すずらんの花言葉を解説!幸せを運んでくれるの?
すずらんは、春の訪れを感じさせる香り高い純白色の花です。愛らしい花の形と香りが、幸せを運んでくれる幸福のシンボルとされています。一方で、すずらんは、毒や怖い花言葉も持つようです。すずらんの花言葉の由来や特徴を交えて、本当に幸せの象徴なのかを解説します。
目次
すずらんの特徴3選!
すずらんは、幸福な気分にさせてくれる香りと、愛らしい純白色の花の形がその場を和ませてくれるお花です。今では幸福を願い愛を象徴する花として、結婚式のブーケに使われることもあり、幸せを運んでくれるシンボルとして広く知られています。
蘭の属性ではない
すずらんは、春の訪れを知らせる代表的な花です。すずらんは、北海道でも育つほど寒さに強く、キジカクシ科の宿根草です。漢字で書くと「鈴蘭」ですが、蘭の属性ではありません。
花の形が名前の由来
すずらんは、葉が蘭に似ていて、花の形が鈴に似ていることからすずらんと名付けられました。和名の「すずらん(鈴蘭)」はランのような花が、鈴のようにぶら下がって咲くことに由来しています。学名のConballariaは「谷のユリ」という意味です。英名のLily of valleyも同じ意味です。
毒を持っている
すずらんは、とても可憐な花の形で愛らしい姿ですが、すずらんはその姿に似つかわしくない毒を持っているお花です。すずらんは葉だけでなく、花にも根にも含まれています。特に根の部分は毒性が強く、すずらんを生けた花瓶の水にも注意してください。
そしてすずらんを触った後は、必ず手を洗うことも大切です。ペットを飼っている方は、ペットが誤って、すずらんを口に含むことが無いように気を付けてください。犬や猫など、少しでも口にすれば体調不良だけでなく、最悪死に至ります。
毒を持つすずらんですが、すずらんの花言葉やその由来には、怖い要素は一切ありません。すずらんに毒があるので、「すずらんの花言葉=怖い」と噂されるのでしょう。
すずらんの種類は大きく分けて2つ!
ニホンスズランの特徴
一見すると同じ花の形に見えるニホンスズランとドイツスズランですが、自生している様子では、葉の下に花が生えているのがニホンスズランの特徴です。日本原産のニホンスズランは、花の形が小ぶりで、香りも弱いのが特徴のため、人気がなくて出回らないそうです。すずらんの花の形だけを見るとニホンスズランとドイツスズランの特徴は、なかなか見分けがつきません。
ドイツスズランの特徴
日本に出回るすずらんは、大半がヨーロッパ原産のドイツスズランです。ドイツスズランの特徴は、花が大きく、真っ白な花の中に赤色の点が付いているのが特徴です。現在出回っているスズランは、花の中が赤色の特徴をもつすずらんが多いです。
すずらんの花言葉!由来別に3つ紹介!
姿に由来する花言葉
すずらんの花は、大きな葉に隠れるように咲くため、その姿はとても慎ましい印象があります。その真っ白で混じり気のない色と頭を傾けたようなすずらんの花の姿に由来して、「謙虚」という花言葉が付けられました。
色に由来する花言葉
すずらんは白色の花を咲かせます。真っ白で混じり気のない純白色に由来して、「くもりのない純粋さ、純潔」の花言葉が付けられました。「くもりのない純粋さ、純潔」の花言葉には、ヨーロッパでは昔からすずらんを聖母マリアの花とすることが由来で、このような花言葉が付いたともいわれています。
咲く時期に由来する花言葉
ヨーロッパの寒い地域に住む人々にとって、春の訪れとともに咲くすずらんは、「春の喜びの象徴」とされています。すずらんが春の訪れとともに咲くことに由来して、「再び幸せが訪れる」の花言葉が付きました。フランスでも「幸福が戻ってくる」の意味の花言葉を付けられています。
すずらんの花言葉は他にもあった!
