ライラックの花言葉を色別に紹介！由来は？【札幌の木】

ライラックとは、ヨーロッパ原産のモクセイ科ハシドイ属の落葉樹です。高さ1～6mほどで、鉢植えや庭植えのどちらでも育てることができます。春から初夏にかけて、紫やピンク、白色の小さな花を穂のようにまとめてつけます。開花期間が長く、寒さにも強い性質から、札幌の木としても親しまれています。

ライラックは、日本に明治時代中期に伝わりました。涼しい場所を好む花なので、日本では北海道など涼しい気候の地域でよく見かけます。ライラックは香りが良いことで知られています。懐かしい感じがする香りで、ジャスミンの花の香りのような、リラックス効果のある香りがあります。

ライラックは、春の季節に咲く花で、開花時期は4月～6月です。花の色は、紫色や青色や白色、ピンク色などの色の種類があります。北海道札幌市では札幌の木として親しまれていて、見頃となる毎年5月下旬に「さっぽろライラックまつり」が行われます。ライラックの切り花の花持ちは、5～10日程度です。

ライラックは、ヨーロッパをはじめアフガニスタンや中国などに自生しており、日本には「ハシドイ」という野生の近縁種があります。その他に、姫ライラックなど、現在は約30種の園芸品種があります。花びらが、一重咲きや八重咲き、またつぼみから開花するまでに色が変化する種類の「ティンカーベル」という品種など、ライラックの種類は豊富にあります。

属名の学名「Syringa（シリンガ）」は、ギリシア語の「Syrinx（笛）」が由来です。ライラックの枝から笛を作ったことに由来するといわれます。英名の「Lilac（ライラック）」は、サンスクリット語で暗青色を意味する「ニラ（nila）」が由来であるともいわれます。またフランスでは「Lilas（リラ）」と呼ばれることから、日本でも「リラ」の別名があります。

日本名で、紫丁香花の名前の由来は、丁香花(ハシドイ)という白色の花を咲かせる種類に似ている事が由来で、紫丁香花という名前が付きました。丁香花とは、木曽方言で「花が端の方に集う」という意味です。

ライラックは特に西洋で好まれ、街路樹として盛んに植えられています。ライラックは清涼地を好むので、日本では主に北海道で見ることができます。昭和35年には札幌の木にも選ばれ、多くの家の庭先で見かけるほど市民には、札幌の木として親しまれています。

さっぽろライラックまつりは、昭和34年に「文化の香り高い行事をライラックの花の香る季節に行おう」とする文化人たちの呼びかけによってはじまったイベントです。約400本のライラックが、札幌の木として大通り会場に並びます。北海道の春の象徴であるライラックを見にお出かけしてみるのもよいかもしれません。

ライラックの花言葉には、「友情」という花言葉があります。ライラックには、恋愛的な意味合いの花言葉だけでなく、「青春」や「思い出」のように、友人や親しい人に贈るのにピッタリな花言葉があります。大切な友人へ贈る花として、友人や親しい方へ送る花としてライラックの花束は最適でしょう。

野生種のライラックの花言葉に「謙虚」という花言葉があります。この花言葉は、偉そうにしていない人に贈る言葉で、控え目で自分の能力や地位などにおごることなく素直な態度で人に接している人への褒め言葉に当たります。素直に学ぶ気持ちがある人に贈るのにおすすめの花言葉です。

ライラックの花言葉には「思い出」という花言葉もあります。切り花のライラックも、春になると花屋さんなどで見かけますが、ライラックは鉢植えで売られていることが多いので、思い出のある場所にライラックを植えたり、思い出のある場所で大切な人にライラックの花言葉を添えて贈るのもよいでしょう。

紫色のライラックの花言葉は、「初恋」と「恋の芽生え」です。紫色のライラックの「初恋」や「恋の芽生え」といった花言葉を、気になる相手に贈ると良い花言葉です。告白の時に、紫色のライラックの花言葉を添えてプレゼントを贈るのもいいでしょう。

白のライラックの花言葉は、 「青春の喜び」 「無邪気」 です。フランスで白のライラックは青春のシンボルとして扱われ、西洋には「若者の純潔（youthful innocence）」という花言葉も伝わっています。 年下の人に贈る花言葉としては悪くない花言葉と言えるでしょう。白のライラックの花言葉は、その純白でピュアな白色のイメージから付けられたのかと思いますが、実はイギリスの悲しい伝説が由来になっています。

ピンクのライラックの花言葉は、 「思い出」 です。 こちらは長年の友情の証として花を贈るときに使えそうな花言葉です。ふわふわとしたピンクのライラックの花は、とても可愛らしく、キュートな印象を与えます。良い香りとともに、女の子が喜ぶようなお花です。 ピンクのライラックの種類には、「エスタースターレ」や「ティンカーベル」という品種があります。つぼみのときはどちらも紫色ですが、開花するとピンク色の花に変化する特徴があります。

