ゲッカビジン(月下美人)の花言葉は?特徴や種類も解説!
神秘的な花である月下美人にはどのような花言葉があるのでしょうか。神秘的で美しい名前のようにロマンチックな花言葉だけでなく、月下美人という名前の由来や様々な俗説についてやあまり知られていない種類についてご紹介していきます。
目次
ゲッカビジン(月下美人)とは?
月下美人という名前のとおり、夜に美しい花を咲かせて朝になるとしぼんでしまう美人薄命なこの花には神秘的な魅力が多くあります。その神秘的な特徴や美しく咲く花に負けないくらい濃厚な香りに魅せられる愛好家もたくさんいます。
そんな月下美人という名前の由来や花言葉だけでなくどのような特徴がある花なのか、見て楽しむ以外に楽しむ方法がないのかどうかなどご紹介していきます。
サボテンの一種
まず知っておきたいのは、月下美人とはサボテン科・クジャクサボテン属に分類されるサボテンの種類の一つだということです。自生しているジャングルでは、老樹の幹や木・腐葉土の上などに根を張り力強く育ちます。
クジャクサボテン属の仲間は2~3日の間日中に花を咲かせる種類がほとんどですが、月下美人は夜・一晩だけしか咲かせないことが特徴です。そして日本では6~11月に綺麗な花を咲かせることが多いです。
ゲッカビジン(月下美人)の香水もある
濃厚な香りが特徴の一つである月下美人の別名は、「月来香(ゲツライコウ)」と呼ばれています。花が咲いている姿を見なくても、その強い香りで咲いているのか分かるほどだと言われています。月下美人の花は夜に咲くので、月が昇る頃に香りが漂うことからついた別名だとされています。
あまり日本では馴染みのない香りですが、ヨーロッパでは月下美人の香りは香水として利用されるほど人気です。家で育てるのは難しくても、香水であれば気軽にその香りを楽しむことができるので一度香水を試してみてはいかがでしょうか。花言葉を添えて誰かにプレゼントするにも最適です。
花や実は食べられる?
サボテンの一種である月下美人は花が咲く頃ではなく、花が閉じた後に天ぷらやお浸しなどにして食べることができます。古くから薬としても利用されていて、台湾では薬膳料理として食べられているようです。
そして食用月下美人であれば花だけでなく、熟した実も食べることができます。ほんのり甘く、キウイフルーツのようなサクサクとした食感を楽しむことができます。
ゲッカビジンの名前の由来とは?
月下美人という名前の由来は昭和天皇がまだ皇太子だった頃に遡ります。台湾を訪れた際に月下美人の美しい花と香りに魅了され、昭和天皇に連れ立っていた駐在大使に名前を聞いたところ「月下の美人です」と答えたことから「月下美人」という名前が付けられました。
この名前の由来は、クジャクサボテンの種類の中でも一晩しか咲くことのない特徴をよく捉えている表現ですね。他にも月下美人の名前は英語では「A queen of a night(夜の女王)」と呼ばれています。
ゲッカビジンの花言葉を2種類に分けて紹介!
意外と知られていない月下美人の花言葉には一晩しか花が咲くことがない特徴や、その名前の由来のように素敵な花言葉があります。その素敵な花言葉をロマンチックな花言葉と女性に贈りたい花言葉の2種類に分けてご紹介していきます。
ロマンチックな花言葉
月下美人の花言葉でロマンチックな花言葉は3種類あります。
・ただ一度会いたくて
・儚い美
・儚い恋
この3種類の花言葉は月下美人が一晩だけ花が咲くという特徴から由来となり誕生した花言葉です。「儚い美」や「儚い恋」は特にこの特徴が強く表現されたロマンチックな花言葉ですね。「ただ一度会いたくて」という花言葉には好きな人に会いたいという気持ちや遠距離恋愛しているなど、相手に思いを伝えたいという気持ちが強く現れている花言葉です。
女性に贈りたい花言葉
女性に贈りたい月下美人の花言葉には、とても素敵で贈るのにピッタリな花言葉が1種類あります。
・艶やかな美人
艶やかとは、女性の容姿が美しく華やかであることを称える意味なので女性に贈る花言葉にピッタリの意味です。他にも、ロマンチックな意味の花言葉とこの花言葉を一緒に月下美人の花や香水に添えてプレゼントしたらより喜ばれるでしょう。
ゲッカビジンは俗説も色々!
