2021年11月29日公開
2021年11月29日更新
【八王子スーパーナンペイ事件】犯人に死亡説?未解決事件の全情報まとめ
八王子スーパーナンペイ事件は、1995年にスーパーナンペイ大和田店の2階事務所で女子従業員3名が射殺された事件で、犯人は20年以上がたった今も捕まっていません。今回は平成三大未解決事件の一つ、八王子スーパーナンペイ事件の真相に迫ります。

目次
八王子スーパーナンペイ事件の概要
警視庁
八王子スーパーナンペイ事件とは、1995年7月30日に「ナンペイ大和田店」と呼ばれるスーパーで働いていたパート従業員の稲垣則子さんと、当時高校生でアルバイト従業員だった矢吹恵さん、前田寛美さんが二階事務所で射殺されているのが見つかった事件です。
この事件は八王子スーパー強盗殺人事件とも言われており、正式名称は「大和田町スーパー事務所内けん銃使用強盗殺人事件」。
八王子スーパーナンペイ事件の犯人については色々な推測がされておりますが、いまだ捕まっておらず、平成三大未解決事件の一つと言われています。今回はこのスーパーナンペイ事件について、詳しく真相に迫ります。
八王子スーパーナンペイ事件の経緯NAVER まとめ 八王子スーパーナンペイ事件の当日、1995年7月30日。北の原公園で開催された盆踊り大会で賑わう声や、和太鼓の音がスーパーまで響く中行われた殺人事件。祭りが行われている最中、一体何が起きたのでしょうか。 八王子スーパーナンペイ事件の事件現場は?事件現場となるスーパーナンペイは東京都八王子市大和田町4丁目の住宅街にある、それほど大きくはない地域密着型のスーパーマーケットでした。 事件当日時刻不明
17:00~18:59
19:00~20:59
21:00~22:00
犯行現場の様子ライブドアニュース 稲垣さんがやってこないと不審に思った知人男性と店の女将がスーパーナンペイの二階の事務所に上がると鍵はかかっておらず、扉の先にはおぞましい光景が広がっていました。 犯人と思われる目撃情報事件当日に出た目撃情報は以下の通りです。
目撃情報に共通しているのは男性で、年齢が40代から50代であることでした。しかしこれだけ目撃情報が出ていても、どれも犯人の特定には至っておりません。 八王子スーパーナンペイ事件前にあった噂犯行現場となったスーパーナンペイの二階事務所は、八王子スーパーナンペイ事件が起きる前から何度も空き巣に入られているため、レジを閉めた後に売上金をむき出しのまま持って行くのはセキュリティ上危ないのではないかと従業員から不安視されていました。 残された手掛かり事件当時、スーパーナンペイの二階事務所に犯人が残した4つの手がかりは以下のとおりです。
今回は4つの手がかりを順に説明します。 射殺された稲垣さんと矢吹さんの服装について当時勤務していた稲垣さんと矢吹さんは私服の状態で発見されているため、このことからスーパーナンペイが閉店した21時以降、稲垣さんが知人男性に電話した21時15分以降の帰宅直前に犯人に押し入られたのではないかと見られています。 残された犯人の足跡残された犯人足跡は約10個。サイズは26cmで、足跡の数から犯人が一人であることが推測されており、また詳しく調べたところ次のことがわかりました。 足跡の付着物からは、微細な鉄粉と粘土、コケが採取された。鉄粉は溶接の際に飛散したと見られ、溶接作業に従事していたか、鉄工所などに出入りしていた可能性があると見られている。 靴底は広島県のゴムメーカー製で、運動靴など約30種類で使用されていた。多摩地区では、パルコの吉祥寺店、調布店などで、10,000円~15,000円で販売されていた。 粘着テープに付着した犯人の指紋スーパーナンペイの二階事務所内には、犯人が手袋で触ったような手袋跡が残されていましたが、粘着テープには犯人のものとみられる指紋の一部が付着しており、恐らく粘着テープを使う時だけ手袋を外したのではないかと言われています。 犯人が使った拳銃と銃跡被害者三名が、全員即死となる脳幹を撃ち抜かれており、また皮膚に焼けた跡が残るほど躊躇なく至近距離から発砲したことから、犯人は銃の扱いに詳しいだけではなく、撃ち慣れている人物ではないかと仮説立てました。 八王子スーパーナンペイ事件の動機今だ解決していない八王子スーパーナンペイ事件。現在もなお犯人の行方を追っていますが、犯人の犯行動機については強盗説と怨恨説の二つに分かれています。 