赤のライラックは「愛の芽生え」という花言葉を持ちます。紫のライラックにもこの花言葉はありますが、赤のライラックの方がより強い意味を持ちます。赤色には、燃えるような情熱的な「愛」を象徴する意味があります。紫やピンク、白といった淡い清楚な色は甘酸っぱい「恋」を表す花言葉、赤は深い「愛」を表す花言葉として区別されます。

八重のライラックには、「優しく控えめな女性」という花言葉があります。八重は八重咲きと呼ばれる咲き方をする種類で、花びらがいくえも重なって咲く品種です。花にボリュームが出る為、派手な印象になりがちですが、ライラックの八重は遠めから見るとピンクや白のふわふわとした姿が可愛らしく、花自体がまるで楚々とした「優しく控えめな女性」のような雰囲気があります。

野生種のライラックには「謙遜」という花言葉があります。西洋でリラと呼ばれるライラックの花は、庭木などにも人気があり、決してその美しさを主張してくるわけでは無いのですが、控えめなのに存在感のある美が「謙遜」という花言葉を生んだのかもしれません。

ライラックの花言葉は、西洋ではライラック全般には、「pride（誇り）」「beauty（美）」という花言葉があります。紫のライラックには、「first emotions of love（恋の芽生え）」「first love（初恋）」、白いライラックには、「youthful innocence（若者の純潔）」という花言葉が西洋では付いています。

白色のライラックにまつわる不吉なエピソードがイギリスではありますが、ライラックには、たくさんの花言葉が存在することからも、それだけ人々に愛されてきた花だという事です。白色のライラックは、ブライダルの花として現在世界中で広く用いられています。ブライダルでは、ライラックの切り花は、西洋に伝わる「若者の純潔（youthful innocence）」という花言葉にちなんで重宝されています。 あふれんばかりに飾り付けられたライラックの切り花は、その花の姿に汚れの無さを連想させます。

白色ライラックは、5月12日の誕生花です。ライラックは、穂先に非常に多くの花を咲かせます。真っ白な花は、男女問わずに贈ることができる色合いなので、切り花を花束にして贈ると良いでしょう。紫色の花は、5月30日の誕生花です。ライラックは、花束に向いた花で、他の花の引き立て役に当たります。紫色のライラックの花言葉を使う時は、気を付けなければならないですが、良い意味の花言葉なので、比較的プレゼントしやすい花言葉です。

6月12日の誕生花としては、開花時期が異なりますが、ハウス栽培されている花なので、入手することは比較的簡単です。6月26日の誕生花もまた白色のライラックです。ライラックは、花束脇役の花ですが、ライラックの切り花だけでつくる花束も、シンプルで素敵な花束に仕上がります。

ライラックの花の香りは、香水やアロマオイルの原料としても利用されています。ライラックの花びらの香りには、リラックス効果や新陳代謝を高める働きがあり、ダイエット効果も期待されているほどです。ライラックの香料はなかなか生産できず、希少価値が高いものとなっています。ライラックは、生長が止まると香りを放たなくなり、切り花にすると香りが失われることが多いので、ライラックの香りを香水やアロマオイルで楽しむ事は、とても貴重です。

ライラックの花びらは通常4枚です。けれど、四つ葉のクローバーのように、花びらが5枚のライラックが稀に存在します。5枚になっている花を見つけたら、誰にもいわず5枚のライラックの花を飲み込むと、愛する人と永遠に過ごせるという言い伝えがあります。機会があれば探してみるといいでしょう。

ライラックは昔、婚約解消の申し出を意味する花として使用されていました。ライラックは爽やかな花言葉を持ち、友人へのプレゼントとしては最適な花ですが、婚約者に送ることは避けましょう。また、西洋では紫色の花は涙色を意味します。涙色は悲しみを表し、あまり縁起の良い意味ではありません。若い女性や未婚女性相手にライラックを贈ることは、結婚できない事を意味するので、ライラックを贈るのは避けましょう。

ライラックは切り花にすると、ライラックのいい香りが消えやすくなります。プレゼントには、鉢に植えられたものを贈るか、誰かに贈る前に、自宅で育てたライラックを香りが消えないうちに贈りましょう。

ライラックは、甘くさわやかな香りを楽しむことができる花木です。ガーデニングの好きな方は庭木や植木鉢などで育てたり、記念日のプレゼントに迷っているなら花言葉を添えて花束を贈るのも素敵です。大きな房になった花の姿や甘い香りから、春を感じてライラックの花言葉や香りを楽しみましょう！