2021年03月30日公開
2021年08月13日更新
熊本3歳女児殺害事件事件の概要・関連人物や犯人・その後
熊本3歳女児殺害事件をご存知でしょうか。罪のない3歳の女の子が殺された、とても悲惨な事件です。この事件はどのように行われ、犯人はどのような人物だったのでしょうか。今回は、熊本3歳女児殺害事件の概要と犯人の人物像、事件のその後についてご紹介します。
熊本3歳女児殺害事件の概要・内容
熊本3歳女児殺害事件とは、2011年3月3日に起こった殺害事件です。熊本3歳女児殺害事件の被害者である清水心ちゃんは、熊本市内のスーパーに家族で買い物に来ていました。心ちゃんは、一緒に買い物に来ていた両親と兄にトイレに行くことを伝えて、スーパーのトイレへ行った後行方不明になりました。
しばらくたっても、心ちゃんは戻ってこなかったので、家族がスーパー内を探し回りましたが、結局閉店しても心ちゃんは見つからなかったため、心ちゃんのお母さんが「子どもがスーパーで迷子になって捜しているが見つからない」と警察に110番通報しました。
警察はスーパーの防犯カメラの映像等から、3月4日の午後に山口芳寛の身柄を確保しました。熊本3歳女児殺害事件の容疑者である山口芳寛は、心ちゃんをスーパーのトイレ個室内で殺害して、川に捨てたと供述しました。山口の供述通り、心ちゃんは坪井川近くの排水路で遺体となって発見され、山口芳寛を死体遺棄容疑と殺人容疑で逮捕しました。
熊本3歳女児殺害事件の死因は?切断?窒息?
熊本3歳女児殺害事件の死因は司法解剖の結果、首を絞められたことによる窒息死だと分かりました。心ちゃんが発見されたときに目立った外傷もなく、着衣は行方不明時と変わりありませんでした。山口芳寛は警察に「口を片手でふさぎ、もう片方の手で首を絞めたら女の子が動かなくなった」と供述しています。
その後、処理に困ったため遺体をリュックサックの中に入れて自転車で運び、川に捨てたとのことでした。
熊本3歳女児殺害事件の動機は
熊本3歳女児殺害事件の動機は何だったのでしょうか。山口芳寛は「殺すつもりはなかった」と後に供述していますが、大型のサイズのリュックを用意しており、初めから子どもを入れる目的で背負っていた可能性があります。3時間もスーパーを物色し、心ちゃんがトイレに入ってすぐに殺害、遺体をリュックに入れて運んで遺棄するという所から計画性も十分にあります。
また、心ちゃんは身体障碍者用のトイレに連れ込まれ、強制わいせつの末に首を絞められ殺されています。熊本3歳女児殺害事件の犯人である山口芳寛の人物像として、小さい女の子に興味があったことがあげられます。山口芳寛は、熊本3歳女児殺害事件の公判でも、日頃から小さい女の子の体に触ってみたいという欲求があったと証言しています。
近所の人からは、道で会うと挨拶してくれ、ボランティア活動の参加もしてくれたとの評価がありました。しかし同級生の話では、キレたら何をしてくるかわからない、会話がない、好きなタイプの女性は「小学生ぐらいの女の子」と返答されたとの評価があります。実際に家宅捜索では、少女の裸などを描いた漫画など、それを伺わせるような物が多数押収されています。
熊本3歳女児殺害事件の関連人物や行動
熊本3歳女児殺害事件の関連人物である心ちゃんの両親は、心ちゃんが行方不明になった後、必死にスーパーを探していました。心ちゃんのお父さんは、身体障碍者用のトイレの前で心ちゃんの名前を叫んだところ「使用しています」との声が返ってきました。
それが、熊本3歳女児殺害事件犯行時の山口芳寛の声だったのです。心ちゃんのお父さんは、事件後にあの時にドアを蹴飛ばしてでも入っていれば、命だけは救えたのではないかと語っています。
心ちゃんのお母さんは、リュックを背負った山口芳寛を目撃しましたが、とても人が入るほどの大きさではないと判断して、目線を移してトイレの中を探していました。山口芳寛は足早に去って行きました。
あの時に何故捕まえなかったのかと、自分を責めたと心ちゃんのお母さんは語っています。熊本3歳女児殺害事件という事件は、両親にとっては悔やみきれない事件です。
心ちゃんの2人の兄
