横隔膜ストレッチのやり方と効果を解説!ポーズや呼吸法がポイント!
横隔膜ストレッチを習慣にすると、肩こりの解消やダイエットに効果的であることをご存知でしたか?呼吸運動には欠かす事のできない横隔膜が衰えると、腰痛や姿勢にも影響が出てきます。今回は、横隔膜ストレッチの方法や得られる効果を詳しく解説します。
目次
横隔膜ストレッチは肩こりやダイエットに効果的?
テレビでも取り上げられている「横隔膜ストレッチ」をご存知ですか?体幹筋の1つでもある横隔膜をストレッチしてよく動かす事で、肩こりやダイエットなど私たちの体に様々な効果をもたらしてくれるのです。今回はそんな横隔膜ストレッチについて、詳しく見ていきましょう!
そもそも「横隔膜」とは?
呼吸運動に欠かせない筋肉
呼吸運動に欠かせない横隔膜は、哺乳類にだけ存在する筋肉の1つです。体に沢山の酸素を取り込むためには深い呼吸が必要となるのですが、それには横隔膜の柔軟さが欠かせません。反対に横隔膜が固く、呼吸が浅くなると体の隅々まで栄養が行き届かなくなるのです。
位置と働き
横隔膜は肺の真下に位置しており、胸腔と腹腔の間で壁のような役割を担っています。人間の呼吸は胸腔が膨らむ事で空気を吸い込み、縮む事で空気を吐き出しており、こうした呼吸運動機能のおよそ7割を横隔膜が担当しているのです。さらに、横隔膜は自らの意思で動かす事もできます。
横隔膜の動きが悪くなる原因とは?
横隔膜の動きが悪くなる原因には、姿勢の悪さや生活習慣、さらにはストレスも関係してきます。イライラや不安を感じると呼吸が浅くなり、血流を悪化させて様々な臓器機能に支障をきたす恐れもあります。こうした悪循環を回避するためにも、日頃から腹式呼吸を意識して生活するようにしましょう。
横隔膜の機能が衰えることで体に起こる事とは?
肩こりや腰痛
横隔膜の機能が衰えると、肩こりや腰痛を誘発させる可能性もあります。横隔膜がうまく働かず深い呼吸ができなくなると、胸式呼吸ばかりすることになります。胸式呼吸は肩を上下させる動きをするので、自然と肩こりを誘発しているのです。また、胸を反らせて呼吸をする癖のある肩は、自然と腰をそらせて腰痛を誘発する可能性もあります。
姿勢が悪くなる
体幹筋の1つでもある横隔膜は、姿勢を保つために大きな役割を担っています。横隔膜の機能が衰えて姿勢を保つ事ができないと、お腹がぽっこりと出やすくなってしまいます。せっかくダイエットを試みても、横隔膜が使えていないとプロポーションは悪くなるばかりなのです。
横隔膜ストレッチのやり方5つ紹介!
呼吸法でのストレッチ
横隔膜のストレッチでは呼吸がポイントとなりますが、初めての人は仰向けになって横隔膜ストレッチをした方が呼吸を意識しやすいかもしれません。
呼吸法を用いた横隔膜のストレッチ運動のやり方は、仰向けに寝て膝を立て、胸の上に手を置きます。胸が膨らむのを意識しながら息をゆっくりと吸い込み、胸がしぼむのを意識して吐き出します。この胸式呼吸を5回繰り返しましょう。
2つ目の横隔膜のストレッチ運動のやり方は、仰向けに寝て膝を立て、脇腹に手を添えます。お腹が膨らむのを意識しながら息をゆっくりと吸い込み、お腹がしぼむのを意識しながら吐き出します。この腹式呼吸を5回繰り返しましょう。
どちらも比較的簡単にできるので、横隔膜を動かす呼吸法を覚えたい時はこのストレッチから始めましょう。
椅子に座って行うストレッチ
椅子に座って行う横隔膜のストレッチ運動のやり方1つ目は、背中が背もたれに当たらないように座り、胸の前で手を組みます。組んだ手を前に出しながらお腹を覗き込むように背中を丸め、息をゆっくりと吐き出します。次に、息を吸いながら肘を引いて胸を開きます。この時、上半身を反らせないよう注意しましょう。10回繰り返したら終了です。
椅子に座って行うストレッチ2つ目は、背中が背もたれに当たらないように椅子に座り、右手を左足の太ももの上に置きます。その状態から左手を上に伸ばして反対側に倒しましょう。この時意識するのは体の側面です。側面が良く伸びるようにして背中が丸まらないように注意しましょう。呼吸は止めず、10秒キープしたら終了です。反対側も同様に行い、2〜3回繰り返し行いましょう。
うつ伏せで行うストレッチ(コブラのポーズ)
コブラのポーズは、腹式呼吸がしやすくなるストレッチです。うつぶせの状態から腕で上半身を持ち上げ、弓なりの状態にします。呼吸は止めず、お腹が伸びている事を意識して30秒間キープしましょう。簡単に見えるストレッチ法ですが、日頃運動をしていない人が急にコブラのポーズをとるとどこかしらに痛みを伴う危険性もあります。特に肩こりのある人は痛みを感じたら中止するようにしましょう。
ストレッチポールを使ったストレッチ
ストレッチポールを使った横隔膜ストレッチのやり方は、ストレッチポールを縦に置いた上に仰向けになり、足は肩幅よりも広めに膝を立てます。手の甲を床側にして腰のあたりに置きましょう。腕を広げるように肩の高さまで両手を広げ、その状態で20秒ほどキープしたら戻します。こちらも比較的簡単にできるストレッチ法ですが、痛みを感じたら中止しましょう。
横隔膜を手でほぐすストレッチ
横隔膜を手でほぐすストレッチのやり方は、両膝を立てて仰向けになり、肋骨の下に指を添えましょう。1度大きく息を吸ってから息を吐き、肋骨の下に指を沈めたら、肋骨の下の引っ掛かりをなぞるように動かしたら終了です。
仰向けになるスペースがない人は、椅子に座ってストレッチをしましょう。肋骨の下のあたりに親指以外の指3〜4本を引っ掛けるように添えます。その状態でゆっくりと呼吸をしましょう。どちらも簡単にできるので、空いた時間に行ってみてください。
横隔膜ストレッチで得られる効果は?
