もやしを栽培してみよう!簡単な室内での育て方のポイントは?
安価で、使い勝手がよく、主婦のお助け食材であるもやし。家庭でも簡単に栽培することができます。もやしはいくつかの育て方のポイントを押さえれば栽培方法は簡単です。この記事では、室内でのもやしの育て方のポイントや栽培成功のヒントをわかりやすく紹介していきます。
目次
もやしがおうちで作れるって知ってた?
もやしは価格が安く、メインの料理にもあと一品ほしいというときにも調理しやすい人気食材です。しかしながら、傷むのが早く買ったらすぐに調理しないと使えなくなってしまいます。せっかく安く買っても、腐らせてしまってはもったいないですね。しかし家庭で栽培すれば、使いたいときに収穫し食べることができます。そこで、今回はおうちで出来るもやし栽培の方法と、育て方の成功のポイントを紹介していきます。
身近にある雑貨でもやしを育てる用意が出来て、園芸の経験がほぼ無い方や一人暮らしで大きな植物などを育てるスペースの無い方でも大切なポイントを押えれば栽培方法は簡単です。この記事で紹介する育て方を是非ご参考にチャレンジされてはいかがでしょうか?
もやしの種類は大きく分けて3つ!
もやしと言っても、さまざまな種類があります。ここでは日本で栽培されている中でも代表的な種類のもやしを紹介していきます。育て方のまえに、まずはもやしにどんな種類があるか確認していきましょう。
緑豆もやし
緑豆もやしとは、大豆に形の似たグリーンマッペ(緑豆)という豆から発芽させたもやしです。春雨の原料としても使われています。
現在、日本で栽培されているもやしの種類はほとんどが、緑豆もやしです。
大豆もやし
大豆もやしは、大豆から発芽させ栽培されたもやしです。そのため、大豆と同様に、「大豆イソフラボン」や「大豆サポニン」などの栄養素を含んでおり、美肌効果が期待できるもやしです。
黒豆もやし
黒豆もやしのほとんどは「ブラックマッペ」という黒い豆を原料にしているもやしです。「細もやし」という名でも親しまれています。
もやし栽培で用意するもの5つ!
広口ビン
もやし栽培には口が広く、浅いビンを用意しましょう。あまり深さがあると、底に水がたまり種にカビなどが生える可能性があります。
また、水の入れ替えなども必要となりますので、口は広い方が手入れや栽培をしやすいでしょう。
ガーゼと輪ゴム
ガーゼと輪ゴムは、ほこり防止と水切りに使います。
水切りザルとボウル
水切りザルとボウルは種の洗浄に使います。水切りザルは使う種よりも目が細かい種類を用意しましょう。
遮光用の箱
もやしは多くの野菜のように屋外で日光を浴びて栽培するのではなく、室内で光を遮断した環境で栽培します。そのため、ビンがすっぽりと入る遮光用の箱を用意しましょう。適当なものがなくても、光を避けることができればよいので、食材を置ける暗所があれば遮光用の箱は不要です。また、冬など気温が低い季節はタオルなどで箱をくるんで、温度が下がりすぎないようにしましょう。
もやし用の種
もやし栽培には、もやし用に販売されている種を用意しましょう。もやし栽培用以外の種は、農薬が付着している可能性がありますので避けましょう。
簡単!もやしの育て方は5ステップ!
栽培方法は簡単です。以下で具体的な育て方を案内していきます。もやしを育てたことがないという人も、この5つの育て方を順序良く真似てみましょう!
Step1. 種を洗う
種についたゴミやほこりなどを泡が出なくなるまで洗浄します。作業の前の手洗いや、清潔な手袋などを利用し、できるだけ雑菌が入らないようにしましょう。栽培に使うビンは煮沸消毒するか、アルコールを含ませたキッチンペーパーなどで内側を拭き取りましょう。その後、使う種の量をはかります。目安はビンの底を1段か2段で埋めるくらいです。使う量を決めたら、ザルに入れて、水道水で洗いましょう。その際、素手で作業する場合はスプーンなどと使い、種に手が触れないように気を付けましょう。
Step2. 一晩吸水させる
乾燥している種をふやかし、発芽する状態にするため、吸水が必要です。5~8時間程度一昼夜、水に浸けます。浸ける時間が長すぎると腐ります。
ビンに種と種の3倍~4倍量の水道水を入れ、ガーゼを口にかぶせ、輪ゴムで留めます。
ビンは遮光用の箱もしくは光の入らない暗所に置き、5~8時間浸水させます。その後、ビンの濁った水を捨て、水が透き通るまで種を水道水で洗いましょう。
Step3. 水洗いと水切り
上記は栽培までの下準備ですが、収穫までは水洗いと水切りが大切な作業となります。ガーゼを付けたままで洗えるので、そのままで水が濁らなくなるまで、ゆすぎます。種がビンの中で何段か重なっている場合、下の方にある種が傷みやすいため、ビンの中をかき混ぜるなどして、種の上下を入れ替えましょう。
水が澄んできたら、しっかりと水切りをして、遮光用の箱か暗所に戻します。この作業を1日3回以上行いましょう。特にこの作業が上手な育て方のコツです。
Step4. 種の殻を取り除く
栽培から数日経つと、種の殻がはがれ、水に浮いてきます。放置しておくと腐って水が濁りやすくなるため、殻を取り除きます。割りばしなどを使うと底に沈んだ殻も取り出しやすいです。
Step5. 収穫
栽培開始から、約1週間ほどで収穫できます。育てる季節や環境によって成長の速さは変化しますが、美味しく食べるために、葉っぱが出る前に収穫しましょう。
もやしの栽培を成功させるポイント6つ!
