チロシンは集中力・記憶力UPに効果あり?多く含む食べ物や摂取法も!
チロシンを摂取すると、集中力や記憶力を良くしたり、ストレスを和らげたりと生活に追われる現代人にぴったりの効果が得られます。チロシンを多くとれる食べ物と摂取の仕方、チロシンを含む食べ物を美味しく食べられるレシピまで説明していきます。
目次
やる気が低下中の人必見!チロシンで集中力や記憶力がUPする!
仕事や家事に追われて、やる気が湧いてこない方や集中力が持続しないという方は多いのではないでしょうか。そのような方におすすめな成分が、チロシンです。チロシンには、集中力や記憶力がアップする他にも、さまざまな効果があることで知られています。
チロシンを摂取することでどんな効果が得られるのかを、チロシンを多く含むおすすめ食べ物や摂取方法、過剰摂取することによる副作用などと含めて詳しく見ていくことにしましょう。
チロシンとはどんな成分なの?
チロシンはチーズから発見された!
チロシンという物質が発見されたのは1846年のことで、ドイツの化学者ユストゥス・フォン・リービッヒにより、チーズのカゼインから発見されました。チロシンという名前は、ギリシア語でチーズを意味する言葉が語源となっています。
チロシンはドーパミン・ノルアドレナリンの前駆体
チロシンとは非必須アミノ酸の一種です。非必須アミノ酸なのでそこまで重要視されることはないチロシンですが、チロシンから生成される物質は、私たちにとって効果が高い成分が多いのです。チロシンは、ドーパミンなどの神経伝達物質、ノルアドレナリンやアドレナリンといったホルモンの前駆体です。
ドーパミンは意欲や学習などに関わる物質であり、ノルアドレナリンやアドレナリンには集中力や判断力を高める効果があります。このような作用を持つ物質のもととなるのがチロシンなのです。
チロシンの4つの効果とは?どんな人におすすめなの?
【効果①】うつ症状を改善する
脳内でドーパミンやアドレナリンが不足すると、無関心や無気力を引き起こしてうつ病につながります。チロシンはドーパミンやアドレナリンの材料となるため、うつ病の症状を改善する効果が期待されるのです。また、うつ状態にある脳は、チロシンの濃度が低下していることも明らかとなっているため、チロシンを積極的に摂取することはうつ症状の改善につながると言えるのです。
【効果②】ストレスを軽減する
私たちが強いストレス状態におかれると、アドレナリンやノルアドレナリンが多く消費され、ちょっとしたことでもヒステリックになります。チロシンはアドレナリンやノルアドレナリンの前駆体になるので、神経機能の調節に役立ち、ストレスを緩和させる効果があるのです。
【効果③】白髪を予防する
歳をとるにつれて白髪に悩む方が増えていくのではないでしょうか。チロシンは、ドーパキノンという化合物になって、メラニンへと徐々に変化していきます。メラニン色素が生成されることで黒髪を生成することにつながり、白髪を予防します。白髪になる原因としては、ストレス・老化・栄養不足などで色素細胞がうまく働かなくなってメラニン色素を生成出来なくなることにあります。メラニン色素の欠乏が白髪につながるので、メラニンの材料になるチロシンを摂取することで白髪の予防になると言えるのです。白髪が気になるという方はチロシンを多く含む食べ物を試してみると良いでしょう。
【効果④】集中力が高まる
ドーパミンやノルアドレナリンは、脳内の神経伝達物質なので、これらが不足してしまうと、物事への意欲が無くなり無関心になって、集中力の低下をもたらします。チロシンを含む食べ物を摂取することによってドーパミンやノルアドレナリンを増加させ、集中力を高める効果があります。
チロシンの効果的な摂取方法!摂るタイミングは?
チロシンの一日の摂取目安量は?
チロシンを1日あたりどれくらい摂取したらよいかという量については体格によって変わるのですが、だいたい500~2,000mg程度が理想量と言われています。この量は、毎日バランスの良い食事を摂っていれば難しいという量ではありません。
三食でバランス良く摂るのがおすすめ!
チロシンを摂取するのに効果的なタイミングですが、どの時間帯に摂ると有効というものはありません。つまり、三食の食事でまんべんなくチロシンをとれることが理想的なのです。栄養バランス良く食べ物を三食摂ることが、チロシンを効率的に摂る一番の方法なのです。
とは言っても、仕事で食事をゆっくりと食べる時間が取れなかったり、外食が続いてしまったりと、食べ物の栄養バランスを常に保つのも難しいものです。そのような方は、チロシンをサプリで摂取する方法がおすすめです。適正な量のチロシンをサプリで補いつつ、出来るだけ食べ物からもチロシンを摂取していくと良いでしょう。
チロシンを多く含む食べ物は?一緒に摂ると良い栄養素も!
チロシンを多く含む食べ物は?