強盗説強盗目的の犯行を疑う理由は、八王子スーパーナンペイ事件の前から二階事務所は度々空き巣に入られており、また事件当時は都内を中心に拳銃を使って現金輸送車を襲う事件が多発していたこと。 怨恨説一方で、「強盗目的ではないのでは」と疑う声もあるようです。それは犯人の足跡が事務所に入ってそのまま出ていったようなシンプルな往復線になっており、うろついて物色したような形跡がなかったこと。 スーパーナンペイ事件の犯人像今だ未解決の八王子スーパーナンペイ事件ですが、多数目撃されている目撃情報や証言、残された手がかりから、いくつかの犯人像が出来上がりメディアからも多く報道されました。それではその犯人像とは一体どんな人物だったのでしょうか。 元自衛官事件から6年後の2001年11月22日、週刊文春が「拘置所にいる男の手紙に犯人の実名が挙げられている」と報じました。 銀行強盗未遂で逮捕された70代八王子スーパーナンペイ事件から7年後の2002年。銀行強盗未遂で70代の男が逮捕されました。 1. 「この男が、大阪市内の信用金庫で起こしたとされる強盗未遂事件(1997年)」で使用された銃弾の線条痕が、本件の現場で発見された銃弾のものと酷似している。 という二つの観点から、この男が犯人なのではと報道されましたが、それ以上の証拠は出てこず、逮捕には至りませんでした。 日本人死刑囚の証言事件後、新たに出た有力な証言は意外にも日本国内からではなく、当時中国の大連刑務所に収監されている日本人からの証言でした。その日本人とは武田輝夫と名乗る男で、麻薬所持の罪で死刑が確定している死刑囚です。 「日本で強盗団に加わっていた中国人の男が実行犯を知っているかもしれない。日本で一緒に強盗団にいた時に八王子の事件が話題に上った際に詳細を知っていた」 武田輝夫は覚せい剤所持の罪で死刑が確定後、その他にも日本で約20件の強盗事件を行った日中混成強盗団のリーダー格ということもわかっています。 カナダ在住の中国人その中国人とは1995年に日本に密入国した中国人強盗グループのメンバーでした。 「旅券法違反容疑以外で男を拘束したり、起訴して裁判にかけたりしない」 と確約したため、2013年11月にカナダから日本へ身柄が移送されたのち逮捕こそされましたが、その後八王子スーパーナンペイ事件については証言を得ることはできず、確約通り旅券法違反という単独の罪で起訴されることに。 八王子スーパーナンペイ事件の被害者についてNAVER まとめ 八王子スーパーナンペイ事件で被害者となってしまった3名に共通点は無く、なぜ犯人は3名を狙ったのか強盗なのか怨恨なのかもわからない状態です。それでは被害者となってしまった3名は一体どんな人物だったのでしょうか。 矢吹 恵さん当時17歳で桜美林高校に通う高校2年生の矢吹恵(やぶき めぐみ/写真左)さんは活発で、彼女を中心に人が集まるような性格だったそう。矢吹さんの夢は保育士になることで、いつも保育士を目指してピアノに励んでいる彼女は、どこにでもいる普通の女子高生でした。 「本当に昨日のことのように思える。学校生活も楽しい頃ですよね。非常に活発で、彼女の周りにはいつも生徒が集まっていた。保育士を目指し、ピアノかオルガンを習いに行って、一生懸命頑張っていたようだった」 前田 寛美さん当時16歳で都立館高校に通う2年生の前田 寛美さん(まえだ ひろみ/写真中央)は、高校生活の傍ら、老人施設に慰門するなど積極的にボランティアに参加しており、真面目で誰にでも気配りができると評判の心優しい女子高生でした。 稲垣 則子さん福島県出身で当時47歳だった稲垣 則子(いながき のりこ/写真右)さんは事件のあった7月に働き始めたパート従業員で、過去には八王子三崎町の高級クラブ「琥珀」でホステスとして働いており、また並行して八王子繁華街に「わかお」というスナックをオープンした経歴がありました。 事件後、どのように報道されたのかAbemaTIMES お祭りの最中に従業員三名が射殺された八王子スーパーナンペイ事件は、今だ未解決として平成三大未解決と言われており、2010年には時効が迫っていましたが、同年に時効廃止となったため、現在も長期調査が続けられています。 仰天ニュースのナンペイ事件の見てるけど、閉店作業をパートとバイトだけでやらせるって、なんて時代だったんだ...いろいろ危機管理とかなかったんだな...
