2019年04月04日公開
2019年04月04日更新
油性ペン・マジックを消す方法15選!素材別の消し方を徹底解説!
お子さんがいる家庭では、油性ペンや油性マジックが記名に活躍しますね。でもその油性ペンや油性マジックを落書きに使われたら、消すのは大変です。消し方が分からない、本当に消すことができるの?と心配になります。そんな時、参考になる油性インクの消し方をご紹介します。
目次
油性ペンが消えなくて困った経験はありませんか?
子どもの上靴や教科書、お道具箱に油性ペンで名前を書くときについはみ出してしまったり、子どもが床に紙を置いてお絵描きをして下に油性ペンのインクがにじんでしまっていたり。油性ペンや油性マジックで汚れがついてしまった経験はありませんか?子ども同士でお顔や肌に落書きをしあっていたら、実は油性ペンだった!なんてこともありますよね。子どものいたずらや失敗だけでなく、布のバックに油性ペンを入れていたら蓋が緩んでいてインクが染みてしまったなんて失敗を大人がやってしまうこともあります。
でも、そんな油性ペンや油性マジックの汚れを消す方法があるんです。汚れてしまった物の素材によって消し方が変わりますので、ぜひ参考にしてみてくださいね。
油性ペンの3つの特徴
消し方をご紹介する前に、まずは油性ペン・油性マジックの特徴、性質を知っておきましょう。
①カラーバリエーションが豊富
油性ペン、油性マジックの染料は、溶剤である油成分に溶けやすい布などを染める着色料を用いることが多く、複数の色を混ぜ合わせることで比較的容易に新たな色を作ることができます。そのため、カラーバリエーションが豊富に作れるのです。
②消えにくい
油性ペンと水性ペンの違いは使用している成分が基本的に異なります。油性ペンや油性マジックの主成分は揮発性有機溶剤またはアルコール溶剤+着色剤で、水性は水(溶剤)+着色剤で出来ています。そのため油性ペンは乾きが早く、紙や布に書いたときにもにじみが少ないので、子どもの教科書や上靴などの学校用具に記名するときに活躍しますが、いざ消すとなると難しいのです。
③いろんな素材に書ける
水性ペンはプラスチックやガラスに描いた場合、溶剤の水分が多いため弾かれてしまいインクがのりません。一方油性ペン・油性マジックはインクのりがよく書いた後も速乾性があるのでガラス、プラスチック、ゴムや布、革製品、木材、金属にも記入可能です。ただし、塗装面や塩化ビニールなどの場合は表面を溶かしてしまう時があり、紙に書いたときは裏に色が移ってしまうという欠点があります。
油性ペンが消えにくい理由とは?
油性ペン・油性マジックは溶剤に揮発性有機溶剤またはアルコールが使われています。これが、油性ペン・油性マジックの独特の臭いの原因なのです。揮発(きはつ)とは、常温・常圧で液体が気体に変化することを言い、揮発性とは常温・常圧で液体から気体にどれだけ変化しやすいのか表した性質のことです。つまり揮発性が高いというと常温・常圧で液体から気体に変化しやすい性質を持っているということになります。
例えば揮発性の高いガソリンを、同じ量の水と床にばらまいたとすると、ガソリンの方が早く乾きます。油性ペンや油性マジックには、このような特徴をもつ揮発性有機溶剤が使われているので、乾きやすく、耐水性が高くなります。そのため水洗いなどの方法では簡単に消すことができません。
油性ペン・マジックを消す際に使える道具10選!
