羽根突きの遊び方やルール・罰ゲームとは?歴史についても解説!

羽根突きをご存知でしょうか。羽根突きには長い歴史があり遊び方はシンプルです。また、顔に墨を塗る罰ゲームも存在するため楽しく遊べます。罰ゲームで顔に墨を塗る意味や遊び方などを紹介するので、お正月には羽根突きでお友達と楽しく遊びましょう。

羽根突きの遊び方やルール・罰ゲームとは?歴史についても解説!のイメージ

目次

  1. 1そもそも羽根突きってどんな遊びなの?
  2. 2羽根突きの歴史とは?室町時代まで遡る!
  3. 3羽根突きの羽根はトンボと深い関係がある?その理由とは?
  4. 4羽根突きの2種類の遊び方・ルールを紹介!
  5. 5羽根突きの罰ゲームで顔に墨を塗る意味とは?
  6. 6羽子板はどこで購入できる?
  7. 7羽子板に羽根突き以外の使い方はあるの?
  8. 8羽根突き・羽子板に関するイベントを紹介!
  9. 9伝統的な羽根突きで遊んでみよう!

そもそも羽根突きってどんな遊びなの?

センリョウの実

出典: https://publicdomainq.net/japanese-new-year-0028439/

一見すると羽根突きはバトミントンによく似ています。羽根突きに使う道具がラケットやシャトルと酷似していることが要因かもしれません。しかし、羽根突きとバトミントンには全く別の歴史があります。羽根突きは中国から、バトミントンはイギリスから伝来しました。また、伝来後の歴史は大変長く、日本の昔遊びとして定着しています。現代でもお正月に遊ぶ子供の姿の見受けられる羽根突きは、日本に現存する代表的なお正月遊びの1つと言っても過言ではないでしょう。

羽根突きの歴史とは?室町時代まで遡る!

時計

歴史ある『下学集』には、「こきの子」「コギイタ」などの記述が見受けられ、「こぎ」は「胡鬼」を意味するとされています。また、「胡」が示唆するのは、漢民族が恐れた北部・西部の異民族の中でも特に移動型で牧畜を生業とする人々・民族です。遊牧民から侵略を受けていた当時の中国の人々にとっては、「胡」は招かれざる客だったので、災いや病などを「胡鬼」とし突くことによって回避を試みたと考えられます。なお、中国の「胡鬼突き」は1年の始まりに行われました。それでは日本の羽根突きの歴史を紹介していきます。

室町時代に羽子板が誕生!

金閣寺

歴史上の羽子板は「胡鬼板」「羽子木板」などと呼ばれます。また、羽根突きは「疾病よけ」の行事に由来するお正月遊びです。「胡鬼の子勝負」とされる室町時代の羽根突きは、正月の年占いとして末広がりの形をした羽子板で羽根を突くことでその年の平安を祈願したと言われています。その旨が記されているのは歴史上の書物『看聞御記』です。歴史的に有名な書物『看聞御記』によると「胡鬼の子勝負」は、室町時代の永享4年(1432年)の正月5日に宮廷で男組と女組に分かれ実施されました。参加者は宮様や公卿、女官などです。

戦国時代に鑑賞の羽子板が登場!

戦国武将の鎧

古代中国で行われた玉打ちの行事は邪気払いが目的の行事です。しかし、日本に伝来した当初は単なる遊びとして位置付けられていました。日本の歴史においては、羽根突きに厄払いの想いが込められるようになったのは戦国時代とされています。また、戦国時代に羽根突きに厄払いの想いが込められるようになった経緯に関しては、天文13年(1544年)に書かれたとされる歴史的な書物『世諺問答』の記述が有力です。これが羽根突きの羽根がトンボに深く関係する理由とも言われています。

江戸時代に羽子板が一般的に広がる

赤ちゃん

江戸時代の中期には金箔・銀箔などで花鳥・福の神などの描かれた羽子板、末期には歌舞伎役者の似顔絵付きの押し絵羽子板が一般化しました。また、正月遊びの道具を縁起物とし、子供の初正月に贈る習慣の始まりは江戸時代にあります。女児の初正月に優雅で華麗な装飾の施された羽子板を贈る習慣には、子供の健やかな成長を願う想いが込められているようです。ちなみに、男児の初正月には破魔弓と呼ばれる正月遊びの道具を縁起物として贈ります。こちらの習慣が始まったとされるのも江戸時代です。

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羽根突きの羽根はトンボと深い関係がある?その理由とは?

トンボ

昔は馬や牛などの血を吸う蚊が病気の元と考えられていました。あまり知られていませんがトンボは蚊を食します。そこで、羽根突きの羽根はありがたい存在であるトンボに見立てられました。トンボに見立てた羽根突きの羽根を空に放つことにより、トンボに蚊を駆除してもらい無病息災を願ったようです。ちなみに、トンボに見立てられる羽根突きの羽根は、ムクロジの実の種に鳥の羽が付いてできています。ムクロジは漢字で無患子と書きます。こちらもトンボと同様で、羽根突きによって無病息災を願う意味合いが込められています。

羽根突きの2種類の遊び方・ルールを紹介!

