2021年03月30日公開
2021年03月30日更新
シャチのショー中に起きた死亡事故!人間を襲わないはずが…鴨川シーワールドでも⁉
鴨川シーワールドのシャチショーで人間から見ると優しいイメージのシャチ。 しかし、実は獰猛な動物で過去にアメリカのショーで人間を襲う事故を起こしたことがあるようです。 有名な鴨川シーワールドでも事故が!? その習性や事件の実態に迫っていきたいと思います。
目次
- 1「鴨川シーワールド」のショーでも有名なシャチ。実は獰猛な動物?
- 2人間と同じくらい長生き!鴨川シーワールドのシャチは!?
- 3実際に起きたシャチによるショー中の死亡事故。衝撃動画も!?
- 4なぜティリクムはドーン・ブランショーを襲う事故を起こしたのか?
- 5過去に人間を襲う事故も!?ティリクムは水族館の問題児だった!?
- 6人間の死亡事故を起こしたティリクムの運命は?
- 7日本でシャチショーが観れるのは、鴨川シーワールドだけ!?
- 8鴨川シーワールドでのショーでシャチが人間を襲う事故は!?
- 9理由① シャチの種類 鴨川シーワールドのシャチは??
- 10理由② 人間に匹敵する高度なコミュニケーション能力、社会性
- 11カリフォルニア州の水族館でシャチのショーが無くなる! 鴨川シーワールドでも!?
- 12まとめ:鴨川シーワールドでもショーが観られなくなる日も!?
「鴨川シーワールド」のショーでも有名なシャチ。実は獰猛な動物?
シャチの群れ
出典: http://www.kamogawa-seaworld.jp/event/eventinfo/lecture_icom.html
シャチは見た目が優しい動物、またはかわいいイメージがあると思っていらっしゃる方が多いと思います。
そんな方にまずこの下の動画をご覧ください
この動画は2010年にフロリダ州の水族館でシャチの「ティリクム」が、女性トレーナーのドーン・ブランショーを襲った時の動画です。
優しいイメージのシャチですが、実は獰猛な一面を持っているのです。
ジャンプするシャチ
出典: https://hackapell.com/2014/03/unexpected-danger-animals/
シャチといえば、水族館やヒューマン映画などでおなじみの動物。
マイルカ科に属してイルカの仲間です。
体長は5〜7m程ある大きな動物で、寿命も長いようです。
シャチはイルカの仲間!
出典: http://www.worldfolksong.com/songbook/japan/dolphin-song.htm
シャチはイルカの仲間ということで「人間の友達」、「心優しい海の生物」というイメージがあるかもしれませんが、別名「海のハンター」という異名があるように、海洋系の動物でもかなり獰猛な生物の一つとされています。
その獰猛さは良く知られており、武器を使う人間以外では、自然界に敵は存在しないと言われている強い生物です。
シャチは社会性が高い!
出典: http://shark.blog.jp/archives/52684088.html
しかし、その獰猛さとは裏腹に社会性が高く群れを使って生活しています。
また、頭が良く無駄な争いはしないため、シャチ自身が食べる以外は、無駄な狩りとか殺襲はしないと言われています。
人間と同じくらい長生き!鴨川シーワールドのシャチは!?
シャチは長生き!
出典: http://seibutsu.blog.jp/archives/17278610.html/【画像】シャチってこうして見るとめっちゃ怖いよな・・・
一般にその寿命はオスで35=60年、メスの寿命は50年〜80年位とされています。
また、野生のイルカの寿命は50年ほどだそうで、イルカ科に属する生き物は長生きなんですね。
ショーでジャンプするシャチ
出典: http://www.kenminkyosai.or.jp/i/m_view_facilities.php?id=118&shop_seq=0
ちなみに鴨川シーワールドなど、飼育下のシャチの寿命は長くて30年ほどだそうです。
飼育下の状態ではシャチにストレスがかかるため、野生の状態よりも寿命が短くなる傾向があるようです。
実際に起きたシャチによるショー中の死亡事故。衝撃動画も!?
