かたまりのおりものが出た！これって大丈夫？【ゼリー状/白くてボソボソ】

そもそも、おりものというものはどういうものなのでしょう。おりものは、漢字で「下り物」と書き、「女性の子宮や膣から下りてくるもの」という意味の言葉です。

時には下着を汚してしまうこともあるおりものですが、実は女性の健康を守るためにとても大切な役割を持っています。

おりものには自浄作用があり、不潔になりやすいデリケートゾーンや膣内に潤いを与え、清潔を保つ役割があります。汚れや雑菌から膣内を守ってくれているのですね。

また、排卵期には射精された精子が膣内を移動しやすくするためにさらさらとした水っぽい透明なおりものが潤滑油の役割も果たし、妊娠の手助けもしてくれるそうなのです。

白いかたまりのおりものが多い原因は2つ考えられます。まずは自分の症状と照らし合わせてみましょう。

生理前に白いどろっとした、時にはかたまりのように見えるほど粘り気のあるべたべたしたおりものが出るのは、生理前のホルモンバランスの乱れに原因があります。生理前におりものが白い粘り気のあるかたまりになるのは、排卵後に分泌される黄体ホルモンの影響です。

排卵後には黄体ホルモンのプロゲステロンが大量に分泌されるようになります。このプロゲステロンは、おりものの量を減少させるため、おりものの密度が増します。そのため、おりものの状態が透明からどろっとした感じの白い濁ったかたまりになるのです。

排卵後に妊娠が成立していない場合、いったんおりものの量が減り、生理が近づくにつれておりものが水っぽい透明から段々粘り気のある白いべたべたしたかたまりのような状態になります。しかし、排卵期に受精して妊娠しているとおりものの量が減らずに白いべたべたしたおりものが多い状態になります。

色も、妊娠していなければ生理の前にならなければ透明のまま白く濁ってこないのですが、妊娠していると排卵期が終ってすぐに透明から白いおりものに変化することがあります。いつもの生理周期と比べて、排卵期後のおりものの量が減らない、量の多いおりものが透明から白いべたべたしたものにすぐに変化したと感じるなら妊娠している可能性があります。

以下に上げる例はあくまで可能性の一つです。自己診断せず、少しでも気になる点がある場合は婦人科を受診することをお勧めいたします。

普段は透明なおりものにピンク色や茶色が混ざったものが多い場合は不正出血のサインです。子宮がんやクラミジア頸管、子宮頸管ポリープなどの可能性があります。いったんおさまっても必ず婦人科で検査を受けましょう。

流れ出るほどの透明で水っぽいおりものは、クラミジア頸管炎の可能性がありますので、水っぽいおりものが続く場合は性交渉は控え早めに検査を受けましょう。クラミジアはひどくなると熱が出たり下腹部痛が出たりすることがあります。抗生物質を1～2週間飲めば治療できますが、炎症が卵管まで広がると不妊症の原因になることもあります。また、水っぽいおりものは卵巣のう腫の症状である場合もありますので、婦人科の受診を検討してください。

淋病感染症や大腸菌などの雑菌による細菌性膣炎の可能性があります。雑菌ならば自然に治ることもありますが、淋病の場合は抗生物質の点滴でしっかり治療する必要があります。雑菌でも膣内に抗生物質のタブレットを入れることで殺菌が可能です。

カッテージチーズのような白いボソボソとしたかたまりが出るようなら、最も疑われるのはカンジダ膣炎です。自然に治ることもありますが何度も繰り返したりかゆみがひどい場合は婦人科を受診し、膣剤などを処方してもらいましょう。

魚の腐ったようなツンとした臭いが強いおりものの場合は、雑菌が増えていたり膣内に異物が入っている可能性があります。2～3日様子を見て改善しないようなら早めに婦人科を受診しましょう。雑菌の場合1週間ほど膣内に抗生物質のタブレットを入れることで改善が期待できます。