油性ペン・油性マジックの性質を理解したところで、実際に消すにはどうしたらよいか?消し方やその際に使える道具をご紹介します。100均やドラッグストアで簡単に手に入るものばかりですよ。
①石鹸
油性ペンや油性マジックのインク汚れの場合も、まずは水性ペンの時のように、石鹸とぬるま湯で洗うという普遍的な消し方を試してみましょう。肌や皮膚についてしまった油性ペンのインクは、水性のインクを消す時と同じように手洗い用の石鹸とぬるま湯で洗うのが一番簡単で肌にも優しい消し方です。また、例えば子どもの学校の布の上靴に油性ペンで名前を書こうとしたら字が歪んでしまった、なんて時もすぐに石鹸とぬるま湯で上靴をこすり洗いしてみると意外と消すことができます。
②日焼け止め
肌についた油性ペン・油性マジックのインクは石鹸で落ちますが、顔についてしまった場合は早めに優しい方法で落としたいですよね。そんな時は日焼け止めを使った消し方がおすすめです。日焼け止めには、肌を守る油分や紫外線吸着剤が含まれるので、油性ペンの油分と馴染ませることで汚れが落ちやすくなります。インクが付いた部分の肌に日焼け止めを馴染ませて少し時間をおき、ティッシュやコットンでふき取ってみましょう。顔の肌は繊細なので石鹸でごしごし洗うより、日焼け止めを使う方が肌に優しい消し方でしょう。
③研磨剤・クレンザー
研磨剤が入ったクレンザーを使うことで、汚れを擦り落とす消し方もあります。台所で使うクリームクレンザーなどは、細かい研磨剤と界面活性剤が入っているので、石鹸よりも汚れが落ちやすくなります。プラスチックやゴム製品だけでなく、布製品に油性ペン・油性マジックの汚れが付いたときにもおすすめです。しかし生地を傷めてしまう危険性もあるので、こすり過ぎないように注意しましょう。学校の上靴などの固めの生地であればしっかりこすり洗い出来るので効果的に消すことができます。
④消しゴム
表面がつるつるした素材、ガラスや陶器、金属、プラスチック、ビニール素材やゴム素材などにはプラスチック消しゴムが有効です。消しゴムでこすると、消しゴムのカスとともにインク汚れが落ちていきます。時間がたつと落ちにくくなりますので消すときは急いでくださいね。油性ペンの汚れが付いてしまうと消すのが難しい革製品にも試してみましょう。革にダメージをあまり与えない消し方です。
⑤柑橘類の皮
柑橘類の皮や果汁の香りに含まれる「リモネン」という成分は油脂を溶かす性質があります。台所用洗剤にオレンジ成分がよく使用されているのはそのためで、油性ペンや油性マジックの汚れにも有効なのです。ただし、白木や水分を吸う素材では黄色く着色することがありますので、布製品や革製品についたインク汚れを消す時には不向きです。
柑橘類の皮を使った消し方
1. 柑橘類の皮を剥く
2. 果皮の外側を油性ペンの汚れに擦りつける。
3. 皮の水分がなくなってきたら、新しい皮に取り替えて繰り返す。
4. 内側の白い部分で優しくこすり、最後に付着した細かい皮を拭き取る。
⑥除光液やエタノール
布製品に油性ペン・油性マジックのインク汚れが付いた場合は、ネイルオフに使う除光液や、消毒に使うエタノールで消す方法があります。徐光液やエタノールに含まれるアルコール成分が、油性ペン・油性マジックのアルコール成分と溶け合い消すことができるのです。ただし素材を傷めることがありますので、必ず前もって目立たない部分で試すようにしましょう。プラスチックやゴムは素材が溶けてしまうことがあるので消し方としては不向きです。
除光液・エタノールを使った消し方
1.ビニールシートなどを敷く。火気注意、換気必須。
2. 油性ペン・油性マジック汚れの裏側にあて布をする。
3. 汚れの部分にエタノールを少しずつ垂らし、別の布で上からたたいて、あて布に汚れを移す。
4. 汚れが移ってインクが溶け出さなくなったら、固形石鹸でもみ洗いエタノールを落とす。
⑦落書き消しスプレー
油性ペン・油性マジックのインク汚れを消すのに便利な商品が100均にもあります。100均ダイソーの「らくがき消しスプレー」はプラスチックなどについた油性マジック、ボールペン、クレヨンの汚れを消す事ができます。口コミで評判が高く、らくがき消しという名の通り、子どもたちが壁や床に描いてしまったらくがきを消す威力は高いです。スプレーなので広範囲に使えて便利です。100均では文具コーナーに置かれていることが多いようです。
