「ストレス」の意味とは?ストレスの種類や効果的な解消法も紹介!
ストレス社会と言われる現代日本。人間関係や仕事などを通して、わたしたちの心身は日々ストレスに晒されされています。では、そもそもストレスってどういう意味なのでしょうか?ここでは、ストレスの語源や意味、心理的ストレス・身体的ストレスなどの種類、解消法を紹介します。
目次
「ストレス」の意味とは?
そもそも、ストレスってどういう意味なのでしょうか?その語源から遡ってみましょう。
「ストレス」の意味
distress(悩み・苦悩)
ストレスの語源は「distress(悩み・苦悩)」です。その「distress」の語源を遡ると、「ひとつのものをバラバラに切り離すこと」という意味のようです。これらの語源から、心がバラバラに切り離されることをイメージすると、身体的・心理的に不安定な様子が想像できますね。
語源によると「バラバラにすること」を意味する「ストレス」ですが、もともとは物理学の言葉でした。しかし、1936年カナダの生理学者ハンス・セリエが「ストレス学説」をネイチャー誌に発表すると、主に生理学的な意味として用いられるようになります。そして、今日わたしたちが用いるような使い方をするようになりました。
現在の「ストレス」の意味
辞書によると、「ストレス」とは「精神的ショックなどによって起こる精神的緊張や生体内の防衛反応や、また、その要因となる刺激や状況そのもの」を意味します。つまり、語源でもある「悩み・不安」そのものを指す場合と、その「悩み・不安」などの影響で心身に出る症状のことを指す場合の、正式には2種類の使い方があるということになります。
「ストレス」の使い方・例文
では、ストレスという言葉にはどのような使い方があるでしょうか。
体調不良の要因として
「私はストレスに弱いです」
人間関係などの疲れが、すぐ体調不良に繋がる人であれば、このように自身や他者の精神の強さ・弱さを表現する使い方があるでしょう。
精神的疲労の表現として
「最近ストレスが溜まっています」
最近焦りやイライラが続くと感じている人は、このように疲れをアピールする表現としての使い方があるでしょう。
ストレス要因を伝える表現として
「仕事が最大のストレスです」
自身の心身の不調の原因が分かっている場合には、このように自身の不調の要因を伝える使い方があります。これは、語源「distress(悩み・不安)」と同じ意味で使っています。
「ストレス」の言い回しを紹介
では、どのような言い回しがあるでしょうか?
ストレスのせいで頭痛がする
「職場に向かうと頭痛がするんだけど、これってストレス?」
仕事でのストレスが頭痛として現れている人のは、このような言い方ができます。この場合は、頭痛が精神的ショックなどへの身体の防衛反応だということになります。
あの人といるとストレスを感じる
「○○さんは、私にとってストレスだ」
もし、あなたにパワハラ気味の上司がいたら、こんな使い方もできますね。
「ストレス」と「フラストレーション」の違いは?
「ストレス」と似た種類の言葉として「フラストレーション」がありますが、この2つは、似ているようで少し違います。
「フラストレーション」の類語
「フラストレーション」の類語は「欲求不満」です。
「欲求不満」とは、辞書によると「心の中や外からの力によって、欲求が満たされない、楽しくない状態」を意味します。「心の中や外からの力」そのものを「ストレス」と考えると、「ストレス」を受けたあとの、満たされない心身の状態と解釈することができるでしょう。
「ストレス」と「フラストレーション」を比較すると
「ストレス」はすり減っている状態、「フラストレーション」は我慢を強いられイライラしている状態、この2つをそれぞれイメージすると、違いが見えてきます。「フラストレーション」の方が、心身にまだ余裕が見られる表現だと言えるのではないでしょうか。
「ストレス」も「フラストレーション」も心身が万全の状態ではないのに変わりはないかもしれません。しかし、「ストレス」の方が心身をすり減らし、我慢だけでは乗り切れない、心身が癒しを要する種類の疲労であるようです。
「ストレス」の類語は?