トリコモナス膣炎が疑われます。性交渉を控えて早めに検査を受ける必要があります。飲み薬と膣内に入れるタブレットを10日ほど使用すれば治癒できます。

血液が混じったピンク色や茶色のおりものや、明らかに普段と違う黄緑色のおりものが出た場合は、性行為感染症をはじめ子宮頸がんなど大きな病気が潜んでいる可能性もあります。また、かゆみが強かったり、異様に水っぽい、臭いがいつもと違う場合も一度婦人科を受診するようにしましょう。

特に病気ではないとしても、粘り気の多いおりものが出ると下着が汚れたり、臭いがするのではと気になって困ることがあるでしょう。そのような時のための基本的な対処法をご紹介いたします。

通気性のよい清潔な下着をこまめにかえることがまずは基本中の基本といえるでしょう。デリケートゾーンの蒸れを防ぐにはオーガニックコットンなどの天然素材のものがお勧めです。

最近のおりものシートやナプキンには、消臭効果が高いものもありますので、臭いが気になるという方にはお勧めです。その場合、つけっぱなしにせずこまめに交換をしましょう。

これも当然のことですが、デリケートゾーンはお風呂やシャワーで毎日きちんと洗い清潔を保ちましょう。ただし、普通の石鹸やボディーソープでごしごしと洗いすぎるのはかえっておりものの状態を悪くしてしまいますので要注意です。

デリケートゾーンを清潔に保つといっても、おりものの自浄作用を維持するためには、やはりデリケートゾーン専用の商品を使うのが良いでしょう。おすすめのアイテムをご紹介いたします。

使い切りで衛生的な膣洗浄器です。1日1本を目安に使用します。挿入しやすい流線型の容器で、ワンプッシュで簡単に膣洗浄が可能です。注入後はナプキンやライナーと併用するといいようです。

赤ちゃんの肌にも使える弱酸性の低刺激無添加せっけんです。毛穴までしっかり浸透し、肌を清潔に保ちます。植物性の保湿剤でデリケートゾーンをしっとり清潔に保ちます。

天然コットン100％を使用したおりものシートです。薄さわずか1mmと、下着の上に違和感なく装着できるよう設計されています。通気性にも配慮されており、蒸れやかぶれを抑えてくれます。

厳選されたオーガニックコットン100％の原糸のみを使用したPanoco Trading Co.,Ltd.の生地を使用した女性用下着です。汗をよく吸収し、保温効果にも優れているそうです。また、カラーによってプラスαの効果もあるようなので、気になる方は一度ご覧になってください。

妊娠をしたかどうかを知る目安のひとつとしておりものの変化を観察している人は多いようです。意識しておりものを観察していると、排卵期や生理前のおりものの違いが判るそうです。ある人は、生理予定日が近づいてきたころ、いつもとは違うおりものの変化に気が付きました。普段なら減少しているはずのおりものの量が明らかに多いのです。質感もいつもと違い、白っぽい卵白状のおりものだったそうです。そこからさらに待つこと2週間、判定結果は「陽性」見事妊娠が判明したそうです。

おりものの量と臭い、かゆみに悩んで婦人科にまで通っていたある人が下着を通気性の良いものに変えてみたそうです。するとひどかったかゆみが減り、おりものもほとんど出なくなったそうです。当然臭いもなくなり、さらには締め付けから解放されたためか鼠径部の黒ずみまで消えてしまったとのことです。

生理後は次の排卵に向けて精子が子宮の中を通りやすくするためにおりものの量が増える時期だそうです。中にはねばねばしたおりものが大量に出て、生理後にまた排卵したのではと驚く人もいるようですが、実際は生理周期によるもののようです。

いかがでしたか？おりものはホルモンの影響を受けて状態や量が変わり、排卵期や月経直前はおりものが増える傾向にあります。おりものの量も汗と同じように個人差があるのでちょっと多めだなと思っても多少下着につく程度の量はあまり気にする必要はないそうです。しかし、明らかに異常を感じるおりものや、気になる症状がある場合には迷わず婦人科を受診しましょう。