千葉の方言23選!地域によって違うの?【面白い/かわいい】
東京に近く都心にアクセスしやすい千葉県ですが、方言が存在することをご存知でしょうか?また、標準語だと思っていた言葉が実は方言である可能性があるのをご存知ですか?今回は、千葉の方言に密着して面白かわいい方言をご紹介していきます。
目次
千葉に方言ってあるの?
「千葉県は、関東だから標準語」と思っている方も多いかと思います。結論からすると千葉県には、地域によって方言が存在します。
千葉県内の北西部に位置する地域では標準語と変わらない言葉を使うのに対して、北東部に位置する地域では茨城県や福島県に近い方言を使う地域が存在します。また、千葉県の房総半島南部では、漁が盛んな地域により、漁師町の方が話す方言は、勢いがよく怒っているような話し方をされるので怖い印象を持ってしまうこともあるようです。
今回は、千葉県の地域によって異なる方言に密着して”面白い方言”や”かわいい方言”など、どんな方言があるのかご紹介していきます。
千葉の方言の3つの種類と特徴
千葉県の方言には、地域によって方言が異なり、大きく分けると3種類あります。房州弁、野田弁、東総弁の3種類に分類されます。地域ごとに全く別の方言ではなく、共通で使われている方言もいくつかあります。また、関東圏に近い千葉県北西部では主に”標準語”で話す方が多い傾向があります。
今回は、千葉県の房州弁、野田弁、東総弁の3つの方言の特徴をご紹介していきます。
①房州弁の特徴
千葉県の方言1つ目は、房州弁です。
房州弁は、千葉県南部で主に使われている方言です。房州弁の特徴は、千葉の中でも一番なまりが強く話し方に少し特徴があります。房州半島南部では、漁師の町とも呼ばれていることから話す言葉に勢いがありすぎて怒っているように聞こえたり怒られていると勘違いされる方も少なくありません。それは、房州弁の特徴なのです。
②野田弁の特徴
千葉県の方言2つ目は、野田弁です。
野田弁は、千葉県野田市で主に使われている方言です。野田弁の特徴は、埼玉や茨城と似ている特徴があります。呼びかけには「んだべ」や「〜や」などが使われていることから房州弁と近い方言です。標準語を使う関東圏の方や千葉県の北西部の地域の方が聞いたら地域独自の方言なので、聞いても意味を汲み取れないでしょう。
③東総弁の特徴
千葉県の方言3つ目は、東総弁です。
東総弁は、千葉県の北東部の茨城県に近い地域で主に話されている方言です。東総弁の特徴は、茨城県に近いこともあって茨城県のようななまりと千葉県のなまりが合わさったような独特のなまりが特徴です。こちらの方言も房州弁、野田弁と同じで関東圏の方や千葉県の北西部の方が聞いても汲み取ることが難しいでしょう。
【千葉の方言一覧①】面白い方言10選!
千葉県の方言は、面白い方言がたくさんあり密かな人気を集めています。房州弁、野田弁、東総弁の3種類の方言があり、地域によって呼びかけや語尾に特徴があります。ここでは、例文を添えて千葉県の面白い方言10選を一覧でご紹介していきす。
①うっちゃる
千葉の面白い方言1つ目は、”うっちゃる”です。
”うっちゃる”という方言は、千葉では”捨てる””放っておく”という意味になります。「そこに置いてあるゴミうちゃちゃって〜」を解釈すると「そこに置いてあるゴミ捨てておいて」という解釈になります。また、その他に”散らかす””放置する”という意味でも使われていて「うちゃらかすならうっちゃるからね」を解釈すると「散らかすなら捨てちゃうからね」という解釈になります。
②だべ・だっぺ
千葉の面白い方言2つ目は、”だべ・だっぺ”です。
”だべ・だっぺ”という方言は、千葉県の房総半島部で頻繁に語尾として使われている方言です。「もう遅いから寝っぺ」を解釈すると「もう遅いから寝ましょう。」、「〜何だって?」を解釈すると「〜何だっぺ?」という解釈になります。
千葉県では、房総半島部といっても内房と外房によっても方言が異なることがあります。内房での語尾には”だっぺ”が使われることが日常ですが、外房での語尾は”だべぁ”と小さい”ぁ”が入る特徴があります。
