ご飯の美味しい炊き方を徹底解説!土鍋と炊飯器の味の違いは?
私たちが毎日食べるご飯ですが、本当に美味しい炊き方を知っていますか?この記事では、炊飯器と鍋で炊いたご飯の違いを紹介した後、ご飯を美味しくするお米の研ぎ方と鍋の種類別の美味しい炊き方について紹介します。ご飯を美味しくする裏技についても紹介するので、美味しいご飯を炊く際の参考にしてください!
目次
ご飯の美味しい炊き方を知っていますか?
多くの人が主食としているご飯ですが、ご飯は研ぎ方や炊き方ひとつで今よりも美味しくすることができるんです。もちろんお米の質や調理器具などによってもご飯の味に影響はありますが、美味しい炊き方の基本さえ覚えておけば、どんなお米や調理器具を使っても美味しく炊き上げることができるはずです。この記事でご飯の美味しい炊き方を勉強して、ぜひご家庭の食卓をレベルアップさせてみてください!
炊飯器で炊いたご飯と鍋で炊いたご飯に違いはあるの?
お米を炊く方法は、私たちに最も馴染みのある炊飯器による炊飯か、鍋でガスやIHを使う炊き方があります。鍋には土鍋や無水鍋、圧力鍋、さらには「ル・クルーゼ」などのホーロー鍋がありますが、どのような違いがあるのでしょうか。
どんな鍋であれ、鍋で炊いたご飯を食べている人が口を揃えて言うのは「炊飯器よりも断然美味しい」ということで、炊飯器よりもお米本来の甘みやうまみが引き出されていると感じる人が多いようです。また、炊き上がったご飯はツヤがあり、翌日に持ち越してもベチャっとしないご飯となりやすいです。さらには鍋での炊飯ならではの「おこげ」を作れることも、鍋での炊き方ならではの魅力です。
決して炊飯器のご飯が美味しくないということではなく、炊飯器でも十分に美味しいご飯は炊くことができます。さらにはタイマー機能やご飯の炊き方を選べるお手軽さが、鍋にはない炊飯器の魅力です。炊飯器のグレードによっては土鍋炊きを再現したような炊き方ができるものもあるので「鍋で炊くのは面倒だけれど、美味しいご飯を食べたい!」という人は、ぜひ土鍋炊きを再現したような炊飯器を検討してみてくださいね。
ご飯の美味しい炊き方の前に!上手な研ぎ方も覚えよう!
ご飯を美味しく炊くには、まずはお米を研ぐことから始めましょう。お米の正しい量り方から始まり、お米の栄養を逃がしにくい上手なお米の研ぎ方、美味しいご飯の絶対条件である浸水の重要性や時間についてご紹介していきます。
①お米を正しく量る
お米を美味しく炊くには、お米を正しく量ることから始まります。お米用の計量カップですり切り1杯が1合が基本ですので、必ず正しい量でお米を入れるようにしてくださいね。もしも計量カップがない場合は、キッチンスケールなどで代用することができます。
もしもキッチンスケールで量る場合は、150gでお米1合となります。お米用の計量カップでは誤差が出ることもありますが、キッチンスケールで量れば正確な1合を量ることができますよ。
②最初の水はササっと捨てる
乾いているタオルが水を吸収しやすいように、お米も最初に入れた水を最も吸収します。研ぐ前のお米は細かいゴミなどが多く付着しているので、そのまま最初に入れた水を放置しておくと、ゴミの成分がお米の中に侵入していってしまいます。最初に入れる水は、あくまでもお米のゴミを洗い流すことが目的です。水を入れて軽くかき混ぜたら、ササッと捨てましょう。
③水を入れて研ぐ作業を繰り返す
最初の水を捨てたら、次は実際にお米を研いでいきます。そもそもお米を研ぐという作業の目的は、お米に付いているぬかを落とすための作業です。最近のお米はぬかが頑固にこびりついているということは少ないので、ガシガシと力を入れて研ぐ必要はなく、優しくかき混ぜるように研ぐだけでも十分です。あまり力を入れてしまうとお米が傷つき、味が落ちる原因となってしまいます。水が半透明になったら、お米研ぎが終わったサインです。
④ざるで水気を切る