その一方で事件解決を望む声だけではなく、事件後新たに出た証拠に対する呟きも多く、八王子スーパーナンペイ事件は風化の一途を辿ることなく、まだまだ注目度が高い事件といえます。 事件後、新たに公開された情報東洋経済オンライン 八王子スーパーナンペイ事件後、一時は時効間近となりましたがその時効も撤回され、犯人逮捕のために懸賞金600万円がかけられました。しかし、懸賞金や呼びかけもむなしく20年が過ぎても市民からの有力な情報は中々出てくることがありませんでした。 犯人が履いていたスニーカー朝日新聞デジタル 警視庁は2018年7月17日、八王子スーパーナンペイ事件の犯人が履いていたとみられるローカットのスニーカーを公開しました。
ほとんど見た目が似ているA社とB社のローカットスニーカーですが、A社製スニーカーの特徴は、紐を通すための金属穴が4個とプラスチック製の穴が2個あり、ミッドソール部分に2本の黒色ラインと、かかと部分に靴のメーカー名が入っています。 たばこの吸い殻大和田町スーパー事務所内けん銃使用強盗殺人事件 警視庁 警視庁は新たにスーパーナンペイの二階事務所のシンク脇にあった灰皿に、たばこの吸い殻11本が残されていたことを公表しました。 犯人が使用した拳銃についてYahoo!ブログ 八王子スーパーナンペイ事件で犯人が使用したとみられる拳銃について、長年の捜査で次のことがわかりました。 使用された拳銃は、米コルト社のものそっくりに作られたフィリピン製のコピー銃、スカイヤーズビンガム38口径だと判明した。鍵となったのは、現場から見つかった弾丸に付いていた傷「線状痕」だ。しかし当時、暴力団関係者などに出回っていたスカイヤーズビンガムをコルトだと思いこんでいる人も多かったため、正確な情報が集まらず、凶器の線から犯人に迫ることはできなかった。 事件直前に買い物をしていた男女事件当日、閉店間際の8時56分に青果やハムなどのなまものと、お好み焼き、焼きそばといったお惣菜など合計1,754円のお会計をした若い男女が、会計後に白いセダン型の車に乗車したという情報が明らかとなりました。 男性は177センチメートルくらい、両サイド刈り上げ風、ラフな格好 警視庁では、この二名が犯人を目撃したのではないかと行方を追っています。 犯人の指紋と一致する男事件から20年後の2015年、メディアが2005年に死亡した中村稔(仮名)という男が犯人なのではないかと報道しました。その男は指紋がほぼ一致していただけではなく、参考人として事情聴取されていたのです。 中村稔(仮名)について元運送業関係者の中村稔(仮名)は事件当時50代で、現場で目撃された車種と同じ白い車を所持しており、参考人として事情聴取されていました。 中村稔(仮名)のアリバイと証言指紋がほぼ一致し、参考人としても事情聴取されていた中村ですが、当時の中村が働いていた勤務先に残っていたタイムカードの記録から事件が起きた時間帯のアリバイが成立する可能性が高いため、実行した犯人ではないとされています。 スーパーナンペイ事件を振り返る日本経済新聞 現在も未解決のまま長期調査が続けられている八王子スーパーナンペイ事件。 編集部 この記事のライター Cherish編集部 人気の記事人気のあるまとめランキング
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