③ぬくとまる
千葉の面白い方言3つ目は、”ぬくとまる”です。
”ぬくとまる”という方言は、千葉では”暖まる”という意味になります。「今日は寒いからぬくとまっていきなさい」を解釈すると「今日は寒いから暖まっていきなさい」という解釈になります。東総弁では”ぬくとまる”と使わず”ぬっけぇ”と使う特徴があります。「この部屋は、ぬっけぇ〜な〜」を解釈すると「この部屋はあったかいな〜」と解釈します。
”ぬくとまる”は、千葉以外にも長野県の信州弁や名古屋県の名古屋弁などでも方言として広い範囲で使われています。
④ちゃける
千葉の面白い方言4つ目は、”ちゃける”です。
”ちゃける”という方言は、千葉では”壊れる”という意味になります。「物を乱暴に扱うとちゃけるよ」を解釈すると「物を乱暴に扱うと壊れるよ」という解釈になります。類似語として”ちゃっちゃう”という方言があります。うっちゃちゃうと同じ意味で”捨ててしまう”という意味になります。
”ちゃける”は、千葉以外にも西関東方面や北海道の方言としても同じ意味でよく使われています。
⑤そこらまし
千葉の面白い方言5つ目は、”そこらまし”です。
”そこらまし”という方言は、千葉では”そこらへん”という意味になります。「そこらまし置いてといて」を解釈すると「そこらへんに置いといて」と解釈されます。千葉では標準語かのように使われていますが、他の地域では”そこいら””そこらじゅう”というように使われています。”そこらまし”は千葉の方言といっても良いでしょう。
⑥とっけいこ
千葉の面白い方言6つ目は、”とっけいこ”です。
”とっけいこ”という方言は、千葉では”交換”という意味になります。「たまには、カバンとっけいこすっぺ」を解釈すると「たまには、カバンを交換しよう」という解釈になります。千葉の房総半島南部にて使われている方言ですが、主にご年配の方を中心に使われています。
⑦おっさ
千葉の面白い方言7つ目は、”おっさ”です。
”おっさ”という方言は、千葉では”そうです=同意”という意味になります。問いかけられた時に「今日はバスで来たんですか?」のような質問の時に、「おっさ〜」と答えるというような時に使われています。この方言が出来た由来は、「おお、そうさ」という言葉が崩れて”おっさ”となったと言われています。
また、”おっさ”は千葉以外にも使われていますが、”おっさ=おじさん”という意味で使われている地域もあるようです。地域によって違う意味を持つのでどこかに行かれる時には、方言を知っておくとよいでしょう。
⑧からし
千葉の面白い方言8つ目は、”からし”です。
”からし”という方言は、千葉では”食べた後のゴミ”を表す意味で使われています。「食ったからし!片付けまで普通するっぺよ」を解釈すると「食べた後は片付けを普通するでしょ」という解釈になります。また、”食ったからし”という方言には、地域によって”片付ける”という意味も含まれている場合もあるようです。
⑨いぇーのく
千葉の面白い方言9つ目は、”いぇーのく”です。
”いぇーのく”という方言は、千葉では”いじわる”という意味で使われています。「いぇーのくしたんだっぺ」を解釈すると「いじわるしたんでしょ」と解釈されます。いじわるという意味以外にも、”いたずら”という意味でもあります。「いぇ」の発音は、英語の「イェーイ」という発音に近いイントネーションで使われているようです。
⑩くっちゃみ
千葉の面白い方言10個目は、”くっちゃみ”です。
”くっちゃみ”という方言は、千葉では”マムシ”を意味しています。マムシとは、毒ヘビの一種のことを言います。”くっちゃみ”は主に房総半島南部で使われている方言ですが、山側と海側で方言が異なる特徴があります。
海側では、マムシのことを”くっちゃみ”といい、山側ではマムシのことを”くっちゃめ”と言うようです。「くっちゃみ(くっちゃめ)がいっからきぃつけや」を解釈すると「マムシがいるから気をつけろ」という解釈になります。
【千葉の方言一覧②】かわいい方言8選!
