『思いやり』の意味とは?思いやりのある行動ってどうすれば良いの?
思いやりのある人は素敵ですよね。でも、思いやりを持って行動するためにはどんなことを心掛けがければいいのでしょうか。思いやりの持つ言葉の意味や気遣い、心遣いが持つ意味の違いなど、日々の生活の中で取り入れることのできる考え方や行動をまとめてみました。
目次
思いやりを大切に?そもそも思いやりってどういう意味?
「思いやり」という言葉の意味を知っていますか?また、どんな気持ちや行動を想像しますか?優しい気持ちや心遣い、相手を思ってつくすことなど、どれも相手の立場を考えたり慮ることばかりです。大人になると相手の立場を考え過ぎて行動に移せなかったり、行動や言葉の意味を考え過ぎたりして言葉をかけられないことも増えてきます。
思いやりの基本の意味とは?類語も紹介!
思いやりという言葉の使い方とは?
思いやりという言葉を理解するために、文章にして考えてみましょう。たとえば、思いやりを持って行動する、相手を思いやる、思いやりのある人、などです。思いやりという言葉には行動や態度ではなく、心や気持ちという意味合いを強く持っています。
他人の心や体の事について気を配ること
職場の同僚や仲のいい友達など、毎日会っていると相手の心や体に気を配るというのは難しいことです。いつもと違う行動や相手の習慣をわかっていても、仕事の忙しさや自分を優先することが先に立ってしまいます。その結果、自己中心的な考えや行動ばかりが習慣になる前に「思いやり」の意味について考えてみましょう。
「思いやり」の類語は「心遣い」や「気遣い」
「思いやり」という言葉の意味は相手の立場になって考えたり行動したりすることです。似た言葉に「心遣い」や「気遣い」がありますが、受ける印象が少し違います。「心遣い」は相手ではなく、物事がうまくいくように気遣うこと、「気遣い」は、気持ちや心を遣い、配慮することです。「思いやり」にはネガティブなイメージはありませんが、「気遣う(気を遣う)」には言葉や行動によって相手が不快に感じることもあります。
「思いやり」は相手の心や気持ちを想像したり、行動から読み取ったりすることが大切です。日本文化は言葉にしなくても相手の気持ちを思いやることを大事に考えています。「察する」や「控えめ」といった日本文化特有の考え方や行動は「思いやり」を持って相手と接することができます。
この日本文化における「思いやり」の心は今年から始まった小学校、中学校の道徳の授業でも取り上げられています。相手やまわりの人に「思いやり」の心をを持って誰に対しても親切にしようと目標を掲げています。子どもの頃から「思いやり」について考えたり、意見を言うことで相手との距離感を上手に取ることを促しています。
【番外編】思いやりと忖度の違いは?
「思いやり」の意味は自分の気持ちや心を遣うことですが、「忖度」は意味合いが変わってきます。相手の気持ちを推し量って相手に配慮する意味で、「思いやり」が見返りや感謝を求めないのに対して、「忖度」は相手に気に入られたり好感を持ってもらえることを期待して行う行動のため、自分に得があることを期待するという特徴があります。
思いやりがない人の特徴・行動3つ!
自己中心的である
自己中心的という言葉は、自分のことを優先的に考え、相手の気持ちや考えに聞く耳を持たずに話を展開していくという意味を持ちます。この言葉からはまったく「思いやり」は感じられません。習慣的に相手の立場や気持ちを考えずに、自分のやりたいように行動していたら、まわりに誰もいなくなってしまったという状況になりかねません。
自己愛が強く、自分の話をしたがる
ゆっくりと相手の話に耳をかたむけてみましょう。相手の話も聞かずに、自分の話ばかりでは誰も話を聞いてくれなくなってしまいます。また、相手を思いやり、どうしたら相手を気遣うことができるかがわかっていても、自己愛が強いと自分が損をしたりトラブルに巻き込まれないかと天秤にかけることで思いやりから離れてしまう人もいます。
なんでも人任せにして責任を押しつける
損得勘定で行動する人は仕事を選んで部下に押し付けてきたり、面倒だからと文句ばかり言って幹事を友達に押しつけるなど、「思いやり」とはかけ離れています。人任せにする人の特徴は、自己愛が強いため自分だけよければいいという考えを持っています。上手に部下に仕事を任せることができる人は部下にもきちんと感謝を伝えたり、トラブルが起きても一緒に対応できるなど、責任を人に押し付けることはありません。
思いやりのある人の特徴・行動4つ!