基礎代謝が上がる
横隔膜ストレッチを続ける事で、基礎代謝が上がる効果が期待できます。基礎代謝の上昇は脂肪の燃焼機能に大きく働きかけてくれるため、痩せやすい体質を手に入れる事ができるのです。したがって、ダイエットをする際は横隔膜ストレッチを取り入れるのが効果的ですよ。
ウエスト周りがすっきりする
「横隔膜ストレッチダイエット」という特集がテレビでも組まれているように、横隔膜ストレッチを続ける事によってウエスト周りがすっきりと絞られる効果も期待できます。横隔膜ストレッチは深い呼吸をサポートするので、自然と腹筋が使われてウエストのダイエットに繋がるのです。
姿勢がよくなる
横隔膜ストレッチは習慣づける事で深い呼吸ができるようになり、自然と胸が開きます。肩周りの血の巡りも良くなり、閉じていた肩が開いて姿勢が良くなるのです。姿勢を整える事ができると、肩こりだけでなく頭痛にも非常に効果的です。
体が柔らかくなる
横隔膜ストレッチを習慣づけると、体の柔軟性がアップする効果も期待できます。横隔膜が柔らかくなると自然とお腹の筋肉が動くようになり、体全体の筋肉の緊張をほぐす事に繋がるのです。こうして自然と柔軟性が上がり、病気やケガに強い体を手に入れる事ができます。
自律神経を整える
横隔膜のストレッチ運動は自律神経機能を整える効果も期待する事ができます。自律神経というのは体内の様々な機能の活動を調整するために24時間休む間も無く働いている神経のことで、この神経が乱れる事で体調は悪化するのです。横隔膜ストレッチは呼吸が深くなるため、体内の隅々にまで酸素が送られるようになり、自律神経を整える効果が期待できるのです。
横隔膜はストレッチだけでなく呼吸も大切!
横隔膜のストレッチ運動はもちろん効果的ですが、実は呼吸も大切です。横隔膜の呼吸法としておすすめな腹式呼吸のやり方は、息を吸う時はお腹が膨らむように、吐く時はお腹がへこむように意識をする事がポイントです。難しそうに見えて簡単にできるので、日頃の生活から意識してみましょう。電車や職場でもできる腹式呼吸のやり方も簡単でおすすめですよ。
横隔膜ストレッチで気をつける事は?
横隔膜ストレッチをする際に気をつける事は、徐々にレベルを上げながら行う事です。ダイエットの効果を早く出したいからといって何度もストレッチをしたりほぐしたりすると、痛みを伴います。また、筋肉は緩める事ができなければ収縮させる事ができません。横隔膜ストレッチを行う時は、息を沢山吐き出す事も重要です。
横隔膜ストレッチを習慣にして美しい健康的な体になろう!
「横隔膜ストレッチ」と名前だけ見ると一見難しいように思えますが、実は簡単に行えるストレッチ法です。横隔膜ストレッチは、呼吸運動に欠かせない筋肉を育てる事ができ、基礎代謝のアップや自律神経を整える事ができます。自律神経を整える事ができると、睡眠の質が上がり疲れにくい体を作る事もできます。
また、横隔膜ストレッチを習慣づける事で肩こりや腰痛の解消や正しい姿勢への改善、ダイエット効果も期待する事もできるのです。簡単なストレッチ1つで様々な効果をもたらしてくれる横隔膜ストレッチ、皆さんもぜひ試してみてくださいね。