いかがでしたか?千葉の面白い方言をご紹介しました。千葉県出身の方でも、わからない方言もたくさんあるでしょう。ご年配の方が中心に使われている方言ですが、無意識に使っている方言もあるのではないでしょうか。ここでは、千葉のかわいい方言8選を一覧でご紹介していきます。
①したっけ
千葉のかわいい方言1つ目は、”したっけ”です。
”したっけ”という方言は、千葉では”そしたら〜”という意味になります。千葉では、標準語の「〜したっけ?」という意味ではなく会話の接続詞として使われている方言です。「お腹減りよったから冷蔵庫開けたんよ〜。したっけ食べようとしたもんが賞味期限切れて食べれんかった。」と解釈すると「お腹減ったから冷蔵庫開けた〜そしたら食べようとしてたのが賞味期限切れで食べられなかった」という解釈になります。
”したっけ”は、千葉北西部以外の地域や茨城で広く使われている方言です。
②だかん
千葉のかわいい方言2つ目は、”だかん”です。
”だかん”という方言は、千葉では”〜だから”という意味になります。「〜だかん、起こして」を解釈すると「〜だから起こして」と解釈します。”だかん”は千葉県民でも方言としてではなく標準語として使っている人も多いのではないでしょうか。
”だかん”という方言は、標準語として使われている方も多いので関東圏に近い北西部の地域や茨城弁としても広く使われています。
③ちっくり
千葉のかわいい方言3つ目は、”ちっくり”です。
”ちっくり”という方言は、千葉では”華奢(きゃしゃ)・小柄”という意味になります。ちっくりと聞くと、注射をするときに「ちっくりするよ」という意味を想像しがちですが、千葉では別の意味を持ちます。「ちっくりで目がまん丸でかわいい」を解釈すると「小さくて目がまん丸でかわいい」という解釈になります。
”ちっくり”という方言は、同じ意味で甲州弁としても使われており、ご年配の方を中心に使用されています。
④おっぴす
千葉のかわいい方言4つ目は、”おっぴす”です。
”おっぴす”という方言は、千葉では”押す”という意味になります。「ボタンをおっぴす」を解釈すると「ボタンを押す」という解釈になります。類似語として”おっぺす”も同じ意味をもつ方言です。千葉では、西関東地域で主に使われていることから房州弁の中の一つとして覚えておきましょう。
⑤ほねっき
千葉のかわいい方言5つ目は、”ほねっき”です。
”ほねっき”という方言は、千葉では”思いっきり”という意味になります。「今日はほねっき遊ぼう」を解釈すると「今日は思いっきり遊ぼう」という解釈になります。類似語の”ほんこん”という方言は、”とても”という意味を持ちます。「ほんこん楽しい」を解釈すると「とても楽しい」という解釈になります。
”ほねっき”と”ほんこん”は、ご年配の方を中心に使われており、主に西関東地域で使用されていることから房州弁の中の一つになります。
⑥ぎゅうと
千葉のかわいい方言6つ目は、”ぎゅうと”です。
”ぎゅうと”という方言は、千葉では”たくさん”という意味になります。「ご飯をぎゅうと食べたい」を解釈すると「ご飯をたくさん食べたい」という解釈になります。こうして見てみると”ぎゅうと”は、「ぎゅ〜として」のような抱きしめてって言われているようにとらえてしまいますね。間違わないように意味を知っておきましょう。
⑦このけん
千葉のかわいい方言7つ目は、”このけん”です。
”このけん”という方言は、千葉では”このくらい”という意味になります。「量はこのけん?」を解釈すると「量はこのくらい?」という解釈になります。房州弁や東総弁はなまりが強い傾向があるので”こんけえ”という言い方で使われている場合もあります。「こんけぇかい?」を解釈すると「このくらいでいいの?」と解釈されます。
⑧しゃっけえ
千葉のかわいい方言8つ目は、”しゃっけぇ”です。
”しゃっけぇ”という方言は、千葉では”冷たい”という意味になります。「このアイスしゃっけぇ」を解釈すると「このアイス冷たい」という解釈になります。”ひゃっこい”と使われている方が多いと思いますが、この「ひ」が「し」に訛ったのが”しゃっけぇ”の由来ではないかと言われています。
”しゃっけぇ”は、語尾に”けぇ”と付いていることから房州弁や東総弁として西関東地域で使われているようです。同じ意味ですが、北海道では”しゃっこい”、茨城では”ひゃっこえ”というように使われています。
【千葉の方言一覧③】千葉県民が標準語だと思っている方言5選!
