モクレン(木蓮)の花言葉や由来を紹介!種類や香りなどは?
春に上品な香りを放つ花を咲かせる木蓮は、「崇高」「慈愛」といった花言葉を持ち、世界中で親しまれている樹木です。「木蓮」という名前は一般的に「紫木蓮(シモクレン)を指しますが、他にも多くの品種があります。今回は、木蓮の種類や香り、花言葉の由来などをご紹介します。
目次
モクレン(木蓮)ってどんな花?
木蓮は春に咲き、甘い香りを放つ花を咲かせる落葉広葉樹です。日本では金木犀と並ぶ香り高い樹木として有名ですよね。木蓮は、原産地の中国から世界各地に広がり、現在はアジア、ヨーロッパ、北米などで栽培されています。今回は、この木蓮の特徴や種類、花言葉などをご紹介します。
モクレン(木蓮)の特徴は?
一般的に木蓮は、別名「紫木蓮(シモクレン)」と呼ばれる赤紫と白のコントラストが美しい花を指します。樹高は4m~5mで毎年春に開花し、上品な香りを放ちます。比較的寒暖差に強い種類の樹木で、庭木としても育てやすいのが特徴です。
また英語では「Magnolia」と呼ばれ、欧米でも街路樹として親しまれています。 以下が木蓮の主な特徴です。
科名・属名 | モクレン科モクレン属 |
学名(英語) | Magnolia liliiflora |
別名 | 紫木蓮 木蓮 |
原産地 | 中国南西部 |
開花時期 | 4月~5月 |
モクレン(木蓮)の開花時期はいつ?
香り高い花を咲かせる木蓮は、4月~5月に開花する種類が多く、その大半は3、4日で花を散らせます。また開花と同時に葉をつける特徴があります。以下がモクレン科樹木の開花時期と花の特徴です。
- ユリノキ【百合の木】
- カラタネオカダマ【唐種招霊】
4月に咲く花といえば桜も有名ですね。
モクレン(木蓮)の種類
一般的に木蓮は「紫木蓮」のことを指しますが、モクレン科の樹木には様々な種類があります。中でも「白木蓮(ハクモクレン)」は、庭木として「紫木蓮」と並ぶ人気があります。ここでは「紫木蓮」「白木蓮」以外の代表的な樹木をご紹介します。
【モクレン科モクレン属】代表的な種類
- オオヤマレンゲ(大葉大山蓮華):中国東北部及び朝鮮半島、屋久島などに自生。5月~7月に白い花を咲かせる。
- コブシ(辛夷):3月~5月に純白の花を咲かせ、漢方薬の原料としても知られている。九州、北海道、済州島などで栽培されている。
- タイサンボク(泰山木):北米南西部原産。6月~7月の初夏に大輪の白い花を咲かせる常緑樹。明治時代に、アメリカから日本に持ち込まれた。
モクレン(木蓮)の名前の由来を紹介
木蓮は原産である中国では「木蓮」は「木蘭(モクラン)」という名前で親しまれています。木蓮は、江戸時代に日本に渡って以降「ランよりもハスの花に似ている」と言われるようになり、中国と別の名前で呼ばれるようになりました。
モクレンの3つの花言葉と由来は?
春になると上品な香りを放つ木蓮の花言葉には3つの花言葉があります。ここからは、木蓮の性質や花の形、歴史などに由来する3つの花言葉をご紹介します。
花言葉①「自然への愛」
木蓮の花言葉「自然への愛」は、木蓮が春に花と芽を一斉に芽吹かせる姿に由来しています。木蓮は開花後3、4日で花を散らす樹木ですが、短期間でも全力で花を咲かし、私たちに春の訪れを告げてくれます。まさに「自然への愛」という花言葉にピッタリの樹木です。
花言葉②「崇高」
上品で気高い香りを放つ木蓮。その花の形が、どことなくお釈迦様の座っているハスに似ていると思いませんか?木蓮は、花の形がハスの形に似ていることに由来して「崇高」という花言葉が付けられています。木蓮の花は、その気品ある香りは勿論、花の形も、崇高で気高いものとして慈しまれてきたのです。
花言葉③「持続性」
この「持続性」という花言葉は、木蓮の歴史に由来します。木蓮は、まだ恐竜が生きていた一億年以上も前からこの地球上に存在していたと言われています。その樹木の長い歴史から付けられたが「持続性」という花言葉です。私たち人間が生まれる遥か昔から、木蓮はこの地球に存在していたのですね。
西洋でのモクレンの花言葉は?
英語で「Magnolia」と呼ばれ、アメリカやヨーロッパでも親しまれている木蓮には、西洋でも独特な花言葉を付けられています。西洋には、日本と同じく「持続性(Persistence)」や「崇高(Nobility)」を始めとする以下の花言葉があります。
- 忍耐:【英語】Perseverance
- 慈愛:【英語】Affection
- 威厳:【英語】Dignity
ハクモクレン(白木蓮)の花言葉は?
