父親が子育てに参加する役割やメリットとは?父親ならではの悩みも!
父親の子育て参加が当然のように語られる最近ですが、どんな意味があるのかということはあまり理解されていないようにも思われます。そこで父親が子育てすることによるメリットと実際にどのように行えば良いのかなどを詳しく紹介させていただきます。ぜひ参考にしてみてください。
目次
お父さんも子育てに参加していますか?
子育ては夫婦の仕事というのが昨今の常識です。母親だけでなく父親も子育てをすることが求められています。今、お父さんは子育てに参加出来ているでしょうか?もし子育てに参加することに不安を感じているなら、その悩みを解消してみませんか?父親が子育てに参加する意味や、仕事と子育ての両立などの気になる問題を解説します。
実は不満!?子育て中の母親が父親にイライラする原因5選!
自分は子育てに参加しているというお父さん、それは本当に父親として正しい子育てですか?実は子育て中の母親の多くは父親に不満を持っています。父親の何が母親をイライラさせてしまうのか、知らなかったじゃ済まない問題を知っておきましょう。
①寝かしつけた子供を起こす
赤ちゃんは親の思い通りにはなりません。子育てにがんばっているお母さんは1日中赤ちゃんに振り回され続けています。そんなお母さんにとって、赤ちゃんが寝ている間はやっと出来た自分の時間なのです。しかし外で仕事をしている父親はそんなことは知りません。仕事を1日がんばったのだから愛する我が子の顔を見たいと思うのは当然でしょう。しかしそのせいでせっかく寝かしつけた赤ちゃんを起こされてしまったら、お母さんがイライラしてしまうのは当然です。
②オムツを替えてくれない
父親にはなぜかオムツ替えが苦手な人が多いようです。赤ちゃんが泣いていてオムツだとわかっていてもそれを母親に頼んだりします。母親からすれば「気づいたらあなたが替えれば良いじゃない?」と思ってしまってイライラしてしまうのです。
③子供と遊んでくれない
父親は母親に赤ちゃんを頼まれてもぼーっと見ていたり、酷い時には同じ部屋にいるだけで自分はスマホを見ているということが多いようです。これでは母親もイライラしてしまいます。原因としては父親が子供をどう扱って良いかわからないということが考えられます。一緒に遊ぶ方法を知らないのです。解決方法としては母親が父親に子供との遊び方を具体的に伝えるというやり方がおすすめです。
④言われたことしかしない
母親に頼まれれば子育てを手伝うという父親は多いでしょう。しかし、言われたことしかやらないと母親はイライラしてしまいます。父親からしてみれば言われた通りにやっているのになぜ?と思うかもしれませんが、子育てとは夫婦で協力して子供を育てることです。手伝っているという意識を持っている時点ですでに子育てとしては間違っています。父親も自分から子供に関わって行きましょう。
⑤都合の良い時だけ育児するのにイクメンアピールをする
子育て中の母親のイライラポイントとしてかなり高いのが、気が向いた時だけしか手伝わないのに他人には自分はイクメンであるとアピールする父親です。母親からすれば手柄を全て横取りされているような気分になってしまうので、イライラしても仕方ありません。父親として大切なのは子育てに対して自主的に行うことです。自分が子育てをするのだという主体的な覚悟と気持ちを持って母親と協力して子育てをしましょう。そうでないと母親のイライラが天井知らずにヒートアップしてしまいます。
子育てにおける父親の3つの役割
子育てにおいて父親の果たすべき役割を確認しておきましょう。父親は外で仕事をして子育ては母親に任せれば良いと思っていると、家庭に父親の居場所がいつの間にかなくなってしまいます。子育ては夫婦で協力して行うものです。何よりも父親が子育てすることで子供にも良い影響があることが最近の研究でわかっています。子供をより良く育てるためにも、子育てにおける父親の大切な役割を理解する必要があるのです。
①子供を育てる
外で仕事をすることが父親の役割だと思っていませんか?父親にとって子育てが大切なのは、子供に触れ合うことで子供への愛情が育まれて父親へと成長することが出来るからです。子育てを母親だけに任せてしまっては、父親は成長のチャンスを逃してしまうことになります。母親と協力して父親としての役割を果たすことで初めて子育ての喜びを感じることが出来るのです。子供も父親に育てられることで父親の影響を受けて精神的に深く成長します。
