『シチュエーション』の意味とは？使い方や類義語・例文も！

ドラマや映画のワンシーン、漫画の一コマばかりでなく、シチュエーションは日常のありとあらゆる場面を切り取るようなイメージがあります。特に日常の大事やピンチのシーンは、印象も強く心に残るものですよね。

今回は、「シチュエーション」に注目しています。日常の大事な場面では恋愛のシーンや、ピンチの局面では仕事のシーンで使われる「シチュエーション」の意味や例文を集めています。言葉の意味を理解して、生活のワンシーンに彩りを添えましょう。

シチュエーション（situation）の意味をCambridge dictionaryから解釈してみました。すると、シチュエーションとは、ある特定の時間や場所で起こる出来事の様子を表す意味があることが分かりました。

日本で使われるシチュエーションの言葉も、「様子」を表す場合に使われます。様子なので、シチュエーションは様々なシーンや場面に使うことができる言葉です。ですから、人生を生きる自分にとって大事、ピンチ、印象に残るシーンや場面は全て「シチュエーション」として表現することができます。

また、日本語のシチュエーションには自分の様子を表現できる「自分の身の上、境遇」の意味もあります。自分の学歴や経歴といった、生きた証をシチュエーションで表す場合もあるのです。

シチュエーションの類義語は、意味の上では2つの種類があります。

様子を表す「シチュエーション」の類義語には、以下の表現が使われます。

様子・状態・事態・状況

シチュエーションの類義語「様子」は「観察して分かる事柄」を意味します。

『様子の例文』
・彼は、どことなく緊張している様子を見せた。
・このシチュエーションは、彼の緊張を感じさせるものであった（言い換え）。

『解釈』
彼という対象を見た時に、唇が震えている、目がキョロキョロと泳いでいることが分かりました。よって、対象を見ている自分にはその事柄が緊張であると感じられたと解釈し、「様子」が用いられたと考えることができます。

シチュエーションの類義語「状態」は「ある時点から分かる人や物の様子」を意味します。

『状態の例文』
・昨晩の雪が雨に変わったために路面の状態は、滑りやすいものとなった。
・滑りやすい路面のシチュエーションは、昨晩の雪が雨に変わったことを物語っている。

『解釈』
路面を見た「いま」という時点から分かる、様子を指す時に「状態」を用います。

シチュエーションの類義語「事態」は、「事の成り行き、事柄が自然に移り変わる様子や結果」を意味します。

『事態の例文』
・いつも最悪の事態ばかり考えてしまう。
・いつも最悪のシチュエーションばかり考えてしまう（言い換え）。

『解釈』
目的のための計画や行動を考えるが、成功よりも失敗の結果を考えてしまう、失敗に至るまでの過程を考えてしまう際に使われる表現です。思考が失敗のイメージに走りやすく、自然に過程を考えてしまっているため「事態」を用いると解釈できます。

シチュエーションの類義語「状況」は、「結果と結果までの背景やきっかけ」や「人や物の様子の重なりから生まれる様子」を意味します。

『状況の例文』
・いまの状況では、緊張で彼女に声をかけられそうにない。
・いまのシチュエーションでは、緊張で彼女に声をかけられそうにない（言い換え）。

『解釈』
緊張の背景は、心臓の鼓動が速まる、足や手が震えるといった人の様子や周囲に人が多すぎるといった場面の重なりによるのではないかと想像されます。複数の事柄がきっかけとなり、生まれた様子なので「状況」という言葉を用いることができます。

身の上を表す「シチュエーション」の類義語には、以下の表現が使われます。

身の上・境遇・立場・身分

シチュエーションの類義語「身の上」は、「人に関する情報」を意味します。

『身の上の例文』
・彼の身の上話は、ハンカチ一枚で足りる話ではなかった。
・彼が言うシチュエーションは、ハンカチ一枚では足りなかった（言い換え）。

『解釈』
身の上を、「彼に関する情報」と考えて用いると解釈できます。

シチュエーションの類義語「境遇」は、「社会環境での人の立場や環境」を意味します。

『境遇の例文』
・親の境遇なんて、今まで考えこともなかった。
・親が生きた時代のシチュエーションなんて、今まで考えたこともなかった（言い換え）。

『解釈』
境遇を、「親の立場や環境」と考えて用いると解釈できます。

シチュエーションの類義語「立場」と「身分」には、共通して「人の社会での地位や状況」の意味があります。

『境遇の例文』
・彼の立場（身分）を考えると、その発言は妥当だと言わざるをえない。
・彼の置かれたシチュエーションは、その発言を妥当なものに変えた（言い換え）。

『解釈』
立場や身分を「人の地位や状況」と考えて、用いると解釈できます。

ここでは「シチュエーション」の使い方を例文付きでご紹介します。ここでは、3つの場面「店員・緊急事態・友人」で例文と使い方を説明しています。

≪例文≫
A子さん「会社説明会に行くので、スーツを探しています」
店員「そのシチュエーションでは、スーツ指定ではない場合もあります。確認されましたか？」
A子さん「あっ、この会社は服装自由と記載がありました！」

≪使い方解説≫
この会話では、シチュエーションは会社説明会という限定された機会を指しています。店員さんもおっしゃっていますが、会社説明会では就職を希望される学生さんのために服装自由としている場合もあります。記載事項を確認して、就職の準備をしましょう。

≪例文≫
B子さん「発注ミスをしてしまった！どうしよう……」
S先輩「落ち着いて。まず、このシチュエーションを整理しましょう」

≪使い方解説≫
緊急事態となると混乱をしてしまいますよね。ですが、起きてしまったものは仕方がありません。今回のシチュエーションは状況を意味し、S先輩が状況把握を促しています。