幸福を願い愛を贈る日
フランスには「すずらんの日」に、愛する人や親しい人にすずらんを贈るのが習慣となっていて、贈られた人には幸福が訪れると言われています。「幸福が帰る」「幸福の再来」などの花言葉は、この習慣にちなんで付けられました。このすずらんの花言葉は、誰かの幸せを願う思いが込められた習慣にかかせない花言葉です。
幸せは思いやることから
すずらんが幸福のシンボルとされているのには、森の精霊たちが森の守護神が重傷を負った時の伝説に関係しています。この伝説によってすずらんは、癒しの花の象徴になり、平和や幸福を意味する花言葉になりました。すずらんは相手を思いやる気持ちから育った花とも言えます。
忘れがちな純粋さ
すずらんの花は、ヨーロッパでは「聖母の涙」とも言われています。これは、イエスが処刑された時に、聖母マリアが流した涙がすずらんの花になったという伝説から由来しています。
聖母マリアは、神に選ばれた穢れなき存在ということが由来で、「純粋」という花言葉になりました。純粋でいるということは大人になるとなかなか難しいものですが、すずらんは、飾っておくだけでも、純粋さを取り戻せるような気分にさせてくれる花です。
美しさは無意識の中に
「聖なる香り」と言われるすずらんの香りは、香水の原料として使われるミュスクが由来で、別名ミュゲーとも言います。想いを寄せる相手にすずらんの香りを振り掛けると、こちらに気持ちが向いてくれるという言い伝えがあります。
気品高く、透明感や清潔感を感じさせるすずらんの香りには、そっと心に寄り添うような優しさがあります。すずらんの香りは「薄く示唆は無意識の中に」という花言葉にもあるように、大事なのは見た目だけの美しさだけではないということも意味しています。
選ばれてきた幸せの象徴
すずらんは、最近ではキャサリン王妃がすずらんのブーケを使用したことから結婚式のブーケとしても人気が高くなっています。すずらんには「幸福が訪れる」というメッセージが込められています。可憐で華奢なすずらんは、まるで妖精のように式を彩り、幸せな場に相応しい幸福の象徴として選ばれてきたお花です。
健気な姿に見る希望
寒さ厳しい地域では春を告げる花、幸せの象徴として「希望」という花言葉が付けられています。すずらんは、暗くマイナスなイメージの中にポッと小さな明かりを灯してくれるような真っ白な花です。
小さくてもそのパワーはとても大きく、健気にも周囲を励ましてくれるすずらんの健気な姿には、幸せと平和を願う全ての人の希望が象徴される花言葉がぴったりです。
思いやりを持って愛する
フランスでは、5月1日のすずらんの日にすずらんを贈ることで愛の告白をします。すずらんは幸福の象徴であり、同時に相手の幸せも願う素敵な習慣のある花です。すずらんの「思いやりを持って愛する」という花言葉は、一方的な愛の告白ではなく、相手を思いやった告白の形としてとても愛を感じる花言葉です。
すずらんの花言葉に関連するフランスの風習とは?
フランスには、5月1日が「すずらんの日」という風習があります。すずらんの日には、愛する人や親しい人にすずらんを贈るのが習慣となっていて、贈られた人には幸福が訪れると言われています。女性から男性にすずらんを贈った場合は、「告白」という花言葉を意味します。
また身近な人へすずらんの花をプレゼントすると、すずらんを受け取った人には「幸福が訪れる」と言われています。この習慣は多くの国民から慕われていたシャルル9世が、側近から幸せのシンボルとしてすずらんを贈られたことから始まりました。
この出来事にとても感動したシャルル9世は、すずらんを贈られた5月1日を「すずらんの日」として、一般にもその習慣が広まりました。「幸福が帰る」「幸福の再来」など、すずらんの花言葉には、この習慣にちなんで、誰かの幸せを願う思いが込められた花言葉があります。
すずらんが幸運のシンボルとされた伝説を紹介!
すずらんが幸福のシンボルとされたのには、森の守護神であるセント・レオナードが森の中で修業をしていた時、恐ろしい毒竜に襲われました時の伝説が由来しています。セント・レオナードは、3日3晩に渡る死闘の末、4日目で毒竜を倒すことができたものの、瀕死の重傷を負ってしまいます。
けれど不思議なことに、体から流れ出る血を吸いこんだ地面からは、春になるとすずらんの花が咲くようになりました。それは森の精霊たちが、セント・レオナードの姿に心を痛めたためだと言われています。この伝説が由来で、すずらんは癒しの花となり、平和や幸福のシンボルとなりました。
すずらんは幸せを運んでくれる象徴の花
すずらんには、見た目の愛らしさとは違い、猛毒があります。けれどすずらんの花言葉には、幸せを運んでくる象徴の花としての意味がありました。すずらんは、幸せのシンボルであり、「思いやり」を忘れないこと、自分本位の愛ではなく控え目であること、相手の幸せを思う気持ちが大切だと教えてくれるお花です。
日々の日常の中で忘れてしまいがちなことを思い出させてくれるすずらんを見て、気持ちを改めることが、更なる幸せを運んでくれるきっかけになるでしょう。いつも純粋な心でいられるように、すずらんを庭に植えたり、鉢植えにして近くに置いておくのもオススメです。