②子供の社会性を育む
子供の社会性について調査している研究機関によると、父親が子育てに協力した家庭の子供は父親が子育てに協力しなかった家庭よりも高い社会性を示しているとしています。この社会性というものが具体的に何を意味するかと言うと、他人との関わり方です。つまり両親が協力して子育てをすることで多様な対人関係の広がりを子供は手に入れることが出来るのです。
③母親を支える
出産直後の母親は体調が万全ではありません。傷ついた体が痛み、ホルモンバランスも崩れてストレスがたまりやすい状態になっています。その状態で子育てをするのですからかなりの負担です。そんな時に父親が子育てに協力することで大変な状態の母親を支えることが出来ます。夫としての役割も父親としての役割も両方果たして、大切な妻と子供を守りましょう。
父親が子育てに参加する4つのメリット
実は父親が子育てに参加することのメリットが大きいことが最近の研究で徐々にわかってきています。父親の子育てが子供にどんな影響を与えるのか、詳しく学んでいきましょう。
①子供の自尊心を高める
アメリカの発達心理学者であるカルデラ博士が行った調査によると、父親が子育てに参加している家庭では、子供に高い自尊心が芽生えるとの結果が出ています。父親が子育てしている多くの家庭で通常よりも癇癪を起こしにくくなり、良く笑い周囲との人間関係も良好になっていたのです。父親が子育てした影響として自らに誇りを持ち、自分に肯定的になったと考えることが出来ます。
②子供のIQが高くなる
さらにイギリスニューカッスル大学の研究チームが行った調査では、父親が子育てに参加した家庭ではそうでなかった家庭よりも子供のIQが高くなるという結果が出ました。詳しい因果関係は不明ながら11,000人を追跡調査した結果としてはっきりと現れています。それだけ父親が子供の脳へ与える影響は強いと考えることが出来るのです。
③子供の言語能力が発達する
さらにアメリカノースカロライナ大学の研究チームが行った実験では、父親が子供と深く関わるほどに言語能力もより発達したとの結果が報告されています。ようするに両親のうち片方だけが子供に頻繁に話しかけるよりも、父親を含めた両親共に話しかけるようにするほうが言語能力は高くなるということです。考えてみれば当たり前のことですが、当たり前だからこそ父親が子供とどう関わるかが子供の人生に大きく影響すると考えることが出来ます。
④子供の社会性が向上する
イギリス国立児童発達研究所が長年に渡って行った調査では「お父さん効果」という言葉が生まれるほど父親が子供の成長に果たす役割が大きいという結果が出ました。成長期に父親との交流が多かった子供は、非行に走らず勉強が出来て人間関係が良くチャレンジ精神旺盛な傾向にあると判明したのです。社会との関わり合いにおいて父親の影響が大きいことが良くわかります。
父親ならではの子育ての悩み
しかし父親の子育て参加が子供にとっても父親にとっても良い影響を及ぼすとわかっていても、父親ならではの子育てに専念しにくい問題があります。特に仕事と子育ての両立は多くの父親にとっての大きな悩みとなっています。さらに父親の子育てに関する社会の認識というものも大きな壁となることがあるのです。
①帰宅時間が遅く子供と関われない
子育てが忙しい時期というのは父親は職場で中堅になっている場合が多く、なかなか家に早く帰ることが出来ません。そのため子育てと仕事を両立させようと思っていても思うようにならないのが現実です。この場合1人で悩みを抱えていても解決しません。子育てのための時間を取得出来る制度が会社にあればそれを利用させてもらうのも1つの方法です。制度は使うためにあるので、引け目を感じる必要はありません。
②母親との意識の差を感じる
母親は1年近くお腹に赤ちゃんを抱えて接しています。親としてのスタートダッシュが違うのは仕方ありません。また出産直後の母親はホルモンバランスの関係でナイーブになっているので、少しイライラしている場合があります。父親が何をやっても気に入らないというような態度になることもあるでしょう。父親として子育てに協力したいことと奥さんをサポートしたいことをきちんと伝えて、何をして欲しいかを聞いて動くようにしましょう。まずは話し合いが大切です。
③協力しているつもりでも認めてもらえない