お米を研ぎ終わったら、一度ざるにあげて水気をしっかりと切りましょう。この工程を行わないとお米が水を吸いすぎてしまい、加える水の量が分からなくなってしまいます。水分の多いベタベタしたご飯になってしまうので、必ずざるで水気を切りましょう。炊飯器で炊く場合は、お釜にお米と目盛り通りの水を入れて炊飯ボタンを押せば完了です。
⑤浸水させる
土鍋などで炊飯をするには、この浸水という工程が大切です。浸水とはその名の通り水をお米に浸透させることで、お米の炊き上がりを左右すると言っても過言ではありません。浸水をしっかりと行うことで、白くツヤツヤした美味しいご飯が炊き上がります。
浸水時間が短くてもご飯が食べられないということはありませんが、炊き方にこだわるのならば美味しいご飯を食べたいですよね。夏場は30分、冬場は1時間程度の浸水時間を最低でも設けましょう。ちなみにご飯の美味しいお店などでは、夜のうちにお米の浸水をしておいて、翌日のご飯の仕込みとしておく場合も多いようです。
浸水が完了したら、再びお米をざるにあげて水気を切れば、炊く前の準備は完了です!
【ご飯の美味しい炊き方①】土鍋・無水鍋を使うやり方!
お米が研ぎ終わったら、いよいよお米を炊く工程に移ります。それぞれの調理器具でちょっとした違いはありますので、間違えないようにご注意ください。いずれの鍋の場合でも水の分量は、お米1合(180ml)の1.1倍~1.2倍が目安です。ただし新米は水分を多く含んでいるため、水の量はお米の量と同等か、多くても1.1倍程度にしておきましょう。土鍋と無水鍋のご飯の美味しい炊き方はほとんど一緒ですので、まとめてご紹介します。
①鍋から蒸気が出てくるまで中火で火をかける
まずは、土鍋の中の水を沸騰させていきます。土鍋や無水鍋は熱がじっくりと伝わっていく構造になっているので、強火にする必要はありません。もしも沸騰していたり蒸気が出るのが分かりづらかったら、蓋を開けて確認をしても大丈夫です。
②弱火で15分炊く
この「弱火で15分炊く」というのが、土鍋や無水鍋でご飯を炊く際の基本の炊き方となります。弱火で大丈夫なの?と思うかもしれませんが、熱を逃がしづらい構造だからこそ、弱火でも沸騰の状態を保ってくれるのです。15分経った後に蓋を開けてみて水分が残っているのならば、弱火のままで1~2分単位で時間を追加していきましょう。
③10分蒸らす
水気が飛んだことを確認できたら、中火で5~10秒程度加熱して火を止めます。わずかな時間ではありますが、この細かな火力調整をすることでご飯を上手に蒸らすことができます。
おこげを作りたい場合は、中火での加熱時間を20~30秒程度にしてみてください。ただし中火の時間を長く取りすぎてしまうと、おこげでは済まないレベルになってしまうので、あくまでもほどほどにしておきましょう。蒸らしが終わったら、かき混ぜて余計な水気を飛ばします。これで、美味しいご飯の炊きあがりです!
【ご飯の美味しい炊き方②】ホーロー鍋を使うやり方!
「ル・クルーゼ」などでお馴染みのホーロー鍋での炊き方は、基本的には土鍋や無水鍋とあまり違いはありません。ただし火加減や蒸らしの際の火力調節などをしなくて済むので、土鍋や無水鍋よりも簡単な炊き方となっています。
①沸騰するまで強火にかける
まずは沸騰するまで強火で加熱していきます。土鍋や無水鍋は構造上は中火で加熱することをおすすめしましたが、ホーロー鍋は熱がダイレクトに伝わりやすいので、強火で一気に沸騰させた方が美味しく仕上がるようです。
②弱火で10分炊く
沸騰をしたら鍋底に付いたお米を菜箸などで軽くはがして、蓋をして10分程度弱火で炊きましょう。10分後に水分が残っているようならば、こちらも1~2分単位で時間を調節してみてください。
③10分蒸らす
蒸らしの工程は、土鍋や無水鍋と同様です。ただし、ホーロー鍋の場合は火を止める前に火力の調整をする必要はありません。こちらもかき混ぜて余計な水分を飛ばしたら、美味しいご飯の炊きあがりです!
