいいとされているんですね。
チコリコーヒーの副作用とは?
万能なように思えるチコリコーヒーですが、副作用はあるのでしょうか。いくつか注意すべき点があるので押さえておきましょう。
脱水症状
先ほど紹介したように、チコリコーヒーを飲む際には脱水症状に気をつけなければいけません。飲みすぎてしまうと体中の水分が不足してしまうことがあるので注意しましょう。
妊娠中は子宮収縮させてしまう
妊娠中に飲むと、デトックスの効果により子宮を収縮させてしまうので、流産を引き起こす副作用があるとされています。妊娠している方すべてにあてはまるとはいえませんが、妊娠中や妊娠の可能性がある時は注意して避けたほうがよさそうです。
視力低下を招く可能性がある
チコリコーヒーは、たくさん飲みすぎると視力低下を招く副作用があるとも噂されています。ただし、こちらは科学的には証明されていないので伝承や迷信の可能性もあります。
しかしながら、カフェイン自体には接種が多すぎると眼圧を高くして緑内障の進行を早める副作用があると言われています。コーヒーの飲み過ぎには注意しなければなりませんね。
けれども、チコリコーヒーにはカフェインが一切入っていません。コーヒーという名前がついてはいるものの、実際はハーブティと同じものです。そのため、現在の科学ではチコリコーヒーが失明に繋がるという根拠はありません。しかしながら、だからといって摂り過ぎてしまえば強すぎる利尿作用に悩まされたり、視力低下はなくても他の副作用も見つかるかもしれません。「過ぎたるは猶及ばざるが如し」を意識して飲み過ぎないようにしましょう。
チコリコーヒーはどんな味がするの?
チコリコーヒーはコーヒーの代用品として飲まれているので、もちろん「コーヒーのような」味と香りがします。これはクロロゲン酸の働きで、コーヒーにも含まれています。エスプレッソのよう、という人もいます。しかしながら、コーヒーとは程遠いという人もいれば、コーヒーが苦手な人がコーヒーのように飲めるという話も聞きます。あまりコーヒーと同じ味だと期待せずに飲むようにしましょう。
チコリコーヒーはカフェインが入っているの?
チコリコーヒーはチコリというハーブの根からできているので、カフェインは一切入っていません。100%デカフェです。
チコリコーヒーのカロリーは?
チコリコーヒーのカロリーは、製品によって変わりますが、およそ0〜360kcal程度です。このカロリーの幅の理由はインスタントのチコリコーヒーには、飲みやすくするための砂糖やミルクが入っていることがあるからです。購入する際はラベルを確認してみましょう。
チコリコーヒーの入れ方
チコリコーヒーはインスタントでも販売されていますが、やはり乾燥させたチコリをドリップして入れるとより美味しいものが味わえます。
自分で根チコリを手に入れてフライパンで焙煎するやり方もありますが、そこは本家コーヒーと同じで、焙煎済みのチコリコーヒーを買うこともできます。それをペーパーフルターで丁寧に濾せば、手軽に本格的なチコリコーヒーを味わうことができます。
チコリコーヒーの美味しい飲み方3選!
ストレートだけじゃなく、アレンジしたチコリコーヒーの美味しい飲み方もご紹介します。
牛乳を混ぜる
コーヒーと同じような風味なので、チコリコーヒーと牛乳はもちろん好相性です。フランスでは朝食の定番ともなっている飲み方です。
豆乳を混ぜる
カロリーが気になる場合は、牛乳の代わりに豆乳を加えましょう。チコリコーヒーに含まれる多くの栄養といっしょにイソフラボンやタンパク質も摂れるので、さらに健康的な飲み方ですね。
焼酎で割る
ホットでもアイスでも美味しいのは焼酎割り。オリゴ糖の優しい風味も加わってとても美味しくなるそうです。
チコリコーヒーはいつ飲むのがおすすめ?
基本的にはいつでも飲めるチコリコーヒーですが、眠る前に飲んでみるといいかもしれません。カフェインレスだから眠れなくなるということはないですし、牛乳を入れれば逆によく眠れるかもしれません。寝ている間にデトックス効果も期待できますね。
チコリコーヒーは1日にどのくらい飲むのが適量?