さて、そんなイルカ科のイメージとは違い実は獰猛なシャチですが、実際に人間を襲った死亡事故があるようです。
それが最初に見て頂い動画で、2010年、アメリカのフロリダ州で起きた、シャチショーに出ていたシャチ「ティリクム」が、トレーナーのドーン・ブランショーを襲った事故です。
トレーナーのドーン・ブランショーは残念なことにこの事故によって溺死し亡くなっています。
ブランショーさんと、シャチのティリクム
出典: http://kanakazan.blogspot.jp/2012/07/blog-post_30.html
このティリクムの事故は全米で「ブラックフィッシュ」というドキュメンタリー映画として公開され、大きな議論を呼び起こしました。
ちなみに「ブラックフィッシュ」とはネイティブ・アメリカンの言葉で「シャチ」の意味をもつ言葉です。
映画化された「ブラックフィッシュ」
出典: https://www.amazon.co.jp/gp/product/B00EL6AAEU/ref=as_li_qf_sp_asin_tl?ie=UTF8&camp=247&creative=1211&creativeASIN=B00EL6AAEU&linkCode=as2&tag=filmarks-22
2013年1月のサンダンス映画祭で初公開され、10月25日にCNNで全米に向けて放送されました。
下の動画は、シャチの「ティリクム」が、トレーナーのブランショーを襲った時の模様が語られています。
なぜティリクムはドーン・ブランショーを襲う事故を起こしたのか?
一般的にシャチはイルカと同じで、人間を餌だとは思っていなくて、水族館などではトレーナーが餌として魚をくれる存在なので、人間を襲うことはまずないようです。
その証拠に海洋生物学者のウェイン・ペリーマン氏の話によれば、ティリクムはトレーナーであるドーン・ブランショーと遊んだり、戯れるつもりだったのだろうということです。
シャチは、群れで狩りをする習性があるので、ドーン・ブランショーを仲間だと思い込んだのかも知れませんね。
出典: https://ryukyushimpo.jp/photo/entry-455780.html
過去に人間を襲う事故も!?ティリクムは水族館の問題児だった!?
上のような学者の意見もあるようですが、シャチの中でも性格が穏やかなもの、激しいものなど全て同じ性格ではないようです。
そこは人間などとも一緒のようですね。
中でも性格が激しいとされている「ティリクム」はドーン・ブランショーを襲う以前にも2度も死亡事故に関与していたようです。
1度目の事故。飼育中に!?
1991年にカナダにあるシーランド・オブ・ザ・パシフィックでティリクムと2頭のシャチが調教師を溺死させた事件です。
調教師がシャチ3匹の入った水槽に誤って落ちてしまい、ティリクム達が調教師をおもちゃと勘違いしてしまったことから起きた事故のようで、残念ながらその調教師は溺死し亡くなってしまいました。
ただ、その時の模様は画像や動画には残っていないようです。
そしてシーランド・オブ・ザ・パシフィックは後に閉鎖されています。
出典: https://haikyo.info/s/6390.html
2度目の事故。人間をおもちゃと勘違い。
シーワールド・オーランド
出典: http://pointmetotheplane.boardingarea.com/2016/04/12/seaworld-ticket-sale-buy-one-get-one-free-flash-sale/
1999年に米国のフロリダ州シーワールド・オーランドで起きた事件です。
閉館後に水族館に忍び込んだ男性が、ティリクムのいる水槽の中で死んでいるのが発見されました。
警察の見解によりますと、この男性が忍び込んだ後、誤ってティリクムのいる水槽に落ちてしまい、ティリクムがおもちゃと勘違いして水槽から上がれず、そのまま溺死してしまったのでは? というものでした。
こちらの様子も画像や動画には残っていないようです。
2件ともティリクムが人間をおもちゃと勘違いしてしまったために起きた事件であり、なんとも後味の悪い皮肉な感じがしますね
人間の死亡事故を起こしたティリクムの運命は?
トレーナーを襲って溺死させたり、他にも何件かの恐ろしい死亡事故を起こしたティリクム。
そんなティリクムですが殺傷処分はされず、現在もまだ水族館にいるようです。
それにはアメリカをはじめとする欧米諸国では、動物の殺傷処分に対しての社会の目が厳しいことなどが理由としてあるようです。
スペインでの動物虐待への抗議運動
出典: http://karapaia.com/archives/51553560.html
実際に、動物愛護団体の中にはティリクムをはじめとした水族館のシャチを野生に戻すべきと主張する団体もあるようです。
しかし、実際には事故を起こしたティリクムは、現在他のシャチとは隔離され、昼は高い塀に囲まれたプールの中で、夜はさらに小さい鉄のプールの中にいるようです。
これでは寿命が短くなってしまい、かわいそうな感じがしますね。
日本でシャチショーが観れるのは、鴨川シーワールドだけ!?
鴨川シーワールド
出典: http://www.sundance-resortclub.jp/upimages/257_1.jpg
では日本の状況はどうなのでしょうか?
日本でシャチのショーが見られる水族館といえば、千葉県にある鴨川シーワールドを思い浮かべる人が多いのではないでしょうか?