【ご飯の美味しい炊き方③】圧力鍋を使うやり方!
先にご紹介した鍋の炊き方と違い、圧力鍋での炊き方は少し変わっています。圧力鍋ならではの構造を使うため、火にかける時間も少なければ手間をかける工程も少ないです。圧力鍋での美味しいご飯の炊き方は、以下のようになります。
①加圧する
圧力鍋は、鍋の中でお米に圧力をかけることで、ふっくらとしたご飯を炊き上げます。加圧する鍋の種類にもよりますが、高圧タイプならば3分程度、低圧タイプならば5分程度火にかけておくことで、十分に加圧することができます。圧力鍋でのご飯の炊き方は、たったこれだけです!
②10分蒸らす
加圧を終えたら火を止めて、他の鍋と同様に10分程度蒸らして、その後に余計な水分を飛ばすためにお米を混ぜます。圧力鍋での炊飯は、他の鍋の炊飯に比べても非常に簡単です。家に圧力鍋がある人は、ぜひ試してみてはいかがでしょうか。
古米を新米のように美味しく炊き上げる裏技4つ!
お米の収穫時期になると、スーパーなどで新米が流通し始めます。当然ですが新米は古米に比べて鮮度が高く、しっとりツヤツヤした美味しいご飯を炊くのにはもってこいです。しかし、鮮度抜群の新米が食べられるのは主に秋だけで、その後の季節はお米の鮮度も徐々に落ちていってしまいます。
そんなときでも、炊く前のお米にちょっとしたひと手間を加えるだけで、まるで新米のように炊き上げる裏技があることをご存知でしょうか。ご飯を美味しく食べるために、これから紹介する裏技をぜひ一度試してみてください!
サラダ油を加える
お米2合に対して大さじ1杯のサラダ油を加えると、炊き上がったお米の色つやが良くなり、お米を混ぜるときの感覚も軽くなります。お米一粒ずつがサラダ油でコーティングされているため、口当たりも滑らかになるようです。
ただし、サラダ油を入れすぎると油っこいご飯になってしまい、少し重たいご飯になってしまう場合もあります。ご自身でお好みの分量に調節してみてくださいね。
にがりを加える
お米2合に対して大さじ1杯のにがりを入れることで、にがりの主成分のマグネシウムがお米と結合して、加熱によってもたらすお米の組織の崩壊を抑えることができます。お米の組織が壊れなくなると、お米が水分やうまみを保つため、ベタつかずにツヤのあるご飯に炊き上がります。
また、マグネシウムは現代人が不足しがちな栄養素のひとつなので、それを手軽に補給することができる観点からもおすすめできます。
みりんを少量加える
お米3合に対して大さじ1杯のみりんを加えると、みりんの甘みがご飯に移り、甘みのあるご飯に炊き上げることができます。お米が水分を多めに含んで、まるで新米のようになるようです。みりんを加える際は、水の量をいつもよりも少なめにするのがポイントです。そのままの水の量で炊き上げてしまうと、少しベチャっとしたご飯になってしまう場合があるので、注意しましょう。
塩を加える
お米2合に対して塩をひとつまみ加えると、塩の効果でお米がより多くの水を含むようになり、もっちりとしてお米本来の甘みが引き出されるようになります。塩を加えない場合に比べて劇的に変化をもたらすわけではありませんが、そのままでも食べられるようなバランスの良いお米に仕上がります。
美味しいご飯の炊き方をマスターしよう!
ご飯の美味しい炊き方についてご紹介してきましたが、いかがでしたでしょうか。毎日口にするものだからこそ、美味しいものを食べたいですよね。研ぎ方や手順について事細かにご紹介してきましたが、慣れてしまえば何てことはありません。「土鍋などで炊くのはハードルが高そう……」と敬遠していた人も、ぜひ一度美味しい炊き方で炊いてみてくださいね。