ストレスの類語には「不満」や「テンション」、「圧力」などがあります。
「不満」
一番似ている類語は「不満」でしょう。前述した「フラストレーション」の類語にも含まれる「不満」ですが、たとえば、「ストレスが溜まっている」を「不満が溜まっている」と言い換えても、同じマイナスの感情が溜まっていることを伝えることはできるでしょう。
テンション
つぎに似ている類語は「テンション」です。「テンション」は人の気分を表す和製英語ですが、「ハイテンション」や「テンションが高い・低い」などの使い方があります。「あの仕事が一番のストレスだ」を「あの仕事が一番テンションが下がる」などと言い換えることもできますね。
圧力
最も似ていないと感じる類語が「圧力」ではないでしょうか。「圧力」には、血圧計などのように、計測するものに対して用いることが多いですが、人の感情や人間関係を表現することもできる、「上司に圧力をかけられた」などのように、心理的な使い方もあります。
以上の類語からも、ストレスとは何かしらの圧を感じ、心身が不満・不安を抱えている状態であることが分かりますね。
ストレスの種類は4つ!それぞれの特徴は?
では、ストレスにはどのような種類があるのでしょうか?種類別に紹介しますので、あなたに多いストレスはどれか考えてみてください。
心理的ストレスとは
将来に対する不安や、仕事の責任や失敗に対する精神的負担などが、心理的ストレスにあたります。
また、今日の研究によると、心理的ストレスは皮膚ガスに硫黄化合物のような特有の臭いを発生させ、体臭に影響することが明らかになっています。清潔に気を配っていても、もし心理的ストレスのせいでよくない体臭をさせてしまうとしたら、日頃のケアも台無しです。
心理的ストレスとは、社会人としてのイメージダウンを招きかねない種類のストレスなのです。
身体的ストレスとは
睡眠不足や不規則な生活、仕事や家事などによる疲れ、病気やけがなどが、身体的ストレスにあたります。これらは、身体的な回復を必要とするという特徴があると言えるでしょう。
物理的ストレスとは
物理的ストレスには、暑すぎる・寒すぎるなどの寒暖差や悪臭、薬物、騒音などがあります。オフィスの夏場の寒すぎる冷房や、都会の喧噪も物理的ストレスに含まれます。
物理的ストレスとは、自然や環境などの自分ではコントロールしきれないものを、身体的に受けていうという特徴があることが分かります。
社会的ストレスとは
社会的ストレスとは、人間関係、経済状況、職場環境、学校環境などのことを指します。家族や友人、同僚などをはじめとする人間関係、収入と出費に日々頭を悩ませる経済状況、不規則な仕事、責任の重い仕事、また仕事が忙しいことなどが社会的ストレスにあたります。この社会的ストレスが、わたしたちが抱えているストレスの大部分であると言われています。
また、アメリカの研究では、この社会的ストレスが内臓脂肪を増やし、肥満や心疾患のリスクを増大させることが明らかになっています。
ストレスの効果的な解消法5選!
ストレスを溜めていると、こころの病を発症することにも繋がりかねません。ストレスと上手に向き合う、効果的な解消法を紹介します!
①生活リズムを整える
知らず知らずのうちに夜更かしをしてしまい、翌朝起きるのが辛くなりがちですよね。ストレスが溜まっていると感じる日は、いつもより30分だけでも早く寝るように心がけて見ましょう。そして、家を出るギリギリまで寝ているのではなく、朝落ち着いて準備ができる時間に起きて、朝陽を浴びましょう。そうして自律神経が整えられると、ストレスに強い心身をつくることに効果的です。ストレス解消法であると同時に、よりよい生活を送る基本ですね!
②運動をする
有酸素運動をしましょう
定番のウォーキングはストレス緩和にもぴったりです。ウォーキングをはじめとするランニングやサイクリングなどの有酸素運動は、身体に空気を取り入れながら行われるため、ストレス緩和に効果的です。
人気のヨガも効果大!
