フェチの意味！「好き」「性癖」との違いは？フェチの種類25選も！

手フェチ・足フェチ・肉球フェチ……会話の中には「○○フェチ」という言葉が溢れています。「○○好き」「○○推し」「○○マニア」というような意味合いで使われている「フェチ」。フェティシズ（fetishism）を省略した俗語で、元々は宗教用語として用いられていたそう。そんな「フェチ」、実は時代と共にその定義（解釈）が変化しているのです！宗教用語として使われていた定義（解釈）と現代の定義（解釈）にはどんな違いがあるのでしょう。

「フェティシズム（フェチ）」の元々の定義（解釈）は、「呪物崇拝」を意味した宗教用語でした。

呪物（特別な霊力が宿ると信じられている物の意味）、それをもっていると災厄が近づかず，幸運がもたらされるとされる教えと定義（解釈）されていました。呪物には霊石・神木・骨・貝殻などが選ばれていたそうです。現代で言うならば、寺社の護符・絵馬・くま手といったところでしょうか。宗教的「フェティシズム（フェチ）」は、お守りによる神頼みのような意味だったのです。

それまで宗教学用語として使われていた「フェティシズム（フェチ）」ですが、その後心理学の分野でも使われるようになりました。
知能検査を創始し、児童心理・教育心理の研究に貢献したフランス生まれの心理学者「アルフレッド・ビネー」が1887年に発表した論文の中で肌着、靴など（本来、性的な対象でないもの）に性的魅力を感じることを「フェティシズム（フェチ）」と呼ぶよう提唱し、この「フェティシズム（フェチ）」という用語を心理学的な立場から使い始ました。

心理学で「フェティシズム（フェチ）」は性的倒錯（正常の状態とは違い、性的に特異な行動傾向）の一つのあり方で、物品や生き物・人体の一部などに性的に引き寄せられ、性的魅力を感じるものを言うと定義（解釈）されており、広義には、常識的な性道徳や社会通念から逸脱した性的嗜好を指すとされています。宗教的「フェティシズム（フェチ）」の持つ意味と大きく違いますね。

現代の「フェティシズム（フェチ）」の定義（解釈）は心理学的な意味におけるところがありますが、実際のところ、常識的な性道徳や社会通念から逸脱した性的嗜好とはちょっと違い、もっと軽い感じの意味で用いていますよね。本人が公言しても特に違和感のない軽い嗜好や執着のニュアンスで使われることが多いと感じませんか？現代では「特定の対象物に強いこだわりがある」程度の定義（解釈）が相手に伝えたい意味合いからすると、ちょうど良いのかもしれません。

「フェチ」と「好き」の定義（解釈）の違いは、一言で言うならば、こだわりの強さ！
「フェチ」の意味は、他のものでは代用できない強いこだわりであり、「好き」の意味は、他のものに置き換え可能なこだわりのこと。置き換え可能かどうかという点が「フェチ」と「好き」の定義（解釈）の違いのポイントになります。

現に「フェチ」と表現することで、より強いこだわりがあることを周囲に印象づけることが出来ますよね。「これだ！」という他と比較できないこだわりを意味したいなら、「フェチ」を使うほうが伝わりやすいのです。

「フェチ」の定義（解釈）は特定の対象物に異常なほど強いこだわりがあることでしたが、「性癖」の定義（解釈）は以下の通りです。
「性癖」と聞くと、「性的嗜好」や「性的指向」のマニアックなイメージを想像してしまいますよね。でも、性癖の「性」の意味は性交の「性」ではなく、性質の「性」なんだそう。

実際の「性癖」の意味は「人間の心理・行動上に現出する癖や傾向（性質上のかたより・癖）」のことなのです。「フェチ」と「性癖」の違いは、「フェチ」の意味は限定的でしたが、「性癖」の意味は性的なものだけにとどまらず、広い意味の範囲を持った用語だったんですね。

最近見掛ける「お料理フェチ」や「ジョギングフェチ」といった自己紹介。「フェチ」の持つマニアックな性的イメージとは違って、「こだわりがある」という意味合いのニュアンスで用いられる言葉ですが、単に「○○好き」という風に表現するよりも、どこかユーモアを感じませんか？「フェチ」も使いよう。敢えて「フェチ」に置き換えることによって相手にポジティブなイメージを与えてくれるメリットもあるようです。

すらっとしたキレイな手にドキドキする！血管が浮いた筋肉を見るとゾクゾクしちゃう！など、世の中には様々な「フェチ」が溢れています。マニアックとはちょっと違う、思わず共感してしまいそうな「あるあるフェチ」を見てみましょう。