現在、日本でイルカなどのショーが見られる水族館は
・鴨川シーワールド
・名古屋港水族館
などがの水族館が有名です。
名古屋港水族館のイルカのショー
出典: https://www.oshihaku.jp/facility/00000204
その中でも日本でシャチのショーが見られる水族館は、
・鴨川シーワールド
だけのようです。
鴨川シーワールドでのショーでシャチが人間を襲う事故は!?
鴨川シーワールド、シャチのショー
出典: http://log-photo.com/kamogawa_sea_world/
結論から言うと
幸いなこと日本の鴨川シーワールドでは、シャチに関連する死亡事故はもとより、その他の事故もまだ起きていないようです。
なぜ人間を殺す事故は起きていない!?
シャチと触れ合う!
鴨川シーワールド
出典: https://travel.watch.impress.co.jp/docs/news/1054116.html
日本の鴨川シーワールドでは死亡事故が起きていないのに加え、シャチが人間を食い殺したという事件は、日本を始め世界でもまだ一度も起きていません。
海のハンターと呼ばれる獰猛なシャチが、人間を襲って食べるというような事故を起こさないのは何故なのでしょうか?
それには「シャチの習性」に理由があるようです。
出典: http://suzie-news.jp/archives/10620
理由① シャチの種類 鴨川シーワールドのシャチは??
シャチの種類
出典: http://shinka3.exblog.jp/13420897/
シャチには、定住型・回遊型・沖合型の3種類がいることをご存知儀ですか?
そしてこの3タイプのシャチは餌となる対象が全く異なるのです。
そして1万年以上前からこの3タイプのシャチの間では交配が全く行われていないということです
①定住型
沿岸部に住んでいます。餌は主に魚とイカ。〜60頭ほどの大きな群れを形成します。
②回遊型
沿岸部と沖合を回遊してます。餌はクジラやアザラシなどの哺乳類。家族を形成することは少なく、2〜5引き程度の群れで行動します・
③沖合型
沿岸部から離れたエリアに住みます。魚の群れを餌とします。最大で200頭ほどのグループを作ります。
鴨川シーワールドショーのシャチはどの種類??
ピンときた方もいると思いますが、鴨川シーワールドをはじめとした水族館で飼育されているシャチは主に定住型のシャチで、もともと魚やイカしか食べないシャチなのです。
アザラシなどを主食とする回遊型のシャチの場合、人間を餌であるアザラシに間違えてしまうこともあるようなのですが、定住型のシャチであればその心配がないのですね。
その証拠にティクリムが起こした事故も、人間を遊び相手やおもちゃだと間違えてしまったことから起きており、人間を餌だとは認識していなかったとされています。
理由② 人間に匹敵する高度なコミュニケーション能力、社会性
シャチは集団で過ごす!
出典: http://shark.blog.jp/archives/49049304.html
シャチは本来は獰猛ですが、心優しい一面もあります。
シャチは最大で40頭の家族で行動し、集団で獲物を捕まえます。
上の写真のような方法ですね。
いつも一緒にいてコミュニケーションを取っているトレーナーのことをシャチは仲間だと思っており、これにより仲間であるトレーナーを襲うことはまずないようです。
カリフォルニア州の水族館でシャチのショーが無くなる! 鴨川シーワールドでも!?
出典: http://shark.blog.jp/archives/47471053.html
さてここまでシャチの習性や、トレーナーのドーン・ブランショーさんの死亡事件などを動画を交えて紹介してきました。
最後に最近のアメリカ・カリフォルニア州での衝撃的なニュースを紹介したいと思います。
アメリカのニュースサイトなどによると、カリフォルニア州の知事が曲芸目的でシャチの飼育、繁殖を禁止したそうです。
この法案は2016年に可決され、2017年には施行されました。
人間による飼育がシャチのストレスに・・・
檻に入れられるシャチ
出典: http://terajimasusumusan.blog37.fc2.com/blog-entry-4254.html?sp
この背景にはやはり動物愛護団体の力が大きく関係しているようです。
シャチにかかるストレスが寿命を短くしていることもありますからね。
まとめ:鴨川シーワールドでもショーが観られなくなる日も!?
もしかしたら近年中にアメリカではシャチのショーが見られなくなるかもしれません。そのうち日本でも・・・なんてことも!?
水族館でシャチショーを観たいという方は早めに行った方がいいかもしれませんね!
ただシャチを捕獲して飼育したりせず、自然のままで海で自由に、野生のままにさせるという動物保護団体の主張も分るような気もしますね。