クロユリ(黒百合)の花言葉は愛?呪い?由来や特徴も紹介!

あなたはクロユリという花や、その花言葉をご存じですか?そもそも、クロユリを見たことがない方も多いと思います。よく見る白いユリとは違う黒い色をした花ですが、どのような花言葉があるのでしょうか。その由来や、クロユリの特徴についてもご紹介していきます。

クロユリ(黒百合)の花言葉は愛?呪い?由来や特徴も紹介!のイメージ

目次

  1. 1ユリとは違う?クロユリ(黒百合)ってどんな花?
  2. 2クロユリの花言葉&由来①「愛」
  3. 3クロユリの花言葉&由来②「呪い」
  4. 4クロユリの誕生花はいつなの?
  5. 5クロユリの種類を紹介!
  6. 6クロユリは食用にもなるの?
  7. 7クロユリが悪い印象をもたれる理由とは?
  8. 8クロユリの匂いは何のためなの?
  9. 9クロユリは贈り物には向いていない!どうして?
  10. 10【番外編】クロユリは存在感のある花!栽培方法は?
  11. 11クロユリは神秘的な花!

ユリとは違う?クロユリ(黒百合)ってどんな花?

クロユリにはユリという名前が付いていますが、ユリとは違う種類の植物です。ユリはユリ目ユリ科のユリ属であるのに対し、クロユリはバイモ属と言う種類の植物です。見た目も似ているように見えて、よく見ると違いがあります。クロユリはあまりいい香りがしないので、外国ではスカンクユリや外便所ユリ、汚いおむつなどと呼ばれたりもするそうです。

クロユリの花言葉は「愛」と「呪い」です。相反する花言葉ですよね。その由来は、アイヌの人々に伝わる言い伝えと、富山県の「黒百合伝説」という伝説から来ています。ユリの花言葉は「純粋」や「無垢」、「威厳」などで、やはり、黒い見た目のクロユリは、白いユリとは違う花言葉を持たされているようですね。

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クロユリ(黒百合)の特徴は?

クロユリの特徴としては、一番はその色でしょう。よく見かける白いユリとは違い、とても濃い紫色をしています。花は地面に向かって開き、花びらはあまり反り返りません。そして、クロユリはその匂いも特徴的です。クロユリが放つ匂いは、ハエを呼び寄せます。その色や匂いから、不吉な花というイメージがある花のようです。

クロユリ

クロユリ(黒百合)の開花時期はいつ?

クロユリの開花時期は種類によって変わり、4月から7月の初夏の時期です。北海道以北に咲くクロユリは4月から5月、本州型のミヤマクロユリは7月頃です。暑さに弱いため、寒い場所や高地を好みます。

春

クロユリの花言葉&由来①「愛」

クロユリの花言葉は2つありますが、1つ目は「愛」です。花にはそれぞれ花言葉がありますが、花にまつわる言い伝えや伝説などを由来にして付けられています。クロユリの花言葉「愛」の由来は、北海道に住むアイヌの人々に伝わる言い伝えからです。

その言い伝えとは、想いを寄せる人のそばに誰にも気付かれないようにクロユリを置き、それをその人が手に取ると想いが成就するというものです。

両思い

特徴的な匂いのするクロユリは誰にも気付かれないように置くことが困難なため、このような言い伝えが受け継がれていったのかもしれません。クロユリの1つ目の花言葉である「愛」は、花に愛を託すアイヌの人々の素敵な思いがこもった花言葉ですね。

クロユリの花言葉&由来②「呪い」

クロユリの花言葉の2つ目は、「呪い」です。とても怖い花言葉を持っていますね。1つ目の「愛」とは正反対にある花言葉ですが、これはある伝説が由来となっています。その伝説というのは、富山県に伝わる「黒百合伝説」というものです。

