『固定概念』の意味とは?固定概念にとらわれる人の特徴や捨てる方法も!
「固定概念」の意味を知っていますか?「固定観念」という言葉もありますが、意味は違います。固定概念にとらわれる人・とらわれない人の特徴や英語での意味、また類語や言葉の使い方について解説します。また固定概念を捨てる効果的な方法も紹介します。
目次
『固定概念』の意味とは?
固定概念とは、頭の中で凝り固まった考え方のことを言います。「......は、......である(はずだ)」という、あらかじめ決められた考え方が、固定概念です。人は毎回新しい考え方をするよりも、同じような性質を取るような出来事や物事については、すでに言い慣わされている考え方に当てはめて考える方が、効率的だと考えます。固定概念とは、簡単に言うと頑固そうな意味を持っている言葉です。
『固定概念』の正しい使い方と例文を紹介!
「固定概念にとらわれないで考える」や「固定概念を捨てる、そしてまっさらな頭で考えなおしてみる」のように、固定概念という言葉は、古くからの価値観で考えることをやめて、新しいことを取り入れるときにも使われます。
また、現状を打破するというニュアンスで使われる言葉で、「固定概念を覆す」という使い方もします。固定概念という言葉は、「とらわれる」「とらわれない」という言葉とセットで用いられる使い方が非常に多い言葉です。
『固定概念』の類語は?
固定概念の類語には、次のような言葉があります。「ステレオタイプ」「先入観」「決めつけ」「思い込み」「凝り固まった価値観」「偏った見方」「偏見」など、どの類語も頑固で意見を曲げないイメージの強い意味の類語が多いです。
『固定概念』は辞書には載ってない?!
固定概念という言葉は、固定観念の類語ではなく、誤用です。実は辞書には記載されていません。けれど、固定概念という言葉もよく使われるようになってきたため、近年では固定概念も日本語として認められつつあります。固定概念という言葉は、辞書に載っていませんが、「概念」という言葉の意味は、「一般的な考え」という意味で辞書に記載されています。
「固定概念」と「固定観念」の違いは?
固定概念は本来誤用なので、辞書に記載されていませんが、「概念」と「観念」の意味や使い方には、違いはあります。観念は主観的な考え、概念は一般的な考えです。固定観念は、主観的な思い込みという意味を持っているので、似ているようですが、類語ではありません。
「概念」と「観念」は、本来は何か凝り固まったような考え方で、類語であるように思いますが、「固定概念」は社会的な考え方であるのに対して、「固定観念」は個人的な考え方であるという違いがあります。固定観念は、他人の言葉や周囲の状況などに左右されることなく、その人特有の考え方を持っていることを指しています。本人にとっては、その考えは思い込みではなく、曲げることのできない考え方なのです。
『固定概念』を英語で表記するとどうなる?
英語の表現でも、固定概念に似た意味を持つ英語があります。「固定概念」は英語では「Streotype」と表します。「Streotype」のtypeは、活字を意味する英語です。Stereotypeとは、活版印刷で大量の印刷物を発行するときに使われるステレオ版という道具を表している英語で、そこから「Stereotype」が、型にはまった考え方である固定概念という意味もつ英語になりました。
固定概念にとらわれる人の特徴6選!
プライドが高い
固定概念にとらわれる人の特徴に、プライドが高いという特徴があります。プライドが高い人は、自分のやっていることが正しいという自信があり、考えを曲げにくい特徴があります。そのため固定概念にとらわれやすく、それを捨てることがなかなかできません。
プライドが高い人は、他人の言うことにも耳を傾けませんし、それが必要であるとわかっていても、自分の凝り固まった考えを捨てる事が出来ないため、固定概念にとらわれやすい特徴があります。
人を見下す
周りの人を見下しがちの人は、固定概念にとらわれる特徴があります。固定概念にとらわれる人というのは基本的にプライドが高く、周りを見下しがちです。固定概念にとらわれる人は、周りがやっていることが正しいとわかっていても、ついあら捜しをしたりして、相手の行動を型にはまった考え方で疑問に思うので、相手のことをなかなか認める事が出来ないようです。
人間不信である
固定概念にとらわれる人の特徴について、人間不信であるという特徴も挙げられます。固定概念にとらわれる人は、過去に大きなトラウマを抱えているなどの理由で、相手を信じることができなくなっているということがあるようです。人のことを信じることができないからこそ、自分の判断にすべてをゆだねるしかないため、人間不信になりがちです。固定概念にとらわれる人は、このように深い闇を抱えていることもあるのです。
自分の頭で考えない
固定概念にとらわれる人は、自分の頭で考えることが苦手なことが多いです。疑問点を明らかにして、それに対してこまかく判断して考えるは大変な作業です。忙しくて、様々な物事に対処しなければならない時には、自分の頭でいちいち判断するかわりに、固定概念を用いて素早く物事を決めていくほうが楽ですが、時には、あえてたっぷりと時間をかけて、当たり前と思われることを自分の頭で見直して考えることも必要かもしれません。
流されやすい
固定概念にとらわれる人は、周囲の状況に流されやすい特徴があります。周囲からなにか意見があったりすると、自分の考えの方が例え正しかったとしても、人の意見を安易に採用してしまいます。そして結果が悪い時は、周囲の環境のせいにする傾向があります。
成長しようとしない
固定概念にとらわれる人は、自分で考え、行動した結果を受け入れることをしません。そのため滅多に失敗することがありません。ほとんどの場合は、周囲の意見に流されての行動なので、たとえ失敗したとしても原因を周囲の環境のせいにします。
そのため、失敗して学ぶという考えはありません。また、うまくいったとしても、周囲の意見や固定概念に基づいた行動からの成功なので、経験を自分のものとして捉えることがなかなかできません。
固定概念にとらわれない人の特徴5選!