相手の様子をしっかりと観察して声をかける
今どんな気持ちなのか、相手の話した言葉はどのような意味を持つのかその特徴をしっかりと観察することがとても大切です。今は1人になりたい、そっとしておいてほしい、声をかけてほしくない、といった状況での「思いやり」は距離を置くことです。行動を間違えてしまうと、相手を傷つけることにもなってしまいます。
相手の気持ちになって考えてみる
同じ状況でも感じる気持ちは人それぞれです。傷ついた人もいれば、気にせずスルー出来る人もいます。今相手はどんな気持ちなのか、どういう意味があってその言葉を発したのかなど、その状況や相手の特徴、考え方をあわせて考えてみることで取るべき態度がわかってきます。
相手の気持ちを汲んであえて行動にうつさないことが思いやりになることもあります。傷ついてしまった友人や1人で気持ちを整理したい時、もう少し頑張ってみたい時、そんな気持ちの時はまわりからの声掛けや親切な行動が逆にお節介に感じたり、不快に感じることもあります。相手の気持ちを察してそっと見守ることも思いやりの1つです。
時には自分よりも相手を優先する
相手を気遣うことは、言葉をかけるだけではありません。自分のことは後回しにしてまず相手のことを優先するそれだけでも「思いやり」を感じることができます。自己中心的に自分の意見ばかりを通すのではなく、相手の気持ちを聞くことで何も言葉をかけなくても相手は「思いやり」を感じることもあります。
見返りを求めない
感謝してほしい、お礼に何か欲しい、などの見返りを求めたり、こんなにしてあげたのにと文句を言うのは「思いやり」ではありません。さらに、見返りを計算しながら相手に思いやりを押し付けたり、感謝の言葉を期待することは意味が違います。人は、自分が相手にしたことは覚えていても、相手から「思いやり」をかけてもらったことは簡単に忘れてしまいがちです。だからこそ、相手にも覚えておいてほしい、のではなく自分がもらった「思いやり」を忘れないようにしましょう。
相手を思ってしたことなのに、された相手にとっては迷惑、お節介と感じたということはよくあります。お節介と相手にとられる時は、自分本位で物事を考えているときです。「こうしてあげたら相手は喜んでくれるはず」と自分の考えを押し付けたり、そう思い込むことで相手はお節介に感じてしまいます。
思いやりのある人になるために習慣化したい5つのこと
常に笑顔を心がけよう
笑顔が特徴的な人に悪い印象を持つ人はいません。逆に笑顔のない人から「思いやり」の言葉をかけられても違和感を覚えます。笑顔を習慣にすることで相手との距離感も縮まり、上手な言葉をかけられなくても笑顔を見せるだけでも十分に思いやりを感じることができるので、笑顔が持つ意味や効果はとても大きくなります。
感謝の言葉や自分自身のマナーに気を配ろう
「ありがとう」という感謝の言葉や電車などの公共施設や食事のマナーなど自分の行動をもう一度振り返ってみましょう。スタッフに文句を言ったり、列に割り込みしたりといけないと分かっていることをきちんと守れていますか?感謝するという意味はきちんと言葉にして伝えることでもあります。自分の行動やマナーでまわりの人を不快な気持ちにさせていませんか。相手への「思いやり」も大切ですが、自分に目を向けることでまわりの人への「思いやり」にもつながります。
自分と相手に対する気遣いのバランスを大切に
「思いやり」はとても大切ですが、自己犠牲をして周りの人を気遣うのでは疲れてしまいます。大切なのはそのバランスです。自分の生活や態度、言動などに自信を持てない人の特徴は余裕がなく、まわりを見る余裕もありません。大切なのは自分を大切にすることと、相手に対して気遣いをするそのバランスです。
イライラやストレスを表に出さないよう心掛けよう
仕事や友達との関係、親との関係などストレスがない人はいません。でも、イライラしたりストレスを相手にぶつけてもなくなることはありません。相手はただ不快に感じて印象が悪くなるだけです。表に出すのではなく、何か夢中になれることを習慣にして自分にプラスになるストレス解消をしましょう。
やたらと謝るのはやめよう
「ありがとう」という感謝の気持ちは何度聞いても嬉しいのですが、謝るというのはとても難しい行動です。やたらと謝ることで相手は気持ちがこもっていない、謝ればいいと思っていると不快に感じます。また、謝る必要がないのになんで謝ったのだろうと自分に劣等感を感じてしまいます。相手が怒らないように先に謝ってもそれは解決にはなりません。もちろんそれは「思いやり」でもありません。謝ることを習慣にするのではなく、その意味と状況を考えてから謝ることを心掛けましょう。
思いやりのある人を目指して必要な行動を習慣化しよう!
落としているものを拾ってあげる、落ち込んでいる友人に「コーヒー飲む?」と声をかけるなど、些細な事ですが受け取った相手は自分の気持ちや雰囲気を察して声をかけてくれたんだ、思いやりのある人だなと思います。でも、これらの行動は思いやりのある人になろうと思ってしたことではありません。いつも習慣にしていることで当たり前のようにできるので、日頃から思いやりのある行動がとれるように心掛けていきましょう。