多くの場合、「フェチ」になるには何らかのきっかけがあるもの。例えば「自分の好きな人がそうだったから…。」だったり、その人とのギャップだったり……「フェチ」になるきっかけも人それぞれ。

「手フェチ」の女性にとって、男性の指がとても魅力的に感じられることは多いのではないでしょうか？スーッと長く伸びた華奢な指からは色気や繊細さを感じますし、ゴツゴツした指からは強くたくましい男らしさを感じますよね。手フェチとは、他者の手に対してとても魅力を感じてしまう人を意味します。

男性の場合、男性ホルモンのテストステロンの分泌が多いか少ないかによって指の長さが変わるそう。人差し指が長い人は「ソフトな草食系」、薬指が長い人は「アグレッシブな肉食系」と言われています。「手フェチ」の女性方！男性の素敵な手に出会ったら、是非、この豆知識をコミュニケーションのネタに使ってくださいね！

「声フェチ」とは特定の声に魅力を感じる人を意味します。声に対して異様に魅力を感じたり、ドキドキするほど惹かれてしまう「声フェチ」。声の持ち主の外見や年齢はほとんど関係なく、その「声」に対して強く惹かれていってしまうらしく、聴覚だけで恋に落ちてしまうということも本当にあるそう。

「鎖骨フェチ」は、普段は服に隠れて見えない鎖骨がチラッと見えた時に色気を感じてしまう人を意味します。ゴツゴツとした出っ張りに男らしさを感じて触りたくなってしまう「鎖骨フェチ」。鎖骨のくぼみや太い骨、横にまっすぐ伸びる鎖骨は、男性の肩幅の広さも強調して、女性的にはとってもセクシーに映るのです。

男女の違いの一つ、男性にしか無いもの「喉仏」。「喉仏フェチ」は、男性の喉仏にオトコの色気を感じる人を意味します。ごつごつした感じがとても触りたくなってしまうんだとか……男性特有のモノというレア感が女性の心をくすぐるのかも！？

スポーツ選手やアスリートのしなやかな筋肉美にうっとり見惚れてしまう人も多いと思いますが、そんな筋肉にハマっている人を意味するのが「筋肉フェチ」。女性の体とは違う、筋肉の付いた男性はそれだけでたくましく、そして力強く見え、いかにも守ってくれそうな感じがします。

筋力がアップすると女性を惹きつけるテストステロンというホルモンが増加し、オスのフェロモンが分泌されるらしく、女性は知らず知らずのうちに本能で男性の筋肉から出るオスのフェロモンに惹きつけられてられているのかもしれませんね。

厳しいトレーニングや食事管理で得たボディビルダーの極太な血管や、皮下脂肪は少なめでも程よく筋肉がついた腕に浮かび上がる血管が大好きな人を意味する「血管フェチ」。どちらにせよ浮かび上がる血管を手に入れるには筋肉トレーニングは不可欠なので、とても健康的な男性がイメージ出来ます。ちょっと残念なのが、腕などが露出している薄着の季節しか中々お目にかかる機会が無いということでしょうか……

「髭フェチ」とは、男性の髭に強いこだわりを持っている人を意味します。あご髭・口髭……ひと昔前は、ジェントルマンなイメージが強かった髭ですが、近年はちょっと違いますよね？若いオシャレな男性も髭を蓄えていたりします。そんな髭をつい「触りたい！」と思ってしまうことありませんか？髭のある男性って少数なので、女性には強くインパクトに残りますよね。個人的には髭を剃る男性の姿にもオトコの色気を感じてしまいます。

男性のフェチというと、「どうせエッチなとこばかりなんでしょ！」って思ってしまいますよね。胸やお尻、脚は男性から人気があるのは分かるけれど、男性的には女性の体の中でフェチの対象になる好きな部位とは一体どんな種類があるのでしょう。

異性の脚に強いこだわりがある人を意味する「脚フェチ」。細くて長く、つま先からかかと、そして足首にかけての部分の曲線の綺麗さに惹かれる「脚フェチ」な男性はとても多いです。
作家・谷崎潤一郎が初期から晩年まで、女性の足にこだわりを見せたことは有名な話。『瘋癲老人日記』は、若い嫁の足に踏みつけられることを夢想し、死んでゆく男性を描いた作品で、フェチを描いた先駆的小説だそう。

女性の脚の女性特有のボディラインを美しいと感じる人を意味する「太ももフェチ」。スカートの丈や脚の太さにこだわりがあったり、ひざまくらへの憧れがあったり、女性の脚のラインに美しさに「理想の女性像」を抱いていることが多いようですよ。