様々な種類の花があるモクレン科の花には、「持続性」「崇高」といった花言葉があります。またそれ以外にも、それぞれ別の花言葉が付けられています。ここでは、純白の花を咲かせる白木蓮の花言葉をご紹介します。白木蓮には以下の5種類の花言葉があります。
- 気高さ
- 崇敬
- 高潔な心
- 荘厳
- 慈悲
特に代表的な花言葉は「気高さ」で、この花言葉は白木蓮が中国からイギリスに輸入された際に、王宮植物園長のジョセフ・バンクスが「枝先にユリの花がついている樹」と例えたことに由来しています。
【番外編】よく似てる!ハクモクレンとコブシ(辛夷)の見分け方は?
白木蓮は3月~4月に花を咲かし、樹高は15m以上に成長します。この白木蓮とよく似た樹木が同じモクレン属の「コブシ(辛夷)」です。ハクモクレンととコブシ(辛夷)は、どちらも純白の香り高い花を咲かせます。花の形や色も似ており、開花時期も近いこの樹木は、傍目には違いが分かりにくいです。そんなハクモクレンとコブシ(辛夷)の特徴を以下にまとめました。是非、見分ける際の参考にしてくださいね!
ハクモクレン | コブシ | |
学名(英語) | Magnolia denudata | Magnolia kobus |
花びら | 幅広く厚みがある。 | 幅が狭く、薄い。 |
花の大きさ | 8~10㎝ | 4~5㎝ |
花の咲き方 | 閉じた感じで一方向に向けて咲く。 | 特に方向はなく、全開で咲く。 |
葉っぱ | 花の付け根に葉がない。 | 花の付け根に葉を一枚つける。 |
モクレンの花はどんな香りなの?
庭木としての人気が高い木蓮の魅力の一つが「香り」です。あなたは、実際に木蓮の香りを嗅いだことがありますか?木蓮の香りは、柑橘系の華やかで上品な香りが魅力と言われています。同じモクレン科でもそれぞれ特徴があり、精油の原料となる泰山木や、折った枝から香りを放つコブシなどがあります。
因みに、クチナシも香水の原料として利用されています。
モクレンの誕生花はいつ?
「慈愛」や「持続性」などの花言葉を持つ木蓮の誕生花は、1月~7月まであります。ここからは、木蓮を誕生花として生まれもった方の特徴を誕生日別にご紹介致します。
1月8日
1月8日生まれのあなたは、チャレンジ精神が旺盛で誇り高い人です。努力家で地道に努力する性格は木蓮の「持続性」という花言葉に象徴される性格の持ち主で、周囲からの信頼も厚いでしょう。
2月19日
2月19日生まれのあなたは、普段から物静かで、周りから気品ある大人の女性として見られているのではないでしょうか?木蓮の上品な香りを思わせる気品のある振舞いは、周りの人に安心感と信頼を与えています。
3月9日
3月9日生まれのあなたは、直感力を活かし、高い目標にチャレンジする人です。木蓮の「崇高」や「気高さ」といった花言葉がピッタリの性格ですね。また親身になって身近な人の相談に乗る優しさを持ち合わせています。
5月7日
5月7日生まれのあなたは、献身的で大事な人に尽くす性格の持ち主です。木蓮の「慈愛」という花言葉に象徴される優しさは、周囲の人から尊敬を集めるでしょう。またプライドが高く、美的センスも高い為、崇高な芸術や音楽を好む傾向があります。
7月4日
7月4日生まれのあなたは、他人への思いやりと、仕事や勉強に地道に取り組む真面目さを兼ね備えた性格の持ち主です。木蓮の「持続性」や「慈愛」といった花言葉はあなたの為にあるようなもの!会社など組織に対しても忠実で、他人との関係を大事にするので、仕事での信頼も厚いでしょう。
思いやりの意味とは?気になる方はこちらの記事もご覧ください。
いろいろあるモクレンの別名を紹介!
モクレン科の樹木は、学名以外にも色々な別名があります。北欧やアメリカなど英語圏では「マグノリア」という共通の名前で親しまれている木蓮ですが、日本では複数の名前が付けられています。モクレン科樹木には、以下のような別名があります。
- 紫木蓮:女郎花 望春
- 白木蓮:白蓮 玉蘭
- コブシ:田打ち桜 シキザクラ
モクレンをみて春の訪れを感じよう!
如何でしたか?今回は、香り高い花を咲かせる木蓮の花言葉や別名、誕生花、白木蓮やなどについてお伝えしました。春に花を咲かせる木蓮は、原産地の中国は勿論、欧米や日本でも親しまれている花でしたね。
特に日本では、崇高な別名や愛称がつけられている花があり、昔から貴族に愛されてきたことが伺いしれます。また木蓮は、寒さや暑さに強く、庭木としても栽培しやすい樹木です。是非あなたも、春の庭で木蓮の香りを楽しんでみませんか?