競技大会

昭和31年1月2日に春中講堂において行われた第1回羽根突き大会には、厳格な遊び方が存在しました。ここでは本格的な競技としての羽根突きではなくシンプルな遊び方を紹介します。

【二人用】追羽根(おいばね)

女の子

追羽根の遊び方は現代の羽根突きのイメージに近いかもしれません。羽子板を手にした二人以上が羽根を交互に突き返すのが追羽根の遊び方です。また、追羽根の遊び方を盛り上げてくれるのが罰ゲームの存在です。追羽根の遊び方における罰ゲームとは、羽根突きの羽根を地面に落とした方が顔に墨を塗られるというものになります。罰ゲームで顔に墨を塗られる遊び方のお正月遊びはわりと珍しいですよね。なお、追羽根の遊び方において罰ゲームで顔に墨を塗る意味は後に紹介します。

【一人用】揚羽根(あげばね)

歌のイラスト

揚羽根の遊び方においては二人ではなくて一人で羽根を突く回数を競います。具体的には一人で何回羽根を突けたかを競い合うのが揚羽根の遊び方です。ちなみに、昔遊びの童歌というものがあり、揚羽根にも童歌は存在します。揚羽根を始めとする羽根突きの遊び方で歌うことが普通とされているのは「羽根つき唄」です。「羽根つき唄」を歌うことにより一から十まで数えられます。特に揚羽根は一人で数を把握しなくてはなりませんので「羽根つき唄」の活用が効果的でしょう。

「ひとごふたご みわたすよめご いつきてみても ななごのおびを やのじにしめて ここのまちとおる」

羽根突きの罰ゲームで顔に墨を塗る意味とは?

疑問符

羽根突きでは負けた方が罰ゲームとして墨で顔に丸やバツなどの印を付けられます。どうして墨で顔に丸やバツなどの印を付けるのかというと、魔除けのためです。昔から鬼などの悪いものは墨などの黒色を嫌うとされています。仮に羽根突きで地面に羽根を落とせば無病息災が途切れてしまうかもしれないと考えられていました。しかし、顔に墨などの黒色で印を付けておけば鬼などの悪いものから身を守れる可能性があります。なお、顔に墨を塗るのが罰ゲームとしていつの時代から定着したかは不明です。

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羽子板はどこで購入できる?

紙人形

出典: http://forest17.com/wafu1/wa015.html

ケース入りで縁起物の鑑賞用の羽子板は、人形店で購入が可能です。そのような羽子板の多くは日本人形が付属しており人形のお顔や衣装に着目して選べます。ケースの素材もまちまちで、鑑賞の頻度に合わせられます。ケースのサイズのバリエーションも豊富ですから、鑑賞場所に応じ選ぶのもおすすめですよ。繰り返しになりますが、羽子板は羽根突き以外に鑑賞用の縁起物として飾る使い方を有します。羽子板を縁起物として鑑賞する使い方などを次に紹介しますので目を通してみましょう。

もちろんケース入りではなくて羽根突きに使う羽子板も販売されています。昔は近所のおもちゃ屋などで目にしましたが、最近ではインターネットなどで入手可能です。中には自分で羽子板に手描きをして楽しめるものもありますよ。

羽子板に羽根突き以外の使い方はあるの?

羽子板

出典: http://gahag.net/003684-hagoita-hanetsuki/

縁起物とされる江戸押し絵羽子板は鑑賞用に飾る使い方ができます。このような使い方は江戸押し絵羽子板ならではの特徴と言っても過言ではありません。江戸押し絵羽子板を鑑賞用に飾る使い方の歴史は、羽子板を縁起物として女児の誕生祝いに贈る風習に由来すると言われます。雛祭りの時期に江戸押し絵羽子板と同じく鑑賞用の縁起物である雛人形の脇飾りとして使うことも可能です。ちなみに、羽子板が家内安全・商売繁盛の縁起物として飾られるケースが見受けられるのは、末広がりが景気を羽根上げる縁起の良い象徴であるためです。

羽根突き・羽子板に関するイベントを紹介!

浅草寺の宝蔵門

出典: https://publicdomainq.net/sensoj-asakusa-tokyo-0023456/

羽突き・羽子板に関するイベントで有名なのが浅草寺歳の市です。浅草寺歳の市は毎年12月17日・18日・19日の3日間、東京都台東区の浅草寺の境内で開催される羽子板市になります。浅草寺歳の市の歴史は古く、万治元年(1658年)に始まったとされています。江戸時代の中頃には当時全盛を極めた歌舞伎役者の舞台姿の写された羽子板が市に並びました。羽子板の売上が人気のバロメーターとされていたようです。当時の東京は羽子板を看板商品とする市があちこちに立ち並び、現代の浅草寺歳の市も変わらぬ賑わいをみせています。

伝統的な羽根突きで遊んでみよう!

外国の子供

羽根突きは羽根はともかく羽子板のランクによって用途が異なります。シンプルな羽子板はお正月に羽根を突く遊び方ができ、職人技の光る伝統の押し絵羽子板は子供の初正月に縁起物として贈れます。さらに羽根突きの歴史は非常に長く奥深いので、探求してみても面白いかもしれません。厄除けの意味も込められた伝統的なお正月遊びは、子供はもちろん大人も楽しめますし、羽根突きの楽しさは現在でも健在です。

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この記事のライター
古いち
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