胸は女性らしさや母性のシンボル。そんな胸への固着を意味する「胸フェチ」の男性は結構います。ひと昔前は「胸フェチ」ではなく、「おっぱい星人」なんて言っていましたよね。貧乳・巨乳・爆乳・超乳……種類や好みはそれぞれですが、いつの時代も女性の胸は男性的には「萌え」のナンバーワンです。

異性のお尻に強いこだわりを持った人を意味する「お尻フェチ」。女性でも男性の硬いキュッと締まったお尻に惹かれる人は多いですが、男性にも男性のものとは違う丸みのあるお尻に魅力を感じる「お尻フェチ」も多数います。女性らしい曲線的なラインが、オトコ心をくすぐるのでしょうか。

漫画家・三浦みつるの『The・かぼちゃワイン』に出てくるエルちゃんや、漫画家・モンキー・パンチの『ルパン三世』に出てくる峰不二子を思い返してみても、女性らしい大きくふくよかなお尻が特徴的でした。きっと男性の憧れがいっぱい詰まっていたのでしょうね。

唇の形状や舌の動きなど、口に対してこだわりのある人を意味する「口フェチ」。結構マニアックな好みのある人が多かったりします。グロスでテカテカ艶々の唇や、薄い唇、ぷっくりした唇を好む男性や、中には口につけたクリームなどを舐める仕草や舌の動きに興奮するツワモノまでいるそう。

おっぱいと同じやわらかさと例えられる「二の腕」。あの絶妙なやわらかさに喜びを感じる人を意味する「二の腕フェチ」、多数いるはず！見た目の美しさというよりも、感触を味わいたい願望が強いパーツのようですよ。

艶のあるキレイな髪や猫っけ、長さや色、整髪料やシャンプーの香りに興奮するなど髪の毛の長さや状態、色に執着する人を意味する「髪フェチ」。マニアックなところになると、髪を切る過程に興奮する人もいるそう。女性の間でも、ルパン三世のようなきれいなもみあげのある男性が好きな「もみあげフェチ」などは良く聞きますよね。子供の頃、男の子のスポーツ刈りにされた髪を触らせてもらった経験のある人もいるのでは！？

普段髪に隠れていることが多いうなじ。そんな中々見れない隠された場所「うなじ」に魅力を感じる人を意味するのが「うなじフェチ」。髪をかき上げたり、ポニーテールにしたりと、たまにする仕草が「うなじフェチ」の大好物。普段見えないところが見えることに興奮を覚えるのだそう。

においを嗅ぐのが好きな人を意味する「においフェチ」。好きな匂いは、柔軟剤の優しい香りや汗などの刺激的な匂いまで様々です。匂いを嗅ぐと安心するという人が多いと聞きますが、記憶に残りやすいからこそ「フェチ」になる人も少なからずいるのでしょうね。

「耳」に対して性的な興奮を覚える人を意味する「耳フェチ」。形・特徴をじっくり観察したり、触ってみたり、耳の穴に指を入れてみたり、舐めたり、噛んだり……。その愛で方の種類は十人十色。中には髪をかき上げた時や髪を耳にかけた時に見える耳、チラリズムに興奮するタイプの人も。

フェチは「おっぱいフェチ」や「お尻フェチ」ばかりではありません。世間一般の「セクシー」の意味合いとはかけ離れたマニアックなツボを持つ人も少なくないようです。ちょっとマニアックな萌えツボのフェチをご紹介。

女性ならではの色っぽさやオンナっぽさが出るアイテム「ストッキング」。生活の洋風化にともない女性のハイヒールやストッキング姿などに執着するフェチも一般に認知されるようになりました。デニール（ストッキングの厚さを示す単位）が薄ければ薄いほど興奮する男性や、ストッキングで女性の手足を縛りたいと思う男性、伝線したストッキングに興奮する男性など興奮するシチュエーションも様々。

「脂肪フェチ」とは、「ぽっちゃり好き」の人を意味します。「痩せているよりも、ぷにぷにした女性が好き！」っていう男性も多いのでは？ぽっちゃりした女性は見るからにやわらかそうで、ホワンとした優しいイメージがありますよね。肉付きがよいので、おっぱいが大きい女性も多いです。「脂肪フェチ」はこの母性溢れる優しさとエロチックな女らしさにメロメロなのでしょう。