また、ヨガやストレッチも効果的なストレス解消法です。ヨガは、腹式呼吸を用いるためリラックス効果があります。また、ストレッチでは血流を改善させることで、筋肉のコリをとることができます。
これらの運動をする時のポイントは、頑張りすぎないことです。
1日20分を目安に、無理せず継続することを目指しましょう。
③美味しいものを食べる
時には自分を甘やかしましょう
身体的な健康を保つためにも食事は必要不可欠ですが、健康面だけではなく、ストレス解消法としても、楽しい食事をとりましょう!時にはあなたの好物を食べることで、自分を甘やかしてあげることも大切です。好きなものを食べることは気分転換にもなりますよね。
心地よいひとときを
友人との食事の予定を立てておくのも、生活にハリがでて良いでしょう。美味しいものを食べながら、仕事や人間関係の愚痴を話し合いましょう。気心の知れた人となら、きっと有意義な時間を過ごすことができます。
④音楽や読書を楽しむ
すべて忘れて音楽に溶け込みましょう
好きなアーティストの音楽を聴いたり、歌詞に共感するものを聴いたりしましょう。また、心が落ち着くヒーリングミュージックや、クラシックを聴いて、音そのものに癒されるのも良いでしょう。逆に、激しいロックやヘビーメタルなどを聴いて、悩みを楽曲のパワーで吹き飛ばしてもらうのもよいですね。
本の世界に浸りましょう
読書には、現実から離れて本の世界に入って行けるという良さがあります。小説であれば、物語の主人公の目線で別世界を生きるなかで、現実を忘れることができるので効果的なストレス解消法です。
また、心理学者などの著書で励ましの言葉のシャワーを浴びることも心の癒しにつながるでしょう。
⑤リラックスできる場所を見つける
お気に入りのカフェ、ショップ、美術館、図書館など。ここに居るとホッとひと息つける場所を思い浮かべてください。日常生活に追われていると、そんな場所に行く時間って、ついおざなりにしがちです。意識的に予定に書き入れて、あなたにとってリラックスできる場所で過ごす時間をとりましょう。
結局効果のないストレス解消法とは?
ギャンブル
依存性があり、やめられなくなる人も少なくありません。金銭的に生活に悪影響を及ぼします。生活が困窮することは、再びストレスに直結します。
たばこ・お酒
たばこは咳が出やすくなりますし、飲酒は身体が浮腫む要因になります。また、いずれも量が増えると、肺炎・肝硬変をはじめとする重篤な病気の原因にもなります。そして依存性があるため、禁酒・禁煙しようとするとフラストレーションが溜まります。
やけ食い
前述したように、自分の好きなものを食べることも、効果的なストレス解消法です。ただし、大量に食べること自体を目的とするのはNG!何も考えたくなくて暴食に走る気持ちは分からなくもないですが、ふと我に返ったとき自暴自棄になってしまい、益々ストレスが溜まります。
ゲーム・インターネット
ゲームやネットサーフィンは有意義な解消法とは言えません。依存性があり、時間を制限しなければ実生活を疎かにしてしまいます。特に、夜中のブルーライトは眠りを浅くするので、睡眠の質を下げ睡眠不足を引き起こします。
以上3項目は、一見ストレスを解消しているように感じます。しかし、これらには依存性があり、その依存した気持ちが満たされることを、ストレス解消と錯覚してしまうようになります。いずれ、それらから離れると逆にストレスを溜めるという、ストレスのループに陥ってしまうので、注意が必要です。
ストレスが溜まったら体を休めてリラックスしよう!
いかがでしたでしょうか?どんなに強いと思っている人でも、知らず知らずのうちに溜めてしまうストレス。ストレスが溜まっていると感じたら、是非ここで読んだストレス解消法を実践してください!そして心理的にも身体的にも健康な日々を送りましょう。
さあ、今夜は湯船にゆっくり浸かりましょう。そして、ちょっと早めにベッドでゴロゴロしませんか?