≪例文≫
A子さん「彼氏からどんなシチュエーションでプロポーズをされたい？」
B子さん「私は水族館でプロポーズされたいな。大きな水槽の前で二人きりになったタイミングっていうシチュエーションがいいかも。」

≪使い方解説≫
この会話では、シチュエーションがプロポーズという限定された出来事に対する場面を指しています。女子会などでは、ナチュラルに使用されていることが多い例文です。
 

シーン（scene）もまた、Cambridge dictinaryから意味を解釈してみます。シーンの意味は、「実生活や物語小説などで見られる出来事」を表します。シチュエーションは限定的な様子や出来事を切り取るように表現するイメージを持ちますが、シーンはもっと長い様子を表します。

季節で例えるなら、春夏秋冬のそれぞれはシーンです。シーンの1つである春を取り出すと、2019年の4月には平成が終わり、新しい元号で年が始まりますよね。きっとカウントダウンのように1週間前からは盛り上がりを見せることが予想されます。その盛り上がる1週間前から始まる新しい1日までをシチュエーションと考えると分かりやすいですね。

女子同士の話では、理想とする「シチュエーション」や「場面」に胸をときめかせますよね。ここでは、「プロポーズやキス」といった女性のテンションが上がってしまう「シチュエーション」をご紹介します。

女性にとってのプロポーズは、お姫様気分に浸れる最高のときではないでしょうか。そんな夢のようなプロポーズでは、どのようなシチュエーションが好まれるのでしょうか。

二人きりで過ごすクリスマスディナーやイルミネーション瞬く夜道で突然、彼からプロポーズなんてロマンチックですよね。震える両手であなたの前に、可愛らしいもしくは美しいリボンのかけられた箱が差し出されたら、胸の高鳴りが耳元まで聞こえてですね。

星空がきれいに見えるスポットに誘われ、デートを楽しむカップルもいらっしゃいますよね。いつもとは違う星空スポットも初めて訪れた星空スポットも、冷たい空気と星明りだけの二人っきりの空間なら密着度も増しますよね。後ろから彼に包まれ、耳元での囁くようなプロポーズには、緊張で心もお顔も真っ赤になってしまいそうですね。

言葉ではなく唇を重ねる「キス」に理想を持つ女性もいますよね。ここでは、女性が憧れる「キス」のシチュエーションを2パターンでご紹介します。

リラックス時に、急に緊張が走るようなキスをされたら心臓が跳ね上がるのを止めることはできないですよね。緊張から解放された瞬間であるからこそ、憧れる、大好きな相手からの「急」なキスというのは理想のシチュエーションではないでしょうか。

デートの始まりは嬉しくて、時間が経つほどに去り際の悲しみを思うこともありますよね。そんな寂しい想いの去り際、「さようなら」といって振り向いた瞬間に腕や手をつかまれ、引き寄せられるように交わすキス、駅のホームの人気のない場所でキスをするといったシチュエーションには憧れを抱く女性も多いのではないでしょうか。

仕事での大事な場面や会社での連絡に関する「シチュエーション」を見ていきましょう。4つのシチュエーションは、学生さんがアルバイトを始めてされるときの参考に、就職前の方がチェックしておけば疑似体験的に仕事風景を捉える意味での参考になります。

仕事を任されるというシチュエーションは、先輩や上司から突然言われる場合もあれば、前もって声をかけられる場合もあります。

仕事を任された場合は、まず仕事全体を把握することが大事です。任される仕事は多くの場合、相手ができると信じて任せてくださるものが多いです。ですが、初めて取り組む仕事はやはり難しさを伴います。ですから、取りかかる前に全体を確認し、苦手・出来そうもないのではという点をピックアップしておくといいでしょう。

大事な会議に始めて参加するといったシチュエーションでは、緊張を感じずにはいられませんよね。ですが、大事な機会に参加ができたというのは周りの信頼や期待があってのことです。参加というスタートラインに立てたことは、まず誇らしいことです。

大事な会議でプレゼンをする機会を与えられているのであれば、事前の準備は万全にしておきたいところです。必要な資料の部数は印刷できていますか？不足している資料はありませんか？大事な機会までに自分にできること、先輩から受けたアドバイスは全て行い、緊張も力に変えて、大事な会議に臨みましょう。

会社では来客を迎えるといったシチュエーションもありますよね。ですが、初めて応対する来客に対してはどのように接したらいいのか戸惑うこともありますよね。

来客への対応の際は、丁寧な対応を心がけましょう。会社によっては、来客対応マニュアルといったものもあります。「こちらにおかけになってお待ちください」、「少々お待ちください」、「担当のものを呼んでまいります」といった最低限の用語は事前にチェックをしておき、必要な確認事項は素早くマニュアルを確認し、対応するようにしましょう。

会社の電話にでるときは、緊張で声が上ずることもありますよね。筆者が前に働いていた場所では、電話が職場の中央に1台置いてありました。ですから、かける際は周りの上司や同僚に内容を常に聞かれていたこともあり、非常に緊張していたのを思い出します。

電話対応は、見えない相手だからこそ明るく元気に対応しましょう。声色で相手をイメージ化するのではなく、受話器を持った瞬間から相手の笑顔を想像します。そして「はい、こちらは○○です。」と一言一言に心を込めながら言葉は発しましょう。電話対応で素敵な第一印象を与えられれば、直接対応の際は良い印象から関係構築に踏み出せます。

シチュエーションの意味は、日本語でもややこしい「事態・状態」といった意味による使い分けが必要でしたね。また、例文や使い方では、女子会で自然と使われている内容もチェックすることができました。意味を理解すれば、日常のあらゆる場面で使用できるシチュエーションです。様々なシーンで使いこなして、会話の幅を広げちゃいましょう。