「自尊心」の意味とは?高い人・低い人の特徴や上手な付き合い方も!
今回は、「自尊心」の言葉の意味に注目しています。自尊心が高い・低いと言うけれど、実際にはどのような人を指すのか、どのような場面で自尊心が顔を出すのかをイメージするのは難しいですよね。ここでは、自尊心の意味と具体的な例を参考に特徴をご紹介しています。
目次
自尊心って?自尊心の意味を具体的に3つ紹介
自尊心という言葉を分けて考えてみます。すると自尊心は、「自ら」「尊ぶ・尊敬する」「心」という3つの言葉からできている事に気がつきます。
「自尊心・自分を尊敬する心」この言葉を見ると、たいていの場合、2種類の意味がイメージされ、それらの意味を合わせて、3つ目の意味につながっていきます。では、どのような意味なのかを「具体的な意味ポイント」として見てみましょう。
自分の人格を大切にしている気持ち
自尊心・自分を尊敬する心の1つ目の意味ポイントは、『自分の人格を大切にしている気持ち』です。人格と聞くと、また堅苦しいイメージを持ちますよね。では、人格も知っている漢字から意味を考えてみましょう。すると、「人の性格・個性」の意味が表れます。
『自分の性格、個性を大切にしている気持ち』と書き表してみると、自尊心・自分を尊敬する心がより具体的な意味としてイメージしやすくなったのではないでしょうか。
自分の人格を大切にしている気持ちの例
・マイペースだという自分の性格から、自分は人に左右されずに行動できて素晴らしい
・リーダーシップを発揮できる自分の性格は、誇らしいと感じる
自分に自信をもち、周囲の干渉を排除する態度
自尊心・自分を尊敬する心の2つ目の意味ポイントは、『自分に自信をもち、周囲の干渉を排除する態度』です。こう書き表すと、多くの人は「自尊心が高い人がとる態度ではないか」というイメージを持つのではないでしょうか。
自尊心がすぎると独り善がり
自尊心は、度を超えてしまうと「独り善がり」の意味が強くなってしまいます。相手との関係があっても、自分は自分、相手は相手と違いを認め、違いの中でも自分を誇らしく思えるのが自尊心の意味になります。
言い換えるとプライドと同じ意味
『自分の人格を大切にしている気持ち』と『自分に自信をもち、周囲を排除する態度』を合わせると「自尊心・自分を高める態度」というのは、『プライド・誇り』と同じ意味と考えることができます。
意味を捉えて自分を労わろう
プライドや誇りを意味する自尊心は、程よくあることで自分が前に進む原動力になります。自尊心の意味を捉え、心の状態を見極められれば、自分自身に励ましの意味を込めた言葉を送れたり、慰めの意味を込めた気遣いをしたりしてあげることができます。
【自尊心】と【自己肯定感】の意味の違いとは
自尊心は、自分を尊敬する心と書き表しました。では、自尊心に似ている「自己肯定感」は意味としての違いがあるのでしょうか。ここでは、自尊心と自己肯定感の意味に違いはあるのかをご紹介します。
【自己肯定感の意味】自分を認める気持ち
突然ですが、英語で皆さんに質問をしてみます。「Are you from Japan?」この質問に多くの方は、「Yes」と答えるのではないでしょうか。シンプルにこの「Yes」と答えることを肯定だと考えてください。では、次の質問は英語ではなく、日本語でしてみます。
「あなたは、あなた自身を尊敬していますか?」どうでしょうか。勘のいい方は、どこかで見覚えのある表現、意味を持つ言葉だなと思われたかもしれませんね。
そうです。自尊心・自分を尊敬する心と表現はほとんど同じです。実は、自己肯定感は自尊心との違いと考えるよりも、自尊心に含まれると考えるほうがしっくりくる言葉です。自己肯定感は自尊心が含む意味の中でも自分を認める気持ちに焦点をあてているのです。
【自尊心】という言葉の使い方5つを紹介
ここでは、「自尊心」という言葉の使い方をご紹介します。5つの使い方・意味をチェックして、言葉を上手に使いこなしましょう。
使い方①【自尊心を捨てる】
使い方の1つ目は、「自尊心を捨てる」です。自尊心の具体的な意味には、自分に自信があり、周囲の干渉を排除するという意味がありました。干渉を排除するというのは、独り善がりの状態であるともいえます。協調性を必要とする場面では、「自尊心を捨て、周囲との足並みをそろえる」という活用ができるでしょう。