千葉県民の方は、関東だから自分は標準語であると勘違いしている方が多いと思います。実は、標準語と思って普段から使っている言葉は”方言”だったというケースがあります。そこで、千葉県民が標準語だと思っている方言を一覧でご紹介していきます。この機会に、自分の標準語が方言だったということを学んでおきましょう。
①じゅんぐり
千葉県民が標準語だと思っている方言1つ目は、”じゅんぐり”です。
”じゅんぐり”という言葉は、”順番・順序”という意味になります。「じゅんぐり並んで」を解釈すると「順番に並んで」という解釈になります。”じゅんぐり”は、誰もが知っている一般的な言葉になっていますが、実は方言なのです。千葉をはじめ甲州や三重の方でも話されており、全国各地で使われている方言です。
②一の川・二の川
千葉県民が標準語だと思っている方言2つ目は、”一の川・二の川”です。
"一の川・二の川"という言葉は、学校の教室の並んでいる机を分割してまとめた時に、教卓から見て左側から「一の川」「二の川」と呼ぶのです。これらの数え方は、西関東の方言になります。
なぜ、標準語と勘違いしてしまっていたのかというと地域にいる子供が多く集まる学校という場所で使われていたということと、教員となる先生も地元の大学出身者が多いことから地域特有の文化が残りその教えが残っているからと言われています。
③あおなじみ
千葉県民が標準語だと思っている方言3つ目は、”あおなじみ”です。
”あおなじみ”という言葉は、”青あざ”という意味になります。「足をぶっけたからあおなじみができちゃった」を解釈すると「足をぶつけたから青あざができちゃった」と解釈します。千葉県民の方が普段使っている”あおなじみ”は実は方言だったのです。
”あおなじみ”は、千葉や茨城で主に使われている方言なので北西部の方に「あおなじみができた〜」と言ったら理解してもらえないということを覚えておきましょう。
うにゃ〜(´;ω;`)何でこんなトコに#青あざ #あおなじみ pic.twitter.com/TuAbDmsJ7N
— おゆみのまりん (@oyuminomarine) September 13, 2017
④かたす
千葉県民が標準語だと思っている方言4つ目は、”かたす”です。
”かたす”という言葉は、”かたづける”という意味になります。「この仕事をかたすわ〜」を解釈すると「この仕事をかたづけるわ〜」という解釈になります。いかがですか?無意識に”かたす”という言葉を使っていませんか?これもまた、標準語ではなく方言なのです。
”かたす”は、主に関東や東北で使われている方言であり、東京都出身者が使う傾向が強いと言われています。
⑤うちんち
千葉県民が標準語だと思っている方言5つ目は、”うちんち”です。
”うちんち”という言葉は、”私の家”という意味になります。「うちんちよってって〜」を解釈すると「私の家に寄ってて」という解釈になります。”うちんち”という言葉は、若い方からご年配の方まで幅広く使われている言葉ですが、実は方言だということを覚えておきましょう。
”うちんち”という方言は、千葉県以外にも九州地方や新潟、西日本などでも使われているので全国共通言語と勘違いしてしまう可能性があるでしょう。
千葉の方言は地域によって異なっている!
千葉の方言23選を一覧でご紹介しましたが、いかがでしたか?関東と言っても千葉・茨城・埼玉・神奈川と地域によって様々な方言があると言うことがお分かりいただけたかと思います。
東京に近い北西部は標準語に近い言葉を話すのに対し、房総半島南部や北東部に位置する地域の言葉は「本当にここ千葉県?」と疑ってしまうほどなまりの強い方言もありました。千葉にお出かけの際には、今回ご紹介した記事を参考に地元の方と方言トークしてみてはいかがでしょうか?地域に合わせて方言を使い分けてみましょう。