新しいことが好き
固定概念にとらわれない人の特徴は、新しいことに興味があり、常に新しい事をするのが好きであるということが挙げられます。固定概念にとらわれない人は、常に自分をアップデートするチャンスが多いです。常に貪欲に自分を磨き続けているため、固定概念にとらわれる事が少ないのです。
友達が多い
固定概念にとらわれない人は、友達が多いという特徴があります。固定概念にとらわれない人は、基本的には人々に愛されるタイプで魅力的な人柄をしていることが多いようです。固定概念にとらわれない人には、関わっている人が多いからこそ、その人たちの行動などから学ぶことも多く、自分の考えになかった事に触れるチャンスにめぐり合います。また柔軟に物事を考えるので、たくさんのことを吸収することが出来ます。
努力家である
固定概念にとらわれない人は、実は努力家であるという特徴が挙げられます。固定概念にとらわれない人は、何かと成功しやすく、他人からは人生が明るく楽しいものに見えますが、それは努力あってこその成功なのです。固定概念にとらわれない人は、常に自分が有利な立場に立てるように考え続け、人一倍試行錯誤して努力しています。
疑い深い
固定概念にとらわれない人は、何に対しても疑問を持ちます。当たり前とされていることに対しても、疑い深く、いちいち引っかかってしまうので、多くの課題に対して素早い判断を求められることは苦手ですが、一つの物事をじっくり考えることに向いています。研究者などに疑い深い特徴を持つ人が多く見られます。
自分で納得するまで考える
固定概念にとらわれない人は、何か物事に対して疑問を持ってしまうと、自分なりに考えて結論を出さなければ納得できません。疑問に対して、根本的な部分にまでさかのぼって、一から物事を考えなおします。そのため、再び出来上がった考え方の細部まで隙がないので、議論の場では非常に強い主張になります。
固定概念を捨てる効果的な方法を5つ紹介!
疑問を持つ習慣をつける
固定概念を捨てる効果的な方法は、常に物事に対して疑問を持つ事です。疑問をもつことを癖にすると、知識が増えて価値観が広がります。今まで知らなかったことを知ることにより、固定概念にとらわれないで、自分の考え方だけが正しいのではないと思えるようになるのです。
自分と異なる価値観に触れる
固定概念を捨てるには、本やたくさんの意見、新しい情報に触れることが大切です。自分一人では分からなかった色んなことがわかるようになります。仕事で忙しく、本を読む時間がない人もいるでしょう。通勤途中の電車や寝る前の10分間など、短時間でもひと息ついてみると、意外な発見や価値観に気付くものです。
自分の固定概念と反対のことをやってみる
これまでの自分の持っていた固定概念とあえて反対のことをやってみるという方法もあります。人は自分の持っているものを守ろうとする保守的な性質があります。自分の所属する組織や親しい友人たちなど、それらを維持するため、あるいはそれらと共感するために、知らずと固定概念にとらわれてしまっていることも多いです。自分の固定概念と反対のことをやってみると、色々なしがらみから解放されることができます。
自分の固定概念と関係のないことをやってみる
固定概念は、凝り固まった価値観から生まれます。旅行などで、異なる地域の文化や習慣にふれてみたり、地理的に遠くへ行けないのならば、読書やネットで異なる文化や時代を知ることで、多様な価値観に刺激され、凝り固まった考えをリセットすることが出来るかもしれません。
自分の所属・所有するものから離れてみる
「自分はなにをやっても上手くいかない」という考え方は、思い込みでしかないかもしれません。まずは恐れずに行動を起こすことが大切です。自分の体験に裏打ちされていない観念にとらわれずに、まずは行動してみることが根拠のない思い込みを捨て去ることにつながります。
考えとは異なる結果が出れば、考え方を変えるきっかけになります。全てを手放すまではいかないまでも、一旦自分の所属・所有するものから少し距離を置いたり、時間を空けたりすることで、まっさらな頭で物事に向き合うことができるでしょう。
固定概念にとらわれずに新しい自分を見つけよう!
固定概念にとらわれてしまうと、物事に対して憶病になってしまい、面白みのない価値観を持った人になってしまいがちです。何事も恐れずに、これまでの固定概念にとらわれなければ、柔軟な発想をすることができます。固定概念を捨てて、柔軟な思考ができるようになると、新しい事にも成功しやすいですし、人からも愛されやすい存在となるでしょう。きっと新しいあなたになることができるはずです。