使い方②【自尊心を傷つけられる】
使い方の2つ目は、「自尊心を傷つけられる」です。自尊心の具体的な意味を「言い換えるとプライド」とするとご紹介しました。つまり、自尊心を傷つけられるというのはプライドを傷つけられると言い換えて活用することができます。
使い方③【自尊心を高める】
使い方の3つ目は、「自尊心を高める」です。自尊心の具体的な意味には、「自分の人格を大切にしている気持ち」があるとご紹介しました。つまり、自尊心を高めるというのは「自分の人格を大切にし、かつよりよい人格が形成ができるように育てていく」という意味があるのです。階段を上がっていくイメージを、意味と合わせて持つといいでしょう。
使い方④【自尊心を満たす】
使い方の4つ目は、「自尊心を満たす」です。自分の満足を満たすという言葉を聞いたことがあるのではないでしょうか。自尊心を満たすというのは、自分の満足する状態、思い通りに事が達成される、成し遂げることができた、という使い方をすることができます。
使い方⑤【自尊心を慰める】
使い方の5つ目は、「自尊心を慰める」です。これは、使い方の2つ目にご紹介した「自尊心を傷つけられる」に近い意味を持つ言葉です。
2つの意味の違いとしては、傷つけられた心を表現するのが「自尊心を傷つけられる」、「癒すことで気持ちが下がるのを抑える」、「下がらないようにケアする」のが「自尊心を慰める」です。言葉の意味の近いもの同士はセットにして考えると、意味を捉えやすくなるのでおすすめです。
自尊心が【低い人】の特徴8つ
ここでは、自尊心が低い人の8つの特徴をご紹介します。8つの特徴は、それぞれに違いがあるのではなく、関連性があるものとしておさえていきましょう。また、合わせてそれぞれの特徴の例も文章の意味を捉えながらチェックしてみましょう。
特徴①【ネガティブ】
自尊心の低い人の特徴の1つ目は、『ネガティブ』です。自尊心が低いと、自分に自信がもてず、考え方や後ろ向きな意味の言葉をイメージしやすくなるのが特徴です。
【自尊心の低い例】ネガティブ
・雨が続くなんて、憂鬱だ。
・家に大事な資料を忘れてしまった、最悪。
・外出先で同じ服を着ている人を見てしまった、恥ずかしい。
特徴②【自分のことが嫌い】
自尊心の低い人の特徴の2つ目は、『自分のことが嫌い』です。自尊心が低いため、自信がもてず、自分の嫌な部分ばかり意識してしまうのが特徴です。
【自尊心の低い例】自分のことが嫌い
・舌足らずな自分が嫌い、肝心な場面になると緊張してうまく話ができないから。
・仕事が遅い自分が嫌い、遅いばかりに仕事がどんどん増えてしまうから。
・弱い自分が嫌い、言いたいことも言えずに愚痴ばかりが増えてしまうから。
特徴③【嫉妬心や劣等感を抱きやすい】
自尊心の低い人の特徴の3つ目は、『嫉妬心や劣等感を抱きやすい』です。自尊心が低いために自信がもてず、「相手への嫉妬を意味する言葉を口にする」、「自分をダメだと思う気持ちが働く」といったことが特徴として表れます。
【自尊心の低い例】嫉妬心や劣等感を抱きやすい人
・Aちゃんは、目がパッチリとしていて鼻も高い美人さんだな。それなのに私は、一重で目が細く、鼻も低く、美人な人との違いを感じてしまう。
・次のプレゼンは嫌だな。よりによって、話の上手なCさんのあとに行うなんて憂鬱だ。
特徴④【周囲に流されやすい】
自尊心の低い人の特徴の4つ目は、『周囲に流されやすい』です。自尊心が低い場合は、自信がもてないため、自分の思いよりも相手の意見を優先してしまうのが特徴です。
【自尊心の低い例】周囲に流されやすい
・友人と3人でテーマパークで遊ぶことになった。AちゃんとBちゃんは、3人で行くならお揃いのワンピースで行こうという。私は、好きな格好をして行きたいと思っていたけれど、2人が“絶対”というので仕方なくそれに従った。
・就職(転職)活動をすることになった。私はCという会社を受けようと思っていたが、両親や友人が反対するので、Fという会社を受けることにした。
特徴⑤【周りの目を気にする】