心ちゃんの2人の兄は、熊本3歳女児殺害事件について、1人の兄は身代わりになっていたらよかったと話し、もう一人の兄は警察官になって悪い人を捕まえると話していました。2人の幼い兄にとってはショックも強く、自らを責める時期もくるので、今後精神的な支えが必要になってくることでしょう。
事件時の犯人の行動
熊本3歳女児殺害事件発生時の山口芳寛の行動は、心ちゃんのいたスーパーのトイレの周りを3時間ほどウロウロしていました。それまでは他の店でも狙っていたとの情報もあります。心ちゃんが一人でトイレに入った後に、心ちゃんの後を追うように山口芳寛もトイレに入りました。
その後、大きく膨らんだリュックサックを背負った山口芳寛が出てきており、この防犯カメラの映像が熊本3歳女児殺害事件の犯人逮捕に繋がりました。
事件後に犯人がとった驚きの行動
熊本3歳女児殺害事件の犯人である山口芳寛は、遺体を遺棄した40分後に驚きの行動をとります。なんと犯行後に、友人とオンラインゲームをしていました。初めから一緒にゲームをする約束であったが、家でトラブルがあったという理由で、時間をずらして一緒にゲームをしたということです。犯行直後にメールがくると思うと怖かったと友人は証言しています。
犯人の幼い頃の人物像
熊本3歳女児殺害事件の犯人である山口芳寛は、幼い頃どのような人物だったのでしょうか。山口芳寛の中学生の頃から知る知人は、山口芳寛がまだ中学校1、2年生の時に部屋のカーテンを少し開けて、幼稚園の小さい女の子が道を通るのを見つめていたと言います。小さい女の子のお母さん達は気味が悪い為、お互いに注意を促していました。
また、夜中になると奇声をあげたり、壁や床を激しく叩く音がしたといいます。両親に対しても怒鳴り声を上げており、知人は恐怖を感じていました。
熊本3歳女児殺害事件のその後
熊本3歳女児殺害事件の裁判では「被害者に苦痛や恐怖を与えており、極めて残虐な犯行である」と述べられています。山口芳寛は殺意を否認しており、控訴趣意書でも山口芳寛には小児性愛の精神症状があるので、熊本3歳女児殺害事件当時の責任能力が欠けているのではないかと無罪を主張されていました。
しかし、すぐ近くにいる親に助けを求められない絶望的な状況の中で感じた恐怖は計り知れないということや、山口芳寛の反省の態度が見られないことから、2013年6月に無期懲役の判決が下りました。
御通夜
熊本3歳女児殺害事件が起きた年の6日の夜に、心ちゃんの通夜が行われていました。同じ保育園に通う子どもや、保護者等400人が参列されました。心ちゃんの突然の死を悔やみ、祭壇にはおもちゃや花が添えられました。心ちゃんのお父さんは、トイレに行くといってスキップをしながら行ったあの子に、最後にあたたかいご飯を食べさせたかったと挨拶されました。
ひな祭りの両親の心境
熊本3歳女児殺害事件が起きてから丸2年となる2013年3月に、山口芳寛の控訴審第1回公判が行われています。遺族はひな祭りが心の命日なので、ひな人形を見ると悲しくなると意見陳述で語っています。自宅には、事件の日に心ちゃんが保育園で作成したひな人形が今でも飾ってあるといいます。
お母さんやお父さんが子どもを守ってあげましょう
熊本3歳女児殺害事件は、罪のない3歳の女の子が残虐に殺されました。とても痛ましく、悲惨な事件です。この事件は避けることが出来なかったのでしょうか。
ネット上の声としては、「親の不注意の部分も多い」「無用心」との声もあがっていますが、3歳でトイレに行けるということは、よほどしっかりした女の子だったと予想されます。御両親もしっかりした女の子だからと、安心してトイレへ行かせたのではないでしょうか。
普通にトイレをするだけであれば問題の無い行動ですが、山口芳寛のような人物が何処に潜んでいるかわからないような物騒な世の中です。どんなにしっかりした子でも3歳ですので、被害防止策としては個室の中までついて行くのが望ましいでしょう。男親の場合であれば、身障者用のトイレに一緒に入る等の手段で、子どもを一人にさせないようにしましょう。
このような犯罪者がいなくなる事が一番良いことなのですが、それは現実的には難しいので、予防をしておくことが大切です。いつどんなことがあるかわかりませんので、子どもが安心して過ごせるように、お母さんやお父さんが子どもを守ってあげましょう。