父親の考える子育てと母親の考える子育てには温度差がある場合が多いようです。父親が子育てを手助けするというつもりでいると、母親は不満を持ちます。なぜかというと父親もまた子供の親なので子育てのメインメンバーであり、決して助っ人ではないからです。ただ母親は仕事を休職出来ても父親は休職出来ないことも多く、父親は仕事と子育てを両立しなければならなくなることがほとんどです。その場合は夫婦で話し合って、仕事をしながら出来る父親なりの子育てを実践しましょう。
④父親コミュニティが少なく情報交換しづらい
母親はママ友と言って、ママ同士のコミュニティを作りやすいようになっています。これは今までの社会的な慣習によるもので、父親が子育てに参加するという習慣がほとんどなかった社会のなかで父親コミュニティを見つけ出すのはとても大変です。父親は父親なりの悩みがあり、母親コミュニティでは解決しないことも多くあります。そこでインターネットのSNSや本の情報などを探して積極的に父親の子育ての悩みを解決するようにしていくことが大切です。
父親の子育てへの参加の仕方
父親が子育てに参加する場合に、どうしたら仕事と両立することが出来るのか父親だからこそやれるということがあるのかということを知りたいのではないでしょうか。そこで無理をせずに母親の負担を減らし、子供ときちんとスキンシップが取れる子育て参加の方法をご紹介します。
①得意なことでスキンシップを取る
父親の子育ては母親と同じである必要はありません。あなたの得意なことを活かした父親なりの子育てを行いましょう。ゲームや釣り、朝の運動などあなたの得意とすることで子供と一緒に出来ることがあればそれで十分スキンシップを取ることが出来ます。子供が小さい場合は絵本を読んであげたり、おもちゃを作ってあげたりといったこともおすすめです。
②妻に感謝の気持ちを表す
子育て中の母親は外出もほとんど出来なくなり、1人で1日中子供と向き合っていることになります。そんな状態なのでストレスや不安がたまりちょっとしたことでも大きな悩みになってしまうこともあるのです。そんな時に旦那さんが感謝の言葉を伝えたり、手伝いを申し入れることは奥さんにとってとても励みになります。子育ての苦労話を感謝しながら聞いてあげてください。
③話し合いをする
父親にとって仕事と子育ての両立は難しいことを母親は理解しています。そこでおすすめなのがお互いにどんな子育てをしたいのかを話し合うことです。夫婦がお互いに望んでいることを知ることでそれぞれの役割分担が自然に出来上がります。無理をする必要はないのです。母親の行う子育てと父親が行う子育てをきっちりと明確にして実践することで、お互いを尊重した理想的な子育て環境を整えることが出来ます。
父親の子育て参加におすすめの本3選!
父親の子育てを暗中模索で始めてしまうのはとても大変です。そこで役立つのがノウハウ本です。さまざまなデータから得られる知識による子育てや、実践的な経験則からの子育てなどの役立つ情報が満載のおすすめ本をご紹介します。
①忙しいパパのための子育てハッピーアドバイス
仕事と子育てが両立出来ないと悩むパパのための正にハッピーなアドバイス本です。育児に不慣れな父親の戸惑いに共感しつつ、どうやって子育てをしていくのが良いのかをアドバイスしてくれます。内容にはマンガも含まれていて、わかりやすく読みやすいのでおすすめです。
②「パパは大変」が「面白い!」に変わる本
この本は仕事と子育ての両立を続けて疲れ果てたパパに贈るアドバイス本です。がんばりすぎて育児ストレスから「イクメンブルー」になってしまっているパパを無理せず前向きに子育てに取り組めるように応援する気持ちにあふれています。著者本人がイクメンであり、多くの父親が共感出来る内容となっています。
③父親ができる最高の子育て
こちらの本は父親による子育てがいかに子供の人生を豊かにするのかということを解説している本です。父親がなぜ子育てに関わる必要があるのかということを実際のデータを確認しながら理解したいという人におすすめの1冊となっています。
子育てのパパの役割は重要!積極的に育児に参加しよう!
父親が子育てに参加することが子供の成長に大きな意味を持つことや、どうやって父親が子育てに参加するべきかということを詳しく説明させていただきました。仕事との両立に苦しんで子育て参加が難しいと悩んでいるパパは、ママとの話し合いをきっちりと行って父親なりの子育てを理解して実践するのがおすすめです。決して無理をする必要はありません。子供は父親が自分を見て、愛してくれることを知ることで豊かな精神性を育んで行きます。難しく考えることなく積極的に子育てに参加してみましょう。