⑧油
油性ペンや油性マジックの「油性」とは油に溶けるということです。そのため、油性のシミには油性の物をぶつけると溶けだして汚れが浮き上がってくるという仕組みになるのです。油はにおいの少ないサラダ油などが良いでしょう。汚れの部分に塗りティッシュでふき取って消すことができます。例えば革靴にインク汚れが付いたときには、柔らかい布に少し油をつけてこすって消す方法を試してみましょう。
⑨たばこやお線香などの灰
意外なことにたばこやお線香の灰が油性ペンや油性マジックのインク汚れを消すのに効果があると知ってましたか?たばこやお線香の灰には炭酸カリウムという成分が含まれていてインクの汚れを消す効果があり、灰の細かい粒子が研磨剤の役目を果たすのです。湿らせた布などにたばこの灰をつけてこするという消し方なので、布や革、木材には不向きですが、プラスチックやゴム、ビニール製品には合っているのではないでしょうか。
⑩重曹
重曹はもはや、お掃除の色々な場面で活躍してくれるマルチプレーヤーと言えますね。100均やドラッグストアで簡単に手に入るのも魅力です。重曹はキッチンのギトギトした油汚れに効果を発揮するので、同じく油分を含んだ油性ペンや油性マジックの汚れを消すのに有効なのも納得できます。消す時は湿らせたコットンやタオルに重曹をつけて、汚れた箇所をこするだけです。ビニールやプラスチック、金属などについた汚れによいでしょう。
油性ペン・マジックを消す方法①比較的汚れを落としやすい素材5つ!
まずは、油性ペン・マジック汚れを消すことが比較的簡単なものからご紹介していきます。
①肌の場合
人の肌に油性ペン・油性マジックが付いた場合は、まずは石鹸とぬるま湯で洗いましょう。それで大半の汚れが消すことができます。急ぐ場合は、日焼け止めや油を汚れに馴染ませふき取り、洗い流してみましょう。
②ガラスの場合
表面が滑らかで固いガラスは、小さな汚れであれば、消しゴムが有効です。しかし、広範囲に油性ペンで落書きをしてしまったりという場合は、100均のらくがき消しスプレーがおすすめです。
③陶器の場合
陶器の場合は、油性ペンで書きこむにしても範囲が狭いと思われるので、消しゴムが使いやすいのではないでしょうか。除光液やエタノールを染み込ませたティッシュでふき取るのもよいでしょう。
④金属(アルミを除く)の場合
金属に対しては、たばこの灰を試してみるのはどうでしょう。臭い移りを気にせずにインク汚れを消すことができそうです。同じく、柑橘類の皮を使う消し方も色移りを気にせずに試すことができますね。
⑤ホワイトボード
ホワイトボード用の水性マジックだと思って思い切り書き込んだら油性ペンだった!という場合は、広範囲に書いてしまってますよね。そんな時はやっぱり100均のらくがき消しスプレーが楽に消すことができそうです。
油性ペン・マジックを消す方法②ある程度汚れが落とせる素材4つ!
次は、油性ペンや油性マジックの後がうっすら残ってしまう事もありますが、大部分は消すことができる素材です。
①プラスチックの場合
汚れてすぐの場合は、消しゴムでも効果がありますが、時間がたってしまったものは重曹スプレーや100均の落書き消しスプレーが効果的です。油分の多いもので汚れを溶かし出す消し方は、プラスチックがべたついてしまうのが欠点です。
②ビニール素材の場合
ビニール素材も油分の多いものを使って消す方法ですとべたつきが残ってしまう可能性があります。重曹スプレーや柑橘類の皮などの方法がよいでしょう。
③布の場合
布についた油性ペン・油性マジックの汚れは繊維に染み込んでしまっているので、消すのが少し面倒になります。しかし、エタノールや除光液を使ってたたき出す方法で根気よく試してみましょう。注意すべきなのは、「シミ抜き」で使われるベンジン、シンナーなどは、油性ペンのインクはかえって落ちにくくなるということ。エタノールか除光液を使って消すようにしましょう。
④アルミ素材の場合
アルミ素材についてしまった油性ペンの汚れは、ひとまずクレンザーなどを馴染ませてよくふき取ってみると、消すことができます。それでもインクが残るようならば、エタノールや油を含ませた布などでふき取る消し方もありますが、塗装や表面処理が施してあった場合は揮発性薬品は避けた方が良いでしょう。
油性ペン・マジックを消す方法③汚れを落としにくい素材6つ!