種類や花言葉など日本ではあまり馴染みがない月下美人には、その名前や特徴から様々な俗説があります。たくさんある俗説の中から、もっとも多く言われている代表的な俗説をいくつかご紹介します。
咲くのは1年に1度
月下美人の夜にしか花を咲かせないという特徴や寿命が短いことと結びついて、1年に1回しか花が咲かないという俗説が広く知られるようになりました。しかし実際には月下美人が成長しやすい環境を整えれるのであれば、年に3~4回花を咲かせます。
月下美人が花を咲かせるたびに、株が消耗するのでこの株の充実度合いによって開花する回数が変わっていきます。また、年に一度も花が咲かないということも珍しくありません。
同じ日に咲く
竹や桜で有名なソメイヨシノなど、一部の植物には同じ株のクローンが多く同時に咲かせる種類があります。月下美人も日本に持ち込まれてから、挿し木や株分けでクローンが作られ数を増やしたことから全ての花が同じ日に一斉に咲くという俗説が知られるようになりました。
しかし実際は、月下美人は株ごとに体内時計があり栽培環境がほとんど同じでないかぎり同じ日に花を咲かせることはかなり難しいようです。
満月の日に咲く
新月や満月の夜に綺麗な花が咲く姿は、たしかに想像するだけで美しいです。しかし、月下美人の開花は月の満ち欠けと連動していないので残念ですがこの俗説は「こうだったら素敵だな」という希望から生まれたものです。
ゲッカビジンの種類も名前が美しい!5つ紹介!
月下美人には他にも素敵な名前を持つ種類がいくつかあります。月下美人の種類や品種について代表的な5つをご紹介します。
満月美人(マンゲツビジン)
月下美人と姫月下美人の交配種です。花は少し小ぶりですが、華やかさは月下美人に見劣りしません。そして、美しい花がたくさん咲くので交配親両者の長所を兼ね備えた品種です。
姫月下美人(ヒメゲッカビジン)
香りが強く、丸みを帯びた花が特徴の小ぶりな原種です。月下美人とは違い、多花性で一度にたくさんのつぼみを付け夜だけでなく翌日の日中まで花が咲き続ける特徴があります。
十三夜美人(ジュウサンヤビジン)
宵待孔雀とよく似た花姿が特徴です。すらっとした花は淡いクリーム色で、雄しべの軸は紅色をしています。そして、花が咲いた後には鮮やかで可愛らしいピンク色の実を付けるので花が咲いた後にも楽しむことができます。
歌麿呂美人(ウタマロビジン)
月下美人と宵待孔雀を交配して作られた園芸品種です。花は直径17~18cmほどと月下美人より少し小ぶりで、やや平べったい形をしているのが特徴です。
食用月下美人(ショクヨウゲッカビジン)
1980年代に月下美人の別のクローンが持ち込まれ、果実ができるという特徴を持った月下美人です。ドラゴンフルーツに似た赤い果実は、開花から40~50日ほど経ち少し割れてきたときが食べ頃です。甘さは強くありませんが、かすかに甘くキウイフルーツに似たサクサクした触感を楽しむ事ができます。
【番外編】ゲッカビジンと間違えやすいクジャクサボテン
月下美人に似た植物にクジャクサボテンという多肉植物があります。月下美人もクジャクサボテン属に属されているので見た目もとても似ています。この2種類の見分け方を3つご紹介します。
・花の色で見分ける
月下美人は花の色が白なのに対し、クジャクサボテンは白以外の花の色も存在しています。なので、花の色が色以外であれば月下美人ではないと判断できます。
・花の咲く時間帯
月下美人はその名の通り夜にしか花を咲かせません。なので、朝や昼になってもまだ花が咲いていたのであればそれはクジャクサボテンだと判断できます。
・棘
月下美人に棘はありませんが、クジャクサボテンには小さな棘があります。
咲いた花を見ないと見分ける事ができないと思われていましたが、棘があるかどうかを見るだけで簡単に見分けられることが分かりましたね。月下美人とクジャクサボテンはどちらも美しい花を咲かせますが、間違った認識だけはしないようにしておきましょう。
花言葉を添えてゲッカビジンを贈りませんか?
名前やその由来だけでなく、花言葉もロマンチックな花言葉や女性に贈るのにピッタリな花言葉などたくさんあります。この素敵な花言葉を添えて月下美人をプレゼントしてみてはいかがでしょうか。
花言葉を添えて月下美人をそのままプレゼントするのではなく、ヨーロッパでも楽しまれている香水を贈ってみるのも素敵ですね。育てるのが面倒だと感じる人もいるので、気軽に楽しむ事ができる香水と花言葉はプレゼントにしやすいかもしれません。