味噌汁の糖質やカロリーとは？糖質制限中に飲んでもいいの？【種類別】

日本人のソウルフードである味噌汁は、発酵食品の味噌を使っていて、世界も認める健康料理です。栄養満点なのは良いことですが、はたして糖質制限ダイエットには向いているのでしょうか？この記事では味噌汁と糖質制限ダイエットの相性や、ダイエット経験者の口コミ、金スマでも紹介された痩せる味噌汁などをご紹介します！

なんとなく身体に良いことは知っている味噌汁ですが、具体的にどんな良いことがあるのでしょうか。まずは味噌汁に期待できる健康的な効果についてチェックしましょう。

味噌汁にはコリンという成分が含まれており、体外にアルコールを排出する作用があると言われています。飲み過ぎた日の締めや翌日の朝には味噌汁を飲んで、二日酔いを軽減させましょう。また、具材にオルニチンを多く含むシジミを選ぶと、さらなる効果が期待できます。

味噌には消化器系のがんの予防が期待できるという研究結果が発表されています。また、国立がん研究センターの統計で、一日に2，3杯の味噌汁を飲む女性の乳がんの発生率は40％低いそうです。日頃から味噌汁を飲むだけの手軽ながん予防を始めてみませんか。

味噌には胃や十二指腸の粘膜を守る働きがあります。これによって日頃から味噌汁を飲む人は、胃炎や胃潰瘍などの病気にかかりにくくなるという研究結果が出ています。

味噌に含まれるサポニンや不飽和脂肪酸は、血液中のコレステロールのが上昇するのを抑える働きがあります。また、レシチンや食物繊維というコレステロールを体内から排除してくれる物質も含んでいます。

味噌に含まれる遊離リノール酸にはメラニンが合成されるのを防ぐ働きがあり、シミやソバカスを予防できると言われています。また、味噌に含まれるグルコシルセラミドという成分は肌の水分量を上げる効果があり、キメが整った美肌に近づくことができます。

味噌汁は様々な病気を予防し、美肌にまで効果があることがわかりました。それでは肝心のダイエットにはどのような理由で効果があるのでしょうか？

実は、味噌汁に欠かせない味噌の原料である大豆がダイエットのカギなのです。大豆は植物性タンパク質でできており、これは体内でアミノ酸に分解されます。このアミノ酸の中にはロイシン、イソロイシンという脂肪燃焼を促すものが含まれており、ダイエットに効果的だと言われています。その他にも、大豆ペプチドという物質や乳酸菌が腸内環境を整え、便秘解消も期待できます。

ダイエットに効果的だと言われても気になるのは糖質やカロリーです。ここでは味噌の種類別の糖質やカロリーをチェックしていきましょう。

米味噌は大豆を米麹で発酵させたものです。甘味噌と辛味噌があり、それによって糖質やカロリーは変わってきます。

まず甘味噌は味噌汁1杯(含まれる味噌は18g)当たりで糖質は5.7g含まれており、ここで取り上げる味噌の種類の中では比較的高いです。カロリーは味噌汁1杯当たりで39kcalあり、これも味噌の中では高めになっています。次に辛味噌の糖質は2.8gで、カロリーは33kcalと、ここで取り上げる味噌の種類の中で最も低いカロリーとなっています。

麦味噌は大豆を麦麹で発酵させた味噌です。麦味噌の味噌汁1杯当たりの糖質は4.1g、カロリーは36kcalとなっています。

豆味噌は大豆が原料の豆麹で大豆を発酵させた味噌なので、大豆のみで作られたものになります。味噌汁1杯当たりの糖質は1.4gと味噌の中で最も低いですが、カロリーは39kcalと高めになっています。

調合味噌は複数の種類の麹を使って発酵させたり、米味噌と麦味噌、米味噌と豆味噌といった組み合わせで複数の種類の味噌を混ぜ合わせたものです。商品によって糖質やカロリーは変わってきますが、味噌汁1杯当たりの糖質は6.8gと最も高い数値になっていて、カロリーは35kcalです。

ここまでの数字を比べてみると、ダイエットにおすすめな味噌は米の辛味噌ということになります。ただ、味噌以外の食品と比べると、どの味噌も低カロリー・低糖質の健康食品であることには変わりありません。自分の好みの味噌で美味しく味噌汁ダイエットをしてみましょう。