残念ながら、油性ペンの汚れが付いてしまうとなかなか消すことができない素材にどのように対応したらよいでしょうか。
①木材の場合
残念ながら、木材についた油性ペンは、消すのが非常に難しい汚れです。しかし表面がコーティングされているものですと、エタノールを含ませた布で拭きとる方法や柑橘類の皮を使った消し方、またユニークな消し方では、油性ペンの汚れの上を水性ペンでなぞり、拭きとるのもおすすめです。コーティングされていない木材の場合は、やすりでこすり取るしかないようです。
②紙の場合
紙は言ってみれば文字や絵を残すために作られた素材ですから、非常に消すことが難しいです。紙の素材の壁紙に油性ペンが付いた場合は、まずは除光液を試してみましょう。ただ、紙が多少痛むのは避けられませんし、完全に消すことは難しいでしょう。
③石(大理石含む)の場合
石も水分をよく吸収するため、油性ペンの汚れが非常に消すことが難しい素材です。しかし、大理石のような表面がつるつるした石は比較的消すことが可能です。例えば大理石の洗面台などに誤って油性ペンが付いたときは、まずはサラダ油やオリーブオイルを塗って様子を見ましょう。その後、料理酒でよいのでアルコールを含んだ布で拭きとってみてください。
④レンガやブロックの場合
レンガやブロックは目が粗くよく水分を吸収してしまいますので、油性ペンや油性マジックのインクが染みこんでしまいます。残念ながら、消すことは不可能に近いと言うしかありません。
⑤革(合皮含む)の場合
革素材に油性ペンが付いた場合、消す作業をしたために革が痛んでしまうのが心配です。布のようにごしごしと洗ったりはできないため、消しゴムや重曹を含ませた布で拭くなど、革に優しい消し方を試してみましょう。
⑥塩化ビニール・ウレタン・ゴムなどの場合
ビニール素材、ウレタン、ゴムなどの素材にはアルコールは使用しないほうがよいでしょう。消しゴムでこする消し方や、人の肌に油性ペンが付いたときと同じように日焼け止めやクレンジングクリームを馴染ませる方法が良いのではないでしょうか。
油性ペン・マジックを消す際の3つの注意点
油性ペンや油性マジックのインク汚れを消す時には色々な道具を使うので、状況に合わせて注意が必要です。
①使う道具によっては換気をする
油性ペンの汚れを消す時に、アルコールやエタノール、シンナー、除光液など臭いのきつい薬剤を使うときがありますね。誤って触ったりこぼしたりすると危険ですので、お子さんがいる時間帯に消す作業を行うのは避け、作業中は必ず換気を行いましょう。
②火気に注意する
エタノールや油を使用したり、落書き消しスプレーなどを使用した油性ペンの消し方を試す時は、非常に発火性の高い性質を持っていますから火気は厳禁です。作業のひと休みに煙草を一服、なんてことは避けてくださいね。
③色落ちなどを確認しながら少しずつ進める
革靴や革製のバッグなどについた油性ペンの汚れは消すことが難しいうえに、素材を傷める可能性があります。例えば目につきにくいバッグの下部や靴の内側などで少し試してみて、革自体にどの程度色落ちが見られるか確認してからにしましょう。
油性ペンは素材に合った消し方で綺麗に消そう!
いかがでしたか。諦めてしまいがちな油性ペンの汚れですが、意外に身近な道具である程度消すことができることが分かりましたね。油性ペンの汚れが付いてしまったときはパニックを起こさずに、冷静に素早く、対応しましょう!