天正12年(1584年)に、富山城の城主、佐々成政(さっさなりまさ)という男がいました。彼は早百合というとても美しい側室を寵愛していましたが、それを妬んだ他の者たちから早百合が他の男と密通しているという噂話を聞かされ、激昂した成政は早百合を殺してしまうのです。早百合は、「もしも、立山にクロユリの花が咲いたら、佐々家は滅亡するだろう」という呪いのような言葉を残して息を引き取りました。

やがて、早百合の言ったように立山にもクロユリが咲いたのです。それからというもの、成政は不運に見舞われ、治めていた国で起きた一揆の責任を取らされる形で自害に追い込まれてしまうのです。まさに早百合の呪いの通り、佐々家は滅亡へと追いやられたのでした。

刀

早百合の成政への一途な愛が、絶望から成政を呪わせてしまいました。この伝説を由来としてクロユリは「呪い」という、不吉で怖い花言葉を持たされることになったのです。

クロユリの誕生花はいつなの?

クロユリの誕生花は8月12日と、9月7日です。誕生花とは、生まれた月日に割り当てられた花のことを言います。365日すべてに花が当てはめられています。誕生花にはそれぞれ由来があるようですが、誰が決めたのかなど、国によって諸説あるようです。

誕生日ケーキ

クロユリの種類を紹介!

クロユリの花の種類は、主にエゾクロユリ(蝦夷黒百合)とミヤマクロユリ(深山黒百合)があります。「エゾクロユリ」という種類の花は北海道以北の低地に分布し、50㎝程まで育ちます。アイヌの人々は、このエゾクロユリを「黒い、葉、持つ」という意味の「アンラコル」と呼んでいました。

一方、日本の本州や高山に分布している種類が「ミヤマクロユリ」という花です。こちらの種類は背丈が10㎝~20㎝程で、エゾクロユリと比べると小ぶりです。色は基本的に暗く濃い紫色ですが、稀に黄色い花を咲かせるものもあり、それらは「キバナクロユリ」と呼ばれています。

雪山

クロユリは食用にもなるの?

クロユリは、アイヌの人々が食用として用いていました。鱗茎(地下茎の一種で、養分を蓄え分厚くなった葉が、茎の周りに重なって球状になったもの)を茹でて油を付けて食べたり、お米と一緒に炊いて食べたりしていました。また、鱗茎の中心の大きい部分は糸で数珠状につないで干しておいて、冬に食べていました。

花や葉は染料として用いていました。クロユリの言い伝えが残っていたり、アイヌの人々にとってクロユリというのは身近な植物だったようです。

たき火

クロユリが悪い印象をもたれる理由とは?

あなたはクロユリにどのような印象がありますか?一般的にクロユリには、あまりいい印象はないようです。クロユリが悪い印象を持たれる理由としては、ユリとは違う黒い色や下向きに咲く姿、異臭、不吉な花言葉などが考えられます。

ハエが寄ってくる匂い

クロユリが悪い印象を持たれる要因の1つが、ハエがよってくる匂いです。クロユリは特徴的な匂いを放ち、その匂いはハエには好まれても人間には好まれません。冒頭でご紹介したように、スカンクユリや外便所ユリなどと呼ばれるほどの悪臭です。クロユリの放つ匂いは種を存続していくためのものですが、それによって悪い印象を持たれるようです。

ゴミ

不吉な花言葉

先にご紹介した「黒百合伝説」を元にした「呪い」という花言葉も、悪い印象を与える一因のようです。「呪い」などという不吉な花言葉があっては、いい印象は持たれませんよね。クロユリは「愛」という花言葉も持っているのですが、やはり「呪い」という花言葉の方がインパクトは強いようです。

怖い女性

下向きに咲く花の雰囲気

クロユリはユリとは違い、地面に向かって下向きに咲きます。人は太陽に向かって咲く花を好みます。なので、下向きに咲く姿を人は嫌うのかもしれません。黒い色というのも、好まれない理由かもしれません。人は花というものに、癒やしを求めます。しかし、クロユリは暗い色なので、下向きに咲く姿や黒い色から不吉に思われ、あまりいい印象は持たれないのかもしれません。

うつむく女性

クロユリの匂いは何のためなの?