チコリコーヒーがいくら体によくても、飲む量には気をつけなければいけません。通常のハーブティーやコーヒーなどと同じように、一日に1杯から3杯くらいを目安にして、特に最初のうちは脱水症状になっていないか、おなかの調子はどうかなど気を配りましょう。数杯飲む場合は、時間を空けるようにすると安心です。
チコリコーヒーを飲む際の注意点!
チコリコーヒーを飲む時に注意すべき点をまとめます。
キク科アレルギーの人は注意
チコリはキク科の植物なので、アレルギーを持っている方は注意が必要です。症状が悪化する可能性があります。
妊婦は飲まない
妊娠している方が飲むと、デトックス効果による副作用で子宮が収縮し、流産の可能性があります。すべての妊娠中の方に起こりうることではありませんが、安全策をとってください。
胃腸の調子を崩す可能性が高い
飲みすぎた場合は特に、胃を活発にする作用や整腸作用などの副作用によって、おなかをこわしてしまう可能性もあります。普段から胃腸が弱いという方も気をつけたほうがいいかもしれません。また、お腹をこわすことによって脱水症状となる可能性もあります。
おすすめチコリコーヒー2選!
チコリコーヒーのインスタントはいろいろな種類が販売されていますが、中でもおすすめの商品がありますのでご紹介します。
ルルー「インスタントチコリコーヒー」
フランスでは、「チコリコーヒーといえばLeroux」というほど有名です。「チコリコーヒーには血糖値を抑える働きがある」という研究結果を発表した会社でもありますね。
輸入元の日本珈琲貿易によるおすすめの飲み方は、「カフェオレボウルにルルーチコリコーヒーをスプーン3杯入れて、ミルクをたっぷり注ぐ」というもの。キャラメル風味がふわっと広がってまろやかな甘みがたまらないそうです。
アリサン「ハーブコーヒー」
1900年代初頭からの歴史があるポーランドのGrana社のチコリコーヒーです。有機チコリを使い、甘みとコクがあります。
【番外編】チコリコーヒー以外のコーヒー代替品3選!
ほかにもデカフェのコーヒー代替え品がありますので、そちらも簡単にご紹介します。
タンポポコーヒー
カフェインレスのコーヒーとしてタンポポコーヒーもひろく知られていますね。チコリコーヒーと同じように、タンポポの根の部分を焙煎してドリップします。こちらにもコーヒーと同じクロロゲン酸が含まれているので風味が似ています。二日酔いや便秘にも効き目があるとされています。
大豆コーヒー
大豆コーヒーは大豆そのものを焙煎した飲み物です。大豆をそのまま焙煎するので、その見た目もコーヒー豆に似た感じですね。よく焙煎した後、粗めに挽いてドリップするとうまく抽出できるようです。黒砂糖を加えると、黒蜜のような甘みになるともいいます。
不飽和脂肪酸の働きでデトックス効果も期待できますし、ビタミンB群も豊富に含まれていることから、美容にとてもいい飲み物です。
雑穀コーヒー
大麦、ライ麦、麦芽、イチジク、そしてチコリなどを混ぜたものや、麦芽とタンポポを混ぜたものなど、さまざまな雑穀を焙煎したものです。
ビタミンやミネラルが豊富な麦類とコーヒーの風味のクロロゲン酸を含む植物をブレンドすることで、「栄養豊富でコーヒーの風味があるのにデカフェ」という健康的な飲み物となり、人気があります。
チコリコーヒーを飲んでみよう!
チコリコーヒーについてまとめてみましたが、いかがでしたか。チコリオレなんて美味しそうだし、飲んでみたくなりますよね。でもチコリコーヒーにはいくつか注意すべき点もありましたし、なんでも飲みすぎは体に良くありません。暑くなるこれからの季節、脱水にだけはよく気をつけて、体に優しいチコリコーヒーで「美味しいデトックス生活」してみませんか。