もやしの育て方は知っていて育て方通りに栽培しても、なかなか成功しないという人もいるのではないでしょうか。上手な育て方をするためには、ステップ通りではなくポイントも抑えておく必要があります。
1. 種は有効期限内に使いきる
市販のもやしの種も有効期限に使いきる事が栽培成功のために大切です。有効期限を過ぎた種の場合、育て方が正しくても生育不良になったり、きちんと手入れしても発芽しないことがあります。
2. 浅めの広口ビンを使う
容器に使うビンは口が広く、浅めの形状が向いています。口が広いと水の出し入れや、種の洗浄がスムーズになります。また、口が狭くて深いビンだと、種が何層にも重なり、底の種が育ちにくくなります。育て方は大事ですが、栽培のベースとなるビンの選択も栽培が成功するための大切なツールとなります。
広口ビンがない場合でもお菓子やキムチが入っていた空きビンなどで代用可能です。縦長のビンしか無い場合は、ビンを横に倒して種ができるだけ重ならないようにする方法でも良いです。その際はしっかりと口をガーゼで閉じ、種がこぼれないように注意しましょう。
3. 1日3回以上水で洗う
収穫するまでは、種の水洗いと水切りを欠かさないようにしましょう。ビンの中の種を、かくはんするように、まんべんなく洗い水が澄んだらできる限り水を切ります。そして、最低でも1日3回はこの作業を行いましょう。特に、冬に比べ夏は傷みやすいので、水が濁っていると感じる場合はもっと回数を増やしても大丈夫です。
4. ミネラルウォーターは使わない
市販の飲料用ミネラルウォーターは消毒されていません。水道水は消毒されているため、種の洗浄、吸水などもやし栽培には水道水を使いましょう。
5. 水切りをしっかり行う
種を洗ったあとは、しっかりと水をきりましょう。ここがもやし栽培成功の育て方のポイントです。
6. 種を洗う時に手で触れない
手はあらゆる物に触れるため、雑菌が付着している事が多いです。種に雑菌がつかないように、種を直接、手で触らないように注意しましょう。使い捨てのゴム手袋などを使ってもよいでしょう。
もやしの収穫のベストなタイミングとは?
基本的にいつ収穫しても食べられますが、葉が出てしまうと、風味が落ちます。多くの農作物は種から葉が出て実がなるのを待ち収穫しますが、もやしは葉が出る前の柔らかい芽の状態で収穫します。美味しく食べるために、ある程度大きく育ったら葉が出る前に収穫しましょう。
もやしの保存方法を紹介!
せっかく収穫しても、もやしはそのまま袋などで保存すると傷むのが早い食材です。
美味しく調理するため、育て方だけでなく保存方法も少し工夫しましょう。
プラスチック製の容器を使う
蓋付きのプラスチック製容器にもやしを入れ、もやしが全部漬かるくらいの水を入れ冷蔵庫で保存しましょう。こうすると、数日経ってももやしが変色などせずに美味しく食べる事ができます。
また、水は毎日入れ替えましょう。1週間以上使わない場合は冷蔵ではなく冷凍する方法もおすすめです。
変わったもやしを育ててみよう!
序盤で紹介した以外にも、もやしは種類があります。ここでは、あまり知られていない珍しい種類のもやしをご紹介します。収穫までの日数は種類によって異なりますが、基本の栽培方法は同じです。
白ごまもやし
栄養豊富で、すこし渋い味わいをしているもやしです。大人の味覚に良いのではないでしょうか。
ピーナツもやし
ピーナッツを発芽させたもやしです。緑豆もやしなどに比べると、太く、栄養も豊富です。
アルファルファ
茎が細く、可愛らしい見た目。食感はシャキシャキしています。アメリカではポピュラーなスプラウトです。
家で作れば新鮮なもやしがいつでも食べられる!
もやしの栽方法培は紹介したいくつかのポイントを押さえれば、育て方は簡単で成功しやすい家庭菜園です。また、広い空間やプランター、支柱など野菜の栽培などでよく使われる道具などの用意が要りません。家庭で用意できる物で場所を取らず栽培できるのも魅力の一つです。さっそく、好きな種類の種を購入し、もやし栽培にチャレンジしてみましょう。
自宅で育てれば、新鮮なもやしが、いつでも食べられますよ。