縦長のへそ・でべそ・渦巻きへそ……そんなへそを観察したり、触ったりするのが好きな人を意味する「へそフェチ」。へそは身体の部位の中でも日常的にマジマジと見ることは無い「秘部」です。人は稀少性が高い場所に特別な感情が芽生えやすく、収集癖のある男性ほど、見たい、触りたいといった、知りたい気持ちが強くなるのだとか。

元々、爪のお手入れって女性ならではのオシャレの一つ。そこから女性らしさを感じてフェチに走る人を意味するのが「爪フェチ」。実際、清潔感があって長すぎず、派手なネイルをしていない爪を好む「爪フェチ」が多いようですが、そこに男性がもつ純粋無垢な女性への理想が窺えそうですね。

所謂「デブ専」を意味する「デブフェチ」。世の中にはそのやわらかで丸みを帯びた体に、性的な魅力な「萌え」を感じ、たまらなく愛おしいと思う男性支持者も多く存在しており、風俗やアダルトビデオ等、ビジネスとしても成立しています。デブフェチの中にも種類があって、「ちょいぽちゃフェチ」「激ぽちゃフェチ」などとも分類されているようです。

かなりマニアックなフェチですが、マスクで顔を隠した異性を見ると性的な興奮を感じる人を意味する「マスクフェチ」というものもあります。「マスクフェチ」には2種類あって、自らがマスクを装着することで興奮する「装着派」と、マスクを装着した異性を見ることに興奮する「鑑賞派」に分類されるそう。

その中でも風邪や花粉症対策でする白いマスクは大人気！マスクの種類（ガーゼ・プリーツ）やマスクの大きさ、着け方まで細かく好みがわかれるんですって。奥が深いですね！

ほかのフェチと比較して少々性的マニアック度が高いかもしれませんが、歯や歯茎に独特なこだわりを持った人もいます。白くて綺麗な歯が好きな人もいれば、銀歯や虫歯のある口内を見ることが好きな人、健康的なピンクな歯茎に興奮する人を意味する「歯フェチ」。口内という物は汚いというイメージも少なくないため、人に見せない「秘部」という意味で惹かれることが多いのでしょう。健康的で若々しく魅力的に見られたいなら口内ケアは欠かせませんね！

身に着けるものに固着する人を意味する「装備品フェチ」は結構身近なフェチですね。例えば、スーツをバシッと着こなしていている男性がとにかく大好きな「スーツ男子フェチ」や聡明な雰囲気にメロメロな「メガネ男子フェチ」等、共感できそうなフェチが沢山ありそうですよね！マニアックなところで言うと、ブルセラなんかもこの類。装備品には男女を問わず独特の非日常性と社会性を視覚的に際立たせる要素があるのでフェチの対象となり易いのだとか。会話のキッカケづくりにも使いやすいフェチですよね！

恋愛の駆け引きにも使える、あなたの「フェチ」。相手を褒めて、2人の距離を1歩前へ進めましょう！

恋愛において、相手を褒めるテクニックは必要ですよね！ただ、好きな人を前に緊張せずにスムーズに言葉が出てくるかというと……難しさもあったりします。そこで使えるのが「フェチ」！自分が「フェチ」と名乗ることによって相手を無条件に褒めることができるのです！「私、手フェチなんだけど、あなたのキレイな長い指、好きだよ」みたいに違和感なく褒めれるんです。褒められて迷惑がる人はそうそういないので、是非参考にしてみて下さいね。

誰でも一度は、人の発言や行動、物事などに対して嫌な気持ちになったり、嫌いだという感情を抱いたことがあるでしょう。不信感だったり、生理的な理由で生まれた嫌悪感は、一度抱いてしまうとなかなか消えるものではありません。フェチには沢山種類あり、中にはマニアックすぎて人に理解されづらいものもあります。「この人、変な性癖があるんだわ。気持ち悪い」と嫌悪感を抱かれる可能性も無きにしも非ずということは知っておきましょうね。相手の性格等も考慮して、正しくフェチ宣言しましょう。あくまでフェチの乱用は要注意ですよ！

フェチの解釈から、性癖などとの違い、様々なフェチの紹介……といろいろお話しましたが、いかがでしたか？私自身、性癖の「性」はエッチ関連の意味だと誤解していたので、本来の意味にびっくりしました。

あなたはどんなフェチの持ち主でしたか？誰にでも何かしらの「これが好き！」というパーツや物ってありますよね。フェチの種類は色々あり、共感を得られやすいものから、「え!? 」 とドン引きされてしまいそうな人にアミングアウトしづらいマニアックなものまで実に様々です。しかし、パートナーと互いのフェチを理解すれば、自分をより魅力的に見せることができ、二人の距離がもっと近くなりますよ。