クロユリの特徴的な匂いは、種を存続させるためのものです。その匂いでハエを呼び寄せ、受粉を手助けしてもらうのです。ほかの植物もそうですよね。ただその匂いが、人には好まれない匂いなのです。

鼻をつまむ人形

クロユリは贈り物には向いていない!どうして?

クロユリを見かけること自体あまりないですが、珍しいからといってあまり人への贈り物には使わないようにしましょう。クロユリは人への贈り物には向いていないのですが、その理由をご存じですか?次は、クロユリが贈り物に向かない理由を詳しくご紹介していきます。

贈り物

匂いが苦手な人が多い

クロユリは特徴的な匂いがあり、その匂いは普通はあまり好まれません。スカンクユリと呼ばれるほどの異臭です。姿が気に入って部屋に飾るにしても、部屋の中が異臭で満たされてしまったら不快ですよね。なので、あまり人への贈り物にはしないようにしましょう。

鼻をつまむ男性

下向きに咲く花は縁起が悪い

これはクロユリに限った話ではないのですが、下向きに咲く花というのは縁起が悪いと言われています。下向きに咲く花は枯れると花がぼとりと落ちる様子から、首が落ちることを連想させます。首が落ちるということは死をイメージさせるので、下向きに咲く花は贈り物には不向きです。

うつむく女性

花言葉が不吉

人に花を贈るとき、花言葉を調べる方もいるのではないでしょうか。花を贈られた側も、この花はどんな意味があるのだろう、と花言葉を調べることがありますよね。そんなときに、「呪い」という花言葉を目にしてしまったらどのように思うでしょうか。「愛」という意味を伝えたかったとしても、人はマイナスの方を気にするものです。「呪い」という花言葉を持つクロユリは、贈り物として使わないようにした方が良さそうです。

カラス

【番外編】クロユリは存在感のある花!栽培方法は?

黒い花というのはなかなか見かけないので、クロユリが庭にあれば存在感を放ちそうです。そして、クロユリは自分で栽培することができます。栽培しやすいのが、北海道など寒い場所の低地に咲くエゾクロユリの種類です。寒い場所に咲く花なので、年間を通して涼しいところ以外は鉢植えで栽培しましょう。土は水捌けのいいものを選び、乾燥に気をつけながら水やりることがクロユリの栽培において大事なポイントです。

開花時期の春から初夏の間は、日当たりのいいところに置いておきます。枯れて休眠期間に入ったら日陰の涼しいところに置いておき、根腐れに注意しながら水やりをする必要があります。そして、秋に休眠期間が始まる前の時期に、2年に1度は植え替えをしながら栽培します。

水やり

クロユリは、球根の鱗片を剥がして植えることで、増やしていくことができます。毎年植え替えをし、3~4年ほどで花が咲きます。もし害虫が発生したら、見つけ次第すぐに駆除するようにしましょう。なかなか見かけることのないクロユリをぜひ栽培してみてくださいね。

クロユリは神秘的な花!

クロユリは不吉なイメージや、「呪い」などという花言葉や怖い伝説はあるものの、一方で「愛」という花言葉もあり、その花の黒さから神秘的な存在感を放つ花です。アイヌの人々は、クロユリに願いを込めて好きな人に捧げました。「黒百合伝説」の怖さを上回るほど素敵な言い伝えです。

ぱっと場を華やかにする色の花もいいですが、静かに、それでいて存在感を放つクロユリも素敵ですよね。贈り物には向かない花ですが、観賞用として飾ったり、栽培してはいかがでしょうか。

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この記事のライター
ayusuka
自分らしく生きることを目指す一児の母です。ついつい読んでしまうような記事を書けるように頑張ります!

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