チロシンを多く含む食べ物として、乳製品や卵・大豆・魚卵・イワシやカツオなどがあります。また、バナナやアボカドなどの果物にも苦みを感じる成分として含まれています。チロシンは糖分とともに摂取することで体への吸収量がアップする性質があるので、果物から摂取するのは効率的と言えます。
一緒に摂ると良い栄養素とは?
アミノ酸の一種であるチロシンが含まれる食べ物だけを摂取すれば良いというわけではなく、アミノ酸はどれかが不足すると他のアミノ酸が効果的に利用されにくいという性質があります。つまり、アミノ酸はまんべんなく摂ることが理想です。そして、アミノ酸代謝に関与しているビタミンB6・C・Eを含む食べ物もしっかりと摂取することも、チロシンを体に効率的に取り入れるコツとなります。
チロシンには副作用はあるの?注意すべきポイントは?
【副作用①】シミやそばかすの発生
メラニン色素の材料となるのがチロシンなので、過剰にチロシンを摂取するとシミやそばかすが出来やすくなるという副作用があります。メラニンは通常は肌のターンオーバーによって体外へと排出されますが、チロシンの過剰摂取の他、加齢・ストレス・紫外線の影響などで色素沈着してしまって、シミやそばかすとなるのです。
【副作用②】ノルアドレナリン増加による血圧上昇
チロシンを摂取するとノルアドレナリンの量が増えるのですが、ノルアドレナリンには血圧の上昇を招くという副作用もありますので、血圧に不安があるという方は、チロシンの過剰摂取によって血圧が上昇しすぎないように注意する必要があります。
過剰摂取しないように注意しよう
チロシンはアミノ酸の一種なので、重篤な症状を引き起こす副作用というのはあまりありません。とはいっても、体が健やかになる目的でチロシンを摂取しているのに副作用が出てしまうというのは残念なことです。副作用が出てしまわないようにチロシンの過剰摂取には気を付けると良いです。
チロシンを効率的に摂取出来るレシピ3選
【レシピ①】お手軽きな粉牛乳
非常にお手軽にチロシンを摂取出来るレシピが「きな粉牛乳」です。大豆を挽いた粉であるきな粉にも、牛乳にもチロシンが多く含まれているので、チロシンを手軽に摂るのに最適なメニューと言えます。牛乳は成分無調整のものを選びましょう。
牛乳200mlにきな粉を大さじ1加えてよくかき混ぜれば出来あがりです。少し甘みが欲しいという方は、ハチミツを足すと美味しくいただけます。
【レシピ②】高野豆腐の豚バラ巻きフライ
高野豆腐は大豆製品であり、豚肉に含まれるたんぱく質には、チロシンをはじめとして精神状態に深く関わっているアミノ酸が豊富に含まれています。高野豆腐を豚バラで巻いてフライにすることで、チロシンをたっぷり摂取出来るうえに、ヘルシーにもなります。
材料(2人分)
豚バラ肉 8枚
高野豆腐 2個
白だし 大さじ2
水 200ml
溶き卵 1/2個
小麦粉、パン粉、揚げ油 適量
作り方
- 高野豆腐をぬるま湯で戻して水気を切り、縦に4等分する。
- 鍋に白だしと水を入れ、高野豆腐を並べたら火にかけて、10分ほど煮る。
- 高野豆腐の汁気を絞って、豚バラ肉でクルクルと巻く。
- 小麦粉、溶き卵、パン粉の順で衣をつけたら、170℃の油で揚げて出来あがり。
【レシピ③】サラダ豆たっぷりクリームシチュー
大豆をはじめとした豆類が入ったサラダ豆と、ホワイトシチューに含まれる牛乳はチロシンが豊富に含まれています。
材料(4人分)
にんじん 1本
玉ねぎ 1個
ブロッコリー 1/2株
サラダ豆 適量
鶏モモ肉 1枚
シチュールウ 4人分
牛乳 適量
水 適量
サラダ油 適量
作り方
- にんじんは皮をむいて輪切りにして、玉ねぎはくし切りにする。
- 鶏モモ肉を一口大に切ったら、サラダ油をひいて熱した鍋で炒める。
- にんじんと玉ねぎを加えてさらに炒める。
- 水を加えたらアクを取りながら、柔らかくなるまで煮込んで、シチュールウを入れて溶かす。
- 牛乳、小房に分けたブロッコリー、サラダ豆を加えてひと煮立ちさせて出来あがり。
集中したい時はチロシンを積極的に摂取しよう!
チロシンには、ドーパミンやノルアドレナリン、アドレナリンの量を増やして、集中力のアップ効果を高めたり、ストレスの軽減、うつ病改善などの効果があります。集中力を高めたいという場合には、チロシンを多く含む食べ物やレシピで、積極的にチロシンを摂ってみることをおすすめします。ただし、過剰にチロシンを摂ってしまうことで出る副作用もあるので、過剰摂取には注意してバランスの良い食生活を心がけてみてください。