自尊心の低い人の特徴の5つ目は、『周りの目を気にする』です。自尊心が低いあまり自信がもてず、周りの様子や意見にとらわれてしまうのが特徴です。
【自尊心の低い例】周りの目を気にする
・私は彼に告白すると決めた。けれど、彼はAちゃんと仲良くしているみたい、Bちゃんの話では彼はCちゃんが好きだと言っていたから、告白は意味のない行為なのかも……。
・スーパーに買い物に行ったら、苦手なPTAの役員さんを見つけてしまった。バレずにお店から出られるかな。見つかってしまった場合、買い物かごの中を見られて、「それだけなの」なんて思われるだろうか……。
特徴⑥【自己表現ができない】
自尊心の低い人の特徴の6つ目は、『自己表現ができない』です。特に、自尊心が低い場合、自信がもてず、言葉によって自分の意見を示すことに抵抗を感じるのが特徴です。
【自尊心の低い例】自己表現ができない
・友人同士でカラオケに行くことになった。けれど、私はカラオケが大の苦手でできれば来たくなかったし、断って、仲間外れにされたらどうしようと考えてしまった。
・会社帰りに先輩から、「新しい企画の運営」を頼まれた。頼まれることは光栄だが、苦手な分野の企画に不安を感じる。不安点を先輩に相談するべきか、相談してもやれば大丈夫と意味もなく言われるだけだろうかと考えてしまう。
特徴⑦【他人と自分を比較してしまう】
自尊心の低い人の特徴の7つ目は、『他人と自分を比較してしまう』です。これは、3つ目の特徴の『嫉妬心や劣等感を抱きやすい』にもつながりのある特徴です。
【自尊心の低い例】他人と自分を比較してしまう
・Aさんは、バリバリと上手に仕事をこなしていて羨ましいな。それに比べて、私は仕事が遅くて、ミスばかりしてしまう。
・Dさんはダイエットで半年で10kgも痩せたという。それなのに、私は痩せるどころか半年で10kgも太ってしまった。
特徴⑧【承認欲求が強い】
自尊心の低い人の特徴の8つ目は、『承認欲求が強い』です。自分を認めてほしいと思う心は、自尊心が高い状態ばかりを意味するのではありません。低いことにより、心の奥底では自分を認めてほしいと思う気持ちが表れるのが特徴です。
【自尊心の低い例】承認欲求が強い
・自分は何をやってもダメだと感じる。けれど、Bちゃんなら絶対に私のことを認めてくれる。
・リアルな友達は自分を理解してくれない。けれど、SNSで知り合った友人たちはリアルな友人たちとは違い、自分をわかってくれる。SNSを通しての友情なら、自分をより理解してもらえるかもしれないし、理解されたいと思う。
自尊心が【高い人】の特徴5つ
ここでは、自尊心が高い人の5つの特徴をご紹介します。5つの特徴は、それぞれに違いがあるのではなく、関連性があるものとしておさえていきましょう。
特徴①【自分に自信を持っている】
自尊心の高い人の特徴の1つ目は、『自分に自信を持っている』です。自尊心が高いため、自分の性格やしている事柄に対して高く評価しているのが特徴です。
特徴②【やりたいようにやる】
自尊心の高い人の特徴の2つ目は、『やりたいようにやる』です。自尊心が高いため、何事も思い通りに取り組んでも、上手にできるという自信をもっています。
特徴③【意見をはっきり言う】
自尊心の高い人の特徴の3つ目は、『意見をはっきり言う』です。自尊心が高いため、自分の意見に自信があり、周囲に伝えることを苦にすることもありません。
特徴④【無駄を切り捨てられる】
自尊心の高い人の特徴の4つ目は、『無駄を切り捨てられる』です。自尊心が高いため、必要か必要ではないを意味付けし、容赦なく無駄を切り捨てることもできます。ただし、自分勝手な切り捨て方は、人に冷たい目で見らえる恐れもあるのが特徴です。
※無駄を切り捨てられるは、あくまでも「自尊心が高すぎる人」を意味します。適度な高さであれば、出会う人に対して「必要や不必要」と自分勝手な意味で分けるような態度はとりません。とるようであれば、それは自尊心が高すぎる、あるいは傲慢にあたるので解釈には注意しましょう。
特徴⑤【周囲を引っ張っていける】
自尊心の高い人の特徴の5つ目は、『周囲を引っ張っていける』です。自尊心が高いことで自信があります。そのため、周りにいる人をまとめ、先頭に立ってリードできる特徴を持っています。
自尊心が低くなる【原因】とは?