では次に糖質制限ダイエットに適した味噌汁の具材を紹介します。同時に糖質制限ダイエットでは避けるべき、糖質が高い具材もチェックしていきましょう。

糖質が低いおすすめの具材は、ほうれん草や小松菜といった葉物野菜、ワカメやアオサといった海藻類、エノキやナメコといったキノコ類、豆腐や厚揚げなどの大豆製品です。どれも味噌汁の定番として馴染みのある具材ですね。

逆に糖質が高い具材は、カボチャや大根といった根菜類やタマネギ、ナスなどです。これらの具材はできるだけ避けて味噌汁を作るようにしましょう。

それでは実際に味噌汁をどのように飲めば効果的にダイエットができるのでしょうか。糖質制限ダイエット中の味噌汁の飲み方や注意点についてご紹介します。

朝、昼、夜の3食全てで味噌汁を飲みましょう。味噌に含まれるイソフラボンは満腹中枢を刺激する働きがあり、食事の最初に味噌汁を飲むと満足感が得られ、その後の食事を減らすことができます。

また、味噌汁を飲むことで内臓から温まることができ、全身の代謝が上がります。そうすると消費カロリーが上がるので、特別に運動をしなくても普段よりカロリーを燃焼させることができるのです。

さらにダイエット効果を高めるには、3食のうち1食を味噌汁のみにしましょう。おすすめは夜ご飯を味噌汁のみにすることです。睡眠の質も上がるなど、ダイエット以外の効果も期待できるでしょう。

糖質制限ダイエット中は、不足した糖質を補うために筋肉を分解して糖質を作ろうとします。そうすると筋肉が減少して代謝が悪くなり、せっかくのダイエットの効果が減ってしまうのです。それを防ぐために、糖質制限中はタンパク質も一緒に摂るようにしましょう。タンパク質はささみや卵に多く含まれているので、積極的に摂取することをおすすめします。

万能の健康食品と思われる味噌ですが、唯一の欠点が塩分の高さです。塩分の取り過ぎは高血圧の人には良くないですし、むくみにも繋がります。インスタントの味噌汁は塩分が高めになるのでできるだけ避け、手作りのものを飲みましょう。

味噌は塩分が高いため、使いすぎると味付けが濃くなってしまいます。濃い味付けは食欲が促進され、身体にも悪いので、味噌汁を作るときは少しずつ味噌を溶いて調整するようにしましょう。

ここでは味噌汁ダイエットを実践した人の口コミをご紹介します。味噌汁ダイエットをした人の中には1ヶ月で3kgのダイエットに成功した人もいるようです。また、体重の減少以外にも身体に嬉しい変化を感じたという口コミもあったので、あわせてご紹介します。

薬を飲むほど便秘に悩まされていた人が、味噌汁ダイエットを始めて1週間で便秘が改善されたという口コミです。食事制限ダイエットをすると便秘になりがちですが、逆にお通じが良くなるという嬉しい効果が期待できます。

食事制限をするわけではないので、ダイエット中でも満腹感があり挫折する人は少ないようです。低糖質の具材を沢山入れて噛む回数を増やすことで満腹感を得ていたという口コミがありました。

一年中手足の冷えに悩まされていた人も、毎食味噌汁を食べて温まることで身体が温まりやすくなったと口コミしています。代謝が上がって消費カロリーが増えていることも期待できるでしょう。

今年の2月に放送された「中居正広の金曜日のスマイルたちへ」の中で、痩せる味噌汁として「長生き味噌汁」が紹介されました。その効果やレシピをご紹介します。

金スマで紹介された痩せる味噌汁は、順天堂大学医学部の小林弘幸教授が考案したもので、自律神経や腸内環境を整えることで体脂肪率を減らすことができます。

それ以外にも「がん・高血圧・糖尿病・動脈硬化の予防」、「血管年齢の若返り」、「疲労回復」、「便秘改善」、「シミ・シワの予防」といった効果まで期待できると金スマで紹介されています。

まずは金スマで紹介された痩せる味噌汁のベースになる味噌玉の作り方をチェックしましょう。味噌玉30gで味噌汁が1杯作れるのですが、まとめて作り置きができるので、時間があるときに沢山作っておくのがおすすめです。

・赤味噌　　　　80g
・白味噌　　　　80g
・リンゴ酢　　　大さじ1
・タマネギ　　　　150g(約1個)

タマネギはおろし金ですりおろし、ボウルに全ての材料を入れてよく混ぜる。できたものを10等分にしてラップに包み(製氷機に詰めてもOK)、冷凍保存する。

これで味噌玉の出来上がりです。2週間程度で使い切るようにしましょう。

それでは金スマでも紹介された、味噌玉を使ったレシピをチェックしていきましょう。

まずは豆乳を使う少し変わった味噌汁を紹介します。鶏団子を入れるので、お子様も喜ぶメニューとなっています。

・味噌玉　　2個
・水　　　　200ml
・鶏挽き肉　80g
・長ネギ　　40g
・生姜　　　1かけ
・調製豆乳　100ml

1，ボウルに鶏挽き肉と、みじん切りにした長ネギと生姜を入れて混ぜ、適量を取り丸める。

2，鍋に水を入れて沸騰させ、1を入れ茹でる。出たアクは取り除く。

3，豆乳を加えて混ぜ、火を止めてから味噌玉を溶かして出来上がり。

次も金スマで紹介された、今人気の鯖缶とたけのこを使った味噌汁のレシピです。

・味噌玉　　　　　2個
・水　　　　　　　300ml
・鯖の水煮缶　　　100g
・たけのこの水煮　80g
・酒　　　　　　　大さじ1

1，たけのこを3mmの厚さに切る。

2，鍋に水と酒を入れて沸騰させ、たけのこを入れて1分加熱する。

3，火を止めた鍋に味噌玉を入れて溶かす。

4，鯖缶をお椀に盛り、3を注いで出来上がり。

金スマで紹介されたレシピ以外にも、糖質制限に特化した味噌汁レシピがあります。ここでは4つのレシピをチェックしましょう。

味噌汁に納豆を入れた味噌汁です。イソフラボンたっぷりで美容にもいいダイエットメニューですね。

・ひき割り納豆　1パック
・出し汁　　　　350ml～400ml
・味噌　　　　　適量
・絹ごし豆腐　　150g
・あさつき　　　1～2本
・練り辛子　　　少々

1，出し汁を火にかけ、沸騰したら火を止めて味噌を溶く。

2，豆腐を入れたら再び火にかけ、沸騰する直前に混ぜて粘りを出しておいた納豆を加えて火を止める。

3，2をお椀によそい、あさつきの小口切りをちらして練り辛子をそえて出来上がり。

簡単に作れる、とろろ昆布を使った味噌汁です。とろろ昆布は海藻なので糖質も低く、脂肪や糖の吸収を抑えて体外に出す働きを持つアルギン酸を含んでおり、糖質制限ダイエットにおすすめの具材です。

・豆腐　　　　1/2パック
・とろろ昆布　適量
・味噌　　　　大さじ1
・顆粒だし　　小さじ1/2
・水　　　　　350ml

1，鍋に水を入れて沸騰させ、さいの目に切った豆腐を入れて一煮立ちさせる。

2，顆粒だしを入れて火を止めて味噌を溶く。

3，お椀によそってとろろ昆布を盛り、出来上がり。

低糖質のほうれん草と、高タンパク質の卵の低糖質ダイエットにふさわしい味噌汁です。彩りも春らしく、食卓を華やかにするでしょう。

・ほうれん草　2株
・卵　　　　　1個
・味噌　　　　大さじ1
・顆粒だし　　小さじ1
・水　　　　　300ml

1，ほうれん草を食べやすい大きさに切る。

2，鍋に水と顆粒だし、ほうれん草を入れて火にかける。

3，ほうれん草の茎が柔らかくなったら火を止め、味噌を溶く。

4，溶いた卵を入れ、少し火にかけて出来上がり。

酢の物で食べるイメージのもずくですが、味噌汁に入れても美味しいです。もずくに含まれるフコダインはお腹で膨らむので満腹感が得られますよ。

・もずく　　100g
・卵　　　　1個
・顆粒だし　小さじ1
・味噌　　　大さじ1
・水　　　　400ml
・刻みネギ　適量

1，鍋に水を入れて沸騰させ、中火にして顆粒だしと味噌を溶き入れ弱火にする。

2，ボウルに卵を入れて溶き、食べやすい大きさに切ったもずくを加えて混ぜる。

3，1に2を加え、中火で優しく混ぜる。沸騰直前で火を止めてお椀によそう。

4，刻みネギをちらして出来上がり。

味噌汁には健康から美容、ダイエットにまで様々な効果があることを紹介してきました。具材にさえ気を付ければ、糖質制限ダイエットの強い味方にもなってくれます。ワンパターンになってしまいがちな味噌汁の具材ですが、ここで紹介した変わりダネのレシピを参考にして、毎日の食卓に味噌汁を取り入れてみてはいかがでしょうか。