ここでは、自尊心が低くなってしまう原因を「ある体験」から見ていきます。どのような体験が少ないと、自尊心は低くなってしまうのでしょうか。
成功体験が低さの原因
成功体験が少ない場合、自尊心が低くなる傾向にあります。成功体験とは、「できた・やった・達成した」という体験をいいます。
「成功体験の例」
・ダイエットをして1ヶ月で2kg痩せることができ、体脂肪も5%下げることができた。
・資格試験の勉強をして、1回の試験で合格することができた。
また、自尊心が低い原因は、達成感を味わったとしても、その出来に満足がいかない・上手でないと考えてしまう「真面目さや完璧主義」という人格や性格も考えられます。
自尊心を【高める】方法!自分と上手に付き合おう
自尊心を高め、自分の人格・性格と上手に付き合う方法をご紹介します。5つの高める方法もまた、それぞれに違いがあるのではなく、関連性のある方法として組み合わせて活用していくことをおすすめします。
不完全な自分を受け入れる
高める方法の1つ目は、「不完全な自分を受け入れる」です。これにはノートやパソコンを使って、文字として視覚化する方法がおすすめです。
自分を受け入れる例
私は、声が小さいです。なので、発言するたびに何度も人に「えっ?」と聞き返されてしまいます。大きい声で上手に話せる人が羨ましいし、そうなりたいとも思っています。
物事に対して楽観的になる
高める方法の2つ目は、「物事に対して楽観的になる」です。これは、1日の終わりに日記をつけてみる方法をおすすめします。日記をつけることで、〇〇が上手にできなかった、△△は上手にできた、と自分なりの1日過ごした意味や評価が見えてきます。
上手にできなかった点に対してはダメだったではなく、ここで楽観的な意味を持つ言葉を口にしてみましょう。「そんなときもあるよね~、どんまい」といった励まし表現が好ましいです。1回で足りなければ、何度でも言いましょう。言葉が耳を通じて、脳に届き、あなたが頑張れるようにゆっくり成長させてくれます。
ネガティブの人と付き合うのをやめる
高める方法の3つ目は、「ネガティブの人と付き合うのはやめる」です。自分の自尊心があまりにも低すぎる場合は、ネガティブの人との付き合いをやめるのがおすすめです。
ただし、高め合っていけるのも人間のすばらしいところです。自分の自尊心が高まってきたなと感じる、私は前よりは大丈夫と感じることがあれば、ぜひネガティブの人を支えらえる人になっていきましょう。自分の人格を高めるという意味では、自尊心を高める方法としてふさわしいといえます。
もっと自己主張する
高める方法の4つ目は、「もっと自己主張する」です。まずは、信頼のおける人に何か宣言してみましょう。クリスマスまでに彼氏を作るとか、来年の冬には結婚するとか、なんでも構いません。もちろん、それは冗談でもいいのです。とにかく、宣言や主張に対して、受け入れてもらえるのではと感じる方に声を発してみる習慣をつけましょう。
よい人間関係を築く
高める方法の5つ目は、「よい人間関係を築く」です。自尊心が低い場合、自分ひとりの力だけでは気持ちを高めることに時間がかかってしまう場合があります。そんな時は、周りの人の力を頼り、自尊心が高まる状態に引っ張りあげてもらいましょう。
もちろん、引っ張り上げてもらうには「関係」がなければ始まりません。親・友人・同僚など「よい人間関係」を築ける自分になっていくことを忘れてはいけません。
自尊心を大切に!自尊心を高めてもっと楽に生きよう♪
今回は、自尊心の意味を探っていきました。自尊心は、自分を尊敬する心です。高めていくことによって、自分をのびのびと自由に生かすことができます。高める方法を活用して、今より一歩前の豊かさを想像して生きることを選んでみましょう。